EDMInitMetaメタ情報の初期設定

機能

DocumentBrokerのメタ情報を表にして,DocumentSpace構成定義ファイルで指定されているデータベース(HiRDB)に登録します。また,動作環境メタ情報ファイルを,"実行環境ディレクトリ/etc/meta_files"の下に作成します。

なお,マルチファイル管理機能,リファレンスファイル管理機能やFile Link連携機能を使用するかどうかについても,このコマンドで設定します。

形式

EDMInitMeta  〔-d〔-e〕〔-b〕〕
              -f メタ情報ファイル名
            〔-r ユーザ表用RDエリア名〕
            〔-i ユーザインデクス用RDエリア名〕
            〔-v VariableArrayの型プロパティの要素の格納先〕
            〔-A〕
            〔-R〕
            〔-L〕
            〔-u { DisplayName | ID | DBAlias}〕
            〔-c 一つの文書に格納するファイルの最大数 〕
            〔-n ユーザ識別子の最大長〕
            〔-g グループ識別子の最大長〕
            〔-C { SJIS | UTF-8 }〕

オプション

-d
メタ情報をデータベースに再登録する場合に指定します。このオプションを指定すると,既存のメタ情報をデータベースから削除して,新規にメタ情報を登録します。
-e
複数の実行環境から同一の文書空間にアクセスしている場合,それらの実行環境の情報をすべて削除するときに指定します。このオプションを指定できるのは,実行環境識別子が0の実行環境だけです。
このオプションを指定すると,登録されている実行環境の情報が削除されるため,複数の実行環境から同一の文書空間にアクセスする実行環境を新規に登録し直す必要があります。
-b
システム導入支援機能によって文書空間を構築した場合の構築情報をすべて削除するときに指定します。
このオプションを指定した場合,文書空間の構築情報を削除するため,システム導入支援機能で作成した環境ではなくなります。そのため,今後,システム導入支援機能は使用できなくなります。
-f メタ情報ファイル名
メタ情報ファイル名を相対パスまたは絶対パスで指定します。文書空間に作成するオブジェクトの定義ファイルを指定します。
メタ情報を新規登録する場合,メタ情報ファイルとして,DocumentBrokerで提供されているメタ情報ファイル(実行環境ディレクトリ/etc/edms.ini)を指定してください。
メタ情報を再登録する場合,メタ情報ファイルとして,動作環境メタ情報ファイル(実行環境ディレクトリ/etc/meta_files/edms.ini)を指定してください。
なお,指定するメタ情報ファイルから参照しているメタ情報ファイルも同じディレクトリに格納してください。メタ情報ファイルについては,「4.6 メタ情報ファイル」を参照してください。
-r ユーザ表用RDエリア名
メタ情報の表の行を格納するユーザ用RDエリア名を指定します。省略した場合,メタ情報の表は,定義されている表数がいちばん少ないユーザ用RDエリアに格納されます。
-i ユーザインデクス用RDエリア名
メタ情報の表に定義されるインデクスを格納するユーザ用RDエリア名を指定します。省略した場合,インデクスはメタ情報の表が格納されているRDエリアに格納されます。
-v VariableArray型のプロパティの要素の格納先
基本単位がVariableArray型であるプロパティを使用する場合,そのプロパティの要素の格納先として,次のどれかの文字列を指定します。
Own
VariableArray型のプロパティが定義されるクラスに該当する表とは別の表へ格納する場合に指定します。
HIRDB
VariableArray型のプロパティが定義されるクラスに該当する表のHiRDBの繰り返し列へ格納する場合に指定します。HiRDBの繰り返し列の最大要素数は,VariableArray型のプロパティを定義する場合の指定に依存します。
Both
OwnおよびHIRDBの両方を使用する場合に指定します。VariableArray型のプロパティを定義する場合の指定によって,別の表か,HiRDBの繰り返し列かを設定します。
オプションを省略した場合,Ownを仮定します。ただし,-fオプションに動作環境メタ情報ファイルを指定した場合,そのメタ情報に定義されている格納先に従います。
また,既存のVariableArray型のプロパティの格納先から,ほかの格納先への変更が可能なのは,OwnからBothへの変更,およびHiRDBからBothへの変更だけです。格納先だけを変更する場合,次に示す形式でコマンドを実行します。

EDMInitMeta -d -f $DOCBROKERDIR/etc/meta_files/edms.ini 〔-r ユーザ表用RDエリア名〕〔-i ユーザインデクス用RDエリア名〕 -v Both

