プロセス関連定義
- 〈このページの構成〉
形式
set形式
set service_group="サービスグループ名" 〔set service_hold=Y|N〕 〔set thread_no=通常処理スレッド数〕 〔set rpc_cmtsend_retry=Y|N〕 〔set reserve_thread_no=予備処理スレッド数〕 〔set reserve_start_pce_no=予備処理スレッド起動処理キュー数〕 〔set cmd_port=コマンド受信用のポート番号〕 〔set uap_stack_size=UAP実行に必要なスタックサイズ〕 〔set other_lib_stack_size=他製品との連携時に必要なスタックサイズ〕 〔set uapabend_downmode=P|S〕 〔set clock_time_interval=イベント監視インタバル間隔時間〕 〔set term_watch_time=連続異常終了限界経過時間〕 〔set service_hold_watch_use=Y|N〕 〔set service_hold_watch_procdown=Y|N〕 〔set service_term_watch_time=連続サービス異常終了限界経過時間〕 〔set max_descriptors=ファイル識別子の最大数〕 〔set descriptors_expanse_use=Y|N〕 〔set cobol_use_flag=Y|N〕 〔set cobol_lang=85|2002〕 〔set cobol_uap_cblend=Y|N〕 〔set execap_permission_time=先行許容時間,後退許容時間〕 〔set thd_hungup_time=スレッドハングアップ監視時間〕 〔set thd_trb_hungup_time=トラブルシュートで使用するスレッドのスレッドハングアップ監視時間〕 〔set proc_hungup_time=TP1/EEプロセスハングアップ監視時間〕 〔set thd_backtrace_msg=Y|N〕 〔set thd_cpuinfo_msg=Y|N〕 〔set dbq_use=Y|N〕 〔set dbq_obs_use=Y|N〕 〔set recover_thread_no=回復スレッド数〕 〔set call_cmd_srvgroup=運用コマンド実行サービスグループ名〕 〔set call_cmd_service=運用コマンド実行サービス名〕 〔set call_cmd_time=運用コマンド実行サーバ応答監視時間〕 〔set fil_filesystem_no=TP1EEファイルシステム総数〕 〔set stay_watch_queue_rate=オンライン打ち切り監視範囲処理キュー滞留率〕 〔set stay_watch_down_rate=オンライン打ち切り係数〕 〔set stay_watch_check_interval=処理キュー滞留監視間隔時間〕 〔set trb_stc_use=Y|N〕 〔set trb_uap_trace_file_out=Y|N〕 〔set initialize_sync=Y|N〕 〔set sys_dba_waittime=システム用トランザクションの処理監視時間に加算するDBアクセス時間〕 〔set xtc_use=Y|N〕 〔set xdb_use=Y|N〕 〔set mcp_use=Y|N〕 〔set fsp_use=Y|N〕 〔set thd_mutex_attr_adaptive=Y|N〕
コマンド形式
なし。
機能
TP1/EEプロセスの環境および動作を定義します。
説明
各オペランドについて説明します。
set形式のオペランド
●service_group="サービスグループ名" 〜〈1〜31文字の識別子〉
サービスグループ名を指定します。
サービスグループ名はネットワークで接続されるすべてのOpenTP1システムの中で一意となるように指定します。
このオペランドは省略できません。必ず指定してください。
●service_hold=Y|N 〜《Y》
UAPがサービストランザクションまたはタイマトランザクションを実行中に,異常(シグナル,ハングアップ,ロールバックアベンド)が発生し,スレッドダウンまたはプロセスダウンした場合に,対象サービスを自動的に閉塞するかどうかを指定します。
- Y
-
サービスを閉塞します。スレッドまたはプロセスの再起動時に,対象サービスが閉塞します。
- N
-
サービスを閉塞しません。
●thread_no=通常処理スレッド数 〜〈符号なし整数〉((1〜999))《10》
プロセス内で使用する通常処理スレッド数を指定します。通常処理スレッドとは,各種トランザクション処理をするスレッドのことです。
定義で指定するスレッド数の合計は,1000以内にする必要があります。スレッド数の合計とは,次の指定値の合計に1を加えた値です。
