Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(Solaris®用)
- この項の構成
- (1) Sun ClusterまたはVCS環境の場合
- (2) Oracle9i RAC環境の場合
- (3) Oracle RAC 10g環境の場合
- (4) Oracle RAC 11g環境の場合
HDLMがサポートするクラスタソフトウェアとボリュームマネージャの組み合わせを次の表に示します。
OS クラスタ ボリュームマネージャ Solaris 8 なし なし SDS 4.2.1 VxVM 5.0 Sun Cluster 3.1※1 なし SDS 4.2.1 Sun Cluster 3.1(9/04)※1 なし SDS 4.2.1 Sun Cluster 3.1(8/05)※1 なし SDS 4.2.1 VCS 5.0※2 ※3 なし VxVM 5.0 Solaris 9 なし なし SVM※4 VxVM 5.0※5 Sun Cluster 3.1※1 ※5 なし SVM※6 Sun Cluster 3.1(9/04)※1 ※5 なし SVM※6 Sun Cluster 3.1(8/05)※1 ※5 なし SVM※6 VCS 5.0※2 ※3 ※5 なし VxVM 5.0 Solaris 10 なし なし SVM※4 ※7 ※8 VxVM 5.0※5 ※8 Sun Cluster 3.1(8/05)※1 ※5 ※8 なし SVM※6 ※9 Sun Cluster 3.2※1 ※10 なし※11 SVM※5 ※6 ※8 ※9 VxVM 5.0※5 ※8 ※12 Sun Cluster 3.2(2/08)※1 ※10 ※13 なし※11 SVM※5 ※6 ※8 ※9 VxVM 5.0※5 ※8 ※12 Sun Cluster 3.2(1/09)※10 ※13 なし SVM※6 ※9 VxVM 5.0 Sun Cluster 3.2(11/09)※10 ※13 なし SVM※4 ※9 VxVM 5.0 Oracle Solaris Cluster 3.3※10 ※13 なし SVM※5 ※6 ※8 ※9 VxVM 5.1※5 ※8 VCS 5.0※3 なし※14 VxVM 5.0※5 ※8 ※15 VCS 5.1※14 なし VxVM 5.1※5 ※8 VCS 6.0※16 VxVM 6.0※5 ※8 Solaris 11 Oracle Solaris Cluster 4.0 なし SVM VCS 6.0 VxVM 6.0※5 ※8
- 注※1
- 次に示すどちらかの条件を満たす場合は,使用しているLUに対してリザーブが発行されるため,ロードバランス機能は無効になります。
- 2ノード構成かつSun Clusterを使用している環境で,片方のノードに障害が発生してLUにアクセスできない場合
- Sun Clusterを使用していない環境で,SDS 4.2.1またはSVM 1.0の共有ディスクセット機能を使用している場合
- 注※2
- I/Oフェンシング機能は,サポートしていません。
- 注※3
- SFVS(Storage Foundation Volume Server)との連携機能は,サポートしていません。
- 注※4
- 次に示すSVMの機能はサポートしていません。
- マルチオーナーディスクセット(複数所有者ディスクセット)
- ディスクセットのインポート
- ボリュームの自動(トップダウン)作成
- 注※5
- EFIラベルはサポートしていません。
- 注※6
- 次に示すSVMの機能はサポートしていません。
- 1TB以上のディスクの使用
- マルチオーナーディスクセット(複数所有者ディスクセット)
- ディスクセットのインポート
- ボリュームの自動(トップダウン)作成
- 注※7
- Oracle社のHBAドライバ以外(qlc, emlxsドライバ以外)を使用している構成では,HDLMが管理するディスクをSVMの共有ディスクセット機能で使用できません。
- 注※8
- ZFSはサポートしていません。
- 注※9
- Oracle社のHBAドライバ以外(qlc, emlxsドライバ以外)を使用している構成でHDLMが管理するディスクをSVMの共有ディスクセット機能で使用する場合は,Sun ClusterのデバイスID(/dev/did/dsk下の論理デバイスファイル)を使用してください。SVMの共有ディスクセット機能でHDLMの論理デバイス名を使用できません。
- 注※10
- 2ノード構成の場合,ストレージデバイスのSCSIプロトコル(フェンシングプロトコル)の設定はpathcountだけをサポートします。
- ストレージデバイスのSCSIプロトコルの設定方法は,Sun Clusterのマニュアルを参照してください。
- 注※11
- EFIラベルとZFSは2ノード構成の場合だけサポートします。
- 注※12
- MP1以降を適用してください。
- 注※13
- 2ノード構成の場合だけサポートします。
- 注※14
- I/Oフェンシング機能を使用する場合は,MP1以降を適用してください。また,I/Oフェンシング機能を使用できるのは,Solaris 10の環境でHitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズまたはVirtual Storage Platformシリーズに接続している場合だけです。なお,サポートするサービスグループの種類は,フェイルオーバサービスグループだけです。パラレルサービスグループおよびハイブリッドサービスグループは,サポートしていません。
- 注※15
- I/Oフェンシング機能を使用する場合は,MP1以降を適用してください。また,I/Oフェンシング機能を使用できるのは,Solaris 10の環境でHitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズまたはVirtual Storage Platformシリーズに接続している場合だけです。なお,サポートするサービスグループの種類は,パラレルサービスグループです。フェイルオーバサービスグループおよびハイブリッドサービスグループは,サポートしていません。
- 注※16
- I/Oフェンシング機能を使用できるのは,Solaris 10の環境でHitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズまたはVirtual Storage Platformシリーズに接続している場合だけです。なお,サポートするサービスグループの種類は,フェイルオーバサービスグループだけです。パラレルサービスグループおよびハイブリッドサービスグループは,サポートしていません。
Oracle9i RAC環境の構築に必要なプログラムを次の表に示します。
表3-5 Oracle9i RAC環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10の場合)
プログラム 備考 OS Solaris 10 - クラスタ Sun Cluster 3.1 8/05 2ノード構成だけサポート Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 3.1 該当するパッケージ
- SUNWschwr
- SUNWscor
- SUNWscucm
- SUNWudlm
- SUNWudlmr
Oracle9i 9.2.0.8.0 RACはOracle9iに同梱。 Oracle UNIX Distributed Lock Manager 3.3.4.8 該当するパッケージ
ORCLudlmボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDによって指定) -
Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラムを,「表3-6 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 8またはSolaris 9の場合)」と「表3-7 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10の場合)」に示します。
表3-6 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 8またはSolaris 9の場合)
構成 プログラム 備考 構成1 OS Solaris 8またはSolaris 9
- Solaris 8の場合は,Update7以上にしてくだい。
- Solaris 9の場合は,Update6以上にしてください。
Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.1.0.2.0 - クラスタ Oracle Cluster Ready Services (CRS) 10.1.0.2.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成2 OS Solaris 8またはSolaris 9
- Solaris 8の場合は,Update7以上にしてくだい。
- Solaris 9の場合は,Update6以上にしてください。
Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.1.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.1.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成3 OS Solaris 9 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.1.0.4.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.1.0.4.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成4 OS Solaris 9 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.1.0.5.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.1.0.5.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成5 OS Solaris 9 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.2.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.2.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成6 OS Solaris 9 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.2.0 3ノード構成以上だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 10.2.0.2.0 ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDによって指定) - 構成7 OS Solaris 9 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.3.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。表3-7 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10の場合)
構成 プログラム 備考 構成1 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.1.0.4.0 - クラスタ Oracle Cluster Ready Services (CRS) 10.1.0.4.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成2 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.1.0.5.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.1.0.5.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成3 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.1.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.1.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成4 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.2.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.2.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成5 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.2.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.2.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成6 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.2.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 10.2.0.2.0 ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定) - 構成7 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.2.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 10.2.0.2.0 ボリュームマネージャ VxVM 4.1クラスタ機能 VxVM 4.1クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。 構成8 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.3.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成9 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 - クラスタ Oracle Clusterware 10.2.0.3.