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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


19.4.2 他ノード実行の概要

他ノード実行図を次の図に示します。

図19‒5 UAP共用ライブラリ入れ替えの概要(他ノード実行)

[図データ]

実行対象が他ノードの場合,コマンドで指定されたサーバのライブラリを入れ替えます。他ノード実行の対象となるのは,ネームサーバに登録されている指定サービスグループのサーバすべてです。

他ノード実行の対象となるノードはTP1/SBのネームの情報に依存します。TP1/SBのRPC抑止/抑止解除などを行った場合,該当ノードが本機能の実行対象から外れてしまうおそれがあります。TP1/SBのネームでのノード情報の登録および削除についてはTP1/SBのネームの仕様を確認する必要があります。

同時に指示できる実行サーバの上限はネームに登録可能なサーバ数までとします。

ライブラリ入れ替え処理の完了後に実行サーバ,コマンドでそれぞれ終了メッセージを出力し,コマンドを終了します。

指示サーバから他ノード実行でコマンドを開始すると,対象のサービスグループのライブラリ入れ替え処理が完了するまでの間は,同じ指示サーバ上で別のサービスグループを対象としたコマンドを実行できません。

注※

他ノード実行の対象となるノードは,TP1/SBのシステム共通定義のall_node(name_domain_file_useにYを指定した場合は該当ファイル)に指定されているノードであり,TP1/SBのネームサービスのキャッシュ情報に依存します。このため,TP1/SBのRPC抑止/抑止解除などを行った場合,当該ノードが本機能の実行対象から外れてしまうおそれがあります。

〈この項の構成〉

(1) 処理に失敗した実行サーバが存在する場合

図19‒6 他ノードでトランザクションの静止化に失敗した場合の概要

[図データ]

トランザクションの静止化に失敗した実行サーバが存在する場合は処理を中止し,コマンドエラーとします。そのため実行サーバ1は静止化状態となり,実行サーバ2は通常状態のままです。

ライブラリ入れ替えを続ける場合,再度ライブラリ入れ替えコマンドを実行してください。

図19‒7 トランザクションの静止化解除の概要

[図データ]

ライブラリ入れ替えを中止する場合は静止化状態になっている実行サーバに対して静止化解除を行います。

(2) 強制実行

強制実行で処理を行う場合は,失敗した実行サーバが存在しても処理を中断しないで,成功した実行サーバだけライブラリ入れ替えを行います。

図19‒8 強制実行の概要

[図データ]

ライブラリ入れ替えの緊急性が高く,新旧ライブラリが混在しても問題ない場合,深夜などでトランザクションの実行数が少なくトランザクションの静止化に時間を要さないと見込まれる場合に短時間で入れ替え処理が行えます。

強制実行でコマンドを実行する場合は他ノードの処理結果によって,入れ替え前ライブラリと入れ替え後ライブラリが混在してしまうおそれがあります。

そのため,あらかじめeesvctlコマンドでトランザクションの静止化を行ってから本コマンドを実行してください。

注※

UAPの不良対策などで業務処理の内容に変更はないが,問題点の対策を緊急で行いたい場合