3.1.5 HDLMがサポートするクラスタソフトウェアとボリュームマネージャの組み合わせ

この項の構成
(1) Sun ClusterまたはVCS環境の場合
(2) Oracle9i RAC環境の場合
(3) Oracle RAC 10g環境の場合
(4) Oracle RAC 11g環境の場合

(1) Sun ClusterまたはVCS環境の場合

HDLMがサポートするクラスタソフトウェアとボリュームマネージャの組み合わせを次の表に示します。

表3-4 HDLMがサポートする関連プログラムの組み合わせ

OSクラスタボリュームマネージャ
Solaris 8なしなし
SDS 4.2.1
VxVM 5.0
Sun Cluster 3.1※1なし
SDS 4.2.1
Sun Cluster 3.1(9/04)※1なし
SDS 4.2.1
Sun Cluster 3.1(8/05)※1なし
SDS 4.2.1
VCS 5.0※2 ※3なし
VxVM 5.0
Solaris 9なしなし
SVM※4
VxVM 5.0※5
Sun Cluster 3.1※1 ※5なし
SVM※6
Sun Cluster 3.1(9/04)※1 ※5なし
SVM※6
Sun Cluster 3.1(8/05)※1 ※5なし
SVM※6
VCS 5.0※2 ※3 ※5なし
VxVM 5.0
Solaris 10なしなし
SVM※4 ※7 ※8
VxVM 5.0※5 ※8
Sun Cluster 3.1(8/05)※1 ※5 ※8なし
SVM※6 ※9
Sun Cluster 3.2※1 ※10なし※11
SVM※5 ※6 ※8 ※9
VxVM 5.0※5 ※8 ※12
Sun Cluster 3.2(2/08)※1 ※10 ※13なし※11
SVM※5 ※6 ※8 ※9
VxVM 5.0※5 ※8 ※12
Sun Cluster 3.2(1/09)※10 ※13なし
SVM※6 ※9
VxVM 5.0
Sun Cluster 3.2(11/09)※10 ※13なし
SVM※4 ※9
VxVM 5.0
Oracle Solaris Cluster 3.3※10 ※13なし
SVM※5 ※6 ※8 ※9
VxVM 5.1※5 ※8
VCS 5.0※3なし※14
VxVM 5.0※5 ※8 ※15
VCS 5.1※14なし
VxVM 5.1※5 ※8
VCS 6.0※16VxVM 6.0※5 ※8
Solaris 11Oracle Solaris Cluster 4.0なし
SVM
VCS 6.0VxVM 6.0※5 ※8
注※1
次に示すどちらかの条件を満たす場合は,使用しているLUに対してリザーブが発行されるため,ロードバランス機能は無効になります。
  • 2ノード構成かつSun Clusterを使用している環境で,片方のノードに障害が発生してLUにアクセスできない場合
  • Sun Clusterを使用していない環境で,SDS 4.2.1またはSVM 1.0の共有ディスクセット機能を使用している場合
注※2
I/Oフェンシング機能は,サポートしていません。
注※3
SFVS(Storage Foundation Volume Server)との連携機能は,サポートしていません。
注※4
次に示すSVMの機能はサポートしていません。
  • マルチオーナーディスクセット(複数所有者ディスクセット)
  • ディスクセットのインポート
  • ボリュームの自動(トップダウン)作成
注※5
EFIラベルはサポートしていません。
注※6
次に示すSVMの機能はサポートしていません。
  • 1TB以上のディスクの使用
  • マルチオーナーディスクセット(複数所有者ディスクセット)
  • ディスクセットのインポート
  • ボリュームの自動(トップダウン)作成
注※7
Oracle社のHBAドライバ以外(qlc, emlxsドライバ以外)を使用している構成では,HDLMが管理するディスクをSVMの共有ディスクセット機能で使用できません。
注※8
ZFSはサポートしていません。
注※9
Oracle社のHBAドライバ以外(qlc, emlxsドライバ以外)を使用している構成でHDLMが管理するディスクをSVMの共有ディスクセット機能で使用する場合は,Sun ClusterのデバイスID(/dev/did/dsk下の論理デバイスファイル)を使用してください。SVMの共有ディスクセット機能でHDLMの論理デバイス名を使用できません。
注※10
2ノード構成の場合,ストレージデバイスのSCSIプロトコル(フェンシングプロトコル)の設定はpathcountだけをサポートします。
ストレージデバイスのSCSIプロトコルの設定方法は,Sun Clusterのマニュアルを参照してください。
注※11
EFIラベルとZFSは2ノード構成の場合だけサポートします。
注※12
MP1以降を適用してください。
注※13
2ノード構成の場合だけサポートします。
注※14
I/Oフェンシング機能を使用する場合は,MP1以降を適用してください。また,I/Oフェンシング機能を使用できるのは,Solaris 10の環境でHitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズまたはVirtual Storage Platformシリーズに接続している場合だけです。なお,サポートするサービスグループの種類は,フェイルオーバサービスグループだけです。パラレルサービスグループおよびハイブリッドサービスグループは,サポートしていません。
注※15
I/Oフェンシング機能を使用する場合は,MP1以降を適用してください。また,I/Oフェンシング機能を使用できるのは,Solaris 10の環境でHitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズまたはVirtual Storage Platformシリーズに接続している場合だけです。なお,サポートするサービスグループの種類は,パラレルサービスグループです。フェイルオーバサービスグループおよびハイブリッドサービスグループは,サポートしていません。
注※16
I/Oフェンシング機能を使用できるのは,Solaris 10の環境でHitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズまたはVirtual Storage Platformシリーズに接続している場合だけです。なお,サポートするサービスグループの種類は,フェイルオーバサービスグループだけです。パラレルサービスグループおよびハイブリッドサービスグループは,サポートしていません。