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 10gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成10 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 - クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定) - 構成11 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 3ノード構成以上だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成12 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0 ボリュームマネージャ VxVM 5.0クラスタ機能※ VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。 構成13 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.4.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0 ボリュームマネージャ VxVM 5.0クラスタ機能※ VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。 構成14 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.4.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0 ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定) - 構成15 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 - クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定) - 構成16 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 3ノード構成以上だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 10gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
手順については,Oracle RAC 10gのマニュアルを参照してください。構成17 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.3.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.3.0 ボリュームマネージャ VxVM 5.1クラスタ機能※ VxVM 5.1クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。 構成18 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.4.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0 ボリュームマネージャ VxVM 5.1クラスタ機能※ VxVM 5.1クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。 構成19 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.4.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 10.2.0.4.0 ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスをSun ClusterのデバイスIDにより指定) - 構成20 OS Solaris 10 - Oracle RAC 10g Oracle 10g Database 10.2.0.4.0 Storage Foundation for Oracle RAC 5.0(MPのバージョンはVCSと同一とする)を使用した構成をサポート クラスタ VCS 5.0※ I/Oフェンシング機能を有効にした,パラレルサービスグループをサポート ボリュームマネージャ VxVM 5.0クラスタ機能※ VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 10gのマニュアルを参照してください。
- 注※
- MP1以降を適用してください。
Oracle社が提供するパッチで,Oracle RAC 10g環境の構築に必要なものを「表3-8 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 8の場合)」,「表3-9 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 9の場合)」に示します。Oracle社が提供するパッチで,Oracle RAC 10g環境の構築に必要なものを「表3-10 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 10の場合)」に示します。
表3-8 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 8の場合)
対象プログラム パッチID 適用するタイミング Oracle RAC 10g 108528-23以降 Oracle RAC 10gをインストールする前 108652-66以降 108773-18以降 108921-16以降 108940-53以降 108987-13以降 108989-02以降 108993-19以降※ 109147-24以降 110386-03以降 111023-02以降 111111-03以降 111308-03以降 111310-01以降 112396-02以降 111721-04以降 112003-03以降 112138-01以降
- 注※
- Oracle RAC 10g 10.2.0.1.0を使用する場合は,108993-19ではなく,108993-45を適用してください。
表3-9 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 9の場合)
対象プログラム パッチID 適用するタイミング Oracle RAC 10g 112233-11以降 Oracle RAC 10gをインストールする前 111722-04以降 113801-12以降※
- 注※
- クラスタとしてSun Cluster 3.1 8/05を使用する構成の場合だけ必要です。
表3-10 Oracle RAC 10g環境の構築に必要なパッチ(Solaris 10の場合)
対象プログラム パッチID 適用するタイミング Oracle RAC 10g P4332242※ Oracle RAC 10gをインストールしたあと
- 注※
- Oracle RAC 10g 10.1.0.4.0を使用する場合だけ必要です。
