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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


26.6.4 コマンド形式の詳細

〈この項の構成〉

(1) obminit

機能

OBM構成定義の初期設定をします。

形式
obminit -p  "lotpool=実行用ロットプール数
           [maxobmstart=同時に実行するOBM数の最大数]"
       [-u "skip={Y|N}"]

オプション

-p

OBMの実行に使用する管理テーブルのプール数を設定します。

オペランド

lotpool=実行用ロットプール数 〜〈符号なし整数〉((1〜100,000))

ロットの状態管理に使用するテーブルのプール数を定義します。実行用ロットプールは,OBM開始コマンドでOBMを開始すると,該当するOBMのロット数をプールから割り当てます。OBMが正常終了,または強制終了するとプールに戻します。同時に実行するOBMとそのロット数を考慮して必要な数を指定してください。プールが不足した場合は,OBM開始コマンドが異常終了します。

1つのlotentryコマンドのあとに指定したlotdefコマンドの数よりも-pオプションlotpoolオペランドの設定値を大きくしてください。

maxobmstart=同時に実行するOBM数の最大数 〜〈符号なし整数〉((1〜255))《100》

同時に実行できるOBMの最大数を設定します。実行中のeeobmstartコマンドの数がこの指定値の2倍を超えると,eeobmstartコマンドがエラーリターンします。実行中のeeobmstartコマンドの数が指定値の2倍を超えるとeeobmstartコマンドがエラーリターンする理由は,実行中のイベント型OBMの計画停止中ロットを再開始できるように,eeobmstartを実行時に使用するOBMのリソースをmaxobmstart指定より多く確保しているためです。

(2) obmstart

機能

OBM定義の開始を示します。すべてのOBMに共通のオプションや,各OBM,ロットでオペランドを省略した場合の省略値の設定ができます。

形式
obmstart [-n リソースマネジャ名 [-i リソースマネジャ拡張子]]
         [-c  "[key1=キー1列名]
               [key2=キー2列名]
               [key3=キー3列名]
               [seqnum=一連通番列名]
               [data=データ列名]"]
         [-f  "[file_no=OBM実行結果ファイル数]"]
         [-e  "[rollback=OBMノーマルトランザクションロールバック回数の上限]
               [err=OBMノーマルトランザクション異常終了回数の上限]
               [start_err=OBM開始処理異常終了回数の上限]
               [open_err=OBMオープントランザクション異常終了回数の上限]
               [close_err=OBMクローズトランザクション異常終了回数の上限]
               [end_err=OBM終了処理異常終了回数の上限]"]
         [-d  "[err=バッチデータ入力エラー回数の上限]"]
         [-t "close_no_bcs ={suspend|bcm}"]
         [-b  "[rec_num=ブロックのレコード数]
               [max_block_len=最大ブロック長]"]

オプション

-n リソースマネージャ名 〜((1〜31文字の英数字))

バッチデータの入力で使用するリソースマネージャ名の省略値を設定します。データ型OBMのobmdefコマンドで-nオプションを省略した場合は,このリソースマネージャ名でバッチデータを作成したDBにアクセスします。TP1/EEサービス定義のtrnstringコマンドの-nオプションで指定したリソースマネジャ名を設定してください。

-i リソースマネジャ拡張子 〜((1〜2文字の識別子))《NULL文字列》

バッチデータの入力で使用するリソースマネージャ拡張子の省略値を設定します。データ型OBMのobmdefコマンドで-nオプションと-iオプションを省略した場合は,このリソースマネージャ拡張子でバッチデータを作成したDBにアクセスします。TP1/EEサービス定義のtrnstringコマンドの-iオプションで指定したリソースマネジャ拡張子を設定してください。

