DocumentBroker Serverは,HACMPを使用して,クラスタリングシステムで運用できます。
HACMPの詳細については,HACMPに関するマニュアルを参照してください。また,DocumentBroker Serverの前提プログラムおよび関連プログラムをクラスタリングシステム構成で運用する場合の詳細については,各プログラムのマニュアルを参照してください。
(1) システム構成例
HACMPを使用して,DocumentBroker Server環境をクラスタリングシステムで構成した例を,次の図に示します。
なお,以降,「付録C.1 HACMPによるクラスタリングシステムでの運用」内では,すべてこの構成例の内容を基に説明します。
図C-1 HACMPを使用したクラスタリングシステム構成例
HACMPを使用したクラスタリングシステム構成例でのクラスタ構成項目について,次の表に示します。
表C-1 クラスタ構成項目
項目 | 値 |
---|---|
クラスタ名 | docbcluster |
クラスタID | 1001 |
現用系ノードのIPアドレスとホスト名 | 172.16.139.10 node1 |
現用系ノードのブートアドレスとエイリアス | 172.16.139.19 boot1 |
現用系ノードのスタンバイアドレスとエイリアス | 172.16.192.70 stby1 |
待機系ノードのIPアドレスとホスト名 | 172.16.139.11 node2 |
待機系ノードのブートアドレスとエイリアス | 172.16.139.20 boot2 |
待機系ノードのスタンバイアドレスとエイリアス | 172.16.192.71 stby2 |
サービスアドレスとエイリアス | 172.16.139.16 svc |
アプリケーション・サーバ名 | docbapsrv |
共用ディスクのボリュームグループ | DocBrokerVG |
リソース・グループ名 | docbresgrp |
IPベース・ネットワークのネットワーク名 | netLAN1 |
非IPベース・ネットワークのネットワーク名 | netrs1 |
HACMPを使用したクラスタリングシステム構成例の特徴を次に示します。
(2) HACMPによるDocumentBroker Serverの運用
HACMPを使用したクラスタリングシステムによる運用では,HACMP環境にDocumentBroker ServerおよびHiRDBサーバを一つのアプリケーション・サーバとして登録します。HACMPを使用したクラスタリングシステムでDocumentBroker Serverを運用している場合,次に示す要因の系切り替えを設定できます。
なお,サーバ監視プロセスが消滅した場合だけ系を切り替える設定をするためには,アプリケーション・モニター機能を含んだHACMP/ESをインストールする必要があります。
(3) HACMPによるクラスタリングシステムを使用する場合の環境設定の流れ
HACMPによるクラスタリングシステムを使用する場合は,次の流れで環境設定を実行します。
(4) DocumentBroker Serverの環境設定
現用系ノードおよび待機系ノードのDocumentBroker Serverの環境を設定します。
(a) 注意事項
HACMPによるクラスタリングシステムを運用する場合は,次の点に注意して環境設定を実行してください。
DocumentBroker Serverの環境設定方法の詳細については,「3. 環境設定」を参照してください。前提プログラムおよび関連プログラムの環境設定方法については,それぞれのプログラムのマニュアルを参照してください。
(b) 現用系ノードでの環境設定
現用系ノードのDocumentBroker Serverの環境設定を実行する前に,共用ディスクのボリュームグループを活動化してください。共用ディスクのボリュームグループの活動化には,varyonvgコマンドを実行します。
環境設定は,通常の手順で実行してください。詳細については,「3. 環境設定」を参照してください。
環境設定が終了したら,待機系の環境設定に備えて,共用ディスクのボリュームグループを非活動化してください。共用ディスクのボリュームグループの非活動化には,varyoffvgコマンドを実行します。
(c) 待機系ノードでの環境設定
待機系ノードのDocumentBroker Serverの環境設定を実行する前に,共用ディスクのボリュームグループを活動化してください。共用ディスクのボリュームグループの活動化には,varyonvgコマンドを実行します。
待機系の環境設定は,現用系ノードの実行環境IDの値に応じて,次の手順で実行してください。
環境設定が終了したら,共用ディスクのボリュームグループを非活動化してください。共用ディスクのボリュームグループの非活動化には,varyoffvgコマンドを実行します。
(5) スクリプトの作成
クラスタリングシステムを運用するためには,次のスクリプトを作成する必要があります。
これらのスクリプトを作成したら,現用系ノードおよび待機系ノードの次のディレクトリに格納してください。