- ホストとOracle RAC 10gの投票ディスク(Voting Disk)を複数のパスで接続しているとき,それらのパスの一部でI/Oタイムアウトが発生すると通常のパスと同様にHDLMはフェイルオーバ処理を実行します。ただし,Oracle RAC 10gの設定状態によっては,HDLMのフェイルオーバ処理が完了する前にOracle RAC 10g側でノード障害が発生したと見なし,クラスタを再構成してしまうおそれがあります。したがって,Oracle RAC 10gの投票ディスクに接続したパスをHDLMが管理する場合,使用しているOracle RAC 10gのバージョンに応じて,次に示す設定値を変更してください。
「MISSCOUNT」および「DISKTIMEOUT」の変更方法については,Oracleサポートサービスを契約した会社へお問い合わせください。
- Oracle RAC 10g 10.1.0.3.0以降を使用している場合
ストレージシステムの種別に応じて,「MISSCOUNT」の値を変更してください。設定する値は,次に示す表に従って算出した値以上にしてください。
ストレージシステム種別 「MISSCOUNT」に設定する値の計算式
- SANRISE2000シリーズ
- SANRISE9900Vシリーズ
- Hitachi USPシリーズ
- Universal Storage Platform V/VMシリーズ
- Virtual Storage Platformシリーズ
- HUS VM
投票ディスクへ接続するパスの数×60秒
- Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ
- HUS100シリーズ
- SANRISE9500Vシリーズ
投票ディスクへ接続するパスの数×30秒 - Oracle RAC 10g 10.2.0.2.0以降を使用している場合
ストレージシステムの種別に応じて,「MISSCOUNT」の値を変更してください。設定する値は,次に示す表に従って算出した値以上にしてください。
Sun ClusterまたはStorage Foundation for Oracle RACを使用している場合は,次に示す2つのどちらか大きい方の値以上に設定してください。
- 算出した「MISSCOUNT」の値
- 600秒(Oracle Clusterwareのデフォルト値)
上記の「MISSCOUNT」の値の変更に加え,「DISKTIMEOUT」の値も変更してください。「DISKTIMEOUT」に設定する値は,「MISSCOUNT」の値の変更と同様,ストレージシステムの種別に応じて異なります。設定する値は,次に示す表に従って計算してください。算出した値以上に変更してください。
ストレージシステム種別 「MISSCOUNT」に設定する値の計算式
- SANRISE2000シリーズ
- SANRISE9900Vシリーズ
- Hitachi USPシリーズ
- Universal Storage Platform V/VMシリーズ
- Virtual Storage Platformシリーズ
- HUS VM
投票ディスクへ接続するパスの数×60秒
- Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ
- HUS100シリーズ
- SANRISE9500Vシリーズ
投票ディスクへ接続するパスの数×30秒
ストレージシステム種別 投票ディスクへ接続するパスの数 「DISKTIMEOUT」に設定する値の計算式
- SANRISE2000シリーズ
- SANRISE9900Vシリーズ
- Hitachi USPシリーズ
- Universal Storage Platform V/VMシリーズ
- Virtual Storage Platformシリーズ
- HUS VM
3以下 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。 4以上 投票ディスクへ接続するパスの数×60秒
- Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ
- HUS100シリーズ
- SANRISE9500Vシリーズ
6以下 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。 7以上 投票ディスクへ接続するパスの数×30秒
なお,上記の構成からHDLMをアンインストールする場合,変更した「MISSCOUNT」や「DISKTIMEOUT」の設定値を元の値に戻す必要があるため,変更する前のそれぞれの設定値を控えておいてください。- Oracle RAC 10gでは,次に示すデバイスはノード間でデバイス名が一致している必要があります。
これらのデバイスとしてHDLM rawデバイスを指定する構成で,HDLM rawデバイス名がノード間で一致していない場合は,次に示す手順でHDLM rawデバイスの別名デバイスファイルを各ノードで作成し,作成した別名デバイスファイルをOracle RAC 10gに設定してください。
- 投票ディスク
- Oracle Cluster Registry
- Oracleデータベースファイル
- system表領域
- users表領域など
- ASMディスクグループ作成時に使用するASMディスク
- Oracle RAC 10gが使用するHDLM rawデバイスのメジャー番号とマイナー番号を,次のコマンドを各ノードで実行して確認してください。
# ls -lL HDLM rawデバイスファイル
実行例
# ls -lL /dev/rdsk/c10t50060E8005271760d5s0
crw-r----- 1 root sys 307, 1608 date/time /dev/rdsk/c10t50060E8005271760d5s0
#
この例では,メジャー番号が307,マイナー番号が1608です。- 別名デバイスファイルを,次のコマンドを各ノードで実行して作成してください。1つのディスクスライスに対応する別名デバイスファイルは,すべてのノードで同一の名称にしてください。
# mknod /dev/別名デバイスファイル c メジャー番号 マイナー番号
注意事項
別名デバイスファイルは,Solarisや他社のドライバが/devディレクトリ下に作成するデバイスファイル名と重複しない名称にしてください。
実行例
# mknod /dev/crs_ocr1 c 307 1608
#
この例では,メジャー番号が307,マイナー番号が1608のRAC用のデバイスファイルを作成しています。- 作成した別名デバイスファイルに対して,所有者,グループ,およびアクセス権モードを次のコマンドで設定してください。設定する所有者,グループ,およびアクセス権モードは,そのデバイスに対するOracle RAC 10gの使用目的によって異なります。この点については,Oracleマニュアルを参照してください。
# chmod モード /dev/別名デバイスファイル
# chown 所有者:グループ /dev/別名デバイスファイル
実行例
# chmod 640 /dev/crs_ocr1
# chown root:oinstall /dev/crs_ocr1
#- 作成した別名デバイスファイルに対して次のコマンドを実行し,メジャー番号,マイナー番号,所有者,グループ,およびアクセス権モードが正しく設定されていることを確認してください。
# ls -l /dev/別名デバイスファイル
実行例
# ls -l /dev/crs_ocr1
crw-r----- 1 root oinstall 307, 1608 date/time /dev/crs_ocr1
