1.3.3 DocumentBroker Development Kitで開発したクライアントを構成するプログラム(C++ クラスライブラリの場合)

ここでは,DocumentBroker Development Kitが提供するC++ クラスライブラリで開発したクライアントを構成するプログラムを,必須プログラムと関連プログラムに分けて説明します。C++ クラスライブラリで開発したクライアントを構成するプログラムのシステム構成を次の図に示します。

図1-15 C++ クラスライブラリで開発したクライアントを構成するプログラムのシステム構成

[図データ]

<この項の構成>
(1) 必須プログラム
(2) File Link連携機能を使用する場合に必要なプログラム
(3) XML文書管理機能を使用する場合に必要なプログラム
(4) レンディション変換要求機能を使用する場合に必要なプログラム
(5) イメージ文書登録機能を使用する場合に必要なプログラム
(6) 文書のライフサイクル管理機能を使用する場合に必要なプログラム

(1) 必須プログラム

クライアントアプリケーション
C++ クラスライブラリを使用してユーザが作成するアプリケーションプログラムです。
C++ クラスライブラリを使用してクライアントアプリケーションを作成する方法については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ 解説」を参照してください。
DocumentBroker Development Kit(クライアント開発環境)またはDocumentBroker Runtime(クライアント実行環境)
DocumentBroker Development Kitは,C++言語対応のクライアントアプリケーション開発用のクラスライブラリ,およびクライアントの実行環境を提供します。
クライアントの実行環境だけが必要な場合は,DocumentBroker Runtimeを使用します。DocumentBroker Runtimeは,DocumentBroker Development Kitで開発したクライアントアプリケーションを実行するためのライブラリを提供しています。
C++ クラスライブラリの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ 解説」,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ リファレンス 基本機能編」を参照してください。
また,クライアントアプリケーションを円滑に開発するために必要なC++ クラスライブラリの機能を,コマンド群(オブジェクト操作ツール)として提供しているDocumentBroker オブジェクト操作ツールを使用する場合には,マニュアル「DocumentBroker Version 3 オブジェクト操作ツール」を参照してください。
TPBroker
DocumentBroker Development Kitの前提プログラムとして,CORBA仕様に基づく分散アプリケーションを開発するためのプログラムです。
OS
次に示すオペレーティングシステムを使用します。
  • AIXの場合:
    AIX 5L V5.1,AIX 5L V5.2,またはAIX 5L V5.3を使用してください。
  • Linuxの場合:
    Red Hat Enterprise Linux 6 (x86_64)を使用してください。
  • Windows Server 2003の場合:
    Windows Server 2003,Enterprise EditionまたはWindows Server 2003,Standard Editionを使用してください。
  • Windows Server 2003 R2の場合:
    Windows Server 2003 R2,Enterprise EditionまたはWindows Server 2003 R2,Standard Editionを使用してください。
  • Windows Server 2008の場合:
    Windows Server 2008,Enterprise EditionまたはWindows Server 2008,Standard Editionを使用してください。
  • Windows Server 2008 R2の場合:
    Windows Server 2008 R2,Enterprise EditionまたはWindows Server 2008 R2,Standard Editionを使用してください。
  • Windows XPの場合:
    Windows XP Professionalを使用してください。
  • Windows Vistaの場合:
    Windows Vista Business,Windows Vista EnterpriseまたはWindows Vista Ultimateを使用してください。
  • Windows 7の場合:
    Windows 7 Professional,Windows 7 EnterpriseまたはWindows 7 Ultimateを使用してください。

(2) File Link連携機能を使用する場合に必要なプログラム

HiRDB File Link
コンテント自体は任意のファイルサーバへ格納し,格納先の情報(ファイル名などのリンク情報)をデータベース(HiRDB)に登録するという保管システムを構築する製品です。HiRDB File Linkは,HiRDBサーバを配置したサーバ,ファイルサーバ,およびコンテンツアクセス用アプリケーションの実行環境(クライアント)すべてへインストールする必要があります。HiRDB File Linkの詳細については,マニュアル「HiRDB File Link」を参照してください。
なお,Linuxの場合およびTPBroker V5を使用している場合,File Link連携機能は使用できません。