(2) Oracle9i RAC環境の場合

必要なプログラム

Oracle9i RAC環境の構築に必要なプログラムを次の表に示します。

表3-5 Oracle9i RAC環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10の場合)

プログラム備考
OSSolaris 10
クラスタSun Cluster 3.1 8/052ノード構成だけサポート
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 3.1該当するパッケージ
  • SUNWschwr
  • SUNWscor
  • SUNWscucm
  • SUNWudlm
  • SUNWudlmr
Oracle9i 9.2.0.8.0RACはOracle9iに同梱。
Oracle UNIX Distributed Lock Manager 3.3.4.8該当するパッケージ
ORCLudlm
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDによって指定)

(3) Oracle RAC 10g環境の場合

必要なプログラム

Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラムを,「表3-6 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 8またはSolaris 9の場合)」と「表3-7 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10の場合)」に示します。

表3-6 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 8またはSolaris 9の場合)

構成プログラム備考
構成1OSSolaris 8またはSolaris 9
  • Solaris 8の場合は,Update7以上にしてくだい。
  • Solaris 9の場合は,Update6以上にしてください。
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.1.0.2.0
クラスタOracle Cluster Ready Services (CRS) 10.1.0.2.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成2OSSolaris 8またはSolaris 9
  • Solaris 8の場合は,Update7以上にしてくだい。
  • Solaris 9の場合は,Update6以上にしてください。
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.1.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.1.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成3OSSolaris 9
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.1.0.4.0
クラスタOracle Clusterware 10.1.0.4.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成4OSSolaris 9
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.1.0.5.0
クラスタOracle Clusterware 10.1.0.5.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成5OSSolaris 9
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.2.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.2.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成6OSSolaris 9
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.2.03ノード構成以上だけサポート
クラスタSun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 10.2.0.2.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDによって指定)
構成7OSSolaris 9
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。

表3-7 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10の場合)

