通常,CLサーバを実現するには,HAモニタ環境を構築し,3台構成とする必要があります。しかし,CLサーバのシミュレート機能を使用することで,HAモニタ環境,および待機系2台の環境を構築しなくても,実行系1台だけでUAPの動作を確認できます。ただし,実行系で使用するTP1/Server Baseの環境構築は必要です。
CLサーバのシミュレート機能を使用するには,クラスタ連携関連定義のcluster_test_modeオペランドにYを指定します。また,クラスタ構成に関する定義を記述します。
CLサーバのシミュレート機能を使用すると,次の図に示す項目をシミュレートします。
図2-47 CLサーバのシミュレート機能
それぞれの項目について,CLサーバのシミュレート機能使用時の処理を次の表に示します。
表2-28 CLサーバのシミュレート機能使用時の処理
項番 | 項目 | 処理内容 |
---|---|---|
1 | HAモニタとの連携 | HAモニタと連携する機能は,すべて実行しません。HAモニタから正常にリターンしたものとして処理します。 なお,eehamlsコマンドでは,実行系だけとして表示します。 |
2 | 実行系と待機系の起動待ち合わせ | 実行系と待機系の起動待ち合わせをしません。実行系の初期化処理が完了した際,待機系が起動したものとして処理します。 |
3 | CL同期通信などの待機系との通信 | 待機系に対する通信が成功したものとして処理します。 |