7.2.2 系切り替えの単位

発生した障害の種類によって系が切り替わる単位が異なります。次に示す三つのうちのどれかの単位で系が切り替わります。

<この項の構成>
(1) HAモニタ単位の系切り替え
(2) TP1/Server Base単位の系切り替え
(3) TP1/EEプロセス単位の系切り替え

(1) HAモニタ単位の系切り替え

ハードウェア障害,カーネル障害,HAモニタが異常終了した場合などは,系障害として系切り替えが行われます。この場合,このサーバ下の全TP1/EEプロセスの系が切り替わります。これをHAモニタ単位の系切り替えといいます。

(2) TP1/Server Base単位の系切り替え

TP1/Server BaseはHAモニタの監視対象外のため,TP1/Server Baseが異常終了しても,TP1/Server Baseの系は切り替わりません。TP1/Server Baseが異常終了した場合,TP1/EEのプロセスもダウンします。このTP1/EEのプロセスダウンをHAモニタが検知して,系を切り替える仕組みになっています。この場合,TP1/Server Base下の全TP1/EEプロセスの系が切り替わります。これをTP1/Server Base単位の系切り替えといいます。

注意
CL連携を行う場合,CLサーバのTP1/Server Baseは常に実行系として動作するため,TP1/Server BaseをHAモニタの監視対象にしないでください。そのためには,システムサービス構成定義のha_confオペランドにNを指定してください。

(3) TP1/EEプロセス単位の系切り替え

TP1/EEのプロセスダウンが発生した場合,プロセスダウンしたTP1/EEプロセスの系だけが切り替わります。ほかのTP1/EEプロセスの系は切り替わりません。これをTP1/EEプロセス単位の系切り替えといいます。