-c

バッチデータの列名の省略値を定義します。

オペランド

key1=キー1列名 〜((1〜8文字の英大識別子))《KEY1》

バッチデータのキー1の列名省略値を設定します。データ型バッチのobmdefコマンドで-cオプションkey1オペランドを省略した場合は,このオペランドを設定した列名でバッチデータを入力します。

key2=キー2列名 〜((1〜8文字の英大識別子))《KEY2》

バッチデータのキー2の列名省略値を設定します。データ型バッチのobmdefコマンドで-cオプションkey2オペランドを省略した場合は,このオペランドを設定した列名でバッチデータを入力します。

key3=キー3列名 〜〈1〜8文字の英大識別子〉《KEY3》

バッチデータのキー3の列名省略値を設定します。データ型バッチのobmdefコマンドで-cオプションkey3オペランドを省略した場合は,このオペランドを設定した列名でバッチデータを入力します。

seqnum=一連通番列名 〜((1〜8文字の英大識別子))《SEQNUM》

バッチデータの一連通番列の列名省略値を設定します。データ型バッチのobmdefコマンドで-cオプションseqnumオペランドを省略した場合は,このオペランドを設定した列名でバッチデータを入力します。

data=データ列名 〜((1〜8文字の英大識別子))《BDATA》

バッチデータの一連通番列の列名省略値を設定します。データ型バッチのobmdefコマンドで-cオプションdataオペランドを省略した場合は,このオペランドを設定した列名でバッチデータを入力します。

-f

OBM実行結果ファイルについて定義します。

オペランド

file_no=OBM実行結果ファイル数 〜〈符号なし整数〉((1〜100))《2》

OBM実行結果ファイルのOBMごとの作成数を設定します。

-e

OBMトランザクション異常終了の監視回数を設定します。

オペランド

rollback=OBMノーマルトランザクションロールバック回数の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜10))《0》

OBMノーマルトランザクションが次のどちらかの要因で異常終了した場合にOBMノーマルトランザクションを再度起動する回数の上限を設定します。0を設定した場合は,一度もOBMノーマルトランザクションを再度起動しません。上限を超えて異常終了した場合は,obmdefコマンド-eオプションrollbackオペランド設定値に従い処理が行われます。

  • ee_trn_rollback_mark,またはCBLEETRN('ROLLMARK')実行によるロールバック

  • OBMノーマルトランザクションを実行しているスレッドがスレッドダウンします。ただし,ee_trn_retry_rollbackおよびCBLEETRN('R-ROLL ')によってスレッドダウンした場合は除きます。

err=OBMノーマルトランザクション異常終了回数の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜10))《0》

OBMノーマルトランザクションが,UAPリターン後の同期点処理障害によって異常終了した場合にOBMノーマルトランザクションを再度起動する回数の上限を設定します。0を設定した場合は,一度もOBMノーマルトランザクションを再度起動しません。上限を超えて異常終了した場合は,obmdefコマンド-eオプションerrオペランド設定値に従い処理が行われます。

start_err=OBM開始処理異常終了回数の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜10))《0》

OBMの開始処理を行うトランザクション(OBM開始/再開始UOCを起動するトランザクション)が異常終了した場合のOBMの開始処理を行うトランザクションを再度起動する回数の上限を設定します。0を設定した場合は,一度もOBMの開始処理を行うトランザクションを再度起動しません。上限を超えて異常終了した場合は,OBM開始コマンドが異常終了します。

open_err=OBMオープントランザクション異常終了回数の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜10))《0》

OBMオープントランザクションが,異常終了した場合のリトライ回数の上限を設定します。0を設定した場合は,一度もOBMオープントランザクションを再度起動しません。上限を超えて異常終了した場合は,OBM終了UOCを呼び出しOBM開始コマンドが異常終了します。

ただし,ee_trn_retry_rollbackおよびCBLEETRN('R-ROLL ')によってスレッドダウンした場合は本オペランド設定値の異常終了回数には含めません。

close_err=OBMクローズトランザクション異常終了回数の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜10))《5》

クローズトランザクションが異常終了した場合のリトライ回数の上限を設定します。0を設定した場合は,一度もOBMクローズトランザクションを再度起動しません。上限を超えて異常終了した場合は,OBMの状態が強制停止となります。

ただし,ee_trn_retry_rollbackおよびCBLEETRN('R-ROLL ')によってスレッドダウンした場合は本オペランド設定値の異常終了回数には含めません。

end_err=OBM終了処理異常終了回数の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜10))《5》

OBMの終了処理を行うトランザクション(OBM終了UOCを起動するトランザクション)が異常終了した場合のOBMの終了処理を行うトランザクションを再度起動する回数の上限を設定します。0を設定した場合は,一度もOBMの終了処理を行うトランザクションを再度起動しません。上限を超えて異常終了した場合は,OBMの状態が強制停止中となります。