#
Oracle RAC 11g環境の構築に必要なプログラムを次の表に示します。
表3-14 Oracle RAC 11g環境の構築に必要なプログラム(Solaris 10またはSolaris 11の場合)
構成 プログラム 備考 構成1 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 - クラスタ Oracle Clusterware 11.1.0.6.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成2 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 - クラスタ Oracle Clusterware 11.1.0.6.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 11gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成3 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0 ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成4 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.1 8/05およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 11gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成5 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0 ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成6 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 11gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成7 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0 ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成8 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.6.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Clusterware 11.1.0.6.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 11gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。ASMが使用するディスクデバイスは,Sun ClusterのデバイスIDを指定してください。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成9 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.7.0 - クラスタ Oracle Clusterware 11.1.0.7.0 - ボリュームマネージャ なし(HDLMのrawデバイスを指定) - 構成10 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.7.0 - クラスタ Oracle Clusterware 11.1.0.7.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle RAC 11gに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成11 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.1.0.7.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Clusterware 11.1.0.7.0 ボリュームマネージャ VxVM 5.0クラスタ機能※ VxVM 5.0クラスタ機能のボリュームにOracleデータベースファイル,SPFILE,REDOログファイル,Oracle Cluster Registry,および投票ディスクなどのノード間で共有する記憶域を割り当てます。手順については,OracleRAC 11gのマニュアルを参照してください。 構成12 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.2.0.1.0 - クラスタ Oracle Grid Infrastructure 11.2.0.1.0 - ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成13 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.2.0.1.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.2およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.1.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成14 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.2.0.2.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Sun Cluster 3.3およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.2.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成15 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.2.0.2.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Grid Infrastructure 11.2.0.2.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成16 OS Solaris 10 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.2.0.3.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 3.3およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.3.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成17 OS Solaris 11 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.2.0.3.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Grid Infrastructure 11.2.0.3.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。構成18 OS Solaris 11 - Oracle RAC 11g Oracle 11g Database 11.2.0.3.0 2ノード構成だけサポート クラスタ Oracle Solaris Cluster 4.0およびOracle Grid Infrastructure 11.2.0.3.0 ボリュームマネージャ ASM
