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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


29.1.6 回復モードによるトランザクション回復機能の定義

回復モードは,内部的には再開始として起動します。そのため,再開始時に変更不可の定義を変更すると起動失敗します。

本機能に関連する定義を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) TP1/SB定義

回復モードの自動起動は,TP1/EEプロセスの再起動時に行います。そのため,異常終了したTP1/EEプロセスを自動的に再起動するよう,TP1/SB定義を設定する必要があります。設定していない場合,回復モードの自動起動,およびユーザコマンド実行は行われません。TP1/SB定義についてはマニュアル「OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義」を参照してください。

(2) TP1/EE定義

(a) TP1/EE定義

本機能に関連するTP1/EE定義を次の表に示します。

表29‒33 TP1/EE定義

オペランド

説明

トランザクション関連定義

trn_delayed_allrecover

回復モードで起動した場合は「N」(アンディレード回復)で動作します。

trn_undelayed_recover_thread

回復モードで起動した場合は「Y」(トランザクション回復に処理スレッド使用)で動作します。

(b) TP1/FSP定義

本機能に関連するTP1/FSP定義を次の表に示します。

表29‒34 TP1/FSP定義

オペランド

説明

プロセス関連定義

recover_endsync

回復モードを手動起動した場合のコマンド終了タイミングを指定します。「Y」(デフォルト)はトランザクション回復終了時,「N」はトランザクション回復開始時にコマンドが終了します。

recover_command

回復モードの自動起動時,トランザクション回復の代わりにユーザ任意のコマンドを実行したい場合,ユーザ任意コマンドを絶対パスで指定します。"(引用符)で囲むことでコマンド引数も指定できます。

TP1/EE上からユーザ任意コマンドを実行するため,コマンド内でTP1/EEやTP1/SBに対する操作(eesvstop,dcstopなど)を行うとデッドロック状態となるおそれがあります。そのようなコマンドを実行する場合は,コマンド文字列の終端に「&」を指定しバックグラウンド実行してください。

省略した場合は実行しません。

recover_watch_time

回復モードを自動起動する連続異常終了限界経過時間を指定します。この時間内にTP1/EEプロセスが3回異常終了した場合,回復モードを自動起動します。「0」を指定した場合は自動起動を行いません。