-
thread_noオペランドに指定する通常処理スレッド数
-
reserve_thread_noオペランドに指定する予備処理スレッド数
-
TP1/FSPのタイマ関連定義のtim_perm_thread_noオペランドに指定するタイマ処理スレッド数+1
-
recover_thread_noオペランドに指定する回復スレッド数
-
サービスグループ情報関連定義のmysvgdef定義コマンドの-hオプションで指定したポート番号と自ホスト名の組み合わせ数(受信スレッド数)
-
サービスグループ情報関連定義のmyreplydef定義コマンドの-hオプションで指定したポート番号と自ホスト名の組み合わせ数(応答受信スレッド数)
-
OBM関連定義のobm_server_typeオペランドにMを指定した場合,+1
-
OBM関連定義のobm_server_typeオペランドにSを指定した場合,+5
-
プロセス関連定義のdbq_useオペランドにYを指定した場合,+4
スレッド数の合計が1000を超えた場合は,TP1/EEは起動できません。初期化処理の途中でプロセスダウンします。
●rpc_cmtsend_retry=Y|N 〜《N》
ee_rpc_cmtsend関数によるサービス要求時に送信エラーが発生した場合,別処理スレッドで再送信するか送信障害トランザクション(ERRTRNS)を起動するかを指定します。ただし,ユーザサービス関連定義のerrtrnsオペランドが定義されていない場合は,送信障害トランザクション(ERRTRNS)を起動できません。
- Y
-
別処理スレッド(送信スレッド)で再送信します。送信スレッドからの送信がエラーになった場合は,送信障害トランザクション(ERRTRNS)を起動します。
- N
-
送信障害トランザクション(ERRTRNS)を起動します。
●reserve_thread_no=予備処理スレッド数 〜〈符号なし整数〉((0〜998))《0》
プロセス内で使用する予備処理スレッド数を指定します。予備処理スレッドとは,ユーザサービスの処理が一定数以上滞留したときに,ユーザサービストランザクション処理をするスレッドのことです。
定義で指定するスレッド数の合計は,1000以内にする必要があります。スレッド数の合計とは,次の指定値の合計に1を加えた値です。
-
thread_noオペランドに指定する通常処理スレッド数
-
reserve_thread_noオペランドに指定する予備処理スレッド数
-
TP1/FSPのタイマ関連定義のtim_perm_thread_noオペランドに指定するタイマ処理スレッド数+1
-
recover_thread_noオペランドに指定する回復スレッド数
-
サービスグループ情報関連定義のmysvgdef定義コマンドの-hオプションで指定したポート番号と自ホスト名の組み合わせ数(受信スレッド数)
-
サービスグループ情報関連定義のmyreplydef定義コマンドの-hオプションで指定したポート番号と自ホスト名の組み合わせ数(応答受信スレッド数)
-
OBM関連定義のobm_server_typeオペランドにMを指定した場合,+1
-
OBM関連定義のobm_server_typeオペランドにSを指定した場合,+5
-
プロセス関連定義のdbq_useオペランドにYを指定した場合,+4
スレッド数の合計が1000を超えた場合は,TP1/EEは起動できません。初期化処理の途中でプロセスダウンします。
reserve_thread_noオペランドもしくはreserve_start_pce_noオペランドを省略した場合,または0を指定した場合,予備処理スレッドは起動されません。
●reserve_start_pce_no=予備処理スレッド起動処理キュー数 〜〈符号なし整数〉((0〜1000))《0》
予備処理スレッドを起動するサービスに対する滞留処理キュー数を指定します。
reserve_thread_noオペランドもしくはreserve_start_pce_noオペランドを省略した場合,または0を指定した場合,予備処理スレッドは起動されません。
●cmd_port=コマンド受信用のポート番号 〜〈符号なし整数〉((5001〜65535))《20345》
コマンド受信用のポート番号を指定します。
TP1/EEを複数起動する場合は,TP1/EE(プロセス)ごとにポート番号を変えてください。また,TP1/EE以外のプログラムが特定のポート番号を使用している場合は,その特定のポート番号と異なるポート番号を指定してください。
このオペランドで指定するポート番号は自ホストで使用するポート番号と重複しないようにしてください。
このオペランドで指定したポート番号が使用中だった場合,OSが自動的に割り当てるポート番号をコマンド受信用のポート番号として使用します。そのため,OSが任意に割り当てるポート番号は指定しないでください。OSが任意に割り当てるポート番号は,OSの種別やバージョンによって異なります。詳細については使用しているOSのマニュアルを参照してください。
