Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(Solaris®用)
原因の究明方法および対処は,ブート処理のどの段階でパス障害が発生したかによって異なります。原因の究明方法を段階ごとに説明します。
- この項の構成
- (1) ブート処理の初期段階にパス障害が発生した場合
- (2) HDLMドライバがパスの管理を始めたあとにパス障害が発生した場合
ブート処理の初期段階とは,OBPでブートデバイスとして指定したrootファイルシステムのマウントデバイス(ブートディスクのどれか1つのパス)から,rootdevパラメタで指定したデバイスへ切り替え(リマウント)を実施する前のことです。この段階では,ブートディスクへのアクセスにHDLMドライバは関与しません。OBPでブートデバイスとして指定したパスを使用してブートディスクへアクセスします。したがって,この段階でOBPでブートデバイスとして指定したパスに障害が発生すると,ブート処理が中断されます。その場合,次に示す情報を参照して原因の究明および対処をしてください。
- OBPがコンソールに出力したメッセージ
- Solarisがコンソールに出力したメッセージ
- HBAドライバがコンソールに出力したメッセージ
なお,Solaris 8またはSolaris 9の場合で,かつOBPでブートデバイスに指定したパスだけに障害が発生した場合は,OBPでほかのパスのブートデバイス名を指定するとブートできます。Solaris 10またはSolaris 11の場合は,パス障害を復旧したあとにブートしてください。
(2) HDLMドライバがパスの管理を始めたあとにパス障害が発生した場合
ブート処理の初期の段階が終わると,HDLMドライバが複数のパスを使用してブートディスクへアクセスするようになります。そのあとに発生したパス障害の対処は,HDLMマネージャが起動する前とあとで異なります。
- HDLMマネージャが起動する前にパス障害が発生した場合
- ブートディスクのすべてのパスに障害が発生してブート処理が中断した場合
- HDLMがパス障害を検出しても,HDLMはKAPL08022-Eのメッセージを出力しません。したがって,次に示す情報を参照して原因の究明および対処をしてください。
- Solarisがコンソールに出力したメッセージ
- HBAドライバがコンソールに出力したメッセージ
- ブートディスクの一部のパスに障害が発生した場合
- HDLMは,HDLMマネージャが起動したあとにKAPL08022-Eのメッセージをコンソール,syslog,および障害ログへ出力します。したがって,HDLMマネージャが起動してから次に示す情報を参照して原因の究明および対処をしてください。
- HDLMがコンソール,syslog,および障害ログに出力したKAPL08022-Eのメッセージ
- Solarisがコンソールに出力したメッセージ
- HBAドライバがコンソールに出力したメッセージ
- HDLMマネージャが起動したあとにパス障害が発生した場合
- HDLMがパス障害を検出すると,HDLMは即時にコンソール,syslog,および障害ログへKAPL08022-Eのメッセージを出力します。したがって,この段階でブートディスクのすべてのパスに障害が発生してブート処理が中断した場合は,次に示す情報を参照して原因の究明および対処をしてください。
- HDLMがコンソール,syslog,および障害ログに出力したKAPL08022-Eのメッセージ
- Solarisがコンソールおよびsyslogに出力したメッセージ
- HBAドライバがコンソールおよびsyslogに出力したメッセージ
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