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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プログラム作成の手引


2.6 監査ログの出力

監査ログとは,システム構築者,運用者,および使用者がOpenTP1のプログラムに対して実行した操作,およびその操作に伴うプログラムの動作の履歴が出力されるファイルです。

OpenTP1では,UAPに対する操作の実行,UAP内の処理のタイミングなどで監査ログが出力されます。UAPから任意の監査ログを取得するには,dc_log_audit_print関数【CBLDCADT('PRINT ')】を呼び出します。

UAPから監査ログが出力される流れを次の図に示します。

図2‒52 UAPから監査ログが出力される流れ

[図データ]

監査ログファイルに出力される監査ログの項目とその内容を次の表に示します。出力される内容をUAPから指定できる項目は,メッセージID,発生コンポーネント名,監査事象の種別,監査事象の結果,動作情報,および自由記述です。

表2‒3 監査ログファイルに出力される監査ログの項目

出力の指定

項目

出力される長さ(最大バイト数)

内容

UAPから指定できる項目

メッセージID

11

監査ログの識別子

発生コンポーネント名

3

監査事象が発生したコンポーネントの名称

「*AA」の形式で出力されます。AAはdc_log_audit_print関数で指定した値です。

監査事象の種別

32

該当する監査事象のカテゴリ名

監査事象の結果

10

監査事象の結果

動作情報

32

該当事象を発生させたサブジェクトが指示したオブジェクトに対する行為(参照,追加,更新,削除など)

自由記述

1024

監査事象の内容を示す文字列

OpenTP1によって自動的に指定される項目

ヘッダ情報

12

監査ログのヘッダ情報

通番

7

監査ログの通番

日付・時刻

29

監査ログの取得日時

発生プログラム名

32

監査事象が発生したプログラムの名称

発生プロセスID

10

監査事象が発生したプロセスのプロセスID

発生場所

255

監査事象が発生したホストの識別情報

サブジェクト識別情報

256

監査事象を発生させた利用者の識別情報

オブジェクト情報

256

サービス名

サービス関数内で監査ログが出力される場合だけ,サービス名が出力されます。それ以外の場合は出力されません。

オブジェクトロケーション情報

64

ユーザサーバ名

リクエスト送信元ホスト

255

監査事象が複数のプログラム間での連係動作に関連する場合の,リクエスト送信元ホストのホスト識別情報

リクエスト送信元ホストの情報がない場合は出力されません。

ロケーション識別情報

64

環境変数DCDIRに設定されたパス名称