2.5.1 TP1キャッシュ機能使用時のCLサーバでのトランザクション

TP1キャッシュ機能使用時のCLサーバでのトランザクションは,ルートブランチだけで構成されます。

TP1キャッシュ機能使用時にトランザクション連携できるリソースマネジャは,CLサーバのXDBだけです。TP1キャッシュ機能使用時のXDBの呼び出しタイミングを次の表に示します。

表2-14 TP1キャッシュ機能使用時のXDBの呼び出しタイミング

項番タイミング実施内容
1トランザクション開始時
  1. XTCからXDBに対して,トランザクションIDを通知(中央処理通番)
  2. XDBからXTCに対して,コネクトコンテキストを通知
2トランザクションコミット時
  1. XTCからXDBに対して,トランザクションIDを通知(中央処理通番)
  2. XDBが更新ログ作成
  3. DB更新
3更新ログサイズ取得時XTCからXDBに対し,更新ログサイズを問い合わせ
4トランザクションロールバック時
  1. XTCからトランザクションIDを通知(中央処理通番)
  2. 更新データを更新する前に戻す
5待機系での更新ログ反映時XDBが更新ログ反映

また,XDBとのインタフェースにはXAインタフェースを使用しないで,独自のインタフェースによって連携します。HAサーバでは,データベースとしてHiRDBを使用できますが,TP1キャッシュ機能とのトランザクション連携はできません。

TP1キャッシュ機能を使用する場合とTP1キャッシュ機能を使用しない場合でのトランザクション制御の違いを,次の表に示します。

表2-15 TP1キャッシュ機能を使用する場合と使用しない場合でのトランザクション制御の違い

項番項目TP1キャッシュ機能を使用しない場合TP1キャッシュ機能を使用する場合
HAサーバCLサーバ
1トランザクション構成複数のトランザクションブランチで構成複数のトランザクションブランチで構成ルートトランザクションブランチだけで構成
2トランザクショナルRPCサポートサポート未サポート
3連携リソースマネジャHiRDB,Oracle(XAインタフェースに準拠したリソースマネジャ)HiRDB,Oracle(XAインタフェースに準拠したリソースマネジャ)XDB(独自のインタフェース)
4コミット二相コミット二相コミット一相コミット