3.3.4　TP1/EEが値を設定する項目

(1)　開始要求種別，OBM状態と設定値の関係

TP1/EEが設定する項目が，参照できるかどうかは，開始要求種別とOBM状態によって決まります。

表3‒1　OBMの開始種別と設定値

項番	変数名		開始要求種別※1/OBM状態※2
			開始要求種別（reqに設定される種別）
			START	RESTART		LOTSTART
			OBM状態（statusに設定される値）
			I	P	F	I	P	F	R
1	parm		○	○	○	E	E	E	E
2		usat_pt	○	○	○	E	E	E	E
3		usat_large_size	○	○	○	E	E	E	E
4		lot_name_len[0]	○	○	○	E	E	E	E
5		lot_name_len[1〜]	×	×	×	E	E	E	E
6		lot_name[0]	○	○	○	E	E	E	E
7		lot_name[1〜]	×	×	×	E	E	E	E
8		data_table_name_len	D	D	D	×	×	×	×
9		data_table_name	D	D	D	×	×	×	×
10		trnid	D	D	D	×	×	×	×
11		type	○	○	○	E	E	E	E
12		req	○	○	○	E	E	E	E
13		status	○	○	○	E	E	E	E
14		reason_code	×	○	○	×	E	E	×
15		user_code	×	○	○	×	E	E	×
16		header_pt	D	D	D	×	×	×	×
17		header_len	D	D	D	×	×	×	×
18		lot_no	○	○	○	E	×	×	×
19		lotid_restart	×	×	×	×	E	E	E
20		key_column_len	D	×	×	×	×	×	×
21		seqnum_column_len	D	×	×	×	×	×	×
22		data_column_len	D	×	×	×	×	×	×
23		key_column	D	×	×	×	×	×	×
24		seqnum_column	D	×	×	×	×	×	×
25		data_column	D	×	×	×	×	×	×
26		uifa_pt	○	○	○	E	E	E	E
27		uifa_large_size	○	○	○	E	E	E	E
28	in_lot/w_lot		○	×	×	E	×	×	×
29		lot_lv	○	×	×	E	×	×	×
30		schedule	○	×	×	E	×	×	×
31		tasknum_change_use	○	×	×	E	×	×	×
32		child_lot_top	○	×	×	E	×	×	×
33		child_lot_num	○	×	×	E	×	×	×
34		lot_name_len	○	×	×	E	×	×	×
35		lot_name	○	×	×	E	×	×	×
36		key_len	D	×	×	×	×	×	×
37		key	D	×	×	×	×	×	×
38		maxtask	○	×	×	E	×	×	×
39		lotid	×	×	×	×	×	×	×
40		max_data_num	D	×	×	×	×	×	×
41	out		×	×	×	×	×	×	×
42		exit_code	×	×	×	×	×	×	×
43		start_lot	×	×	×	×	×	×	×

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(2)　parm

• usat_pt

  ユーザSATエリアのポインタが設定されます。ユーザSATエリアサイズが0の場合は，値を参照できません。当該領域には排他を掛けていません。

• usat_large_size

  ユーザSATエリアのサイズが設定されます（単位：バイト）。

• lot_name_len

  配列の0番目の要素にeeobmstartコマンドで指定したOBM名の長さが設定されます。

  配列の1番目，2番目の要素にeeobmstartコマンドで指定したロット名の長さが設定されます。

• lot_name

  配列の0番目の要素にeeobmstartコマンドで指定したOBM名が設定されます。配列の1番目，2番目の要素にeeobmstartコマンドで指定したロット名が設定されます。

• data_table_name_len

  バッチデータを格納した表名長が設定されます。イベント型OBMの場合は，0が設定されます。

• data_table_name

  バッチデータを格納した表名が設定されます。イベント型OBMの場合は，参照できません。

• trnid

  バッチデータを格納した表のあるRMのトランザクション識別情報です。設定されるトランザクション識別情報は，ee_trn_getinfo関数の情報と同じです。詳細は，マニュアル「OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Optionプログラム作成の手引」のee_trn_getinfo関数を参照してください。

