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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義


scdbufgrp

〈このページの構成〉

名称

共用するメッセージ格納バッファプールの指定

形式

{{scdbufgrp  -g  スケジュールバッファグループ名
          {〔-e  メッセージ格納バッファプール長〕|
           〔-n  メッセージ格納バッファセル数〕}
           〔-l  メッセージ格納バッファセル長〕
          {〔-s  メッセージ格納バッファ使用制限サイズ〕|
           〔-p  メッセージ格納バッファ使用制限率〕}}}

機能

一つのメッセージ格納バッファプールを共用するユーザサーバの集合をスケジュールバッファグループといいます。ユーザサーバは,スケジュールバッファグループごとにメッセージ格納バッファプールを共用します。

スケジュールサービス定義では,スケジュールバッファグループごとに,作成するメッセージ格納バッファプールを指定します。

オプション

●-g スケジュールバッファグループ名

 〜〈1〜8文字の識別子〉

メッセージ格納バッファプールを共用する,スケジュールバッファグループの名称を指定します。

スケジュールバッファグループ名は,ノード内で一意になるようにしてください。同じスケジュールバッファグループ名を複数指定した場合は,エラーとなります。

●-e メッセージ格納バッファプール長

 〜〈符号なし整数〉((512〜1610612736))(単位:バイト)

共用するメッセージ格納バッファプールの長さを指定します。-nオプションとは同時に指定できません。-nオプションと同時に指定した場合,および指定可能範囲外の値を指定した場合は,OpenTP1の起動エラーとなります。

このオペランドの指定値には,-lオプションで指定するメッセージ格納バッファセル長(省略時は512バイト)の整数倍となる値を指定します。指定した値が-lオプションの指定値の整数倍でない場合は,-lオプションの指定値の整数倍に切り上げた値が仮定されます。ただし,切り上げた結果が最大値(1610612736バイト)を超える場合は,OpenTP1の起動エラーとなります。

メッセージ格納バッファプール長とメッセージ格納バッファセル数,およびメッセージ格納バッファセル長の関係を次に示します。

メッセージ格納バッファセル数(端数は切り上げ)
=メッセージ格納バッファプール長÷メッセージ格納バッファセル長

メッセージ格納バッファプールは静的共用メモリ上に確保されるため,システム環境定義のstatic_shmpool_sizeオペランドの指定値を考慮してください。

-eオプションで定義エラーが発生した場合,KFCA00803-Eメッセージを出力し,OpenTP1の起動を中止します。

●-n メッセージ格納バッファセル数

 〜〈符号なし整数〉((1〜3145728))《16》

共用するメッセージ格納バッファプールを構成する,セルの数を指定します。-eオプションとは同時に指定できません。-eオプションと同時に指定した場合,および指定可能範囲外の値を指定した場合は,OpenTP1の起動エラーとなります。

●-l メッセージ格納バッファセル長

 〜〈符号なし整数〉((512〜31457280))《512》(単位:バイト)

共用するメッセージ格納バッファプールを構成する,セルの長さを指定します。

各セルには,16バイトのセル管理テーブルを作成します。また,バッファプールサイズが31457280バイトを超えた場合,またはメッセージ格納バッファプールの使用サイズを制限する(-s,-pオプションを指定)場合,各セルに32バイトのセル管理テーブルを作成します。このため,指定するメッセージ格納バッファセル長にはこれらのセル管理テーブルサイズを考慮してください。指定可能範囲外の値を指定した場合は,OpenTP1の起動エラーとなります。

このオペランドの指定値には,8の整数倍となる値を指定してください。指定した値が8の整数倍でない場合は,その値を8の整数倍に切り上げた値が仮定されます。

メッセージ格納バッファプール長とメッセージ格納バッファセル数,およびメッセージ格納バッファセル長の関係を,次に示します。

メッセージ格納バッファプール長
=メッセージ格納バッファセル長×メッセージ格納バッファセル数

メッセージ格納バッファプールとして確保できるバッファプールの最大長は,1610612736バイトになります。そのため,「メッセージ格納バッファセル数×メッセージ格納バッファセル長」の値がこれを超えると,エラーとなります。また,メッセージ格納バッファプールは静的共用メモリ上に確保されるため,システム環境定義のstatic_shmpool_sizeオペランドの指定値を考慮してください。

●-s メッセージ格納バッファ使用制限サイズ

 〜〈符号なし整数〉((512〜1610612736))(単位:バイト)

このスケジュールバッファグループに属するユーザサーバのメッセージ格納バッファ使用制限サイズの省略時解釈値を指定します。-pオプションとは同時に指定できません。同時に指定した場合,OpenTP1の起動エラーとなります。MHPがスケジュールバッファグループを利用する場合,この指定は無視されます。

このオペランドの指定値には,-lオプションで指定したメッセージ格納バッファセル長の整数倍となる値を指定します。指定した値がメッセージ格納バッファセル長の整数倍でない場合は,整数倍に切り下げた値になります。

切り下げた結果,値が0になった場合はOpenTP1の起動を中止します。

-sオプションで定義エラーが発生した場合,KFCA00803-Eメッセージを出力し,OpenTP1の起動を中止します。

●-p メッセージ格納バッファ使用制限率

 〜〈符号なし整数〉((1〜100))(単位:%)

このスケジュールバッファグループに属するユーザサーバのメッセージ格納バッファ使用制限サイズの省略時解釈値を指定します。-sオプションとは同時に指定できません。同時に指定した場合,OpenTP1の起動エラーとなります。MHPがスケジュールバッファグループを利用する場合,この指定は無視されます。

このオペランドの指定値によって計算されたメッセージ格納バッファ使用制限サイズの値が,-lオプションで指定したメッセージ格納バッファセル長の整数倍でない場合は,メッセージ格納バッファ使用制限サイズは整数倍に切り下げた値になります。切り下げた結果,値が0になった場合はOpenTP1の起動を中止します。

-pオプションで定義エラーが発生した場合,KFCA00803-Eメッセージを出力し,OpenTP1の起動を中止します。