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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義


7.3.2 ユーザサーバの多重度の変更

ユーザサーバの多重度を変更する場合,ユーザサービス定義のparallel_countオペランドの指定の変更が必要です。

この場合に見直す必要のある定義の一覧,および再見積もりが発生する条件を次の表に示します。

表7‒4 ユーザサーバの多重度を変更する場合に見直しが必要な定義の一覧

定義ファイル名

定義

再見積もりが発生する条件

  • betranrc

  • jnl

  • nam

  • prc

  • scd

  • trn

max_socket_descriptors

無条件に再見積もりが必要

cltsrv

cup_parallel_count

クライアントとなるユーザサーバを増やし,TP1/Client/PまたはTP1/Client/Wから常設コネクション経由のRPCを受信する場合

parallel_count

クライアントとなるユーザサーバを増やし,TP1/Client/PまたはTP1/Client/WからトランザクショナルRPCを受信する場合

rapリスナーサービス定義

rap_parallel_server

クライアントとなるユーザサーバを増やし,rapクライアントからの要求を代理実行する場合

dam

dam_cache_size

DAMファイルにアクセスする場合

dam_cache_size_fix

DAMファイルにアクセスする場合

dam_tran_process_count

DAMファイルにアクセスする場合

env

dynamic_shmpool_size

次に示すどちらかの条件の場合,再見積もりが必要

  • DAMファイルまたはTP1/Message QueueもしくはMCFのキューファイルにアクセスする場合

  • MCF通信プロセスに対してメッセージ送信または受信を行うUAP数が増える場合

static_shmpool_size

無条件に再見積もりが必要

lck

lck_limit_fordam

DAMファイルにアクセスする場合

lck_limit_formqa

TP1/Message Queueファイルにアクセスする場合

lck_limit_fortam

TAMファイルにアクセスする場合

lck_limit_foruser

dc_lck_get関数を使用する場合

prc

prc_process_count

無条件に再見積もりが必要

scd

scd_hold_recovery_count

多重度を変更するユーザサーバについて閉塞状態を引き継ぐ場合

scdbufgrp

スケジュールバッファグループを利用する場合

scdmulti

マルチスケジューラ経由のRPCコールを受信する場合

scdsvcdef -p

scdsvcdef定義コマンドの-pオプションを指定している場合

tam

tam_max_trnnum

TAMファイルにアクセスする場合

tim

tim_watch_count

次に示すどれかの条件の場合,再見積もりが必要

  • service_expiration_timeオペランドの監視対象

  • trn_completion_limit_timeオペランドの監視対象

  • 非トランザクションMHP限界経過時間が監視対象

  • trn_expiration_timeオペランドの監視対象

trn

trn_max_subordinate_count

トランザクション処理を行う場合

trn_tran_process_count

トランザクション処理を行う場合

  • usrrc

  • ユーザサービス定義

message_store_buflen

追加するユーザサーバがRPCコールをする場合,RPCコール先のユーザサーバのmessage_store_buflenオペランドの再見積もりが必要

ユーザサービス定義

max_socket_descriptors

追加するユーザサーバが他ノードのユーザサーバとRPCコールで通信する場合,他ノードのユーザサーバのmax_socket_descriptorsオペランドの再見積もりが必要

$DCDIR/lib/sysconf/mcf

max_socket_descriptors

MCF通信プロセスに対してメッセージ送信要求を行うUAP数,および同時に処理要求を行う運用コマンド数が増える場合

MCFマネジャ共通定義

mcfmcomn -p

出力キューに滞留するメッセージが増える場合,再見積もりが必要

増分はシステム環境定義(env)のstatic_shmpool_sizeオペランドに加算する

見直す必要のあるOpenTP1ファイルの一覧,および再見積もりが発生する条件を次の表に示します。

表7‒5 ユーザサーバの多重度を変更する場合に見直しが必要なOpenTP1ファイルの一覧

OpenTP1ファイル

再見積もりが発生する条件

システムジャーナルファイル

次に示すどちらかの条件の場合,再見積もりが必要

  • トランザクション処理を行う場合

  • 統計情報を取得する場合

チェックポイントダンプファイル

トランザクション処理を行う場合

XARファイル

トランザクション処理を行い,かつXAリソースサービス機能を使用している場合