4.5.4 ファイバケーブルの交換
LUに対して複数の稼働状態のパスがある場合,交換するケーブルを経由するパスだけを閉塞状態にして,そのほかのパスを使用してアクセスを続けることで,アプリケーションを運用したままケーブルを交換できます。
ファイバケーブルを交換する手順を次に示します。
- 注意事項
- 次に示す手順で交換できるのは,ファイバケーブルだけです。
- HDLM動作ODM設定ユティリティ(dlmodmset)を実行して,NPIVオプションの設定を確認します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -o
実行結果の例を次に示します。
Inquiry Log : on
Inquiry Log File Size : 1000
:
:
IO Statistics : off
NPIV Option : off
OS Error Log Output : off
「NPIV Option」の行を確認してください。
- 交換するケーブルを経由するパス(ケーブルが接続しているHBAを経由するパス)をOffline(C)状態にします。
手順1で確認したdlmodmsetユティリティのNPIVオプションの内容に応じて,次のコマンドを実行します。
- NPIVオプションが「off」の場合
HBAアダプタ番号とバス番号を指定して,次のコマンドを実行します。この実行例は,HBAアダプタ番号「01」,バス番号「02」のHBAを経由するパスをOffline(C)状態にする場合の例です。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr offline -hba 01.02
- NPIVオプションが「on」の場合
fscsi番号を使用して,次のコマンドを実行します。この実行例は,fscsi番号「3」(fscsi3)を経由するパスをOffline(C)状態にする場合の例です。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr offline -hba 00.03
- ケーブルを交換します。
- 注意事項
- ファイバチャネルスイッチ側のポート,またはストレージシステム側のポートを変更した場合,パスの構成が変更されます。交換するケーブルに関連するHDLMデバイスおよび物理ボリュームを削除したあと,再構成してください。
- dlmfdrv.confまたはdlmfdrv.unconfファイルを使用している場合は,「4.5.6 HDLMデバイスの構成変更」の「(3) HDLMデバイスの再構成(dlmfdrv.confを使用している場合)」または「4.5.6 HDLMデバイスの構成変更」の「(4) HDLMデバイスの再構成(dlmfdrv.confを使用していない場合)」を参照して,物理ボリュームおよびHDLMデバイスを再構成してください。
- 交換したケーブルを経由するパスをOnline状態にします。
交換したケーブルが接続しているHBAを経由するパスをOnline状態にします。
手順1で確認したdlmodmsetユティリティのNPIVオプションの内容に応じて,次のコマンドを実行します。
- NPIVオプションが「off」の場合
HBAアダプタ番号とバス番号を指定して,次のコマンドを実行します。この実行例は,HBAアダプタ番号「01」,バス番号「02」のHBAを経由するパスをOnline状態にする場合の例です。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr online -hba 01.02
- NPIVオプションが「on」の場合
fscsi番号を使用して,次のコマンドを実行します。この実行例は,fscsi番号「3」(fscsi3)を経由するパスをOnline状態にする場合の例です。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr online -hba 00.03
- 次のコマンドを実行して,パス情報を確認します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path
パス情報の詳細については,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。