ここでは,それぞれのスクリプトの作成手順と作成例を示します。作成例のスクリプトは,次の表に示す前提条件で作成されています。
表C-2 スクリプト作成例の前提
項目 | 値 |
---|---|
始動スクリプトファイル名 | docb_start |
停止スクリプトファイル名 | docb_stop |
監視スクリプトファイル名 | docb_monitor |
HiRDBサーバ実行環境ディレクトリ | /home2/DocBroker/docbdb/HiRDB_P |
DocumentBroker 実行環境ディレクトリ | /home2/DocBroker/docbsv |
SecureWay Directoryクライアントライブラリのパス | /usr/lib |
OSAGENT_PORT | 14555 |
osagent稼働ホストIPアドレス | 172.16.139.150 |
HiRDBサーバのホスト名(サービスアドレスを設定) | svc |
HiRDBサーバのポート番号 | 20555 |
HiRDBサーバデータベースにアクセスするための ユーザ名/パスワード | "root"/"root" |
(a) 始動スクリプト(docb_start)
始動スクリプトは,次の順序で処理を実行するように作成してください。
始動スクリプトの作成例を次に示します。
#!/bin/sh
# 1. 各プログラムのディレクトリの設定
CPPDIR=/usr/vacpp
PDDIR=/home2/DocBroker/docbdb2/HiRDB_P
PDCONFPATH=${PDDIR}/conf
DOCBROKERDIR=/home2/DocBroker/docbsv
HICOMDIR=/opt/hitachi/common
TPDIR=/opt/TPBroker
DADIR=/opt/DABroker
PDCLDIR=/opt/HiRDB_P/client
export CPPDIR PDDIR PDCONFPATH DOCBROKERDIR HICOMDIR TPDIR DADIR PDCLDIR
# SecureWay Directory
# この項目はユーザ認証方式にLDAPを使用する場合に設定する
LDAPRTDIR=/usr/lib
export LDAPRTDIR
# 2. TPBrokerが使用するポート番号と
# osagent稼働ホストIPアドレスの設定
OSAGENT_PORT=14555
OSAGENT_ADDR=172.16.139.150
export OSAGENT_PORT OSAGENT_ADDR
# 3. HiRDBサーバ関連の環境変数の設定
PDHOST=svc
PDNAMEPORT=20555
PDUSER='"root"/"root"'
export PDHOST PDNAMEPORT PDUSER
# 4. 環境変数PATHおよびLIBPATHの設定
# ユーザ認証方式にLDAPを使用しない場合は
# ${LDAPRTDIR}の設定は不要
PATH=${DOCBROKERDIR}/bin:${PDDIR}/bin:${PATH}
LIBPATH=${DOCBROKERDIR}/lib:${HICOMDIR}/lib:${TPDIR}/lib:${DADIR}/lib:${PDDIR}/lib:${PDCLDIR}/lib:${LDAPRTDIR}:${CPPDIR}/lib:${LIBPATH}
export PATH LIBPATH
# 5. HiRDBサーバの起動
$PDDIR/bin/pdstart
# 6. DocumentBroker Serverの起動
$DOCBROKERDIR/bin/EDMStart
# 7. 正常終了コード0でexit
exit 0
(b) 停止スクリプト(docb_stop)
停止スクリプトは,次の順序で処理を実行するように作成してください。
停止スクリプトの作成例を次に示します。
#!/bin/sh
# 1. 各プログラムのディレクトリの設定
CPPDIR=/usr/vacpp
PDDIR=/home2/DocBroker/docbdb2/HiRDB_P
PDCONFPATH=${PDDIR}/conf
DOCBROKERDIR=/home2/DocBroker/docbsv
HICOMDIR=/opt/hitachi/common
TPDIR=/opt/TPBroker
DADIR=/opt/DABroker
PDCLDIR=/opt/HiRDB_P/client
export CPPDIR PDDIR PDCONFPATH DOCBROKERDIR HICOMDIR TPDIR DADIR PDCLDIR
# SecureWay Directory
# この項目はユーザ認証方式にLDAPを使用する場合に設定する
LDAPRTDIR=/usr/lib
export LDAPRTDIR
# 2. TPBrokerが使用するポート番号と
# osagent稼働ホストIPアドレスの設定
OSAGENT_PORT=14555
OSAGENT_ADDR=172.16.139.150
export OSAGENT_PORT OSAGENT_ADDR
