XDBの特長を次に示します。
XDBの最大の特長は,ディスクアクセスレスによる性能向上です。
XDBでは,処理するデータすべてをメモリ上に置くため,ディスク型DBの課題であった,ディスクアクセスに掛かるオーバヘッドがなくなります。これによって,トランザクションの処理性能が大きく向上します。
TP1/EEと同一のプロセス内にデータを展開することによって,データアクセス時に他プロセスとの通信を発生させません。これによって,OpenTP1とDBMS(リソースマネジャ)の間で発生する通信オーバヘッドを削減しています。
XDBでは性能面を重視し,トランザクションの分離レベルにREAD COMMITTEDを採用しています。また,排他制御を行う区間をコミット処理時に限定し,排他制御に掛かるオーバヘッドを削減しています。
XDBでは,データベースを三重化して障害の発生に備えています。仮に実行系で障害が発生しても,2台ある待機系のうち1台を実行系に切り替えて処理を継続できます。
また,実行系のデータベースの更新内容を待機系のデータベースに逐次反映しています。これによって,系の切り替え(フェールオーバ)に掛かる時間を短縮し,オンライン停止時間を最小限に抑えられます。
XDBでは,データベースの更新履歴(ログ)の管理や,バックアップの取得などの運用が必要ありません。また,バッファプールやチェックポイントなどのチューニングも必要ないため,その分データベースの運用に掛かる負荷を少なくすることができます。