-d

バッチデータ入力処理の監視回数を設定します。

オペランド

err=バッチデータ入力エラー回数の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜10))《0》

データ型OBMのバッチデータ入力処理でSQLエラーが発生した場合のリトライ回数の上限を設定します。0を設定した場合は,一度もバッチデータ入力処理をリトライしません。上限を超えてSQLエラーが発生した場合は,OBMを強制停止します。

-t

OBMトランザクションの設定をします。

オペランド

close_no_bcs={suspend|bcm}《suspend》

OBMの停止/終了時に,OBMクローズトランザクションを実行可能なBCSがない場合の動作を設定します。

suspend:OBMを一時休止中とします。BCSのTP1/EEを起動後に,BCSでクローズトランザクションを起動します。

bcm:BCMでOBMクローズトランザクションを起動します。

-b

バッチデータのブロックのデフォルト値を定義します。

オペランド

rec_num=レコード数 〜〈符号なし整数〉((1〜30,000))《100》

バッチデータの1ブロックのレコード数のデフォルト値を設定します。

本オペランドに設定したレコード数でバッチデータを配列FETCHで入力します。また,BCMからBCSへバッチデータを送信する際に,本オペランドに設定したレコード数を1回のRPCで送信します。

max_block_len=最大ブロック長 〜〈符号なし整数〉((32〜8,192))《200》(単位:キロバイト)

ブロック長の最大値を設定します。EAGAINの多発によって,送信処理が遅延する場合は,本オペランドの設定値を小さくすることで解消される場合があります。

(3) obmdef

機能

OBMを定義します。

形式
イベント型OBMの場合
obmdef  -o OBM名
        -k  "type=event [que=OBMトランザクションレベル]|[trnlevel_uoc_use=Y]"
        -t  "{norm=OBMノーマルトランザクションを実行するOBMサービス名
             |service_uoc_use=Y}
             open=OBMオープントランザクションを実行するOBMサービス名
             close=OBMクローズトランザクションを実行するOBMサービス名"
        -l  "lotname=使用するロット定義のロット名"
データ型OBMの場合
obmdef  -o OBM名
        -k  "type=data [que=OBMトランザクションレベル]|[trnlevel_uoc_use=Y]"
        -t  "{norm=OBMノーマルトランザクションを実行するOBMサービス名
             | service_uoc_use=Y}
             open=OBMオープントランザクションを実行するOBMサービス名
             close=OBMクローズトランザクションを実行するOBMサービス名
            [add_parallel_num=同時実行ロット数自動増加の上限]
            [trail={Y|N}]"
        -l  "lotname=使用するロット定義のロット名"
       [-e "[retry_rollback={stop|skip}]
             [rollback={stop|skip}]
             [err={stop|skip}]"]
       [-n リソースマネジャ名 [-i リソースマネジャ拡張子]]
       [-d  "[tablename=バッチデータテーブル名]
             [header={Y|N}]
             [trail_location=トレイラレコード位置]
             [trail_code=トレイラレコード文字]"]
       [-b  "[rec_num=ブロックのレコード数]
             [max_block_len=最大ブロック長]"]
       [-c  "[key1=キー1列名]
             [key2=キー2列名]
             [key3=キー3列名]
             [seqnum=一連通番列名]
             [data=データ列名]"]

オプション

-o OBM名 〜((1〜8文字の識別子))

OBM名を設定します。OBM名は,ロット構成定義ファイル内で一意となる値を設定してください。複数のobmdefコマンドで同じOBM名を指定してはいけません。

-k

OBMの使用形態を設定します。

オペランド

type={event|data}

OBMの使用形態を設定します。

event:イベント型

data:データ型

que={1|2}《1》

OBMのトランザクションを登録するトランザクションレベルを設定します。

1を設定した場合は,TP1/EEサービス定義のobm_trnlevelオペランドの先頭に設定したトランザクションレベルに登録します。2を設定した場合は,obm_trnlevelオペランドの2番目に設定したトランザクションレベルに登録します。

trnlevel_uoc_use=Y

トランザクションレベルをOBMのトランザクションレベル名判定UOCによって決定する場合に設定します。

trnlevel_uoc_useの設定とトランザクションレベルを決定する方式の関係を次に示します。

トランザクション

trnlevel_uoc_use=Y

指定あり

指定なし

OBMオープントランザクション

UOC

que

OBMノーマルトランザクション

UOC

que

OBMクローズトランザクション

UOC

que

OBMのバッチデータを入力するトランザクション

que

que

(凡例)

que:queオペランドの設定でトランザクションレベルを決定

UOC:OBMのトランザクションレベル名判定UOCでトランザクションレベルを決定

-t

OBMのトランザクションを実行するサービスの設定をします。

オペランド

norm=OBMノーマルトランザクションを実行するOBMサービス名 〜((1〜31文字の識別子))

