障害が発生したときにメモリ上のデータが消失しないように,システムを多重化して信頼性と可用性を確保しています。仮に,障害が発生しても,バックアップ用のシステム(待機系のシステム)で処理を継続できます。
TP1キャッシュ機能使用時のシステム構成と処理の流れを次の図に示します。
図1-1 TP1キャッシュ機能使用時のシステム構成と処理の流れ
![[図データ]](figure/zu010010.gif)
- 説明
- システム構成
- CLサーバは,実行系1台,待機系2台の3台構成とします。XDBはCLサーバの各サーバに配置し,それぞれのマシンのメモリ上にデータベースを作成してデータベースを三重化します。
- なお,オンライン中に業務処理を行っている系を実行系,待機している系を待機系といいます。
- 処理の流れ
- 送信元のHAサーバから,マルチキャストによってCLサーバの各サーバにメッセージ(処理要求)が送信されます。送信されたメッセージに従って,データベースの更新処理が実行系で行われます。
- 実行系でトランザクションがコミットされると,その更新内容が待機系のデータベースに逐次反映されます。
- ここでは,入力メッセージの送信元としてHAサーバを例にしていますが,入力メッセージの送信元をHAサーバ以外にすることもできます。詳細については,マニュアル「TP1/EE/Extended Transaction Controller 使用の手引」の「TP1キャッシュ機能使用時のサーバ構成」を参照してください。
- 参考
- CLサーバの実行系がプロセスダウンした場合でも,未処理のメッセージからすぐにトランザクションを開始できるように,CLサーバの待機系でもメッセージを受信しています。障害発生時に,HAサーバから再度メッセージを送信する必要がなくなるため,その分,系の切り替えに掛かる時間を短縮できます。
- ■HAサーバ
- HAサーバとは,TP1キャッシュ機能使用時に,メッセージやRPCの送信側となるサーバです。それぞれのサーバにXTCを配置します。
- HAサーバは,一般的なクラスタ構成とし,実行系1台,待機系1台の2台で構成します。
- ■CLサーバ
- CLサーバとは,TP1キャッシュ機能使用時に,メッセージやRPCの受信側となって,高速データ処理を行うサーバです。それぞれのサーバにXTCおよびXDBを配置します(XDBを配置したサーバはCLサーバにする必要があります)。
- CLサーバは,HAモニタのマルチスタンバイ機能を使用したクラスタ構成として,実行系1台,待機系2台の3台で構成します。