EDMCrtSql(DocumentBroker用データベース定義文の作成)
機能
データベースに登録されているメタ情報を基に,DocumentBrokerのデータベースを初期設定するために必要なデータベース定義文を作成します。また,オプションの指定によって,定義系SQL「CREATE INDEX」文を作成します。
形式
EDMCrtSql -o データベース定義文格納ファイル名
〔-t HIRDB〕
〔-c〕
〔-i インデクス情報ファイル名〕
〔-j インデクスのコメント情報出力ファイル名〕
〔-r RDエリア定義情報ファイル名〕
〔-m〕
〔-u { ALL | PARTIAL | NO}〕
〔-n〕
オプション
- -o データベース定義文格納ファイル名
- 作成したデータベース定義文を格納するファイルのパス名を指定します。
- -t HIRDB
- 永続オブジェクトを格納するデータベースを指定します。使用できるデータベースシステムはHiRDBです。したがって,フラグ引数として「HIRDB」を指定してください。
- -c
- 表名,列名に対して注釈を付けるSQL文を出力する場合に指定します。注釈となる文字列は,メタ情報ファイルのClassDescriptionセクションおよびPropertyDescriptionセクションの「dmaProp_DescriptiveText」に指定されている値(文字列)です。なお,この値が指定されていないクラスに対応する表およびプロパティに対応する列には,注釈を付けるSQL文は出力されません。
- -i インデクス情報ファイル名
- インデクス定義をするための情報を記述したファイルのパス名を指定します。インデクス情報ファイルについては,「4.9 インデクス情報ファイル」を参照してください。
- -j インデクスのコメント情報出力ファイル名
- インデクスのコメントを出力するファイル名を指定します。このファイルには,インデクス定義文,クラス名およびプロパティ名が出力されます。
- -r RDエリア定義情報ファイル名
- RDエリア定義情報ファイル名を相対パスまたは絶対パスで指定します。
- -oオプションで指定したデータベース定義文格納ファイル中のRDエリア名を,指定したRDエリア定義情報ファイルの情報に従って出力する場合に指定します。RDエリア定義情報ファイルについては,「4.8 RDエリア定義情報ファイル」を参照してください。
- -m
- 複数の異なる文書オブジェクトを,同時に一つの文書オブジェクトに対して関連づける場合に指定します。この場合,次に示すクラスのプロパティに対して複数列インデクスを定義します。
- edmClass_Relationshipクラス
- dmaProp_Headプロパティ
- なお,このオプションの指定を省略した場合,それぞれのプロパティに対して単一列インデクスが定義されます。
- -u { ALL | PARTIAL | NO }
- コンテント格納用RDエリア,およびSGMLTEXTデータ格納用RDエリアに対して,データベースの更新ログ取得方式を指定します。
- ALL
- ログ取得モードでユーザLOB用RDエリアを運用する場合に指定します。ログ取得モードで運用すると,ロールバックおよびロールフォワードに必要なデータベースの更新ログを取得します。
- PARTIAL
- 更新前ログ取得モードでユーザLOB用RDエリアを運用する場合に指定します。更新前ログ取得モードで運用すると,ロールバックに必要なデータベースの更新ログを取得します。
- NO
- ログレスモードでユーザLOB用RDエリアを運用する場合に指定します。ログレスモードで運用すると,データベースの更新ログを取得しません。
- なお,このオプションを省略した場合,「ALL」が仮定されます。
- 指定するデータベースの更新ログ取得方式によって,障害が発生した場合のユーザLOB用RDエリアの回復方法は異なります。また,必要となるログ容量も異なります。障害が発生した場合のユーザLOB用RDエリアの回復方法については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。また,ログ容量については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。
- -n
- OIIDを格納するプロパティに対応する列に非ナル値制約を与える場合に指定します。非ナル値制約とは,指定した列の値に,ナル値を許さない制約のことです。ただし,次のOIIDを格納するプロパティに対応する列には,非ナル値制約を与えません。
- edmClass_OIIDクラスのOIIDを格納するプロパティに対応する列
- 複数のクラスを一つの表に格納するクラスの場合の,二つ目以降のクラスのOIIDを格納するプロパティに対応する列
- HiRDBの繰り返し列に定義されるOIIDを格納するプロパティに対応する列
注意事項
- このコマンドを実行する前に,DocumentBrokerの実行環境ディレクトリを環境変数「DOCBROKERDIR」に指定してください。
- このコマンドは,DocumentBrokerサーバの停止中に実行してください。
- このコマンドを実行する前に,データベースを起動しておいてください。
- このコマンドを実行する前には,EDMInitMetaコマンドでメタ情報をデータベースに登録しておく必要があります。
- このコマンドは,データベース自身の定義であるエリア定義は実行しません。必要なエリアの定義は,出力されるデータベース定義文に追加してください。
- 次に示す場合は,インデクス格納RDエリアの名称として「USR_INDEX_AREA」が出力されます。
- -iオプションにインデクス情報ファイル名を指定し,-rオプションを省略してこのコマンドを実行した場合
- RDエリア定義情報ファイルの[IndexArea]セクションに,インデクス情報ファイルに記述した項目に対応するRDエリアの定義を記述していない状態で,-iオプションにインデクス情報ファイル名を指定し,-rオプションにRDエリア定義情報ファイル名を指定してこのコマンドを実行した場合
- 実行結果であるデータベース定義文に対してエリア定義などの必要な項目を追加,修正してからデータベースを作成してください。ただし,-rオプションを指定した場合は,RDエリア定義情報ファイルの指定に従って,RDエリア名が出力されます。
- マルチファイル管理機能を使用する環境の場合,edmClass_ContentTransfersクラスに対応するデータベース定義文が出力されます。
- リファレンスファイル管理機能を使用する環境の場合,edmClass_ContentReferenceクラスに対応するデータベース定義文が出力されます。
- File Link連携機能を使用する環境の場合,edmClass_ContentFileLinkクラスに対応するデータベース定義文が出力されます。
- HiRDBのオンライン再編成機能を使用する場合,-nオプションを指定してください。なお,メタ情報の表およびOIIDを格納する表は,オンライン再編成機能の対象外です。オンライン再編成機能の対象外の表は,オンライン再編成機能の対象となる表とRDエリアを分けてください。オンライン再編成機能の詳細については,マニュアル「HiRDB Staticizer Option」を参照してください。