OBMノーマルトランザクションを実行するOBMサービス名を設定します。

service_uoc_use=Y

OBMノーマルトランザクションを実行するOBMサービス名をサービス名決定UOCで決定することを設定します。

open=OBMオープントランザクションを実行するOBMサービス名 〜((1〜31文字の識別子))

OBMオープントランザクションを実行するOBMサービス名を設定します。

close=OBMクローズトランザクションを実行するOBMサービス名 〜((1〜31文字の識別子))

OBMクローズトランザクションを実行するOBMサービス名を設定します。

add_parallel_num=同時実行ロット数自動増加の上限 〜〈符号なし整数〉((0〜6))《0》

最上位ロット以外の各ロットでロット数自動増加の上限数を設定します。0を設定した場合は,自動増加しません。使用するロット定義に対応するlotentryコマンド-lオプションに1,2を設定した場合に,本オペランドに0以外を設定しても設定値を無視して0が設定されたとして扱います。

trail={Y|N}《N》

トレイラレコードをバッチデータとしてのノーマルトランンザクション起動有無を設定します。

Y:トレイラレコードをバッチデータと扱いノーマルトランザクションを起動します。

N:トレイラレコードをバッチデータとして扱わないでノーマルトランザクションを起動しません。

Yを設定する場合は,-dオプションのtrail_locationオペランドを必ず指定してください。

-l

OBMの実行で使用するロット定義を設定します。

オペランド

lotname=使用するロット定義のロット名 〜((1〜8文字の英数字))

OBMの実行で使用するロット定義を設定します。-lオプションlevelオペランドに1を設定したlotdefコマンドのlotnameオペランド値を設定します。複数のobmdefコマンドで同一のロット名を設定できます。levelオペランドに1を設定したlotdefコマンド1つに対して,複数のobmdefコマンドを対応させることができます。

-e

OBMノーマルトランザクション異常終了時の処理を設定します。

オペランド

retry_rollback={stop|skip}

ee_trn_retry_rollbackおよびCBLEETRN('R-ROLL ')によってリトライした回数が上限値に達した場合の動作を設定します。データ型OBMの場合に設定できます。イベント型の場合は,設定できません(OBMを停止します)。

stop:バッチデータを未処理のままOBMを停止します。

skip:バッチデータを処理済みとしてOBMを停止します。

rollback={stop|skip}

OBMノーマルトランザクションが次のどちらかの要因で異常終了した場合にOBMノーマルトランザクションを再度起動した回数が上限に達した場合の動作を設定します。

  • ee_trn_rollback_mark,またはCBLEETRN('ROLLMARK')実行によるロールバック

  • OBMノーマルトランザクションを実行しているスレッドがスレッドダウンします。ただし,ee_trn_retry_rollbackおよびCBLEETRN('R-ROLL ')によってスレッドダウンした場合は除きます。

データ型OBMの場合に設定できます。イベント型の場合は,設定できません(OBMを停止します)。

stop:バッチデータを未処理のままOBMを停止します。

skip:バッチデータを処理済みとしてOBMを停止します。

err={stop|skip}

OBMノーマルトランザクションが,UAPリターン後の同期点処理障害によって異常終了した場合にOBMノーマルトランザクションを再度起動した回数が上限に達した場合の動作を設定します。データ型OBMの場合に設定できます。イベント型の場合は,設定できません(OBMを停止します)。

stop:バッチデータを未処理のままOBMを停止します。

skip:バッチデータを処理済みとしてOBMを停止します。

-n リソースマネジャ名 〜((1〜31文字の英数字))《obmstartの-nオプション設定値》

バッチデータの入力で使用するリソースマネジャ名を設定します。obmstartの-nオプションを省略した場合,データ型OBMでは本オペランドを必ず指定してください。TP1/EEサービス定義のtrnstringコマンドの-nオプションで指定したリソースマネジャ名を設定してください。

