ここでは,回線トレースファイルの運用で,XTC固有の部分についてだけ説明します。
送受信データごとに回線トレース情報を取得する場合,I/O処理の増加によって性能が低下したり,重要な回線トレース情報が欠落したりすることがあります。これを防止するために,RPC関連定義のrpc_udp_linetraceオペランドを指定することで,送受信時の回線トレース情報の取得内容を変更できます。
ここでは,rpc_udp_linetraceオペランドの指定値別の取得内容,取得サイズの差異,およびオペランドの指定値の組み合わせについて説明します。
メッセージ送受信が正常終了した場合の取得内容を,rpc_udp_linetraceオペランドの指定値によって変更することができます。オペランドの指定値別に,回線トレース情報の取得内容について説明します。
回線トレース情報の取得サイズの差異について,次の図に示します。この例では,UDP通信機能を使用したRPCのメッセージを2回に分けて受信したため,メッセージが二つ(1472バイトと328バイト)に分割されています。
図6-4 回線トレース情報の取得サイズの差異
rpc_udp_linetraceオペランドの指定値は,論理和を使用して複数選択できます。複数選択する場合に可能な組み合わせを次の表に示します。
表6-4 rpc_udp_linetraceオペランドの指定値の組み合わせ
指定値 | 組み合わせる指定値 | ||||
---|---|---|---|---|---|
00000000 | 00000001 | 00000002 | 00000004 | 00000020 | |
00000000 | - | ◎ | ◎ | - | - |
00000001 | ○ | - | ◎ | ○ | ○ |
00000002 | ○ | ◎ | - | ○ | ○ |
00000004 | - | ◎ | ◎ | - | - |
00000020 | - | ◎ | ◎ | - | - |