7.1.1 CL連携による系切り替え

CL連携による系切り替え機能には,次の3種類があります。

<この項の構成>
(1) 自動系切り替え
(2) 計画系切り替え
(3) 連動系切り替え

(1) 自動系切り替え

CLサーバでは,HAモニタのマルチスタンバイ機能を使用して,システムを三重化して障害に備えています。処理を実行しているマシンで障害が発生した場合,待機しているマシンに自動的に業務処理が切り替わります。これを自動系切り替えといいます。

自動系切り替えを次の図に示します。

図7-1 自動系切り替え

[図データ]

説明
実行系でTP1/EEのプロセスダウンが発生した場合,待機系の一つを実行系に切り替えて,オンライン処理を続行します。
なお,オンライン中に業務処理を行っている系を実行系,待機している系を待機系といいます。XTCの開始時,どのサーバが実行系,待機系になるかはHAモニタの定義で設定します。

なお,CL連携を行うサーバのグループをクラスタグループといいます。クラスタグループは,UDPグループ情報関連定義のclgrpdef定義コマンドで定義します。

参考
HAサーバは,マルチキャストによってCLサーバの各サーバにメッセージを送信しているため,どのサーバが実行系であるかを意識する必要はありません。

(2) 計画系切り替え

HAモニタの計画系切り替えコマンドを実行すると,実行系を強制停止して待機系に切り替えます。これを,計画系切り替えといいます。

(3) 連動系切り替え

実行系で複数のサーバが動作している場合に,障害発生や計画系切り替えコマンドの実行を契機として,複数のサーバを一括して切り替える機能を連動系切り替えといいます。

連動系切り替えは,複数のサーバをグループ化することで実現します。グループ化したサーバでは,そのうちの一つに障害が発生した際に,グループ単位で系を切り替えることができます。なお,グループ化したサーバ内でも,障害発生によって系を切り替えるサーバと系を切り替えないサーバを個別に設定できます。

連動系切り替えの環境設定は,HAモニタで行います。