●uap_stack_size=UAP実行に必要なスタックサイズ 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《0》(単位:キロバイト)
UAP実行に必要なスタックサイズを指定します。処理スレッド(通常処理スレッドおよび予備処理スレッド)は,自スレッドで必要なスタックサイズにuap_stack_sizeオペランドの指定値を加算したスタックサイズで動作します。スタックサイズが不足した場合,スレッドダウンまたはプロセスダウンします。
●other_lib_stack_size=他製品との連携時に必要なスタックサイズ 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《0》(単位:キロバイト)
UAPを実行しないTP1/EE内部のスレッドでOracleなどの他製品と連携する場合に必要なスタックサイズを指定します。
TP1/EE内部のスレッドは,自スレッドで必要なスタックサイズにother_lib_stack_sizeオペランドの指定値を加算したスタックサイズで動作します。スタックサイズが不足した場合は,プロセスダウンします。
●uapabend_downmode=P|S 〜《P》
UAP異常発生時(シグナル,ハングアップ)のダウン種別を指定します。
- P
-
プロセスダウンします。
- S
-
異常が発生したUAPが保護区に設定されている場合は,UAPをプロセスダウンします。異常が発生したUAPが非保護区に設定されている場合は,異常が発生した個所をスレッドダウンします。
uapabend_downmodeオペランドにSを指定する場合,必ずUAPで保護区/非保護区を切り替えてください。UAPの保護区/非保護区は,ee_thd_protstart関数およびee_thd_protend関数で切り替えます。非保護区で,保護区で行う必要のある処理を行っている場合にスレッドダウンしたときは,プロセスハングアップ,データ破壊,リソース不足などの予期しない障害を引き起こすおそれがあります。保護区で行う必要のある処理を次に示します。
-
シグナルアンセーフな,システムコールおよび標準ライブラリ関数の呼び出し※1
-
TP1/EE以外の製品が提供する,シグナルアンセーフな提供関数の呼び出し※2
-
TP1/EEの管理範囲外のリソース(ファイル,共用メモリなど)を使用している場合で,スレッドダウンによって処理が中断されたときに,解放漏れ,データ矛盾などが発生する処理※3
-
複数のスレッド間でデータ共有,同期処理などを行っている場合に,ほかのスレッドからの影響を受けてはいけない処理(クリティカルセクション)※3
- 注※1
-
システムコールおよび標準ライブラリ関数がシグナルアンセーフかどうかは,ご使用のプラットフォームの,APIについてのマニュアルを参照してください。
- 注※2
-
各製品が提供する関数がシグナルアンセーフかどうかは,各製品のマニュアルを参照してください。シグナルアンセーフかどうかが明確ではない場合は,保護区で行うことをお勧めします。
- 注※3
-
ERRTRN3などを利用することによってリソースを回復できる場合は,この処理を保護区で行う必要はありません。
●clock_time_interval=イベント監視インタバル間隔時間 〜〈符号なし整数〉{100|250|500|1000}《500》(単位:ミリ秒)
イベント(スレッド状態変化,終了コマンド実行,タイマ起動など)を監視する間隔を指定します。
clock_time_intervalオペランドの指定値を大きくした場合,イベント監視処理のオーバヘッドは小さくなりますが,イベント発生からイベント検出までの時間が長くなります。
clock_time_intervalオペランドの指定値を小さくした場合,イベント発生からイベント検出までの時間は短くなりますが,イベント監視処理のオーバヘッドが大きくなります。
●term_watch_time=連続異常終了限界経過時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《30》(単位:分)
TP1/EEプロセスの連続異常終了を監視する時間を指定します。
指定時間内に3回異常終了した場合,TP1/EEプロセスは再起動されません。ただし,UAPがサービストランザクションまたはタイマトランザクション実行中にプロセスダウンした場合は,異常回数としてカウントされません。
term_watch_timeオペランドに0を指定した場合は,TP1/EEプロセスの連続異常終了を監視しません。
●service_hold_watch_use=Y|N 〜《N》
