8.4.3 OpenTP1を使うための作業
システム定義を修正し終わったら,OpenTP1を使うための作業をします。
- 〈この項の構成〉
(1) OpenTP1をセットアップします
OpenTP1をセットアップするときは,dcsetupコマンドを実行します。dcsetupコマンドは,/BeTRAN/bin/ディレクトリの下にあります。
コマンド入力例を次に示します。
% /BeTRAN/bin/dcsetup OpenTP1ホームディレクトリ名 <CR>
セットアップの作業は,スーパユーザが操作します。dcsetupコマンドは,絶対パス名で実行してください。dcsetupコマンドについては,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照してください。
サンプルプログラムを作成するmakeコマンドは,OpenTP1をセットアップしたあとに実行してください。OpenTP1をセットアップする前にmakeコマンドを実行するとコンパイルエラーで失敗します。
(2) OpenTP1システムとユーザサーバを起動します
作成したサンプルUAPとサンプルのシステム定義で,OpenTP1システムを開始する手順について説明します。
(a) OpenTP1システムの起動
OpenTP1システムをdcstartコマンドで起動します。コマンド入力例を次に示します。
% dcstart <CR>
(b) ユーザサーバ(UAP)の起動
dcsvstartコマンドで,作成したUAPを起動します。サーバUAP(SPP)を起動してから,クライアントUAP(SUP)を起動します。コマンド入力例を次に示します。
% dcsvstart -u tamspp <CR> tamsppがオンライン状態になったことがメッセージログで出力されます。 % dcsvstart -u tamsup <CR> tamsupがオンライン状態になったことがメッセージログで出力されます。 ユーザサーバ(UAP)の処理経過が出力されます。
サーバUAP(SPP)は,ユーザサービス構成定義でOpenTP1システムの起動時に自動的に起動することもできます。
(3) OpenTP1ファイルシステムの内容一覧
OpenTP1ファイルシステム作成ツールtam_mkfsを実行すると,$DCDIR/examples/tam/betranfile/ディレクトリの下にOpenTP1ファイルシステムが作成されます。
作成されるOpenTP1ファイルシステムの内容を,次の表に示します。
ファイル名 |
使う目的となるファイル |
レコード長 |
レコード数 |
---|---|---|---|
jnlf01 |
システムジャーナルファイル |
4096バイト |
50レコード |
jnlf02 |
システムジャーナルファイル |
4096バイト |
50レコード |
jnlf03 |
システムジャーナルファイル |
4096バイト |
50レコード |
stsfil01 |
ステータスファイル |
4608バイト |
256レコード |
stsfil02 |
ステータスファイル |
4608バイト |
256レコード |
stsfil03 |
ステータスファイル |
4608バイト |
256レコード |
stsfil04 |
ステータスファイル |
4608バイト |
256レコード |
cpdf01 |
チェックポイントダンプファイル |
4096バイト |
100レコード |
cpdf02 |
チェックポイントダンプファイル |
4096バイト |
100レコード |
cpdf03 |
チェックポイントダンプファイル |
4096バイト |
100レコード |
作成されるTAMファイルの仕様を,次の表に示します。
ファイル名 |
tamexam1 |
---|---|
使う目的となるファイル |
TAMファイル |
レコード長 |
40バイト(キー長を含む) |
キー領域長 |
20バイト |
キー開始位置 |
0バイト目(レコードの先頭) |
最大レコード数 |
10レコード |
テーブル形式 |
ツリー形式 |
TAMデータファイル名 |
$DCDIR/examples/tools/tamdata |
(4) サンプルUAPの入れ替え
サンプルのUAPは,次に示す手順で入れ替えてください。
-
OpenTP1システムを停止します。
-
dcsetupコマンドに-dオプションを付けて実行して,いったんOpenTP1をOSから削除します。
-
「8.4 TAMサンプルの使い方」で示す手順で,使いたいサンプルのUAPを設定し直します。
-
UAPを実行します。