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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


7.6.3 自動再実行の対象となる障害検知

自動再実行の対象となる障害を検知した場合,KFSB82019-Iメッセージ(再実行回数に1を表示)を出力して,自動再実行中の状態となります。自動再実行中の状態は,データ連携支援関連定義trn_rks_retry_timeオペランド値に指定した時間までに障害が回復しないか,前回実行時に障害となったユーザデータ(UJ)の反映サービス処理が正常に終了したときに解除します。

障害検知時に実行中の反映サービスがあるときは,処理の完了を待ち合わせます。

次に,自動再実行の対象となる障害を示します。ただし,終了時のKFSB82002-Iメッセージ出力以降の障害は対象外です。

〈この項の構成〉

(1) RPC反映サービス内のRPC障害

trn_rks_retry_timeオペランドに1以上を指定している場合,RPC反映サービス内でRPC障害が発生すると,障害要因に応じたリトライ処理を行います。障害要因および処理内容を次の表に示します。なお,RPC送信先からの中断指示については「7.5.5(3)(c) 送信先での処理」を参照してください。

表7‒20 RPC反映サービス内のRPC障害およびリトライ内容

項番

障害要因

リトライ内容

備考

1

一時的な通信障害

RPC反映サービス内で即時にRPC送信を1回リトライします。リトライが失敗した場合は,データ連携支援の自動再実行を行います。

なお,リトライの延長でコネクション確立を行う場合,コネクション確立監視待ち時間は,rpc_connect_timerオペランド値に関係なく最大1秒となります。

※1

2

RPC送信先が未起動または起動中

※2

3

RPC送信先が異常終了または無応答

RPC反映サービス内でのリトライを行わないで,データ連携支援を自動再実行します。

※3

4

上記以外

リトライしません。データ連携支援を中断します。

注※1

ee_rpc_call()で次のエラーが発生したケースに相当します。

・EERPCER_AGAIN

・EERPCER_NET_DOWN

注※2

ee_rpc_call()で次のエラーが発生したケースに相当します。

・EERPCER_OLTF_INITIALIZING

・EERPCER_OLTF_NOT_UP

・EERPCER_NO_SERVICE_SOCKET

注※3

RPC送信後に発生した障害であり,RPC送信先ではサービスが実行されていることがあります。

ee_rpc_call()で次のエラーが発生したケースに相当します。

・EERPCER_TIMED_OUT

・EERPCER_SERVICE_NOT_UP