-i リソースマネジャ拡張子 〜((1〜2文字の識別子))《obmstartの-iオプション設定値またはNULL文字列》

バッチデータの入力で使用するリソースマネジャ拡張子を設定します。データ型OBMのobmdefコマンドで-nオプションと-iオプションの両方を省略した場合は,obmstartの-iオプション設定値が設定されたとします。データ型OBMのobmdefコマンドで-nオプションを設定し,-iオプションを省略した場合は,NULL文字列が設定されたとします。TP1/EEサービス定義のtrnstringコマンドの-iオプションで指定したリソースマネジャ拡張子を設定してください。

obmstart,obmdefの-nオプション,-iオプションと,trnstring -nオプション,-iオプションの関係を次に示します。

項番

ロット構成定義ファイル

対応するTP1/EEサービス定義

trnstringコマンド

obmstart

obmdef※1

-n

-i

-n

-i

-n

-i

1

省略

省略

省略

省略

なし※2

2

設定

ロット構成定義不正

3

設定

省略

obmdef -n設定値

NULL文字列

4

設定

obmdef -n設定値

obmdef -i設定値

5

設定

省略

省略

ロット構成定義不正

6

設定

7

設定

省略

8

設定

9

設定

省略

省略

省略

obmstart -n設定値

NULL文字列

10

設定

ロット構成定義ファイル不正

11

設定

省略

obmdef -n設定値

NULL文字列

12

設定

obmdef -n設定値

obmdef -i設定値

13

設定

省略

省略

obmstart -n設定値

obmstart -i設定値

14

設定

ロット構成定義不正

15

設定

省略

obmdef -n設定値

NULL文字列

16

設定

obmdef -n設定値

obmdef -i設定値

注※1

イベント型OBMの場合,obmdefコマンドに-nオプション,-iオプションのどちらか,または両方を設定するとeeobmgenコマンド実行時にロット構成定義不正でエラーとなります。

注※2

データ型OBMの場合,eeobmgenコマンド実行時にロット構成定義不正でエラーとなります。

-d

バッチデータの構成を設定します。

オペランド

tablename=バッチデータのテーブル名 〜((1〜28文字の英大識別子))

バッチデータを格納したテーブル名を設定します。

header={Y|N}《N》

ヘッダレコードの有無を設定します。

Y:ヘッダレコードあり。OBM開始/再開始UOCではヘッダレコードを参照できます。OBM終了/停止UOCにヘッダレコードを参照,更新できます。

N:ヘッダレコードなし。OBM開始/再開始UOC,OBM終了/停止UOCでヘッダレコードの参照,更新はできません。

trail_location=トレイラレコード位置 〜〈符号なし整数〉((0〜31,999))《トレーラレコードなし》

バッチデータ中のトレイラレコードを示す文字の格納位置を設定します。

バッチデータの先頭を0とし,何バイト目がトレイラレコードを示す文字列かを設定します。

本オペランドを省略した場合は,トレイラレコードがないとして,該当ロットのバッチデータの一連通番が最大のバッチデータを処理済みとするとロット状態を正常終了とします。

trail_code=トレイラレコード文字 〜((1バイトの英数字))《T》

バッチデータ中のトレイラレコードを示す文字を設定します。バッチデータのtrail_locationオペランドで設定した位置に,本オペランドで設定した英数字が設定されていると,該当ロットのバッチデータの終端と判断しロット状態を正常終了とします。

-b

バッチデータのブロックを定義します。

オペランド

rec_num=レコード数 〜〈符号なし整数〉((1〜30,000))《obmstartの-bオプションrec_numオペランド設定値》

バッチデータの1ブロックのレコード数を設定します。

本オペランドに設定したレコード数でバッチデータを配列FETCHで入力します。また,BCMからBCSへバッチデータを送信する際に,本オペランドに設定したレコード数を1回のRPCで送信します。

max_block_len=最大ブロック長 〜〈符号なし整数〉((32〜8,192))《obmstartの-bオプションmax_block_lenオペランド設定値》(単位:キロバイト)