• type

  バッチの形式が設定されます。

  　　EEOBM_TYPE_DATA：データ型OBM

  　　EEOBM_TYPE_EVENT：イベント型OBM

• req

  開始要求種別が設定されます。

  　　EEOBM_START：OBM開始

  　　EEOBM_RESTART：OBM再開始

  　　EEOBM_LOTSTART：ロット指定の開始/再開始

• status

  OBM開始，再開始要求を受け付けたときのOBMの状態が設定されます。

  　　EEOBM_STATUS_INIT：初期状態

  　　EEOBM_STATUS_STOP_P：計画停止中

  　　EEOBM_STATUS_STOP_F：強制停止中

  　　EEOBM_STATUS_RUNNING：実行中

• reason_code

  OBMの状態が停止中の場合にOBMが停止した理由コードが設定されます。

  　　EEOBM_RCODE_NONE：停止中でない

  　　EEOBM_RCODE_USER：ユーザ要求

  　　EEOBM_RCODE_LOT_STOP：全ロット停止

  　　EEOBM_RCODE_RRN：TP1/EE再開始

  　　EEOBM_RCODE_ROLLBACK：ノーマルトランザクション異常終了

  　　EEOBM_RCODE_ROLLBACK_OPE：オープントランザクション異常終了

  　　EEOBM_RCODE_ROLLBACK_CLS：クローズトランザクション異常終了

  　　EEOBM_RCODE_UOC：終了UOCの設定値不正

  　　EEOBM_RCODE_DATA_ACCESS：バッチデータ入力障害

  　　EEOBM_RCODE_MEMORY：メモリ不足

  　　EEOBM_RCODE_DATA_NUM：バッチデータ通番抜け

  　　EEOBM_RCODE_NO_SUCH_SERVICE：サービス名不正

  　　EEOBM_RCODE_NO_SUCH_TRNLVL：トランザクションレベル名不正

  　　EEOBM_RCODE_DB_DESTROY：バッチデータ表不正

  　　EEOBM_RCODE_DATA_NUM_MIX：ヒューリスティックハザード決着による通番矛盾

  　　EEOBM_RCODE_SCD_DBAREA：処理済み通番管理表RDエリア不足

  　　EEOBM_RCODE_SCD_ROLLBACK：ロットスケジューラ障害

  　　EEOBM_RCODE_RPC_SEND：BCMからBCSへ送信時の通信障害

  　　EEOBM_RCODE_RPC_RECV：BCSからの応答受信時の通信障害

  　　EEOBM_RCODE_TIMEOUT：BCSとのハートビート障害

  　　EEOBM_RCODE_TIMEOUT_CLT：OBM開始コマンドとのハートビート障害

  　　EEOBM_RCODE_SYSERR：そのほかの要因

• user_code

  ユーザが停止要求時に設定した理由コードが設定されます。停止した理由コードがEEOBM_RCODE_USER以外の場合は，値は設定されません。

• header_pt

  ヘッダデータのアドレスが設定されます。イベント型OBMの場合，またはデータ型OBMでヘッダデータがない場合は，NULLが設定されます。

• header_len

  ヘッダデータの長さが設定されます。イベント型OBMの場合，またはデータ型OBMでヘッダデータがない場合は，0が設定されます。

• lot_no

  in_lot，w_lotに設定されているロット数が設定されます。

• lotid_restart

  lot_nameに設定されたロットのユーザが任意に設定したロットIDが設定されます。

• key_column_len

  バッチデータのキー列名の長さが設定されます。OBM構成定義のobmdef -c keynオペランドの設定値の長さが配列のn-1番目に設定されます。

  次のどれかの場合は，obmdef -c keynオペランドの指定値に関係なく，0が設定されます。

  • lotentry -k keyn_sizeオペランドに0を設定

  • ロット構成が1階層

  • イベント型

• seqnum_column_len

  バッチデータの一連通番列名の長さが設定されます。OBM構成定義のobmdef -c seqnumオペランドの設定値の長さが設定されます。イベント型OBMの場合は，0が設定されます。

