1.1 SQLの一覧

XDBでのデータベースの定義,操作およびAPの制御は,SQLと呼ばれるデータベース言語の機能を用いて行います。XDBでのSQLの機能体系を次の図に示します。

図1-1 XDBでのSQLの機能体系

[図データ]

機能体系ごとのSQLの分類および機能を次の表に示します。

表1-1 機能体系ごとのSQLの分類および機能

項番分類SQL機能
1定義系SQLCREATE INDEX(インデクスの定義)表の列にインデクスを定義します。
CREATE TABLE(表の定義)表を定義します。
2操作系SQLCLOSE(カーソルのクローズ)カーソルを閉じ,FETCH文による検索結果の取り出しを終わらせます。
3DECLARE CURSOR(カーソルの宣言)問合せ指定の検索結果をFETCH文で1行ずつ取り出すために,カーソルを宣言します。
4DELETE(行の削除)指定した探索条件を満たす行を表から削除します。
5FETCH(行の取り出し)取り出す行を示すカーソルの位置を次の行に進めます。
6INSERT(行の挿入)表に行を挿入します。
直接,値を指定して一つの行を挿入できます。
7OPEN(カーソルのオープン)カーソルを開きます。
検索結果の先頭の行の直前にカーソルを位置づけて,検索結果を取り出せる状態にします。
8SELECT(表の検索)表のデータを検索します。
91行SELECT(表の1行検索)表のデータを検索します。
表から1行だけデータを取り出す場合は,カーソルを使用しないでデータを取り出す1行SELECT文を指定します。
10UPDATE(行の更新)指定した探索条件を満たす行の指定した列の値を更新します。
11埋め込み言語BEGIN DECLARE SECTION(埋め込みSQLの開始宣言)埋め込みSQL宣言節の始まりを示します。
埋め込みSQL宣言節には,SQL中で使用する埋め込み変数および標識変数を指定します。
12COPY(登録集原文の引き込み)登録集原文をソースプログラム中に引き込みます。
13END DECLARE SECTION(埋め込みSQLの終了宣言)埋め込みSQL宣言節の終わりを示します。
14END-EXEC(SQL終了子)SQLの終わりを示します。
15EXEC SQL(SQL先頭子)SQLの始まりを示します。
16SQLCODE変数SQLの実行後,XDBから返されるリターンコードを受け取ります。
17WHENEVER(埋め込み例外宣言)SQLの実行後,XDBがSQL連絡領域に設定したリターンコードによって,UAPの処理を宣言します。
<この節の構成>
(1) 定義系SQLの実行可否
(2) 操作系SQLの実行可否
(3) 埋め込み言語の実行可否

(1) 定義系SQLの実行可否

定義系SQLのSQL文種別と実行可能なインタフェースを次の表に示します。

表1-2 SQL文種別と実行可能なインタフェース(定義系SQL)

項番SQL文種別インタフェース
XDBサービス定義eexdbsqlコマンドUAPでの使用
1CREATE INDEX××
2CREATE TABLE××
(凡例)
○:実行できます。
×:実行できません。

(2) 操作系SQLの実行可否

操作系SQLのSQL文種別と実行可能なインタフェースを次の表に示します。

表1-3 SQL文種別と実行可能なインタフェース(操作系SQL)

項番SQL文種別インタフェース
XDBサービス定義eexdbsqlコマンドUAPでの使用
1CLOSE××
2DECLARE CURSOR××
3DELETE×
4FETCH××
5INSERT×
6OPEN××
7SELECT××
81行SELECT××
9UPDATE×
(凡例)
○:実行できます。
×:実行できません。

(3) 埋め込み言語の実行可否

埋め込み言語は埋め込み型のUAPで使用できます。