EDMSetup(DocumentBrokerの実行環境の作成と削除)
機能
指定したディレクトリの下にDocumentBrokerの実行環境を作成します。また,DocumentBrokerの実行環境を削除します。なお,AIXを使用している場合で,TPBroker V3を使用しているときは,「/opt/HiEDMS/bin」ディレクトリに格納されているEDMSetupコマンドを実行してください。AIXを使用している場合で,TPBroker V5を使用しているときは,「/opt/HiEDMS/bin_tp5」ディレクトリに格納されているEDMSetupコマンドを実行してください。Linuxを使用している場合は,「/opt/HiEDMS/bin」ディレクトリに格納されているEDMSetupコマンドを実行してください。
形式
EDMSetup 〔-m { create | delete }〕 -d ディレクトリ名
オプション
- -m { create | delete }
- 実行するモードとして,次のどちらかの文字列を指定します。
- create
- DocumentBrokerの実行環境を作成する場合に指定します。
- delete
- DocumentBrokerの実行環境を削除する場合に指定します。
- このオプションを省略した場合,「-m create」を仮定します。
- -d ディレクトリ名
- 実行環境を作成または削除するディレクトリを絶対パスで指定します。実行環境を作成するディレクトリについては,「3.6.1 DocumentBroker実行環境ディレクトリの作成」を参照してください。なお,インストールディレクトリおよびインストールディレクトリのサブディレクトリを指定した場合は,エラーになります。
- 実行環境を作成する場合または削除する場合で,処理の内容が異なります。それぞれの場合について,次に説明します。
- 実行環境を作成する場合
- -dオプションで指定したディレクトリの下にDocumentBrokerの実行環境を作成します。DocumentBroker実行環境のディレクトリ構成については,「付録A.2 DocumentBrokerの実行環境ディレクトリの構成(AIXの場合)」または「付録B.2 DocumentBrokerの実行環境ディレクトリの構成(Linuxの場合)」を参照してください。ただし,すでにDocumentBroker実行環境が作成されていた場合は,実行環境を更新します。
- 実行環境を削除する場合
- -dオプションで指定したディレクトリの下から,「bin」,「lib」,「adm」「tmp」,「spool」,および「tools」ディレクトリを削除します。
注意事項
- 実行環境の作成前に,実行環境ディレクトリを環境変数「DOCBROKERDIR」に指定してください。
- このコマンドは,DocumentBrokerサーバの停止中に実行してください。
- このコマンドの実行によって作成されるすべてのディレクトリおよびファイルには,インストールディレクトリ下にあるディレクトリおよびファイルと同等のアクセス権が与えられます。
- 実行環境を作成するディレクトリ下に,このコマンドの実行によって作成されるファイルと同じ名称のファイルが存在した場合は,このファイルおよびこのファイルが存在するディレクトリを新規に作成しません。ただし,「adm」ディレクトリ下に同じ名称のファイルが存在した場合だけ,既存の同じ名称のファイルを削除して新規に作成します。
- 実行環境の作成中に,次に示す状態を検知した場合は処理を停止します。ただし,処理が停止するまでに作成されたディレクトリおよびファイルは,削除されません。
- 実行環境を作成するディレクトリが存在しない。
- 実行環境を作成するディレクトリにアクセス権が存在しない。
- 実行環境を作成するディレクトリ下でDocumentBrokerがすでに起動している。
- 実行環境を作成するディレクトリ下に作成対象となるディレクトリ名称と同一のファイルがすでに存在する。
この場合,処理が停止するまでの間に作成されたディレクトリおよびファイルは,削除されません。したがって,必要に応じて「-m delete」を指定して,このコマンドを再度実行したあとに,実行環境を作成し直してください。
- 指定したパスの長さが,512バイト以上である。
この場合,ディレクトリおよびファイルは,作成されません。ただし,環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」が設定されていない場合は,実行環境ディレクトリ/spool/serverにトレースファイルが作成されます。
- 実行環境を削除する場合は,-dオプションで指定したディレクトリ下のファイルはコマンドが作成したものかどうかに関係なく,削除されます。削除される対象となるディレクトリ下には不用意にファイルを作成しないでください。
- 実行環境を削除する場合は,-dオプションで指定したディレクトリがあるかどうかはチェックされません。例えば,指定したディレクトリ下に「bin」ディレクトリだけ存在している場合は,そのディレクトリを削除して正常終了とします。ただし,削除対象となるディレクトリやファイルが一つも存在しない場合はエラーになります。
- 実行環境は移動しないでください。また,別ディスクへのリンクも作成しないでください。
- DocumentBrokerサーバを再インストールしたり,アンインストールしたりする場合,実行環境の削除(EDMSetup -m delete)を必ず実行してください。実行環境を削除しないで,これらの操作をするとエラーになることがあります。