• data_column_len

  バッチデータのデータ列名の長さが設定されます。OBM構成定義のobmdef -c dataオペランドの設定値の長さが設定されます。イベント型OBMの場合は，0が設定されます。

• key_column

  バッチデータのキー列名が設定されます。OBM構成定義のobmdef -c keynオペランドの設定値が配列のn-1番目に設定されます。

  次のどれかの場合は，obmdef -c keynオペランドの指定値に関係なく，設定されません。

  • lotentry -k keyn_sizeオペランドに0を設定

  • ロット構成が1階層

  • イベント型

• seqnum_column

  バッチデータの一連通番列名が設定されます。OBM構成定義のobmdef -c seqnumオペランドの設定値が設定されます。イベント型OBMの場合は，\0が設定されます。

• data_column

  バッチデータのデータ列名が設定されます。OBM構成定義のobmdef -c dataオペランドの設定値が設定されます。イベント型OBMの場合は，\0が設定されます。

• uifa_pt

  ユーザIFAエリアのポインタが設定されます。ユーザIFAエリアサイズが0の場合は，値を参照できません。

• uifa_large_size

  ユーザIFAエリアのサイズが設定されます（単位：バイト）。

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(3)　in_lot，w_lot

in_lot，w_lotには，ロット構成が定義した順番の配列として設定されます。エントリ番号は1から設定されます。配列を参照する添え字としてエントリ番号を使用する場合は，エントリ番号から1を引いてください。

in_lot，w_lotには同じ値が設定されています。ロットの並べ替えを行う場合などに，片方を開始するOBMのロット構成を設定し，片方を作業用領域として使用できます。

3階層のロットを例に配列に設定される順序とエントリ番号の関係を次の図に示します。

図3‒2　配列に設定される順序とエントリ番号

• lot_lv

  ロット階層のレベル番号が設定されます。

• schedule

  子ロットのスケジュール方法が設定されます。再下位ロットの場合は，EEOBM_SCD_NONEが設定されます。

  　　EEOBM_SCD_SERIAL：シリアルスケジュール

  　　EEOBM_SCD_PRIMARY：優先スケジュール

  　　EEOBM_SCD_NONE：スケジュールなし（最下位ロット）

• tasknum_change_use

  ロットの同時実行数の変更可否が設定されます。

  　　EEOBM_TASK_SINGLE：変更できません。同時実行数は1で固定です。

  　　EEOBM_TASK_MULTI：変更できます。

• child_lot_top

  1階層下位のロットの中で，先頭のロットのエントリ番号が設定されます。

  最下位ロットの場合は，0が設定されます。

• child_lot_num

  1階層下位のロットのエントリ数が設定されます。

  最下位ロットの場合は，0が設定されます。

• lot_name_len

  ロット名の長さが設定されます。

• lot_name

  ロット名が設定されます。

• key_len

  バッチデータのキーの長さが設定されます。データ型OBMの最下位ロットの場合に設定されます。OBM構成定義lotentry -k keyn_sizeオペランドの設定値が配列のn-1番目に設定されます。ロット構成が1階層の場合は，キーの長さは0が設定されます。

• key

  バッチデータのキーが設定されます。データ型OBMの最下位ロットの場合に設定されます。OBM構成定義の最下位ロットのlotdef -k hexnオペランドの設定値が配列のn-1番目に設定されます。ロット構成が1階層の場合は，キーは設定されません。

• maxtask

  ロットの同時実行数の上限が設定されます。

• max_data_num

  バッチデータの一連通番の最大値。データ型OBMの最下位ロットに設定されます。それ以外は，0が設定されます。

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