EDMCreateIds(ユーザ定義識別子ファイルの作成)
機能
DocumentBrokerの動作環境メタ情報ファイルに定義されているユーザ定義のクラス,およびプロパティにそれぞれ対応する識別子を,指定するファイルに出力します。なお,このコマンドを実行した場合の出力例については,「4.11 ユーザ定義識別子ファイルおよびユーザ定義識別子変数ファイル」を参照してください。
形式
EDMCreateIds -i ユーザ定義識別子ファイル名
〔-v ユーザ定義識別子変数ファイル名
-c { A | B | T }〕
〔-p プリフィクス 〕
オプション
- -i ユーザ定義識別子ファイル名
- ユーザ定義のクラス,およびプロパティのそれぞれに対応するユーザ定義識別子を出力する,ユーザ定義識別子ファイルを指定します。ユーザ定義識別子ファイル名を,相対パスまたは絶対パスで指定します。ユーザ定義識別子ファイル名は,英小文字,英大文字,数字,「.」(ピリオド),「_」(下線文字),および「-」(マイナス記号)で指定します。
- ユーザ定義のクラスのクラス名は,動作環境メタ情報ファイルでクラス定義が記述されている,ClassDescriptionのdmaProp_DisplayNameエントリの値です。ユーザ定義のプロパティのプロパティ名は,動作環境メタ情報ファイルでプロパティ定義が記述されている,PropertyDescriptionのdmaProp_DisplayNameの値です。これらのユーザ定義のクラスおよびプロパティのユーザ定義識別子は,dmaProp_Idsプロパティのリストの要素として指定するエントリであるユーザ定義識別子の値となります。
- また,このユーザ定義識別子ファイルには,ヘッダの二重インクルードを防止するマクロをファイルの先頭と末尾に出力します。マクロ名は,「'_'+ユーザ定義識別子ファイル名」です。ただし,英小文字は英大文字に,「.」(ピリオド)および「-」(マイナス記号)は「_」(下線文字)に,変換されます。
- -v ユーザ定義識別子変数ファイル名
- ユーザ定義のクラス,およびプロパティに対応するユーザ定義識別子を設定した変数の宣言を出力する,ユーザ定義識別子変数ファイルを指定します。ユーザ定義識別子変数ファイル名を,相対パスまたは絶対パスで指定します。ユーザ定義識別子変数ファイル名は,英小文字,英大文字,数字,「.」(ピリオド),「_」(下線文字),および「-」(マイナス記号)で指定します。なお,ユーザ定義識別子変数ファイル名として,-iオプションに指定するユーザ定義識別子ファイルと同じファイルを指定した場合,エラーになります。
- また,このユーザ定義識別子変数ファイルには,ヘッダの二重インクルードを防止するマクロをファイルの先頭と末尾に出力します。マクロ名は,「'_'+ユーザ定義識別子変数ファイル名」です。ただし,英小文字は英大文字に,「.」(ピリオド)および「-」(マイナス記号)は「_」(下線文字)に,変換されます。
- 出力されたユーザ定義識別子変数ファイルをインクルードする場合,EDMAPP_INIT_IDを定義するかどうかによって,変数を宣言だけするか,変数の宣言と定義をするかが異なります。複数のファイルでユーザ定義識別子変数ファイルをインクルードする場合,変数の重複した定義を避けるため,EDMAPP_INIT_IDを定義するファイルは一つだけにしてください。
- EDMAPP_INIT_IDを定義する場合の記述形式
#define EDMAPP_INIT_ID
#include "ユーザ定義識別子ファイル名"
- 変数が,宣言・定義されます。
- EDMAPP_INIT_IDを定義しない場合の記述形式
#include "ユーザ定義識別子ファイル名"
- 変数が宣言されます。
- -c { A | B | T }
- このオプションは,-vオプションを指定した場合,有効になります。-vオプションを指定した場合は,このオプションを必ず指定してください。
- コマンドを実行して作成するファイルで,文字コードセットに対応してインクルードするヘッダファイルの種別を指定します。インクルードするヘッダファイルは,二重インクルードを防止するマクロ定義とともに出力します。このオプションに指定する値が対応する文字コードセットについて,次に説明します。
- A
- char対応ヘッダファイルをインクルードします。
- B
- wchar_t対応ヘッダファイルをインクルードします。
- T
- charおよびwchar_t対応ヘッダファイルをインクルードします。
- インクルードするファイルと二重インクルードを防止するマクロの対応関係を次の表に示します。
表7-6 インクルードファイル名と二重インクルードを防止するマクロの対応関係
-cオプションの引数 | インクルードファイル名 | 二重インクルードを防止するマクロ定義 |
---|
A | dmatypesA.h | DMATYPESA_H |
dmacom.h | DMACOM_H |
dmaifaceA.h | DMAIFACEA_H |
dmaids.h | DMAIDS_H |
B | dmatypes.h | DMATYPES_H |
dmacom.h | DMACOM_H |
dmaiface.h | DMAIFACE_H |
dmaids.h | DMAIDS_H |
T | dmatypesT.h | DMATYPEST_H |
dmacom.h | DMACOM_H |
dmaifaceT.h | DMAIFACET_H |
dmaids.h | DMAIDS_H |
- -p プリフィクス
- コマンドの実行によって作成したファイル中のマクロ名にプリフィクスを付ける場合,プリフィクス名を指定します。プリフィクス名は,英小文字,英大文字,数字,および「_」(下線文字)で指定します。ただし,先頭の文字は,英小文字または英大文字を指定してください。
注意事項
- このコマンドを実行する前に,DocumentBrokerの実行環境ディレクトリを環境変数「DOCBROKERDIR」に指定してください。
- このコマンドは,DocumentBrokerサーバの停止中に実行してください。