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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プログラム作成の手引


8.2.5 OpenTP1を使うための作業(サービス関数動的ローディング機能を使用する場合)

システム定義を修正し終わったら,OpenTP1を使うための作業をします。

〈この項の構成〉

(1) OpenTP1をセットアップします

OpenTP1をセットアップするときは,dcsetupコマンドを実行します。dcsetupコマンドは,/BeTRAN/bin/ディレクトリの下にあります。

コマンド入力例を次に示します。

%  /BeTRAN/bin/dcsetup  OpenTP1ホームディレクトリ名  <CR>

セットアップの作業は,スーパユーザが操作します。dcsetupコマンドは,絶対パス名で実行してください。dcsetupコマンドについては,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照してください。

サンプルプログラムを作成するmakeコマンドは,OpenTP1をセットアップしたあとに実行してください。OpenTP1をセットアップする前にmakeコマンドを実行するとコンパイルエラーで失敗します。

(2) OpenTP1システムとユーザサーバを起動します

OpenTP1システムとユーザサーバを起動する手順について説明します。

(a) OpenTP1システムの起動

OpenTP1システムをdcstartコマンドで起動します。

コマンド入力例を次に示します。

%  dcstart  <CR>

(b) ユーザサーバ(UAP)の起動

dcsvstartコマンドで,作成したUAPを起動します。サーバUAP(SPP)を起動してから,クライアントUAP(SUP)を起動します。

コマンド入力例を次に示します。

%  dcsvstart -u basespp2  <CR>
 
  basespp2がオンライン状態になったことがメッセージログで出力されます。
 
%  dcsvstart -u basesup2  <CR>
 
  basesup2がオンライン状態になったことがメッセージログで出力されます。
 
  ユーザサーバ(UAP)の処理経過が出力されます。

サーバUAP(SPP)は,ユーザサービス構成定義でOpenTP1システムの起動時に自動的に起動することもできます。

(3) OpenTP1ファイルシステムの内容一覧

OpenTP1ファイルシステム作成ツールbase_mkfsコマンドを実行すると,$DCDIR/examples/base/betranfileファイル上にOpenTP1ファイルシステムが作成されます。作成されるOpenTP1ファイルシステムの内容を次の表に示します。

表8‒4 OpenTP1ファイルシステムの内容一覧(Baseサンプル)

ファイル名

使う目的となるファイル

レコード長

レコード数

jnl01

システムジャーナルファイル

4096バイト

50レコード

jnl02

システムジャーナルファイル

4096バイト

50レコード

jnl03

システムジャーナルファイル

4096バイト

50レコード

stsfil01

ステータスファイル

4608バイト

50レコード

stsfil02

ステータスファイル

4608バイト

50レコード

stsfil03

ステータスファイル

4608バイト

50レコード

stsfil04

ステータスファイル

4608バイト

50レコード

cpdf01

チェックポイントダンプファイル

4096バイト

256レコード

cpdf02

チェックポイントダンプファイル

4096バイト

256レコード

cpdf03

チェックポイントダンプファイル

4096バイト

256レコード

注※

ここで示すレコード長は,省略時仮定値です。

(4) サンプルUAPの入れ替え

サンプルのUAPは,次に示す手順で入れ替えてください。

  1. OpenTP1システムを停止します。

  2. dcsetupコマンドに-dオプションを付けて実行して,いったんOpenTP1をOSから削除します。

  3. 8.2 Baseサンプルの使い方」で示す手順で,使いたいサンプルのUAPを設定し直します。

  4. UAPを実行します。