2.2.5 マルチレンディション文書の管理に必要なオブジェクト
ここでは,マルチレンディション文書のオブジェクト構成について説明します。
DocumentBrokerは,バージョンなし文書またはバージョン付き文書をマルチレンディション文書として管理できます。マルチレンディション文書では,一つの文書に1個のマスタレンディションと9個のサブレンディションを登録できます。また,マルチレンディションを使用する場合は,ファイルの形式に合わせてレンディションタイプを指定する必要があります。なお,同じレンディションタイプを重複して登録することはできません。
マルチレンディション文書を構成するDMAオブジェクトを次の図に示します。
図2-5 マルチレンディション文書を構成するDMAオブジェクト
![[図データ]](figure/zu220500.gif)
マルチレンディション文書を構成するDMAオブジェクトについて説明します。なお,File Link連携機能を使用する場合,DMAオブジェクトの構成が一部異なります。
- DocVersionオブジェクト
バージョンなし文書で,文書を表現するオブジェクトです。バージョンなし文書をマルチレンディション文書として管理する場合は,一つのDocVersionオブジェクトまたはVersionTracedDocVersionオブジェクトに複数のレンディションを登録できます。
- DocVersionオブジェクトまたはVersionTracedDocVersionオブジェクト
バージョン付き文書で,文書の特定のバージョンに相当するオブジェクトです。
バージョン付き文書をマルチレンディション文書として管理する場合は,一つのDocVersionオブジェクトまたはVersionTracedDocVersionオブジェクトに複数のレンディションを登録できます。
- Renditionオブジェクト
文書のレンディションタイプを管理するオブジェクトです。マスタレンディションを含めて最大10個登録できます。
- ContentTransferオブジェクトまたはContentFileLinkオブジェクト
文書のコンテントである文書ファイルを格納するためのオブジェクトです。Renditionオブジェクトに対応するコンテントを指定して登録します。
File Link連携機能を使用しない場合,ContentTransferオブジェクトを使用します。File Link連携機能を使用する場合,ContentFileLinkオブジェクトを使用します。