# 3. HiRDBサーバ関連の環境変数の設定
PDHOST=svc
PDNAMEPORT=20555
PDUSER='"root"/"root"'
export PDHOST PDNAMEPORT PDUSER
# 4. 環境変数PATHおよびLIBPATHの設定
# ユーザ認証方式にLDAPを使用しない場合は${LDAPRTDIR}の設定は不要
PATH=${DOCBROKERDIR}/bin:${PDDIR}/bin:${PATH}
LIBPATH=${DOCBROKERDIR}/lib:${HICOMDIR}/lib:${TPDIR}/lib:${DADIR}/lib:${PDDIR}/lib:${PDCLDIR}/lib:${LDAPRTDIR}:${CPPDIR}/lib:${LIBPATH}
export PATH LIBPATH
# 5. DocumentBroker Serverの停止
$DOCBROKERDIR/bin/EDMStop
# 6. HiRDBサーバの停止
$PDDIR/bin/pdstop -f -q
# 7. 正常終了コード0でexit
exit 0
(c) 監視スクリプト(docb_monitor)
監視スクリプトは,次の順序で処理を実行するように作成してください。
監視スクリプトの作成例を次に示します。なお,ここでは,サーバ監視プロセス(EDMDaemon)が消滅していた場合の終了コードを255としています。
#!/bin/sh
# 1. SIGTERM受け付け時にスクリプトを終了するよう動作変更
trap exit SIGTERM
# 2. DocumentBroker実行環境ディレクトリの設定
DOCBROKERDIR=/home2/DocBroker/docbsv
export DOCBROKERDIR
# 3. DocumentBroker実行環境ディレクトリから実行された
# EDMDaemonプロセスが存在しているかを確認して,
# EDMDaemonプロセスが消滅していたら0以外の終了コード
# (ここでは255)でexit。
# 存在していたら正常終了コード0でexit。
STATUS=`ps -ef | grep ${DOCBROKERDIR} | grep EDMDaemon | grep -v grep | wc -l`
if [ ${STATUS} -ne 1 ]
then
exit 255
else
exit 0
fi
(6) クラスタの定義
ここでは,DocumentBroker Serverをクラスタとして定義する方法について説明します。
クラスタは,smitコマンドを使用して定義します。smitコマンドについての詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
クラスタの定義は,現用系ノードまたは待機系ノードのどちらか一方で,すべての手順を実行します。どちらかのノードで実行したあとで,定義の同期を取ることで,もう一方のノードに定義情報を反映します。
以降の説明では,現用系ノードで定義を実行して,定義終了後に待機系ノードの同期を取る手順について説明します。各手順内で,太字で示した個所は,入力または選択する必要がある項目です。なお,説明中の値は,図B-1のシステムの場合の指定値です。ご使用の環境に合わせて入力または選択してください。
なお,各手順で設定または選択する項目の詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
(a) クラスタ定義の追加(現用系ノードで実行)
DocumentBroker Serverをクラスタとして定義する方法について説明します。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit cm_config_cluster.add
項目 | 値 |
---|---|
クラスターID | [1001] |
クラスター名 | [docbcluster] |
(b) クラスタノードの追加(現用系ノードで実行)
クラスタ定義にノードを追加する方法について説明します。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit cm_config_nodes.add
項目 | 値 |
---|---|
ノード名 | [node1 node2] |
(c) IPベース・ネットワークの追加(現用系ノードで実行)
IPベース・ネットワークを追加する方法について説明します。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit cm_config_nets_add_net
項目 | 値 |
---|---|
ネットワーク名 | [netLAN1] |
ネットワーク属性 | 共用 |
ネットワーク・タイプ | [ether] |
サブネット | [172.16.192.0/24 172.16.139.0/24] |
(d) 非IPベース・ネットワークの追加(現用系ノードで実行)