ブロック長の最大値を設定します。EAGAINの多発によって,送信処理が遅延する場合は,本オペランドの設定値を小さくすることで解消される場合があります。

なお,実際のブロック長は次の計算式で求められます。ブロック長がmax_block_lenオペランド設定値を超える場合は,ブロック長が最大ブロック長を超えないように自動的にrec_numオペランド設定値が減少されます。ただし,rec_numオペランド設定値を1としても最大ブロック長を超える場合は,rec_numオペランド設定値を1として扱います。

ブロック長=(↑バッチデータのデータ列長÷4↑×4+4)×rec_num設定値+316)

-c

バッチデータの列名を定義します。

オペランド

key1=キー1列名 〜((1〜8文字の識別子))《obmstartの-cオプションkey1オペランド設定値》

バッチデータのキー1の列名を設定します。

key2=キー2列名 〜((1〜8文字の識別子))《obmstartの-cオプションkey2オペランド設定値》

バッチデータのキー2の列名を設定します。

key3=キー3列名 〜((1〜8文字の識別子))《obmstartの-cオプションkey3オペランド設定値》

バッチデータのキー3の列名を設定します。

seqnum=一連通番列名 〜((1〜8文字の識別子))《obmstartの-cオプションseqnumオペランド設定値》

バッチデータの一連通番列の列名を設定します。obmstartの-cオプションseqnumオペランドを省略した場合,データ型OBMでは本オペランドを必ず指定してください。

data=データ列名 〜((1〜8文字の識別子))《obmstartの-cオプションdataオペランド設定値》

バッチデータのデータの列名を設定します。obmstartの-cオプションseqnumオペランドを省略した場合,データ型OBMでは本オペランドを必ず指定してください。

(4) obmend

機能

OBM定義の終了を示します。

形式
obmend
オプション

なし。

(5) lotstart

機能

ロットを定義の開始を示します。

形式
lotstart
オプション

なし。

(6) lotentry

機能

ロット構成を定義します。

形式
lotentry  -l {1|2|3|4}
         [-k  "[key1_size=バッチデータのキー1のサイズ]
               [key2_size=バッチデータのキー2のサイズ]
               [key3_size=バッチデータのキー3のサイズ]"]

オプション

-l{1|2|3|4}

ロット階層数を設定します。このlotentryのあとに設定するlotdefコマンド-lオプションlevelオペランドには,1〜本オプションに設定した値のロットを設定できます。

-k

キーの長さを定義します。最大で3つのキーを指定できます。

オペランド

key1_size=バッチデータのキー1のサイズ 〜〈符号なし整数〉((0〜8))《0》

バッチデータのキー1のサイズを設定します。キーがない場合は0を設定してください。

key2_size=バッチデータのキー2のサイズ 〜〈符号なし整数〉((0〜8))《0》

バッチデータのキー2のサイズを設定します。キーがない場合は0を設定してください。

key3_size=バッチデータのキー3のサイズ 〜〈符号なし整数〉((0〜8))《0》

バッチデータのキー3のサイズを設定します。キーがない場合は0を設定してください。

データ型OBMで-lオプションに1以外を指定したロット定義を使用する場合,-kオプションのオペランドのどれかに0以外を指定していないとエラーとなります。

イベント型OBMの場合は,-k設定値は無視して実行します。

当該lotentryのあとに指定する最下位ロットのlotdefの-kオプションには,lotentryの-kに設定したキーのサイズに合わせてキーを設定してください。サイズが一致していない場合は,エラーとなります。

(7) lotdef

機能

ロットを定義します。

形式
lotdef  -l "level={1|2|3}
             lotname=ロット名"
       [-s "[scd={serial|prior}]
             [parallel_num=下位ロット同時実行数]
             [fixed={Y|N}]"]
       [-r  "node_id=BCSのTP1/SBノード識別子"]
            [,{BCSのTP1/SBノード識別子|anywhere}]"]
       [-k  "[hex1=バッチデータのキー1(16進数)]
             [hex2=バッチデータのキー2(16進数)]
             [hex3=バッチデータのキー3(16進数)]"]

オプション

-l

ロットを定義します。

オペランド

level={1|2|3}

ロット階層を設定します。1〜lotentryコマンド-lオプション設定値の範囲で設定します。本オペランドに1を設定したロットが最上位ロットとなります。lotentryコマンド-lオプション設定値と同じ値を設定したロットが最下位ロットとなります。

lotname=ロット名 〜((1〜8文字の英数字))