-A
アクセス制御機能を使用する場合に指定します。このオプションを省略した場合,アクセス制御機能は使用できません。
-R
リファレンスファイル管理機能を使用する場合に指定します。このオプションを省略した場合,リファレンスファイル管理機能は使用できません。
なお,メタ情報を再登録する場合には,リファレンスファイル管理機能を使用するかどうかの設定を変更できません。また,-fオプションに動作環境メタ情報ファイル(実行環境ディレクトリ/etc/meta_files/edms.ini)を指定してメタ情報を再登録する場合,動作環境メタ情報ファイルのリファレンスファイル管理機能を使用するかどうかの設定に合わせて,このオプションを指定する必要があります。
-L
File Link連携機能を使用する場合に指定します。このオプションを省略した場合,File Link連携機能は使用できません。
なお,メタ情報を再登録する場合には,File Link連携機能を使用するかどうかの設定を変更できません。
また,Linuxの場合およびTPBroker V5を使用している場合,このオプションを指定できません。
-u { DisplayName | ID | DBAlias}
データベース定義の名称定義の方法を指定します。
DisplayName
データベース定義の名称定義は,クラス名,プロパティ名などとします。
ID
データベース定義の名称定義は,GUID値を変換したIDとします。
DBAlias
データベースの名称定義は,クラス名やプロパティ名などの別名とします。-fオプションにDBAliasを使用するように移行した環境の動作環境メタ情報ファイルを指定する場合だけ指定してください。
このオプションの指定を省略した場合,「DisplayName」が仮定されます。
なお,このコマンドでは,データベース定義の名称定義の方法を変更できません。このため,-fオプションに動作環境メタ情報ファイルを指定する場合,そのメタ情報ファイル中のデータベース定義の名称定義の方法に合わせてこのオプションを指定する必要があります。
なお,-uオプションで「DisplayName」を指定した場合のデータベース定義の名称定義については,「付録F システムクラスおよびシステムプロパティの名称定義の規則」を参照してください。
-c 一つの文書に格納するファイルの最大数
マルチファイル管理機能を使用する場合に指定します。一つの文書に含まれるコンテントとして格納するファイルの最大数を指定します。
2~4,096の範囲の10進数値で指定してください。
このオプションを省略した場合,マルチファイル管理機能は使用できません。
なお,メタ情報を再登録する場合には,マルチファイル管理機能を使用するかどうかの設定を変更できません。また,一つの文書のコンテントとして格納するファイルの最大数も変更できません。-fオプションに動作環境メタ情報ファイル(実行環境ディレクトリ/etc/meta_files/edms.ini)を指定してメタ情報を再登録する場合,-cオプションは次のように扱われます。
マルチファイル管理機能を使用する環境の場合
-cオプションの指定は無視されます。一つの文書のコンテントに格納するファイルの最大数は,動作環境メタ情報ファイルに定義されている値になります。
マルチファイル管理機能を使用しない環境の場合
このオプションは指定できません。指定するとエラーになります。
マルチファイル管理機能を使用する場合に,一つの文書のコンテントに格納するファイルの最大数を確認するには,動作環境メタ情報ファイル(実行環境ディレクトリ/etc/meta_files/edms.ini)の[bb683102-0bf0-11d2-9a68-0000e20838e7]セクションのdmaProp_MaximumElementsエントリの値を参照してください。dmaProp_MaximumElementsエントリの値が,一つの文書のコンテントに格納するファイルの最大数です。
-n ユーザ識別子の最大長
ユーザ識別子の最大長を255バイト以上に拡張する場合に指定します。ユーザ識別子の最大長をバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は255~512の10進数値です。このオプションを省略した場合,ユーザ識別子の最大長は254バイトになります。
なお,メタ情報を再登録する場合は,ユーザ識別子の最大長を変更できません。-fオプションに動作環境メタ情報ファイル($DOCBROKERDIR/etc/meta_files/edms.ini)を指定してメタ情報を再登録する場合,-nオプションは次のように扱われます。
ユーザ識別子の最大長を拡張している環境の場合
-nオプションの指定は無視されます。ユーザ識別子の最大長は,動作環境メタ情報ファイルに定義されている値になります。
ユーザ識別子の最大長を拡張していない環境の場合
このオプションは指定できません。指定するとエラーになります。
-g グループ識別子の最大長
グループ識別子の最大長を255バイト以上に拡張する場合に指定します。グループ識別子の最大長をバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は255~512の10進数値です。このオプションを省略した場合,グループ識別子の最大長は254バイトになります。
なお,メタ情報を再登録する場合は,グループ識別子の最大長を変更できません。-fオプションに動作環境メタ情報ファイル($DOCBROKERDIR/etc/meta_files/edms.ini)を指定してメタ情報を再登録する場合,-gオプションは次のように扱われます。
グループ識別子の最大長を拡張している環境の場合
-gオプションの指定は無視されます。グループ識別子の最大長は,動作環境メタ情報ファイルに定義されている値になります。
グループ識別子の最大長を拡張していない環境の場合
このオプションは指定できません。指定するとエラーになります。
-C { SJIS | UTF-8}
文書空間で使用する文字コード種別を指定します。
SJIS
文書空間で使用する文字コード種別をShift-JISとします。
UTF-8
文書空間で使用する文字コード種別をUTF-8とします。
このオプションの指定を省略した場合,Linux以外のときは,「SJIS」が仮定されます。Linuxのときは,「UTF-8」が仮定されます。
文書空間で使用する文字コード種別を変更する場合は,-dオプションと-Cオプションを指定してこのコマンドを実行します。

注意事項