非IPベース・ネットワークを追加する方法について説明します。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit config_nets_add_nonip.cmdhdr
項目 | 値 |
---|---|
ネットワーク名 | [netrs1] |
ネットワーク・タイプ | [rs232] |
(e) IPベース・アダプターの追加(現用系ノードで実行)
IPベース・アダプターを追加します。ここでは,現用系ノードで実行します。
追加するアダプターは,ブートアダプター,スタンバイアダプターおよびサービスアダプターです。これらのアダプターを,現用系ノードおよび待機系ノードに対して追加します。
smit cm_config_ads_add.select
netLAN1 ( 172.16.192.0 172.16.139.0 )
項目 | 値 |
---|---|
アダプター IP ラベル | [boot1] |
ネットワーク・タイプ | ether |
ネットワーク名 | netLAN1 |
アダプターの機能 | [ブート] |
アダプター IP アドレス | [172.16.139.19] |
アダプターのハードウェア・アドレス | [] |
ノード名 | [node1] |
Netmask | [255.255.255.0] |
smit cm_config_ads_add.select
netLAN1 ( 172.16.192.0 172.16.139.0 )
項目 | 値 |
---|---|
アダプター IP ラベル | [boot2] |
ネットワーク・タイプ | ether |
ネットワーク名 | netLAN1 |
アダプターの機能 | [ブート] |
アダプター IP アドレス | [172.16.139.20] |
アダプターのハードウェア・アドレス | [] |
ノード名 | [node2] |
Netmask | [255.255.255.0] |
smit cm_config_ads_add.select
netLAN1 ( 172.16.192.0 172.16.139.0 )
項目 | 値 |
---|---|
アダプター IP ラベル | [stby1] |
ネットワーク・タイプ | ether |
ネットワーク名 | netLAN1 |
アダプターの機能 | [スタンバイ] |
アダプター IP アドレス | [172.16.192.70] |
アダプターのハードウェア・アドレス | [] |
ノード名 | [node1] |
Netmask | [255.255.255.0] |
smit cm_config_ads_add.select
netLAN1 ( 172.16.192.0 172.16.139.0 )
項目 | 値 |
---|---|
アダプター IP ラベル | [stby2] |
ネットワーク・タイプ | ether |
ネットワーク名 | netLAN1 |
アダプターの機能 | [スタンバイ] |
アダプター IP アドレス | [172.16.192.71] |
アダプターのハードウェア・アドレス | [] |
ノード名 | [node2] |
Netmask | [255.255.255.0] |
smit cm_config_ads_add.select
netLAN1 ( 172.16.192.0 172.16.139.0 )
項目 | 値 |
---|---|
アダプター IP ラベル | [svc] |
ネットワーク・タイプ | ether |
ネットワーク名 | netLAN1 |
アダプターの機能 | [サービス] |
アダプター IP アドレス | [172.16.139.16] |
アダプターのハードウェア・アドレス | [] |
ノード名 | [] |
Netmask | [255.255.255.0] |
(f) 非IPベース・アダプターの追加(現用系ノードで実行)
非IPベース・アダプターを追加します。ここでは,現用系ノードで実行します。
非IPベース・アダプターは,現用系ノードおよび待機系ノードに対して追加します。
smit cm_config_ads_add_nonip.select
項目 | 値 |
---|---|
アダプター・ラベル | [serial1] |
ネットワーク・タイプ | rs232 |
ネットワーク名 | netrs1 |
デバイス名 | [/dev/tty2] |
ノード名 | [node1] |
smit cm_config_ads_add_nonip.select
項目 | 値 |
---|---|
アダプター・ラベル | [serial2] |
ネットワーク・タイプ | rs232 |
ネットワーク名 | netrs1 |
デバイス名 | [/dev/tty2] |
ノード名 | [node2] |
(g) クラスタ・トポロジーの同期(現用系ノードで実行)
クラスタ・トポロジーを同期させて,現用系ノードと待機系ノードを同期させる方法について説明します。これによって,現用系ノードで実行した定義が待機系ノードに反映されます。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit configchk.dialog