- ASMはOracle Grid Infrastructureに同梱
- OracleデータベースファイルおよびOracleデータベースのリカバリファイルのディスク記憶域として使用します。Oracle RAC 11gでは,ディスクデバイスとして,HDLMデバイスを通常と同様の手順で使用できます。
手順については,Oracle RAC 11gのマニュアルを参照してください。
- 注※
- MP3以降を適用してください。
- ホストとOracle RAC 11gの投票ディスク(Voting Disk)を複数のパスで接続しているとき,それらのパスの一部でI/Oタイムアウトが発生すると通常のパスと同様にHDLMはフェイルオーバ処理を実行します。ただし,Oracle RAC 11gの設定状態によっては,HDLMのフェイルオーバ処理が完了する前にOracle RAC 11g側でノード障害が発生したと見なし,クラスタを再構成してしまうおそれがあります。したがって,Oracle RAC 11gの投票ディスクに接続したパスをHDLMが管理する場合,次に示す設定値を変更してください。
- ストレージシステムの種別に応じて,「MISSCOUNT」の値を変更してください。設定する値は,次に示す表に従って計算してください。算出した値以上に変更してください。
上記の「MISSCOUNT」の値の変更に加え,「DISKTIMEOUT」の値も変更してください。「DISKTIMEOUT」に設定する値は,「MISSCOUNT」の値の変更と同様,ストレージシステムの種別に応じて異なります。設定する値は,次に示す表に従って計算してください。算出した値以上に変更してください。
ストレージシステム種別 「MISSCOUNT」に設定する値の計算式
- SANRISE2000シリーズ
- SANRISE9900Vシリーズ
- Hitachi USPシリーズ
- Universal Storage Platform V/VMシリーズ
- Virtual Storage Platformシリーズ
- HUS VM
投票ディスクへ接続するパスの数×60秒
- Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ
- HUS100シリーズ
- SANRISE9500Vシリーズ
投票ディスクへ接続するパスの数×30秒
「MISSCOUNT」および「DISKTIMEOUT」の変更方法については,Oracleサポートサービスを契約した会社へお問い合わせください。
ストレージシステム種別 投票ディスクへ接続するパスの数 「DISKTIMEOUT」に設定する値の計算式
- SANRISE2000シリーズ
- SANRISE9900Vシリーズ
- Hitachi USPシリーズ
- Universal Storage Platform V/VMシリーズ
- Virtual Storage Platformシリーズ
- HUS VM
3以下 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。 4以上 投票ディスクへ接続するパスの数×60秒
- Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ
- HUS100シリーズ
- SANRISE9500Vシリーズ
6以下 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。 7以上 投票ディスクへ接続するパスの数×30秒
なお,上記の構成からHDLMをアンインストールする場合,変更した「MISSCOUNT」や「DISKTIMEOUT」の設定値を元の値に戻す必要があるため,変更する前のそれぞれの設定値を控えておいてください。- Oracle RAC 11gでは,次に示すデバイスはノード間でデバイス名が一致している必要があります。
これらのデバイスとしてHDLM rawデバイスを指定する構成で,HDLM rawデバイス名がノード間で一致していない場合は,次に示す手順でHDLM rawデバイスの別名デバイスファイルを各ノードで作成し,作成した別名デバイスファイルをOracle RAC 11gに設定してください。
- 投票ディスク
- Oracle Cluster Registry
- Oracleデータベースファイル
- system表領域
- users表領域など
- ASMディスクグループ作成時に使用するASMディスク
- Oracle RAC 11gが使用するHDLM rawデバイスのメジャー番号とマイナー番号を,次のコマンドを各ノードで実行して確認してください。
# ls -lL HDLM rawデバイスファイル
実行例
# ls -lL /dev/rdsk/c10t50060E8005271760d5s0
crw-r----- 1 root sys 307, 1608 date/time /dev/rdsk/c10t50060E8005271760d5s0
#
この例では,メジャー番号が307,マイナー番号が1608です。- 別名デバイスファイルを,次のコマンドを各ノードで実行して作成してください。1つのディスクスライスに対応する別名デバイスファイルは,すべてのノードで同一の名称にしてください。
# mknod /dev/別名デバイスファイル c メジャー番号 マイナー番号
注意事項
別名デバイスファイルは,Solarisや他社のドライバが/devディレクトリ下に作成するデバイスファイル名と重複しない名称にしてください。
実行例
# mknod /dev/crs_ocr1 c 307 1608
#
この例では,メジャー番号が307,マイナー番号が1608のRAC用のデバイスファイルを作成しています。- 作成した別名デバイスファイルに対して,所有者,グループ,およびアクセス権モードを次のコマンドで設定してください。設定する所有者,グループ,およびアクセス権モードは,そのデバイスに対するOracle RAC 11gの使用目的によって異なります。この点については,Oracleマニュアルを参照してください。
# chmod モード /dev/別名デバイスファイル
# chown 所有者:グループ /dev/別名デバイスファイル
実行例
# chmod 640 /dev/crs_ocr1
# chown root:oinstall /dev/crs_ocr1
#- 作成した別名デバイスファイルに対して次のコマンドを実行し,メジャー番号,マイナー番号,所有者,グループ,およびアクセス権モードが正しく設定されていることを確認してください。
# ls -l /dev/別名デバイスファイル
実行例
# ls -l /dev/crs_ocr1
crw-r----- 1 root oinstall 307, 1608 date/time /dev/crs_ocr1
#
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