UAPがサービストランザクションまたはタイマトランザクションを実行中に,異常(シグナル,ハングアップ,ロールバックアベンド)が発生し,スレッドダウンまたはプロセスダウンした場合に,サービス異常終了回数を監視してサービスを閉塞するかどうかを指定します。
- Y
-
UAPのサービス連続異常終了回数を監視します。
service_term_watch_timeオペランドで指定した監視時間内に3回異常終了した場合に,サービスを閉塞します。
- N
-
UAPのサービス連続異常終了回数を監視しません。
サービス異常終了回数の監視は,serviceオペランドで指定したサービスだけを対象とします。
このオペランドは,UAP異常時に自動閉塞するサービスが1つ以上ある場合に有効になります。サービスの自動閉塞は次のどれかに当てはまるサービスで行われます。
-
service_holdオペランドにYを指定し,かつservice_attr定義コマンドを省略する
-
service_attr定義コマンドを指定し,かつservice_attr定義コマンドの-cオプションを指定する
●service_hold_watch_procdown=Y|N 〜《Y》
連続サービス異常終了の監視情報を再開始時に継続するかどうかを指定します。
- Y
-
再開始時に前回までの監視情報を継続します。
プロセスダウンすると,次回の再開始時に監視情報を引き継ぎ,時間監視を継続します。ただし,強制正常開始時は,前回までの監視情報を破棄して,時間監視を最初から行います。
- N
-
再開始時に前回までの監視情報を継続しません。
プロセスダウンすると,次回の再開始時に監視情報を破棄して,時間監視を最初から行います。
終了コマンドの入力による終了(正常終了,計画停止A,計画停止B,または強制停止)の場合は,このオペランドの指定値に関係なく,次回開始時に監視情報を破棄して,時間監視を最初から行います。
このオペランドは,service_hold_watch_useオペランドにYを指定した場合に有効になります。
また,このオペランドは,ステータスファイルレス機能で全体レスのオプションを使用する場合に,無条件でNが設定されます。
このオペランドの指定値と前回終了要因の関連を次の表に示します。
|
前回終了要因 |
service_hold_watch_procdownオペランドの指定値 |
|
|---|---|---|
|
Y |
N |
|
|
正常終了 |
× |
× |
|
計画停止A |
× |
× |
|
計画停止B |
× |
× |
|
強制停止 |
× |
× |
|
プロセスダウン |
○ |
× |
- (凡例)
-
○:監視情報を引き継ぎます。
×:監視情報を引き継ぎません(連続サービス異常終了の時間監視を最初から行います)。
●service_term_watch_time=連続サービス異常終了限界経過時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《0》(単位:分)
UAPのサービス連続異常終了を監視する時間を分単位で指定します。
指定時間内のサービス異常終了回数が2回以内であれば,自動閉塞はしません。指定時間内にサービスが3回異常終了すると,該当するサービスを自動閉塞します。
サービスの自動閉塞時,またはAPIやコマンドによるサービス閉塞時には,該当するサービスの監視情報を破棄します。サービス閉塞解除後は,時間監視を最初から行います。
このオペランドに0を指定した場合は,連続サービス異常終了を監視しないため,自動閉塞はしません。
このオペランドはservice_hold_watch_useオペランドにYを指定した場合に有効になります。service_hold_watch_useオペランドにNを指定した場合は,異常終了によるプロセスダウン後の再開始でも前回までの監視情報を破棄して,時間監視を最初から行います。
service_holdオペランドおよびservice_hold_watch_useオペランドとの関連を次の表に示します。
|
オペランドの指定値 |
サービス異常終了回数と閉塞の有無 |
||||
|---|---|---|---|---|---|
|
service_hold |
service_hold_watch_use |
service_term_watch_time |
1回目 |
2回目 |
3回目 |
|
Y |
Y |
0 |
閉塞しません。 |
閉塞しません。 |
閉塞しません。 |
|
0以外 |
閉塞しません。 |
閉塞しません。 |
閉塞します。 |
||
|
N |
× |
閉塞します。 |
− |
− |
|
|
N |
× |
× |
閉塞しません。 |
閉塞しません。 |
閉塞しません。 |
- (凡例)
-
×:指定できません(指定しても無視されます)。
−:何もしません。