項目 | 値 |
---|---|
クラスター検証エラーを無視する | [いいえ] |
エミュレートまたは実際 | [実際] |
クラスターの検証をスキップする | [いいえ] |
(7) リソースおよびリソース・グループの定義
ここでは,クラスタ内のリソースおよびリソース・グループを定義する方法を説明します。
リソースおよびリソース・グループは,smitコマンドを使用して定義します。smitコマンドについての詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
リソースおよびリソース・グループの定義は,現用系ノードまたは待機系ノードのどちらか一方で,すべての手順を実行します。どちらかのノードで実行したあとで,定義の同期を取ることで,もう一方のノードに定義情報を反映します。
以降の説明では,現用系ノードで定義を実行して,定義終了後に待機系ノードの同期を取る手順について説明します。各手順内で,太字で示した個所は,入力または選択する必要がある項目です。なお,説明中の値は,図B-1のシステムの場合の指定値です。ご使用の環境に合わせて入力または選択してください。
各手順で設定または選択する項目の詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
(a) リソース・グループの追加(現用系ノードで実行)
DocumentBroker Server用のリソース・グループを追加する方法について説明します。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit cm_add_grp
項目 | 値 |
---|---|
リソース・グループ名 | [docbresgrp] |
ノード関係 | ローテート※ |
参加ノード名/デフォルト・ノード優先順位 | [node1 node2] |
(b) アプリケーション・サーバの追加(現用系ノードで実行)
DocumentBroker Serverを登録するアプリケーション・サーバを追加する方法について説明します。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit claddserv.dialog
項目 | 値 |
---|---|
サーバ名 | [docbapsrv] |
始動スクリプト | [/home2/DocBroker/docbsv/etc/docb_start] |
停止スクリプト | [/home2/DocBroker/docbsv/etc/docb_stop] |
(c) リソース・グループの属性変更(現用系ノードで実行)
DocumentBroker Server用に追加したリソース・グループの属性を変更する方法について説明します。ここでは,現用系ノードで実行します。
smit cm_cfg_res.select
docbresgrp
項目 | 値 |
---|---|
リソース・グループ名 | docbresgrp |
ノード関係 | ローテート |
参加ノード名/デフォルト・ノード優先順位 | node1 node2 |
動的ノード優先順位 | [] |
サービス IP ラベル | [svc] |
ファイルシステム (デフォルトは「すべて」) | [] |
ファイルシステムの整合性検査 | fsck |
ファイルシステムの回復メソッド | シリアル |
エクスポートするファイルシステム/ディレクトリー | [] |
NFS マウントするファイルシステム/ディレクトリー | [] |
NFS マウント用ネットワーク | [] |
ボリューム・グループ | [DocBrokerVG] |
コンカレント・ボリューム・グループ | [] |
ロー・ディスク PVID | [] |
Connections サービス | [] |
Fast Connect サービス | [] |
テープ・リソース | [] |
アプリケーション・サーバ | [docbapsrv] |
高可用性通信リンク | [] |
その他のデータ | [] |
ボリューム・グループの自動インポート | いいえ |
インアクティブ・テークオーバーをアクティブにする | いいえ |
フォールバックなしカスケードを使用可能にする | いいえ |
9333 ディスク・フェンシングをアクティブにする | いいえ |
SSA ディスク・フェンシングをアクティブにする | いいえ |
IP 構成の前にファイルシステムをマウントする | いいえ |
(d) アプリケーション・サーバの追加(現用系ノードで実行)
DocumentBroker ServerのサービスをHACMPに監視させて,サービスがダウンした時にフェ-ルオーバさせるためのモニターを追加する方法について説明します。
smit clappserv_to_custom_monitor.select
docbapsrv
項目 | 値 |
---|---|
アプリケーション・サーバ名 | docbapsrv |
