付録C トランザクションの時間監視
TP1/EEでのトランザクションの時間監視について説明します。トランザクションの監視時間は,次に示すオペランドで指定します。
- RPC関連定義
-
-
watch_timeオペランド
-
- トランザクション関連定義
-
-
trn_expiration_timeオペランド
-
trn_expiration_time_**オペランド(**は小文字のトランザクション種別)
-
trn_watch_timeオペランド
-
- ユーザサービス関連定義
-
-
service_attr定義コマンド
-
トランザクションの時間監視について,次の図に示します。
|
|
図中のtについて次に説明します。図中の「ステータスファイルへの出力」の詳細については,「11.4.7(2) トランザクション処理とI/O処理の監視範囲,およびステータスファイルの排他範囲」のステータスファイルへの出力開始からステータスファイルへの出力終了までの処理の説明を参照してください。
- t1:trn_expiration_time,trn_expiration_time_**※またはservice_attr(トランザクション処理監視時間)
-
トランザクションブランチの開始から,同期点処理の終了までの経過時間を監視します。ただし,XAインタフェースによるリソースマネジャの処理は監視しません。
監視対象区間は,t1_1,t1_2,t1_3,およびt1_4で示す区間を合計したものです。
タイムアウト時には,KFSB55311-Eメッセージを出力し,TP1/EEプロセスを強制停止するか,または該当するスレッドを強制終了します。
- t2:watch_time(最大応答待ち時間)
-
RPCを実行してから応答が返ってくるまでの時間を監視します。ただし,RPCの実行時にコネクションが確立されていない場合,コネクションを確立するまでの時間はt2に含まれません。コネクションを確立するまでの監視時間は,RPC関連定義のrpc_connect_timerオペランドで指定します。
タイムアウト時には,ee_rpc_call関数がエラーリターンします。
- t3:trn_watch_time(トランザクション同期点処理時の最大通信待ち時間)
-
トランザクションの同期点処理で,トランザクションブランチ間で行う通信(プリペア,コミット,ロールバック,応答など)の受信待ち時間を監視します。
タイムアウト時には,同期点処理時に発生した障害の個所に応じて,トランザクションを決着させます。
- t4:trn_expiration_time,trn_expiration_time_**※またはservice_attr(トランザクション処理監視時間)
-
トランザクションブランチの開始から,同期点処理の終了までの経過時間を監視します。ただし,XAインタフェースによるリソースマネジャの処理は監視しません。
監視対象区間は,t4_1,t4_2,およびt4_3で示す区間を合計したものです。
タイムアウト時には,KFSB55311-Eメッセージを出力し,TP1/EEプロセスを強制停止するか,または該当するスレッドを強制終了します。
- t5:trn_watch_time(トランザクション同期点処理時の最大通信待ち時間)
-
トランザクションの同期点処理で,トランザクションブランチ間で行う通信(プリペア,コミット,ロールバック,応答など)の受信待ち時間を監視します。
タイムアウト時には,同期点処理時に発生した障害の個所に応じて,トランザクションを決着させます。
- 注※
-
**には,小文字のトランザクション種別が入ります。