●max_descriptors=ファイル識別子の最大数 〜〈符号なし整数〉((400〜32767))《400》
TP1/EEプロセスで使用するファイル識別子の最大数を指定します。
- 【Linux限定】
-
プロセス関連定義のdescriptors_expanse_useオペランドを省略,またはNを指定している場合,このオペランドの指定値は,400〜1024となります。
●descriptors_expanse_use=Y|N 〜《N》
- 【Linux限定】
-
TP1/EEで使用するディスクリプタ値を拡張するかどうかを指定します。
- Y
-
ディスクリプタ値を拡張します。
- N
-
ディスクリプタ値を拡張しません。
このオペランドにYを設定する場合は,TP1/SBのユーザサービス定義のsetrlimit_nofileオペランドには,プロセス関連定義のmax_descriptorsオペランド以上の値を指定してください。
●cobol_use_flag=Y|N 〜《Y》
- Y
-
COBOL言語を使用します。UAP異常発生時に,異常終了時要約リストが出力されます。また,スレッドダウン時,COBOL実行空間が削除されます。
次の環境変数で指定したCOBOLファイル名の終端にIFA番号が付加されます。スレッド再起動時,IFA番号は前回起動時のスレッドから引き継がれるため,スレッド再起動前と再起動後で同じファイルに出力されます。
-
CBLABNLST
-
CBLDDUMP
-
CBL_SYSERR
-
CBL_SYSPUNCH
-
CBL_SYSOUT
ただし,DISPLAY文で環境変数を指定した場合は,ファイル名の終端にIFA番号は付加されません。
-
- N
-
COBOL言語を使用しません。COBOLファイル名はCOBOL言語の仕様に従います。
●cobol_lang=85|2002 〜《85》
UAPにCOBOL言語を使用する場合のCOBOL製品を指定します。
Linux (EM64T)では,使用できるCOBOL製品にあわせて動作するため,このオペランドを指定する必要はありません。
- 85
-
COBOL85を使用します。
- 2002
-
COBOL2002を使用します。
このオペランドは,cobol_use_flagオペランドにYを指定した場合に有効になります。
●cobol_uap_cblend=Y|N 〜《N》
UAP実行前に,COBOL実行空間を毎回再生成するかどうかを指定します。このオペランドは,cobol_use_flagオペランドにYを指定した場合に有効になります。
- Y
-
COBOL実行空間を再生成します。UAP実行前にCOBOL実行空間の削除が行われるため,毎回初期状態で実行されます。COBOL実行空間のメモリ使用量は,該当するスレッドで最後に実行した関数の使用量分だけとなります。
UAP実行前のCOBOL実行空間の再生成に掛かる時間は,UAP実行時間に含まれます。
- N
-
COBOL実行空間を再生成しません。初期化属性を持たないUAPを実行すると,該当するスレッドで最後に実行したときの終了状態に依存した動作となります。また,COBOL実行空間のメモリ使用量は,該当するスレッドで実行した関数の使用量分だけ累積されます。
●execap_permission_time=先行許容時間,後退許容時間 〜〈符号なし整数〉((1〜1439))《先行許容時間:1080,後退許容時間:60》(単位:分)
時刻指定のタイマトランザクション起動要求時の先行許容時間,および後退許容時間を指定します。指定できる時間は,1から1439(1分〜23時間59分)です。
execap_permission_timeオペランドを指定する場合,先行許容時間および後退許容時間の両方を指定してください。
先行許容時間は,現在時刻からタイマトランザクション起動要求できる時刻(現在時刻以降の時刻)までの時間です。後退許容時間は,現在時刻から現在時刻より前の時刻を指定してもタイマトランザクション起動要求できる時刻(現在時刻以前の時刻)までの時間です。
先行許容時間および後退許容時間の合計が,1440(24時間)以内になるように指定してください。先行許容時間と後退許容時間との合計が,1440(24時間)になる場合,両方の許容時間の範囲内になる時刻が存在します。この場合,後退許容時間内の時刻と判断します。
先行許容時間および後退許容時間と,タイマトランザクション起動との関連の詳細については,マニュアル「TP1/Server Base Enterprise Option プログラム作成の手引」のタイマトランザクションの登録の説明を参照してください。
●thd_hungup_time=スレッドハングアップ監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《10》(単位:秒)
次に示すスレッド以外のハングアップ監視時間を指定します。
