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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義


付録A.3 サービス応答の待ち時間

クライアントがサービス要求を送ってから,サービスの応答が返るまでの待ち時間について,図A-4に示します。

rapサーバがdc_rpc_call()を発行してから,サービスの応答が返るまでの待ち時間の最大値は,クライアント環境定義のDCWATCHTIMINHERITオペランドの指定によって異なります。

図A‒4 サービス応答の待ち時間

[図データ]

図中のt1〜t3について次に説明します。

t1

クライアントがdc_rpc_call()を発行してサービス要求してから,クライアントにサービスの応答が返るまでの待ち時間です。クライアント環境定義のDCWATCHTIMオペランドの指定値が待ち時間の最大値となります。

クライアント環境定義のDCCLTRAPAUTOCONNECTにYを指定している場合は,dc_rpc_call()内部でrapサーバとの間で常設コネクションを確立するため,コネクション確立の時間も含まれます。コネクション確立に時間が掛かる場合は,指定値を超えた時間でタイムアウトが発生することがあります。

t2

rapサーバがdc_rpc_call()を発行してサービス要求してから,rapサーバにサービスの応答が返るまでの待ち時間です。クライアント環境定義のDCWATCHTIMINHERITオペランドの指定によって最大値が異なります。

DCWATCHTIMINHERIT=Yの場合

クライアント環境定義のdcwatchtimオペランドの指定値からクライアント環境定義のdccltdelayオペランドの指定値を引いた値が待ち時間の最大値となります。

DCWATCHTIMINHERIT=Nの場合

rapリスナーサービス定義のwatch_timeオペランドの指定値が待ち時間の最大値となります。rapリスナーサービス定義でwatch_timeオペランドを省略した場合は,ユーザサービスデフォルト定義のwatch_timeオペランドの指定値が待ち時間の最大値となります。

t3

SPP1がdc_rpc_call()を発行してサービス要求してから,SPP1にサービスの応答が返るまでの待ち時間です。SPP1のユーザサービス定義のwatch_timeオペランドの指定値が待ち時間の最大値となります。ユーザサービス定義でwatch_timeオペランドを省略した場合は,ユーザサービスデフォルト定義のwatch_timeオペランドの指定値が待ち時間の最大値となります。