ここでは,DocumentBrokerで使用するユーザLOB用RDエリアの容量の見積もりについて説明します。
(1) DocumentBrokerで使用するユーザLOB用RDエリア
DocumentBrokerで使用するユーザLOB用RDエリアを次の表に示します。
表2-12 DocumentBrokerで使用するユーザLOB用RDエリア
ユーザLOB用RDエリアの種類 | 説明 |
---|---|
コンテント格納用RDエリア | 文書の実体であるコンテントを格納します。 このRDエリアは必ず作成してください。 |
SGMLTEXTデータ格納用RDエリア | コンテントのテキストデータ(SGMLTEXT)を格納します。 HiRDB Text Search Plug-inを利用した全文検索機能を使用する場合には,このRDエリアを作成してください。 |
n-gramインデクス情報格納用RDエリア | コンテントのテキストデータのインデクス(n-gramインデクス)を格納します。 HiRDB Text Search Plug-inを利用した全文検索機能を使用する場合には,このRDエリアを作成してください。 |
全文検索機能付き文字列型プロパティのインデクス格納用RDエリア | 全文検索機能付き文字列型プロパティのデータのインデクスを格納します。 HiRDB Text Search Plug-inを利用した文字列型プロパティに対する全文検索機能を使用する場合には,このRDエリアを作成してください。 |
ユーザLOB用RDエリアに格納するデータについて説明します。
(2) ユーザLOB用RDエリアが使用するデータベースリソースの所要量
ここでは,ユーザLOB用RDエリアの容量を見積もるための目安として,DocumentBrokerのクラス(表)ごとのデータサイズの見積もり方法を説明した一覧を示します。この一覧を参照して,どのようにRDエリアの容量を見積もるかについては,「(3) ユーザLOB用RDエリアの容量の見積もり方法」で説明します。
ユーザLOB用RDエリア分のデータベースリソースの所要量を次の表に示します。なお,DocumentBrokerオブジェクトとDMAオブジェクト,DMAクラスの対応については,「2.2 文書管理に使用するオブジェクト」を参照してください。
表2-13 ユーザLOB用RDエリア分のデータベースリソースの所要量
分類 | クラス | データサイズ(バイト) | 備考 |
---|---|---|---|
コンテント格納用 | ContentTransfer | バージョンごとのRendition数×(バージョン付き文書ごとの平均バージョン数×バージョン付き文書数+バージョンなし文書数※1)×1文書に格納するファイルのファイルサイズの平均値 | 文書の実体であるコンテントデータを管理するクラス。 なお,マルチファイル管理機能を使用する場合は,ContentTransfersクラスを使用します。 |
ContentTransfers | (バージョン付き文書ごとの平均バージョン数×バージョン付き文書数+バージョンなし文書数※1)×1文書に格納するファイルのファイルサイズの平均値 | ||
全文検索データ格納用 | 全文検索機能付き文書クラス | 登録する文書のコンテントのサイズに従って算出※2 | - |
全文検索機能付き文字列型プロパティのインデクス格納用 | 全文検索機能付き文字列型プロパティを追加するサブクラス | オブジェクトに設定する全文検索機能付き文字列型プロパティのデータのサイズに従って算出※2 | - |
(3) ユーザLOB用RDエリアの容量の見積もり方法
ここでは,ユーザLOB用RDエリアの容量を見積もるための方法について説明します。ここで算出した値を基にして,実際に使用するディスク占有量を算出してください。ディスク占有量の算出方法については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。
ユーザLOB用RDエリアに格納するデータの容量は,登録するコンテントのデータサイズや登録する文書の数などを考慮して,的確に見積もってください。
(a) コンテントの容量
「(2) ユーザLOB用RDエリアが使用するデータベースリソースの所要量」の表2-13の内容を参考にして,コンテント格納用RDエリアに格納するコンテントの容量を算出してください。レンディションの数,ファイルの数,文書の論理構造など,文書の構成を考慮して,登録する文書の総数と文書のコンテントの平均サイズから容量を算出してください。
(b) 全文検索機能で使用する容量
全文検索機能を使用するためには,全文検索機能付き文書クラスごとに,SGMLTEXTデータ格納用RDエリアとn-gramインデクス情報格納用RDエリアをそれぞれ作成する必要があります。全文検索機能を使用する場合のRDエリアについては,「4.5.1 RDエリア構成定義ファイルの概要」を参照してください。また,全文検索機能を使用するためのRDエリアの容量の見積もりについては,マニュアル「HiRDB Text Search Plug-in」を参照してください。
なお,HiRDB Text Search Plug-inに登録する文書サイズは,次に示す値(単位:バイト)を使用して算出してください。
(c) 文字列型プロパティに対する全文検索機能で使用する容量
文字列型プロパティに対する全文検索機能を使用するためには,オブジェクトに設定する全文検索機能付き文字列型プロパティごとに,プロパティのデータのインデクスを格納するためのRDエリアを作成します。文字列型プロパティに対する全文検索機能を使用する場合のRDエリアについては,「4.5.1 RDエリア構成定義ファイルの概要」を参照してください。また,文字列型プロパティに対する全文検索機能を使用するためのRDエリアの容量の見積もりについては,マニュアル「HiRDB Text Search Plug-in」を参照してください。
なお,HiRDB Text Search Plug-inに登録するプロパティのデータのサイズは,オブジェクトに設定する全文検索機能付き文字列型プロパティのデータのサイズと同じです。