3.6.2 環境変数の設定(AIXの場合)

DocumentBrokerの動作に必要な環境変数の設定について説明します。環境変数は,各サーバマシンのログインシェル環境に合わせて次のファイルに設定してください。なお,$HOMEは,ログインユーザのホームディレクトリを示します。

Bourneシェル環境の場合
$HOME/.profile
Cシェル環境の場合
$HOME/.cshrcまたは$HOME/.login
<この項の構成>
(1) LANGの設定
(2) TZの設定
(3) DOCBROKERDIRの設定
(4) PSALLOCの設定
(5) NODISCLAIMの設定
(6) EXTSHMの設定
(7) LIBPATH
(8) XDK_HOMEの設定
(9) XDK_SHMEM_SIZEの設定
(10) 注意事項

(1) LANGの設定

環境変数「LANG」には,使用する文字コードセットを設定します。文書空間で使用する文字コード種別に合わせて値を設定してください。AIXの場合,次に示す値を指定します。

文書空間で使用する文字コード種別がShift-JISの場合
設定する値は「Ja_JP」です。
文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合
使用する言語に合わせて適切な値を設定してください。

ただし,文書空間で使用する文字コード種別に関係なく,ASCIIコードだけを扱う英語環境の場合は「C」を設定します。

なお,この環境変数に設定する値によって,メッセージの言語種別が変わります。「Ja_JP」を設定した場合は,日本語のメッセージが出力されます。「Ja_JP」以外を設定した場合は,英語のメッセージが出力されます。

(2) TZの設定

環境変数「TZ」には,マシン時間のタイムゾーンを設定します。指定する値はJST-9です。

(3) DOCBROKERDIRの設定

環境変数「DOCBROKERDIR」には,DocumentBrokerの実行環境を作成するディレクトリを指定してください。

(4) PSALLOCの設定

環境変数「PSALLOC」には,メモリ領域の確保をメモリ使用時でなく,メモリ領域要求時に行う,早期ページスペース割り当てを実行するための設定をします。設定する値は「early」です。

(5) NODISCLAIMの設定

環境変数「NODISCLAIM」には,メモリ領域の解放を抑止するための設定をします。設定する値は「true」です。

(6) EXTSHMの設定

環境変数「EXTSHM」には,プロセス内で使用できる共用メモリ数を拡張するための設定をします。設定する値は「ON」です。

(7) LIBPATH

環境変数「LIBPATH」には,関連プログラムおよびDocumentBrokerのライブラリのディレクトリを設定します。次の値を追加してください。

TPBroker V3を使用する場合

:HiRDBインストールディレクトリ/client/lib
:/opt/hitachi/common/lib
:/usr/vacpp/lib※1
:/opt/TPBroker/lib
:/opt/DABroker/lib※2
:/opt/HiEDMS/lib
:/usr/lib※3

TPBroker V5を使用する場合

:HiRDBインストールディレクトリ/client/lib
:/opt/hitachi/common/lib
:/usr/vacpp/lib※1
:TPBroker V5インストールディレクトリ/lib
:/opt/DABroker/lib※2
:/opt/HiEDMS/lib_tp5
:/usr/lib※3

注※1
VisualAge C++ Professional for AIX,またはIBM XL C/C++ Enterprise Edition for AIXのライブラリの格納ディレクトリを設定します。これは,デフォルトのインストールディレクトリにインストールされている場合の値です。
注※2
DABrokerがデフォルトのインストールディレクトリにインストールされている場合の値です。
注※3
この値は,AIX 5L V5.1のSecureWay Directory,AIX 5L V5.2のIBM Directory Server,またはAIX 5L V5.3のIBM Tivoli Directory Serverに付属しているLDAP クライアントライブラリを使用してユーザ認証を実行する場合に指定します。LDAP クライアントのファイルセットがインストールされていることを確認してください。なお,デフォルトではインストールされません。詳細については,AIX 5L V5.1,AIX 5L V5.2,またはAIX 5L V5.3のマニュアルを参照してください。

(8) XDK_HOMEの設定

環境変数「XDK_HOME」には,smgrreg.iniを格納しているディレクトリの絶対パスを設定します。指定する値は,/opt/HiEDMS/etcです。smgrreg.iniには,レジストリ情報が記述されています。smgrreg.iniの内容を次の図に示します。

図3-2 smgrreg.iniの内容(AIXの場合)

[図データ]

(9) XDK_SHMEM_SIZEの設定

環境変数「XDK_SHMEM_SIZE」には,メタ情報管理用に確保する共用メモリセグメントサイズを設定します。単位はバイトです。3,000,000~1,073,741,824の間で指定してください。省略した場合,3,000,000が仮定されます。なお,この共用メモリセグメントサイズは,DocumentSpace構成定義ファイルのXdkShmemSizeエントリにも指定できます。ただし,環境変数「XDK_SHMEM_SIZE」およびXdkShmemSizeエントリの両方に値を指定している場合は,XdkShmemSizeエントリに指定した値が優先されます。したがって,メタ情報管理用に確保する共用メモリセグメントサイズは,XdkShmemSizeエントリに指定することを推奨します。メタ情報管理用に確保する共用メモリセグメントの詳細については,「4.2 DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)」を参照してください。

(10) 注意事項

クライアントアプリケーションとDocumentBrokerサーバを同一マシンで実行する場合,同一の実行環境(同一の環境変数を持つ環境)で実行しないでください。