DocumentBrokerの基本プロセス構成を次の表に示します。
表1-3 DocumentBrokerの基本プロセス構成
プロセス | 機能概要 |
---|---|
起動プロセス(EDMStart) | DocumentBrokerサーバを起動する。 |
停止プロセス(EDMStop) | DocumentBrokerサーバを停止する。 |
サーバ監視プロセス(EDMDaemon) | 一つのDocumentBrokerシステムを監視する。 |
サービスプロセス監視プロセス(EDMSrvMgr) | サービスプロセスの動作を監視する。 |
サービスプロセス(EDMService) | クライアントへ文書空間のサービスを供給する。 |
各プロセスについて説明します。
(1) 起動プロセス(EDMStart)
DocumentBrokerサーバを起動するプロセスです。システム管理者がDocumentBrokerサーバを起動した時点で(EDMStartコマンドの実行)生成されます。起動プロセスは,サーバ監視プロセスを起動します。
(2) 停止プロセス(EDMStop)
DocumentBrokerサーバを終了するプロセスです。システム管理者がDocumentBrokerサーバを終了した時点で(EDMStopコマンドの実行)生成されます。停止プロセスは,サーバ監視プロセスに対して終了要求を実行し,終了要求に対するサーバ監視プロセスの応答を確認してから終了します。
(3) サーバ監視プロセス(EDMDaemon)
DocumentBrokerを監視するプロセスです。サービスプロセス監視プロセスの動作状況を監視して,サービスプロセス監視プロセスが終了した場合は,このプロセスが監視しているサービスプロセスをすべて強制終了させてから,サービスプロセス監視プロセスの再起動を実行します。このとき,強制終了したサービスプロセスに接続していたクライアントにはエラーが返却されて,サービスの提供を受けられなくなります。サーバ監視プロセスは,起動プロセスによって生成され,停止プロセスからの終了要求によってサービスプロセス監視プロセスへ停止要求を通知します。
(4) サービスプロセス監視プロセス(EDMSrvMgr)
サービスプロセスを定義されている数だけ生成して,サービスプロセスの状態を管理するプロセスです。サービスプロセスの動作状況も監視して,サービスプロセスが終了した場合は,サービスプロセスを再起動します。サービスプロセス監視プロセスは,サーバ監視プロセスによって生成され,サーバ監視プロセスからの停止要求によってサービスプロセスへ停止要求を通知します。
(5) サービスプロセス(EDMService)
クライアントへ文書空間のサービスを供給するプロセスです。サービスプロセスは,DocumentSpace構成定義ファイルに指定されている数だけサービスプロセス監視プロセスによって生成されます。システム管理者がDocumentBrokerを終了した場合(EDMStopコマンドの実行)は,サービスプロセス監視プロセスからの停止要求によって,すべてのサービスプロセスは終了します。また,障害などによってサービスプロセスが終了した場合は,サービスプロセス監視プロセスによって再起動されます。
サービスプロセスは,1プロセス当たり複数クライアントに対してサービスを供給できます。ただし,サービスプロセスがダウンした場合,ダウンしたプロセスに接続していたクライアントにはエラーが返却されて,接続できなくなります。したがって,クライアントからの再接続が必要となります。