4.7.3 定義情報ファイルの記述形式
ここでは,定義情報ファイルの記述形式について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 記述規則
- (2) 記述形式
(1) 記述規則
定義情報ファイルを記述する場合の規則を次に示します。
- 印刷可能なASCIIコードで記述します。
- 「;」(セミコロン)および「#」(シャープ)で始まる行はコメント行として扱われます。
- 各行は399バイト以内で記述します。
- 行の終わりは,<EOF>または<LF>です。
- GUID値はオペレーティングシステムの機能を使用して取得してください。
(2) 記述形式
定義情報ファイルは次の形式に従って記述します。
[Action]
PropertyName=DataType=Value
各項目について説明します。
- Action(アクション)
- 定義するオブジェクトごとにセクション名として[ ]内に記述します。指定できるアクションは次のとおりです。
- Action::= "AddSubClass" | "AddProperty/クラス名" | "AssumeProperty/データタイプ"
- AddSubClass
サブクラスを追加することを示します。
- AddProperty/クラス名
指定したクラスに対してプロパティを追加することを示します。
- AssumeProperty/データタイプ
AddPropertyで記述を省略した場合の仮定値の記述をデータタイプごとに設定します。
データタイプ::= " DMA_DATATYPE_BOOLEAN "
| "DMA_DATATYPE_INTEGER32"
| "DMA_DATATYPE_STRING"
| "DMA_DATATYPE_OBJECT_VARIABLE_ARRAY"
プロパティは,データ型に従った値を1個持つか複数個持つかが決められています。これを基本単位といいます。プロパティの基本単位がVariableArray型,かつデータ型がObject型(DMA_DATATYPE_OBJECT)であるプロパティはAssumeProperty/DMA_DATATYPE_OBJECT_VARIABLE_ARRAYを仮定値とします。プロパティの基本単位がVariableArray型でなければ,AddPropertyのdmaProp_DataTypeプロパティで指定するデータタイプとAssumeProperty/データタイプのデータタイプが同じ場合にAssumeProperty/データタイプを仮定値とします。
- PropertyName(プロパティ名)
- DMAで定義されているプロパティ名またはユーザが定義したプロパティ名を記述します。128バイト以内で記述してください。
- DataType(データ型)とValue(値)
- プロパティのデータ型を記述します。データ型は次のどれかです。
- DataType::= "bool" | "obj" | "text" | "guid" | "int"
- 各データ型と値の記述方法について説明します。なお,値は256バイト以内で記述してください。
- bool
- プロパティがBoolean型の値を持つことを示します。
- <記述形式>
PropertyName=bool=0|1
- <記述例>
dmaProp_IsSelectable=bool=1
- obj
- プロパティがObject型の値を持つことを示します。
- <記述形式>
PropertyName=obj=SectionName|NULL
- SectionName
同一ファイル,またはほかのメタ情報ファイル中のセクション名を指定します。ここに指定したセクションに,オブジェクトの初期化データに相当する内容を記述しておく必要があります。
- <記述例>
dmaProp_RequiredClass=obj=usrClass_Struct
- この例は,VariableArray型のプロパティの要素に「usrClass_Struct」を選択することを示しています。
=obj=dsqop.ini@dmaQueryOperator_And
- この例は,dmaProp_QueryOperatorDescriptionsプロパティのリストの要素に選ぶ検索オペレータの記述です。メタ情報ファイル名とセクション名は「@」(単価記号)で区切ります。
- text
- プロパティがString型の値を持つことを示します。
- <記述形式>
PropertyName=text=dmaString|NULL
- <記述例>
dmaProp_DisplayName=text=Docspace Mumble
- guid
- プロパティがID型の値を持つことを示します。具体的には,プロパティの値としてGUIDを持つことを示します。GUIDとはDMAのオブジェクトに与えるユニークな識別子です。
- <記述形式>
PropertyName=guid=guid|dmaNameCorrespondingToGuid|空値
- guid
オペレーティングシステムの機能を利用して取得したGUIDの値を指定します。GUIDは次の形式に従って,36バイトで指定してください。
GUIDの形式:XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX
「X」は16進数値文字を示します。「-」はマイナス記号です。
- dmaNameCorrespondingToGuid
GUIDが定義されているプロパティ名を指定します。
- 空値
何も指定しないことを意味します。空値を指定した場合は,メタ情報の追加コマンド(EDMAddMeta)を実行するときに,-gオプションを必ず指定してください。メタ情報の追加コマンドの使用方法については,「7.3 コマンドの文法」を参照してください。
- <記述例>
dmaProp_DocSpaceId=guid=673D2BE0-D1FD-11d0-AB59-08002BE29E1D
- int
- プロパティがInteger32型の値を持つことを示します。
- <記述形式>
PropertyName=int=digitStringBase10
- digitStringBase10
任意の数値(10進数)を-2,147,483,648~2,147,483,647で指定します。
- <記述例>
dmaProp_OperandDataType=int=3