1.3.1 トランザクション処理の高速化

TP1キャッシュ機能では,トランザクション処理でのスループットの向上とレイテンシの低減を図るため,次のような特長があります。

<この項の構成>
(1) 高速メッセージ制御
(2) インメモリデータ処理の採用
(3) TP1/EEと同一プロセス内にデータを展開

(1) 高速メッセージ制御

UDPプロトコルを使用することによって,メッセージやRPCの送受信を高速化しています。その際,UDPプロトコルの欠点である,送信順序や送達確認をXTCが保証します。

(2) インメモリデータ処理の採用

インメモリデータ処理によって,磁気ディスク装置の入出力に掛かるオーバヘッドをなくし,トランザクションの処理性能を大きく向上させます。

(3) TP1/EEと同一プロセス内にデータを展開

TP1/EEと同一のプロセス内にデータを展開することによって,データアクセス時に他プロセスとの通信を発生させません。これによって,OpenTP1とDBMS(リソースマネジャ)の間で発生する通信オーバヘッドを削減しています。