ここでは,障害が発生した時に,DocumentBrokerが出力する情報について説明します。
なお,Java クラスライブラリが出力する情報については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ Java 解説」を参照してください。
(1) メッセージ
運用中のメッセージは,syslogファイルに出力されます。コマンド実行中のメッセージについては,標準エラー出力に出力されます。メッセージの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 メッセージ」を参照してください。
(2) トレースファイル
発生した障害の切り分けや,原因究明のためにトレースファイルを出力します。関数トレースやメッセージも出力されます。
トレースファイルの出力方法や出力内容については,環境変数で設定できます。
(a) 出力先ディレクトリ
トレースファイルは,環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」に指定したディレクトリに出力されます。文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合,環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」には,印刷可能なASCIIコードで値を指定してください。
環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」を指定した場合の出力先ディレクトリは,次のとおりです。
デフォルトの出力先ディレクトリは,次のとおりです。
(b) 出力ファイル名
トレースファイルの出力ファイル名は,環境変数に指定できません。次のファイル名で出力されます。
注意:「PID」はプロセス識別子です。「NO」はファイル番号です。
(c) トレースファイルの保存日数
トレースファイルは,環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS」に指定した日数だけ保存されます。1~365の日数を指定します。デフォルトは70(日)です。DocumentBrokerサーバ起動時,トレースファイルの出力先ディレクトリに,環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS」で指定した保存日数を超えるトレースファイルが存在する場合,これらのファイルは削除されます。
(d) 切り替えファイル数
トレースを出力するファイルサイズの上限を超えた場合に,切り替えるファイルの数を指定できます。環境変数「_HIEDMS_TRACE_NUM」に,切り替えることができるファイルの数を0,または2~16の値で指定します。デフォルトは2です。切り替えるファイルの数の上限を超えると,最初のファイルに戻って出力します。このとき,ファイルは上書きされます。0を指定した場合,ファイルは作成されません。この場合,障害の切り分けや障害の原因究明などに必要な情報は出力されませんの注意してください。
(e) ファイルサイズ
トレースを出力するファイルのサイズを,環境変数「_HIEDMS_TRACE_SIZE」に4,096~2,147,483,647の値で指定します。デフォルトは1,048,576(1メガバイト)です。
(f) トレースの出力レベル
トレースの出力レベルを変更できます。環境変数「_HIEDMS_TRACE_LEVEL」にトレースレベルを指定します。デフォルトは10です。トレースレベルと出力情報について,次の表に示します。
表6-3 トレースレベルと出力情報
トレースレベル | 出力情報 |
---|---|
-1※ |
|
0 |
|
10(デフォルト) |
|