モニター・メソッド | [/home2/DocBroker/docbsv/etc/docb_monitor] |
モニター間隔 | [30]※1 |
モニターを停止するシグナル | [15]※2 |
安定化間隔 | [600]※3 |
再始動カウント | [0]※2 |
再始動間隔 | [0]※2 |
アプリケーション障害時のアクション | [fallover]※2 |
通知メソッド | [] |
クリーンアップ・メソッド | [/home2/DocBroker/docbsv/etc/docb_stop] |
再始動メソッド | [/home2/DocBroker/docbsv/etc/docb_start] |
(e) クラスタ・リソースの同期化
クラスタ・リソースについて,現用系ノードと待機系ノードを同期させる方法について説明します。これによって,現用系ノード実行した定義が待機系ノードに反映されます。
smit clsyncnode.dialog
項目 | 値 |
---|---|
クラスター検証エラーを無視する | [いいえ] |
クラスター・リソースを構成/構成解除する | [はい] |
エミュレートまたは実際 | [実際] |
クラスターの検証をスキップする | [いいえ] |
(8) クラスタの検証
クラスタのトポロジーとリソース構成を検証する方法について説明します。
クラスタは,smitコマンドを使用して検証します。smitコマンドについての詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
クラスタの検証は,現用系ノードまたは待機系ノードのどちらか一方で,すべての手順を実行します。
ここでは,現用系ノードで定義を実行する手順について説明します。各手順内で,太字で示した個所は,入力または選択する必要がある項目です。なお,説明中の値は,図B-1のシステムの場合の指定値です。ご使用の環境に合わせて入力または選択してください。
各手順で設定または選択する項目の詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
smit clverify
項目 | 値 |
---|---|
基本 HACMP 検証メソッド (トポロジー,リソース,両方,どちらでもない) | 両方 |
ユーザー定義の検証メソッド | [] |
エラー件数 | [] |
出力を保管するためのログ・ファイル | [] |
(9) クラスタサービスの起動
ここでは,クラスタサービスの起動方法について説明します。クラスタサービスの起動では,現用系ノードおよび待機系ノードそれぞれのクラスタサービスを起動させて利用できるようにして,DocumentBroker Serverを開始します。
クラスタサービスは,smitコマンドを使用して始動します。smitコマンドについての詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
クラスタサービスの始動は,現用系ノードおよび待機系ノードの両方で実行します。なお,クラスタサービスを始動する前に,共用ディスクのボリュームグループを非活動化してください。
smit clstart
項目 | 値 |
---|---|
即時始動,システム再始動時に始動,または両方 | 即時 |
始動時にメッセージをブロードキャストする | いいえ |
クラスター・ロック・サービスを始動する | いいえ |
クラスター情報デーモンを始動する | はい |
Reacquire resources after forced down ? | いいえ |
(10) 運用時の注意事項
ここでは,HACMPによるクラスタリングシステムを運用する場合の注意事項について説明します。
(a) 起動・終了の運用
HACMPによるクラスタリングシステムを運用する場合,DocumentBroker Serverを起動・終了は,HACMPを使用して実行してください。
クラスタサービスを使用してDocumentBroker Serverを起動した場合にEDMStopコマンドで終了しようとすると,システムが不正な状態になります。これは,サーバ監視プロセス(EDMDaemon)が消滅することで,DocumentBroker Serverを登録したアプリケーション・サーバに障害が発生したとHACMPにみなされるためです。
(b) 運用コマンド・統計解析ツール・トラブルシュートコマンドの運用
運用コマンド,統計解析ツールおよびトラブルシュートコマンドは,現用系ノードで実行してください。待機系ノードでは,これらのコマンドおよびツールは実行できません。
(c) 計画的な系切り替えの運用
計画的な系切り替えは,HACMPによって実行してください。詳細については,HACMPのマニュアルを参照してください。
(11) そのほかの注意事項
HiRDBのクライアントの環境変数PDISLLVLには,値を設定しないか,または「2」を設定してください。
HiRDBのクライアントの環境変数の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。