EDMCDefDocSpace(文書空間の定義)
機能
文書空間を新規に構築する場合に必要な定義情報を作成します。
このコマンドを実行すると,追加するクラスや格納する文書数などの情報(文書クラス定義ファイル)や,ユーザが定義する文書空間の構成情報(文書空間情報ファイル)を基に,文書空間を構築するための定義情報やデータベースの容量を見積もるための基礎情報が出力されます。これらの情報を基に,文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)を実行すると,文書空間を構築できます。
このコマンドと文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)を使用して文書空間を構築する場合には,さまざまな定義ファイルを作成して,メタ情報の初期設定コマンド(EDMInitMeta),メタ情報の追加コマンド(EDMAddMeta),DocumentBroker用データベース定義文の作成コマンド(EDMCrtSql),およびクラス定義情報ファイルの作成コマンド(EDMCrtSimMeta)を使用する必要はありません。
このコマンドの実行後に出力される情報は次のとおりです。次のファイルは,"実行環境ディレクトリ/env"に出力されます。
- 出力情報
- 見積もり基礎情報ファイル(EDMestimate.csv)
データベースの見積もり基データとして使用するファイルです。詳細については,「4.17 見積もり基礎情報ファイル」を参照してください。
- 定義情報ファイル(EDMdefine.txt)
文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)の入力情報となるファイルです。詳細については,「4.7 定義情報ファイル」を参照してください。
- RDエリア定義情報ファイル(EDMrdarea.txt)
文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)の入力情報となるファイルです。詳細については,「4.8 RDエリア定義情報ファイル」を参照してください。
- インデクス情報ファイル(EDMindex.txt)
文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)の入力情報となるファイルです。詳細については,「4.9 インデクス情報ファイル」を参照してください。
形式
EDMCDefDocSpace
-f 文書クラス定義ファイル名
-s 文書空間情報ファイル名
〔-e { all | resource } 〕
オプション
- -f 文書クラス定義ファイル名
- 文書クラス定義ファイルは,構築する文書空間に追加するクラスを定義したファイルです。文書クラス定義ファイル名を相対パスまたは絶対パスで指定します。このファイルのサンプルファイルは,"/opt/HiEDMS/sample/EDMclassdef.csv "に提供されています。
- 詳細については,「4.15 文書クラス定義ファイル」を参照してください。
- -s 文書空間情報ファイル名
- 文書空間情報ファイルは,文書空間のアクセス制御情報や使用するRDエリア名を定義するファイルです。文書空間情報ファイル名を相対パスまたは絶対パスで指定します。このファイルのサンプルファイルは,"/opt/HiEDMS/sample/EDMdocinfo.txt"に提供されています。
- 詳細については,「4.16 文書空間情報ファイル」を参照してください。
- -e { all | resource }
- 文書空間定義時の実行モードを指定します。
- なお,このオプションを省略した場合,「all」が仮定されます。
- all
- データベース容量見積もりの基礎情報および文書空間を構築するための定義情報を出力するときに指定します。
- resource
- データベース容量見積もりの基礎情報だけを出力するときに指定します。
注意事項
- コマンド実行後に出力されるファイル名と同一名のファイルがある場合には,出力ファイル名.bakの名称でバックアップファイルを作成します。このバックアップファイルは,出力ファイルをカスタマイズしたあとコマンドを再度実行した場合に,カスタマイズした内容を確認したいときなどに使用します。ただし,バックアップファイルをそのまま使用して文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)を実行しないでください。このコマンド実行時にバックアップファイルがある場合は,バックアップファイルは上書きされます。
- このコマンドを実行するときには,DocumentSpace構成定義ファイルに次のエントリを必ず指定してください。
- SerialIdエントリ
- Processエントリ
- DbTypeエントリ
- PdHostエントリ
- PdNamePortエントリ
- PdUserエントリ
- このコマンドの実行後に出力されるRDエリア定義情報ファイル中のRDエリア名は,文書クラス定義ファイルで指定したクラスやインデクスの数に応じて,文書空間情報ファイルで指定したRDエリア名+通番の名称に変更されている場合があります。このRDエリア名を変更する場合には,RDエリア定義情報ファイルの内容をカスタマイズしてから,文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)を実行してください。
- このコマンドの実行後に出力されるインデクス情報ファイルは,編集しないでください。インデクスの定義を変更する場合には,このコマンドの入力情報となる文書クラス定義ファイルを変更し,再度,このコマンドを実行します。
- アクセス制御機能を使う場合,セキュリティ定義ファイルやユーザ権限定義ファイルは,ユーザが編集してください。セキュリティ定義ファイルやユーザ権限定義ファイルの変更は,このコマンドおよび文書空間構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)の実行には影響しません。
- 実行モード(-eオプション)にresourceを指定して見積もり基礎情報ファイルを出力した場合は,-eオプションにallを指定して文書空間を構築するための定義情報を事前に作成していても,データベース容量見積もりの基礎情報と文書空間を構築するための定義情報が不整合とならないよう,再度,-eオプションにallを指定してこのコマンドを実行し,文書空間を構築するための定義情報を作成してください。