(3) XML文書管理機能を使用する場合に必要なプログラム

HiRDB Adapter for XML
XML文書を解析して,XMLのタグをRDBの表や列に対応づけ,XML文書に含まれる文字列を適切なデータ型に変換してRDBに登録するXML-RDBマッピング機能を持つプログラムです。XML文書管理機能を利用してXML形式の文書を管理する場合は,このプログラムを使用します。
HiRDB Adapter for XMLの詳細については,マニュアル「HiRDB Adapter for XML ユーザーズガイド」を参照してください。
Preprocessing Library for Text Search
XML文書から構造を指定した全文検索に必要なインデクスデータを生成する機能を持つプログラムです。XMLインデクスデータ作成機能を利用する場合は,このプログラムを使用します。XMLインデクスデータ作成機能によって作成されたインデクスデータを全文検索インデクスとして登録したXML文書は,XMLの構造(タグ間の文字列,タグの属性)をキーにした全文検索の対象にできます。
Preprocessing Library for Text Searchの詳細については,マニュアル「Preprocessing Library for Text Search Version 2」を参照してください。

なお,Linuxの場合,XML文書管理機能は使用できません。

(4) レンディション変換要求機能を使用する場合に必要なプログラム

DocumentBroker Rendering Option
レンディション変換要求機能を利用する場合に,レンディション変換を実行するクライアントの,クライアントアプリケーションとして使用するプログラムです。DocumentBrokerに登録された文書のマスタレンディションを,サブレンディションで指定されたレンディションに変換してサブレンディションのコンテントとしてサーバに登録する機能を持ちます。レンディション変換を実行するクライアントには,マスタレンディションのコンテントを扱うアプリケーションプログラム,および指定されたレンディションの形式へのコンテントの変換を実行するアプリケーションプログラムも必要です。例えば,Word形式からPDF形式にレンディション変換する場合は,OfficeおよびAdobe Acrobatが必要です。
DocumentBroker Rendering Optionの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Rendering Option」を参照してください。

(5) イメージ文書登録機能を使用する場合に必要なプログラム

イメージ文書登録機能を使用する場合,ご使用のデジタル複合機に対応したプログラムを使用してください。これらのプログラムは,デジタル複合機でスキャンした紙の文書や受信したFAXをDocumentBrokerにイメージ文書として登録するクライアントの,クライアントアプリケーションとして使用します。

DocumentBroker イメージ登録 for DocuCentre
DocuCentreでスキャンした紙の文書や受信したFAXをDocumentBrokerにイメージ文書として登録するプログラムです。イメージ文書を登録するクライアントには,CentreWareスキャンサービスおよびCentreWareスキャンサービス カスタム連携ツールも必要です。
DocumentBroker イメージ登録 for iR
imageRUNNERでスキャンした紙の文書や受信したFAXを,DocumentBrokerにイメージ文書として登録するプログラムです。
DocumentBroker イメージ登録 for imagio and IPSiO
imagioまたはIPSiOでスキャンした紙の文書や受信したFAXを,DocumentBrokerにイメージ文書として登録するプログラムです。
DocumentBroker イメージ登録 for Konica
Sitiosでスキャンした紙の文書や受信したFAXを,DocumentBrokerにイメージ文書として登録するプログラムです。
DocumentBroker イメージ登録 文字認識オプション
DocumentBrokerにイメージ文書を登録するときに,文書に記載された情報を文字認識して,文書のプロパティとして登録したり帳票ごとに分割して文書を登録したりできます。

イメージ文書登録機能の詳細については,マニュアル「DocumentBroker イメージ登録 for DocuCentre」,マニュアル「DocumentBroker イメージ登録 for iR」,マニュアル「DocumentBroker イメージ登録 for imagio and IPSiO」,またはマニュアル「DocumentBroker イメージ登録 for Konica」を参照してください。

(6) 文書のライフサイクル管理機能を使用する場合に必要なプログラム

DocumentBroker Life Cycle Suite Development Kit(クライアント開発環境)またはDocumentBroker Life Cycle Suite Runtime(クライアント実行環境)
文書のライフサイクル管理の機能を利用するクライアントアプリケーションを開発する場合,DocumentBroker Life Cycle Suite Development Kitが必要です。なお,その場合は,WorkCoordinatorのビジネスプロセスを定義するWorkCoordinator Definerも必要です。DocumentBroker Life Cycle Suite Development Kitは,文書のライフサイクル管理機能を利用したクライアントアプリケーション開発用のクラスライブラリおよびクライアント実行環境を提供します。
文書のライフサイクル管理の機能を利用するクライアントの実行環境だけが必要な場合は,DocumentBroker Life Cycle Suite Runtimeを使用します。DocumentBroker Life Cycle Suite Runtimeは,DocumentBroker Life Cycle Suite Development Kitで開発したクライアントアプリケーションを実行するためのライブラリを提供しています。
DocumentBroker Life Cycle Suiteの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Life Cycle Suite Version 2」を参照してください。