高速トランザクション処理基盤 TP1/EE/Extended Data Cache 使用の手引

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eexdbedXDBトレース情報の表示

機能

XDBトレース情報ファイル中のXDBトレース情報を編集し,標準出力に出力します。

コマンドの形式

 
eexdbed 〔-e 編集種別〕
        〔-t 〔開始時刻〕〔,終了時刻〕〕
        〔-r ランID〕
        〔-s {sql}〕
        〔-x 中央処理通番の下限値,中央処理通番の上限値〕
        〔-v サービス名〔,サービス名〕…〕
          XDBトレース情報ファイル名 〔XDBトレース情報ファイル名〕…
 

オプションの組み合わせによって指定できないオプションがあります。オプションの組み合わせと指定可否を次の表に示します。

表10-3 eexdbedコマンドのオプションの組み合わせと指定可否

オプション -e -t -r -s -x -v XDBトレース情報ファイル名
r f sql 単一 複数
-e r × ×
f × × × × × ×
-t × ×
-r × ×
-s sql × ×
-x × ×
-v × ×
XDBトレース情報ファイル名 単一 ×
複数 × × × × × × ×
(凡例)
○:指定できます。
×:指定できません。
−:該当しません。

オプションおよび引数の説明

●-e 編集種別

  〜《f》
編集種別を指定します。
r:
XDBトレース情報を標準出力に出力します。
f:
XDBトレース情報ファイルに関する情報を標準出力に出力します。

●-t 開始時刻,終了時刻

  
XDBトレース情報の編集範囲を指定します。編集対象の開始時刻と終了時刻を指定します。
このオプションの指定規則を次に示します。
  • 時刻には,1970年1月1日0時0分0秒〜現在時刻までの範囲を指定できます。
  • このオプションを省略すると,指定したファイルの全情報が編集対象になります。
  • このオプションを指定する場合は,開始時刻か終了時刻のどちらかを必ず指定してください。
  • 開始時刻を省略した場合は,XDBトレース情報ファイルの先頭から,指定した終了時刻までが編集範囲になります。
  • 終了時刻を省略した場合は,指定した開始時刻からXDBトレース情報ファイルの最後までが編集範囲になります。
開始時刻および終了時刻は,「hhmmss〔MMDD〔YYYY〕〕」の形式で指定します。例えば,2008年7月8日13時15分00秒を指定する場合は,13150007082008となります。
hh:時(00≦hh≦23)
指定を省略できません。
mm:分(00≦mm≦59)
指定を省略できません。
ss:秒(00≦ss≦59)
指定を省略できません。
MM:月(01≦MM≦12)
指定を省略できます。省略した場合,当月の指定年日時刻と見なされます。
DD:日(01≦DD≦31)
指定を省略できます。省略した場合,当日の指定年月時刻と見なされます。
YYYY:年(西暦)(1970≦YYYY≦9999)
指定を省略できます。省略した場合,当年の指定月日時刻と見なされます。
なお,月または日を省略する場合は,年,月,日のすべてを省略してください。例えば,日だけを省略したり,月と日だけを省略したりすることはできません。この場合,オプションエラーになります。

●-r ランID

  〜〈16進数〉((8けた))
指定されたランIDを持つ情報だけを編集します。

●-s {sql}

  〜《sql》
SQLトレース情報を編集します。

●-x 中央処理通番の下限値,中央処理通番の上限値

  〜〈16進数〉((0〜ffffffff))
指定された中央処理通番の範囲内の情報だけを編集します。
このオプションを指定する場合は,中央処理通番の下限値,および中央処理通番の上限値の両方を必ず指定してください。
サービスを並列に実行している場合,実行された順序でXDBトレース情報が出力されないことがあります。このオプションを指定すると,サービスが実行された順序でXDBトレース情報が出力されます。

●-v サービス名〔,サービス名〕…

  〜〈識別子〉((1〜31文字))
指定されたサービス名を持つ情報だけを編集します。
サービス名は,最大10個指定できます。

●XDBトレース情報ファイル名 〔XDBトレース情報ファイル名〕…

  〜〈パス名〉((1〜1023文字))
編集するXDBトレース情報ファイル名を,絶対パスまたは相対パスで指定します。
-eオプションにfを指定した場合は,XDBトレース情報ファイル名を最大1024個指定できます。

出力形式

eexdbedコマンドの実行結果の出力形式は,指定したオプションによって異なります。

■-eオプションにrを指定した場合(XDBトレース情報を出力する場合)

-eオプションにrを指定した場合の,eexdbedコマンドの実行結果の出力例を次に示します。

[図データ]

注※1
パラメタトレース情報が表示されます。xdb_sql_param_traceオペランドにNO以外が指定されている場合にパラメタ数分出力されます。
注※2
SQLトレース情報がオペレーションコード単位に表示されます。オペレーションコードの実行数分出力されます。ただし,SQLCODEに0以外が出力された場合,または警告情報が出力された場合は,SQL実行要求受付時刻,SQL実行要求終了時刻,およびSQL実行時間が出力されないことがあります。
注※3
SQL単位情報が表示されます。xdb_sql_trace_outオペランドにYが指定されている場合に出力されます。
注※4
アクセスパス情報が表示されます。xdb_sql_accesspath_outオペランドにYが指定されている場合に出力されます。