構成プログラム備考
構成1OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.1.0.4.0
クラスタOracle Cluster Ready Services (CRS) 10.1.0.4.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成2OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.1.0.5.0
クラスタOracle Clusterware 10.1.0.5.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成3OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.1.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.1.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成4OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.2.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.2.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成5OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.2.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.2.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成6OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.2.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 10.2.0.2.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定)
構成7OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.2.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 10.2.0.2.0
ボリュームマネージャVxVM 4.1クラスタ機能VxVM 4.1クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成8OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成9OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.0
クラスタOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成10OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.0
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定)
構成11OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.03ノード構成以上だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成12OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャVxVM 5.0クラスタ機能VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成13OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.4.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0
ボリュームマネージャVxVM 5.0クラスタ機能VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成14OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.4.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定)
構成15OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.0
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定)
構成16OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.03ノード構成以上だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 10gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
    手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成17OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.3.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0
ボリュームマネージャVxVM 5.1クラスタ機能VxVM 5.1クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成18OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.4.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0
ボリュームマネージャVxVM 5.1クラスタ機能VxVM 5.1クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。
構成19OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.4.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定)
構成20OSSolaris 10
Oracle RAC 10gOracle 10g Database 10.2.0.4.0Storage Foundation for Oracle RAC 5.0(MPのバージョンはVCSと同一とする)を使用した構成をサポート
クラスタVCS 5.0I/Oフェンシング機能を有効にした,パラレルサービスグループをサポート
ボリュームマネージャVxVM 5.0クラスタ機能VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。
注※
MP1以降を適用してください。

必要なパッチ

Oracle社が提供するパッチで,Oracle RAC 10g環境の構築に必要なものを「表3-8 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 8の場合)」,「表3-9 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 9の場合)」に示します。Oracle社が提供するパッチで,Oracle RAC 10g環境の構築に必要なものを「表3-10 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 10の場合)」に示します。

表3-8 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 8の場合)

対象プログラムパッチID適用するタイミング
Oracle RAC 10g108528-23以降Oracle RAC 10gをインストールする前
108652-66以降
108773-18以降
108921-16以降
108940-53以降
108987-13以降
108989-02以降
108993-19以降
109147-24以降
110386-03以降
111023-02以降
111111-03以降
111308-03以降
111310-01以降
112396-02以降
111721-04以降
112003-03以降
112138-01以降
注※
Oracle RAC 10g 10.2.0.1.0を使用する場合は,108993-19ではなく,108993-45を適用してください。

表3-9 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 9の場合)

対象プログラムパッチID適用するタイミング
Oracle RAC 10g112233-11以降Oracle RAC 10gをインストールする前
111722-04以降
113801-12以降
注※
クラスタとしてSun Cluster 3.1 8/05を使用する構成の場合だけ必要です。

表3-10 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 10の場合)

対象プログラムパッチID適用するタイミング
Oracle RAC 10gP4332242​Oracle RAC 10gをインストールしたあと
注※
Oracle RAC 10g 10.1.0.4.0を使用する場合だけ必要です。

注意事項

(4) Oracle RAC 11g環境の場合

必要なプログラム

Oracle RAC 11g環境の構築に必要なプログラムを次の表に示します。

表3-14 Oracle RAC 11g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10またはSolaris 11の場合)

構成プログラム備考
構成1OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.0
クラスタOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成2OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.0
クラスタOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 11gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成3OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成4OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 11gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成5OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成6OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 11gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成7OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成8OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.6.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 11gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成9OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.7.0
クラスタOracle Clusterware 11.1.0.7.0
ボリュームマネージャなし(HDLMのrawデバイスを指定)
構成10OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.7.0
クラスタOracle Clusterware 11.1.0.7.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle RAC 11gに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成11OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.1.0.7.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 11.1.0.7.0
ボリュームマネージャVxVM 5.0クラスタ機能VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成12OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.2.0.1.0
クラスタOracle Grid Infrastructure 11.2.0.1.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成13OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.2.0.1.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.2およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.1.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成14OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.2.0.2.02ノード構成だけサポート
クラスタSun Cluster 3.3およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.2.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成15OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.2.0.2.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Grid Infrastructure 11.2.0.2.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成16OSSolaris 10
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.2.0.3.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.3.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成17OSSolaris 11
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.2.0.3.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Grid Infrastructure 11.2.0.3.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
構成18OSSolaris 11
Oracle RAC 11gOracle 11g Database 11.2.0.3.02ノード構成だけサポート
クラスタOracle Solaris Cluster 4.0およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.3.0
ボリュームマネージャASM
  • ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
  • OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
    手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
注※
MP3以降を適用してください。

注意事項