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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義


mcfmcomn

〈このページの構成〉

名称

MCFマネジャ共通定義

形式

mcfmcomn  〔-n  出力通番使用論理端末数〕
            -p  MCF作業領域長
          〔-i  inc|msg〕
          〔-j  MCFマネジャプロセスのジャーナルバッファの大きさ〕
          〔-o  "〔cmdsvname=MCFオンラインコマンドサービス名〕"〕
          〔-w  "〔stats=yes|no〕"〕

機能

MCFマネジャに共通する環境を定義します。

オプション

●-n 出力通番使用論理端末数

 〜〈符号なし整数〉((0〜2048))《0》

一つのMCFシステムでメッセージ出力通番を使用する論理端末の最大数を指定します。

0を指定した場合は,メッセージ出力通番を使用しません。

指定値に応じて静的共用メモリ,ステータスファイル,およびチェックポイントダンプファイルの容量を見積もる必要があります。静的共用メモリの見積もりは,「付録B.2 MCFサービス用の共用メモリの見積もり式」を参照してください。ステータスファイルの見積もりは,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」の「ステータスファイルのサイズの見積もり式」の説明を参照してください。チェックポイントダンプファイルの見積もりは,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」の「チェックポイントダンプファイルのサイズの見積もり式」の説明を参照してください。

●-p MCF作業領域長

 〜〈符号なし整数〉((100〜1945599))(単位:キロバイト)

MCFプロセス間で使用する共用メモリの大きさを指定します。静的に確保されるテーブルおよびバッファプールの共用メモリの大きさを指定してください。詳細については,「付録B.2 MCFサービス用の共用メモリの見積もり式」を参照してください。

ここで設定したMCF作業領域長をシステム環境定義($DCDIR/conf/env)のstatic_shmpool_sizeに加えてください。MCF作業領域長の設定値が足りないと,static_shmpool_sizeの値が十分でもメモリ不足が発生する場合があります。

MCF静的共用メモリが不足した場合,静的共用メモリ(システム環境定義のstatic_shmpool_sizeオペランドの指定値)の未使用領域から,このオプションで指定したサイズの1/2のサイズ分を自動的に追加確保します。メモリの自動確保は最大254回行います。それでもメモリが不足した場合は,ログメッセージとしてKFCA10230-Eを出力し,障害情報を出力します。

メモリの自動確保回数が254回以内であっても,静的共用メモリ不足を検出した場合は,ログメッセージとしてKFCA10240-Eを出力して,障害情報を出力します。メモリ追加確保時に,ログメッセージとしてKFCA10242-Iを出力するかどうかは,-iオプションで指定します。静的共用メモリ不足の発生を検知したい場合は,-iオプションにmsgを指定し,メッセージを出力するように指定してください。

●-i inc|msg

 〜《msg》

-pオプションで指定するMCF作業領域長の静的共用メモリが不足し,自動的に追加確保したときに,ログメッセージとしてKFCA10242-Iを出力するかどうかを指定します。

inc

静的共用メモリの追加確保時に,ログメッセージを出力しません。

msg

静的共用メモリの追加確保時に,ログメッセージとしてKFCA10242-Iを出力します。

●-j MCFマネジャプロセスのジャーナルバッファの大きさ

 〜〈符号なし整数〉((4096〜4000000の4の倍数))《4096》(単位:バイト)

プロセス回復用のジャーナルデータを蓄えておく領域の大きさを指定します。

MCFマネジャプロセスが,ジャーナルサービスに対して次の要求を出すまで,この領域にジャーナルデータを蓄えておきます。

  • ジャーナルファイルへの出力要求

  • ジャーナルサービスのバッファへの格納要求

ジャーナルバッファの大きさには,CJのデータ長のうち最大値以上の値を指定してください。

CJ(メッセージキューサーバ)のデータ長

ITQ,OTQにディスクキューを使用した場合に取得します。

次に示す二つの計算式のうち,最大の値をデータ長としてください。

計算式1:

●32ビット版のとき

260+(24×m)

●64ビット版のとき

↑{260+(24×m)}/8↑×8

計算式2:

●32ビット版のとき

↑{88+(24×(↑msg/ql↑+↑960/ql↑))+qio}/4↑×4

●64ビット版のとき

↑{88+(24×(↑msg/ql↑+↑1276/ql↑))+qio}/8↑×8

(凡例)

↑↑:小数点以下を切り上げます。

m:保持メッセージ数(メッセージキューサービス定義のquegrp定義コマンドの-mオプションで指定した値),すべての論理端末,またはサービスグループのうちの構成変更準備停止時における滞留メッセージ数の最大値(構成変更準備停止を行う直前にそれぞれ-mオプションを指定したmcftlsleコマンド,またはmcftlssgコマンドを実行することで滞留メッセージの最大値を取得できます)

msg:ディスクキューを使用した受信メッセージ長または送信メッセージ長

ql:キューファイル物理レコード長

qio:メッセージキューサービス定義のque_io_maxrecsizeオペランドの指定値

ユーザが指定した値によって,MCFは次の処理をします。

  1. 指定した値がMCFで定めた下限値より小さい場合,その値をMCFで定めた下限値に補正します。

  2. 指定した値がMCFで定めた上限値より大きい場合,その値をMCFで定めた上限値に補正します。

  3. 指定した値が4の倍数でない場合,その値を4の倍数になるように切り上げます。

●-o cmdsvname=MCFオンラインコマンドサービス名

 〜〈1〜8文字の英数字〉

MCFオンラインコマンドサービス名を指定します。

ここで指定する値は,先頭が'_mcs'で始まる8文字以内の英数字を指定します。

なお,ご使用のOSがWindowsの場合,このオプションは指定できません。

●-w

(オペランド)

stats=yes|no 〜《no》

MCF稼働統計情報を取得するかどうかを指定します。

なお,ご使用のOSがWindowsの場合,このオプションは指定できません。

yes

静的共用メモリ上にMCF稼働統計情報を取得します。

取得したMCF稼働統計情報を参照するには,mcfstatsコマンドおよびmcfreportコマンドを実行します。

no

MCF稼働統計情報を取得しません。