ロット名を定義します。

levelオぺランドに1を設定した場合:

ロット構成定義ファイル内で一意となる値を設定してください。複数のlotdefコマンドで同じロット名を指定してはいけません。OBMのUOC,OBMのトランザクションのインタフェースでは,レベル1のロット名には本オペランド設定値ではなく,OBM名(obmdefコマンド-oオプション設定値)が設定されます。また,状態表示コマンドなどでは,OBM名(obmdefコマンド-oオプション設定値)が設定されます。

levelオぺランドに2以上を設定した場合:

同じ上位ロットの下にあるロット間で一意となる値を設定してください。上位ロットが異なるロット間では,ロット名が重複してもかまいません。例を次に示します。

[図データ]

-s

下位ロットのスケジュール方式を設定します。最下位ロット(-lオプションlevelオペランドにlotentryコマンド-lオプション設定値を設定したlotdefコマンド)には設定できません。

オペランド

scd={serial|prior}《prior》

下位ロットのスケジュール方式を設定します。

serial:シリアルスケジュールを使用します。

prior:優先スケジュールを使用します。

parallel_num=下位ロット同時実行数 〜〈符号なし整数〉((1〜255))《1》

同時に実行する下位ロットの最大数を設定します。

fixed={Y|N}《Y》

同時に実行する下位ロットの最大数の変更可否を設定します。

Y:eeobmchgtrnコマンドで変更できます。

N:eeobmchgtrnコマンドで変更できません。

Nは,parallel_numオペランドに1を設定した場合に設定できます。

-r

OBMノーマルトランザクションを実行するBCSの設定をします。

オペランド

node_id=BCSのTP1/SBノード識別子[,{BCSのTP1/SBノード識別子|anywhere}] 〜〈4文字の識別子〉《NULL文字列》

OBMのノーマルトランザクションを実行するBCSのTP1/SBノード識別子を設定します。最下位ロットにだけ指定できます。ノード識別子を1つだけ指定した場合,ロット起動時に指定したノード識別子のBCSが停止しているとOBMを強制停止します。

ノード識別子を2つ指定した場合は,ロット起動時に先に指定したBCSが起動していれば先に指定したBCSに送信します。先に指定したBCSが起動していなくて,あとに指定したBCSが起動していれば,あとに指定したBCSに送信します。両方のBCSが起動していない場合はOBMを強制停止します。

2つ目のノード識別子の代わりにanywhereを指定した場合,ロット起動時に先に指定したBCSが起動していれば先に指定したBCSに送信します。先に指定したBCSが起動してない場合は,name機能によって送信先のBCSを決定します。起動しているBCSがない場合はOBMを強制停止します。

2つ目のノード識別子に1つ目のノード識別子と同じものが指定されていた場合はエラーとなります。

本オペランドを省略した場合は,ロット起動時にname機能で送信先のBCSを決定します。起動しているBCSがない場合はOBMを強制停止します。

-k

最下位ロットの場合にデータ型OBMのバッチデータのキーを16進数で設定します。最下位ロット以外のロットでは指定できません。また,1階層のロットの場合は,最下位ロットでも指定できません。

設定する桁数はlotentryの-kオプションに指定した対応するキーサイズ×2桁で設定します。

バッチデータのキーは,バッチデータの表からOBMノーマルトランザクションに渡すバッチデータを検索するために使用します。OBMノーマルトランザクションは,最下位ロットごとに起動するため,該当OBM内で最下位ロットのバッチデータを一意に検索できるように設定します。設定したキーが,該当するlotentry内で一意となるように設定してください。キーを複数指定した場合は,すべてのキーを連結して一意となるように設定してください。

オペランド

hex1=バッチデータのキー1 〜(16進数) ((2〜16桁の16進数))

hex2=バッチデータのキー2 〜(16進数) ((2〜16桁の16進数))

hex3=バッチデータのキー3 〜(16進数) ((2〜16桁の16進数))

(8) lotend

機能

ロット定義の終了を示します。

形式
lotend
オプション

なし。

(9) obmfinal

機能

OBM構成定義の終了を示します。

形式
obmfinal
オプション

なし。