Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


1.1.1 機能概略

TP1/FSPの主な機能の機能概略を次に説明します。

表1‒1 機能概略一覧

項番

機能名

機能概略

1

SDBハンドラ機能

SDBハンドラ機能とは,HiRDBの構造型DB機能と連携し,階層型DB(SDB)アクセス機能を実現するものです。

2

UAP履歴情報取得機能

UAP履歴情報取得機能とはオンライン中にユーザ任意の情報をデータベースに取得する機能です。UAPから提供するUAP履歴情報取得APIを発行することで,任意の業務情報をシステムが管理するリソースマネジャの表に取得し,業務内容を永続化するものです。

3

OJ取得機能

OJ取得機能とは,送信処理が行われたとき,ユーザデータをUAP履歴情報のデータ種別「OJ(出力メッセージ)」として取得する機能です。

4

オンラインバッチメッセージプロセッシング機能

オンラインバッチメッセージプロセッシング機能とは,銀行の勘定系オンライン業務でのバッチ処理をオンライン業務に影響なく処理させる機能です。

5

オフラインバッチ機能

オフラインバッチ機能とは,オンライン業務から切り離したデータベースに対して,バッチ処理を行う機能です。

6

データ連携支援機能

データ連携支援機能とは,UAP履歴取得機能がDB上の履歴情報表に取得したユーザデータ(UJ)を抽出し,リアルタイムに反映処理することができる機能です。

7

データ抽出ユティリティ機能

データ抽出ユティリティ機能とは,取得用履歴情報表またはリロード用履歴情報表に格納されているUAP履歴情報を,UAP履歴情報単位にUAPに入力できる機能です。

8

ユーザ初期化トランザクション

ユーザ初期化トランザクションとは,プロセス初期化時や,スレッドダウン後にユーザ資源を初期化する目的でスレッドごとに動作するトランザクションです。

9

トランザクションレベル方式の処理キュー制御機能

トランザクションレベル方式の処理キュー制御機能とは,各処理キューの優先度で,処理キューの優先制御を行う機能です。

受信した電文を基にトランザクションレベルを決定(UOCで)します。

10

ユーザタイマの永続化機能

ユーザタイマの永続化機能とは,ユーザタイマを登録したTP1/FSPがタイマ起動時刻前にプロセスダウンしても,別のTP1/FSPでタイマを起動可能とする機能です。

11

共有リソース初期化トランザクション

共有リソース初期化トランザクションとは,複数のサーバで共有するリソースの初期化を,各サーバの開始時に初期化するのではなく,システム全体で1回だけ初期化を行う場合に使用するトランザクションです。

12

ユーザサービス実行コマンド機能

ユーザサービス実行コマンド機能とは,コマンドによってユーザ任意のトランザクションを起動するための機能です。

コマンドインタフェースで指定したサービスの処理を実行させる機能です。

13

ユーザ任意メッセージの出力機能

ユーザ任意メッセージの出力機能とは,ユーザ任意の形式によるメッセージログを出力する機能です。

14

複数のUAP共用ライブラリ同時入れ替え機能

複数のUAP共用ライブラリ同時入れ替え機能とは,起動中のTP1/FSPを停止させないで複数のUAP共用ライブラリを入れ替える機能です。

15

サーバ間連携の追跡機能

サーバ間連携の追跡機能とは,業務ごとにユニークな業務IDを割り当て,連携する各TP1/FSPのTASKTMに同一の業務ID,属性,ネスト通番,および送信元TP1/FSPのノード識別子を出力し,同一業務を実行したトランザクションを関連づける機能です。

16

ユーザメモリダンプ機能

ユーザメモリダンプ機能とは,ユーザが指定したメモリ領域をファイルに出力する機能です。

17

回復モードによるトランザクション回復機能

回復モードによるトランザクション回復機能とは,ダウンしたTP1/FSPを回復モードで起動し,仕掛かり中のトランザクションの回復処理だけを行い,回復処理終了後自動的にTP1/FSPを終了する機能です。

18

全銀RCプロトコル接続機能

全銀RCプロトコル接続機能とは,全銀センタとの接続で通信プロトコル差異を吸収し,UAPが通信プロトコルを意識しないように制御する機能です。