26.8.1 データ待ち時間でのチューニング
データ待ち時間は,BCSで処理するバッチデータがないため,BCSが活用できていない時間となります。データ待ち時間の範囲を次のシーケンスで示します。
BCMでは,BCSへのデータ送信待ち時間,BCSでは,BCMからの次のデータ待ち時間をそれぞれ取得します。
チューニング項目は,次の2種類となります。
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BCM側バッチデータ時間
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BCMとBCSの通信時間
OBM統計情報では,バッチデータSQL時間・データ待ち時間の発生回数/平均値/最大値/最小値を出力します。個々のSQL時間・データ待ち時間を調査したい場合,TASKTMを参照してください。
「BCS側のデータ待ち時間−BCM側のデータ待ち時間=BCM←→BCSの通信時間」となります。BCMとBCSのデータ待ち時間を比較し,チューニング項目を判断してください。
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BCMとBCSのデータ待ち時間がほぼ同じ場合,1.をチューニング
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BCMとBCSのデータ待ち時間の差が大きい場合,2.をチューニング
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BCMのデータ待ち時間が大きいかつ,BCMとBCSのデータ待ち時間の差が大きい場合,1.と2.をチューニング
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BCMではデータ待ち時間が出力されないでBCSのデータ待ち時間だけ出力された場合,2.をチューニング
(1) BCM側バッチデータ時間のチューニング項目
OBM統計情報のバッチデータ管理表SQL時間を参考に,次をチューニングしてください。
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BCMのバッチデータ表SQL時間の場合,OBM構成定義ファイルのobmdefコマンドの「-b」オプションの「rec_num max_block_len」指定値をチューニングする。
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バッチデータ表が存在するDB構成をチューニングする。
(2) BCMとBCSの通信時間のチューニング項目
TP1/EEサービス定義のset形式の次のオペランドをチューニングしてください。
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rpc_router_retry_count(BCM)
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rpc_router_retry_interval(BCM)
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ipc_sendbuf_size(BCM)
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ipc_recvbuf_size(BCS)
上記定義はOBMだけでなくTP1/EE全体に影響する定義なので,レスポンス統計情報と通信遅延時間統計情報を参考に,チューニングしてください。