出力内容を次の表に示します。

表10-4 -eオプションにrを指定した場合の出力内容

項番 出力形式 表示内容
1 aa-aa[-aa] TP1/EEのバージョン
2 AA-AA-[AA] XDBのバージョン
3 bb....bb コマンドに指定した引数
4 cc....cc コマンドに指定したXDBトレース情報ファイル名
5 dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd XDBトレース情報ファイルにXDBトレース情報の出力を開始した日時
(年/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
6 ee-ee[-ee] XDBトレース情報ファイルを作成したときのTP1/EEのバージョン
7 EE-EE[-EE] XDBトレース情報ファイルを作成したときのXDBのバージョン
8 T1 XDBトレース情報取得タイプ
9 ff....ff サービスグループ名(最大31文字)
10 gggggggg TP1/EEのランID(16進数8けた)
11 hhhh/hh/hh hh:hh:hh hhh.hhh SQLトレース情報の取得時刻
(年/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
12 i1....i1 サービス名(最大31文字)
13 i2....i2 中央処理通番(16進数8文字)
14 jjjj/jj/jj jj:jj:jj jjj.jjj UAP開始時刻
(年/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
15 kk....kk コネクト番号(10進数10けた)
16 ll....ll コネクションハンドル(10進数5けた)
17 nn....nn IFA番号(10進数5けた)
18 oo....oo スレッドID(10進数20けた)
19 pp....pp SQLカウンタ(10進数10けた)
20 qq....qq オペレーションコード(最大4文字の文字列)
21 rr....rr 文ハンドル番号(10進数5けた)
22 ss....ss SQLCODE(10進数20けた)
23 tt....tt SQLWARN(最大16文字)
24 uuuu/uu/uu uu:uu:uu uuu.uuu SQL実行要求受付時刻
(年/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
25 vvvv/vv/vv vv:vv:vv vvv.vvv SQL実行要求終了時刻
(年/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
26 ww:ww:ww www.www SQL実行時間
(時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
27 xx....xx SQL文
28 yy....yy パラメタ種別(INPRMまたはOUTPM)
29 zz....zz パラメタ番号
30 a1 データ型コード
31 d1....d1 データの長さ
32 e1....e1 標識変数の値
33 h1....h1 パラメタのデータ
ダンプ形式(16進数)で表示されます。XDBサービス定義のxdb_sql_param_sizeオペランドで指定した長さまで表示されます。
34 j1....j1 処理行数(10進数10けた)
35 k1.....k1 作業表作成回数(10進数10けた)
36 l1....l1 作業表削除回数(10進数10けた)
37 m1....m1 アクセスパス情報サイズ(単位:バイト)(10進数10けた)
38 n1....n1 表定義情報サイズ(単位:バイト)(10進数10けた)
39 o1 アクセスパス情報
40 pppp/pp/pp pp:pp:pp ppp.ppp XDBトレース情報の出力を再開した時刻
(年/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
41 qq すべての出力バッファが使用中となり,その間にXDBトレース情報の出力要求が発生し,破棄したレコード数
破棄レコードがない場合は出力されません。

■-eオプションにfを指定した場合(XDBトレース情報ファイルに関する情報を出力する場合)

-eオプションにfを指定した場合の,eexdbedコマンドの実行結果の出力例を次に示します。

[図データ]

注※1
指定したファイル数分表示されます。
注※2
指定されたファイルがXDBトレース情報ファイルでない場合に表示されます。

出力内容を次の表に示します。

表10-5 -eオプションにfを指定した場合の出力内容

項番 出力形式 表示内容
1 aa-aa[-aa] TP1/EEのバージョン
2 AA-AA[-AA] XDBのバージョン
3 bb....bb 指定したコマンドの引数
4 cc....cc コマンドに指定したXDBトレース情報ファイル名
5 dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd XDBトレース情報ファイルにXDBトレース情報の出力を開始した日時
(年/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒)
6 ee-ee[-ee] XDBトレース情報ファイルを作成したときのTP1/EEのバージョン
7 EE-EE[-EE] XDBトレース情報ファイルを作成したときのXDBのバージョン
8 T1 XDBトレース情報取得タイプ
9 ff....ff サービスグループ名(最大31文字)
10 gggggggg TP1/EEのランID(16進数8けた)

■留意事項

出力形式の留意事項を次に示します。

リターンコード

eexdbedコマンドのリターンコードを次に示します。

0:正常終了

0以外:異常終了

注意事項

eexdbedコマンドの出力情報にマルチバイト文字列が含まれる場合は,出力内容をリダイレクトしてファイルに出力し,出力されたマルチバイト文字列が参照できる環境で参照してください。