付録E.6 File Link連携機能を使用するためのデータベース移行

File Link連携機能非対応のデータベースから,File Link連携機能対応のデータベースに移行するための,移行手順およびデータベース移行ツールについて説明します。なお,Linuxの場合およびTPBroker V5を使用している場合,File Link連携機能は使用できません。

<この項の構成>
(1) 移行手順
(2) EDMChangeFileLink(File Link連携機能を使用するためのデータベース移行ツール)の文法
(3) エラー発生時の対策手順
(4) RDエリア定義情報ファイルの記述例

(1) 移行手順

データベースの移行手順について説明します。

  1. データベースのバックアップを作成します。
    • データベースのエラーによってデータベース移行ツールが異常終了した場合,このバックアップからデータベースを回復します。
  2. RDエリア定義情報ファイルを作成します。
    • (4) RDエリア定義情報ファイルの記述例」を参考にして作成してください。
    • 手順4.実行後に出力されるデータベース定義文のRDエリア名をあらかじめ指定しない場合は,この作業は不要です。ただし,手順4.実行後,データベース定義文格納ファイル内のRDエリア名を変更する必要があります。
    • RDエリア定義情報ファイルについては,「4.8 RDエリア定義情報ファイル」を参照してください。
  3. RDエリアを追加する必要がある場合は,HiRDBのデータベース構成変更ユティリティ(pdmod)を実行して,RDエリアを追加します。
    • HiRDBのデータベース構成変更ユティリティ(pdmod)については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。
  4. EDMChangeFileLinkコマンドを実行します。
    データベース定義文が出力されます。
    • このコマンドを実行する前に,データベースを起動してください。
    • この作業は,DocumentBrokerの実行環境ディレクトリを環境変数「DOCBROKERDIR」に指定していることを前提としています。
    • このコマンドの実行中に,ほかのコマンドは実行できません。
    • 手順2.でRDエリア定義情報ファイルを作成していない場合は,このコマンドを実行したあと,データベース定義文格納ファイル内のRDエリア名を変更してください。
    • EDMChangeFileLinkコマンドの詳細については,「(2) EDMChangeFileLink(File Link連携機能を使用するためのデータベース移行ツール)の文法」を参照してください。
  5. データベース定義文格納ファイルを入力ファイルとして,HiRDBのデータベース定義ユティリティ(pddef)を実行し,スキーマの定義内容を更新します。
    手順4.実行後に出力されたデータベース定義文を基に,スキーマの定義内容が更新され,File Link連携機能に対応したデータベースのスキーマがHiRDBの表に格納されます。
    • HiRDBのデータベース定義ユティリティ(pddef)については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。

(2) EDMChangeFileLink(File Link連携機能を使用するためのデータベース移行ツール)の文法

EDMChangeFileLinkコマンドの詳細について説明します。

機能
File Link連携機能非対応のデータベースから,File Link連携機能対応のデータベースに移行します。
形式

EDMChangeFileLink  -o データベース定義文格納ファイル名
                〔-r RDエリア定義情報ファイル名〕

オプション
-o データベース定義文格納ファイル名
出力されたデータベース定義文を格納するファイルのパス名を指定します。
-r RDエリア定義情報ファイル名
RDエリア定義情報ファイルのパス名を指定します。-oオプションで指定したデータベース定義文格納ファイル内のRDエリア名を,このオプションで指定するRDエリア定義情報ファイルの定義内容に従って出力する場合に指定します。指定を省略した場合は,このコマンドを実行したあと,データベース定義文格納ファイル内のRDエリア名を変更してください。
RDエリア定義情報ファイルについては,「4.8 RDエリア定義情報ファイル」を参照してください。

(3) エラー発生時の対策手順

データベースのエラーによってデータベース移行ツールが異常終了した場合,次に示す手順に従って対策を実施してください。

  1. 移行手順1.で作成したバックアップから,データベースを回復します。
  2. エラーメッセージを基に,エラーの要因を取り除きます。
  3. 移行手順3.から再度実行します。

(4) RDエリア定義情報ファイルの記述例

RDエリア定義情報ファイルの記述例を次に示します。File Link連携機能を使用する場合のRDエリア定義情報ファイルは,/opt/HiEDMS/sample下のEDM_RDAREA_FILELINK.txtです。

[TableArea]
#
# FileLinkを利用するための移行で必要なRDエリア
#
class=edmClass_ContentFileLink,area=USERAREA
 
[IndexArea]
#
# FileLinkを利用するための移行で必要なRDエリア
#
class=edmClass_ContentFileLink,prop=dmaProp_OIID,area=INDEXAREA
class=edmClass_ContentFileLink,prop=ThisPropertyDescription,area=INDEXAREA
class=edmClass_ContentFileLink,prop=edmProp_Parent,area=INDEXAREA