ホストとOracle RACの投票ディスク(Voting Disk)を複数のパスで接続しているとき,それらのパスの一部でI/Oタイムアウトが発生すると通常のパスと同様にHDLMはフェイルオーバ処理を実行します。
ただし,Oracle RACの設定状態によっては,HDLMのフェイルオーバ処理が完了する前にOracle RAC側でノード障害が発生したと見なし,クラスタを再構成してしまうおそれがあります。
したがって,Oracle RACの投票ディスクに接続したパスをHDLMが管理する場合,使用しているOracle RACのバージョンに応じて,次に示す設定値を変更してください。
表3-23 「MISSCOUNT」の計算式
ストレージシステム種別 | 「MISSCOUNT」に設定する値の計算式 |
---|---|
| 投票ディスクへ接続するパスの数×30秒 |
| 投票ディスクへ接続するパスの数×60秒 |
表3-24 「DISKTIMEOUT」の計算式
ストレージシステム種別 | 投票ディスクへ接続するパスの数 | 「DISKTIMEOUT」に設定する値の計算式 |
---|---|---|
| 6以下 | 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。 |
7以上 | 投票ディスクへ接続するパスの数×30秒 | |
| 3以下 | 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。 |
4以上 | 投票ディスクへ接続するパスの数×60秒 |
「MISSCOUNT」および「DISKTIMEOUT」の変更方法については,Oracleサポートサービスを契約した会社へお問い合わせください。
なお,上記の構成からHDLMをアンインストールする場合,変更した「MISSCOUNT」や「DISKTIMEOUT」の設定値を元の値に戻す必要があるため,変更する前のそれぞれの設定値を控えておいてください。