1.2.7 名前の指定

名前の指定には,二重引用符(")で囲んで指定する方法と,二重引用符(")で囲まないで指定する方法があります。

名前を指定する場合,二重引用符(")で囲んで指定することを推奨します。なお,名前を二重引用符(")で囲んだ場合,半角英小文字および半角英大文字は区別して扱われます。

参考
名前には,予約語と同じ名前を指定できませんが,二重引用符(")で囲んだ場合は,予約語と同じ名前を指定できます。SQLの拡張に伴って,システムに登録する予約語が追加される場合があります。名前をあらかじめ二重引用符(")で囲んで指定しておくと,追加された予約語と既存の名前が重複するという問題を回避できます。

ただし,次に示す名前をUAPで使用する場合は,SQLの予約語と同じでも二重引用符(")で囲まないで指定してください。

また,名前は識別子として指定します。

識別子には,二重引用符(")で囲んで指定した区切り識別子と,二重引用符(")で囲まないで指定した通常識別子があります。

<この項の構成>
(1) 形式
(2) 名前を指定するときの規則
(3) 名前に使用できる文字と制限
(4) SQLの予約語と重複したときの対応

(1) 形式

識別子::={通常識別子|区切り識別子}
 区切り識別子::=”区切り識別子本体”

(2) 名前を指定するときの規則

(a) 名前を通常識別子として指定する場合の規則
(b) 名前を区切り識別子として指定する場合の規則

(3) 名前に使用できる文字と制限

名前に使用できる文字と長さの制限を次の表に示します。

表1-5 名前に使用できる文字と長さの制限

項番名前の種類長さの制限
(バイト)
半角文字の使用の可否全角文字の使用の可否
英大文字,数字英小文字カタカナ下線(_)空白ハイフン(-)
1インデクス識別子100
2相関名100
3認可識別子30×××××
4表識別子100
5列名100
6カーソル名30×
7埋め込み変数名※130×
8標識変数名※130×
9DBエリア名30※2×××
(凡例)
○:使用できます。
×:使用できません。
注※1
ホスト言語によって制限されます。
COBOL2002の場合,埋め込み変数名および標識変数名には,全角文字とほかの1バイト文字を混在させて使用できます。また,埋め込み変数と標識変数の長さは,1バイト文字,全角文字に関係なく,31文字までです。
注※2
「¥」「#」「@」は使用できません。

(4) SQLの予約語と重複したときの対応

名前がSQLの予約語と重複したときは,予約語と重複する名前を二重引用符(")で囲んでください。

なお,名前を二重引用符(")で囲んだ場合,半角英小文字と半角英大文字は区別して扱われるので注意してください。