2.10.1 CLサーバのシミュレート機能

通常,CLサーバを実現するには,HAモニタ環境を構築し,3台構成とする必要があります。しかし,CLサーバのシミュレート機能を使用することで,HAモニタ環境,および待機系2台の環境を構築しなくても,実行系1台だけでUAPの動作を確認できます。ただし,実行系で使用するTP1/Server Baseの環境構築は必要です。

CLサーバのシミュレート機能を使用するには,クラスタ連携関連定義のcluster_test_modeオペランドにYを指定します。また,クラスタ構成に関する定義を記述します。

CLサーバのシミュレート機能を使用すると,次の図に示す項目をシミュレートします。

図2-47 CLサーバのシミュレート機能

[図データ]

[図データ]

それぞれの項目について,CLサーバのシミュレート機能使用時の処理を次の表に示します。

表2-28 CLサーバのシミュレート機能使用時の処理

項番項目処理内容
1HAモニタとの連携HAモニタと連携する機能は,すべて実行しません。HAモニタから正常にリターンしたものとして処理します。
なお,eehamlsコマンドでは,実行系だけとして表示します。
2実行系と待機系の起動待ち合わせ実行系と待機系の起動待ち合わせをしません。実行系の初期化処理が完了した際,待機系が起動したものとして処理します。
3CL同期通信などの待機系との通信待機系に対する通信が成功したものとして処理します。