-
メインスレッド
-
モニタスレッド
-
トラブルシュートおよび統計情報機能で使用するスレッド
0を指定した場合は,スレッドのハングアップ監視をしません。
●thd_trb_hungup_time=トラブルシュートで使用するスレッドのスレッドハングアップ監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《60》(単位:秒)
トラブルシュートおよび統計情報機能で使用するスレッドのハングアップ監視時間を指定します。
トラブルシュートおよび統計情報機能では,出力要求のあったレコードをバッファにスタックして,バッファ単位でファイルに出力します。また,出力要求のあったバッファに対して排他を確保します。thd_trb_hungup_timeオペランドでは,これらのファイル出力,および排他確保のハングアップ監視時間を指定します。
0を指定した場合は,スレッドのハングアップ監視をしません。
●proc_hungup_time=TP1/EEプロセスハングアップ監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《10》(単位:秒)
TP1/EEプロセスのハングアップ監視時間を指定します。
0を指定した場合は,プロセスのハングアップ監視をしません。
●thd_backtrace_msg=Y|N 〜《Y》
- 【Linux限定】
-
障害を検知したスレッドのバックトレース情報を,メッセージで出力するかどうかを指定します。
出力する場合は,KFSB55392-Iメッセージでバックトレース情報が表示されます。
- Y
-
バックトレース情報を出力します。
- N
-
バックトレース情報を出力しません。
●thd_cpuinfo_msg=Y|N 〜《Y》
- 【Linux限定】
-
CPU時間情報メッセージの出力有無を指定します。
出力する場合は,KFSB55395-Iメッセージが表示されます。
- Y
-
追加情報メッセージを出力します。
- N
-
追加情報メッセージを出力しません。
●recover_thread_no=回復スレッド数 〜〈符号なし整数〉((1〜64))《2》
プロセス内で使用する回復スレッド数を指定します。
定義で指定するスレッド数の合計は,1000以内にする必要があります。スレッド数の合計とは,次の指定値の合計に1を加えた値です。
-
thread_noオペランドに指定する通常処理スレッド数
-
reserve_thread_noオペランドに指定する予備処理スレッド数
-
TP1/FSPのタイマ関連定義のtim_perm_thread_noオペランドに指定するタイマ処理スレッド数+1
-
recover_thread_noオペランドに指定する回復スレッド数
-
サービスグループ情報関連定義のmysvgdef定義コマンドの-hオプションで指定したポート番号と自ホスト名の組み合わせ数(受信スレッド数)
-
サービスグループ情報関連定義のmyreplydef定義コマンドの-hオプションで指定したポート番号と自ホスト名の組み合わせ数(応答受信スレッド数)
-
OBM関連定義のobm_server_typeオペランドにMを指定した場合,+1
-
OBM関連定義のobm_server_typeオペランドにSを指定した場合,+5
-
プロセス関連定義のdbq_useオペランドにYを指定した場合,+4
スレッド数の合計が1000を超えた場合は,TP1/EEは起動できません。初期化処理の途中でプロセスダウンします。
●call_cmd_srvgroup=運用コマンド実行サービスグループ名 〜〈1〜31文字の識別子〉
運用コマンド実行機能を使用する場合に,同一OpenTP1上の運用コマンド実行サーバにあるサービスグループ名を指定します。ユーザサービス定義のservice_groupオペランドに指定した値と同じ値を指定してください。
運用コマンド実行機能を使用しない場合は,指定する必要はありません。
●call_cmd_service=運用コマンド実行サービス名 〜〈1〜31文字の識別子〉
運用コマンド実行機能を使用する場合に,同一OpenTP1上の運用コマンド実行サーバにあるサービス名を指定します。TP1/Server Baseのユーザサービス定義のserviceオペランドに指定した値と同じ値を指定してください。
運用コマンド実行機能を使用しない場合は,指定する必要はありません。
●call_cmd_time=運用コマンド実行サーバ応答監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《30》(単位:秒)
運用コマンド実行機能を使用する場合に,サービスの応答監視時間を指定します。ee_adm_call_command関数の引数として渡す応答監視時間にEEADM_TIMEOUT_DEFを設定した場合に,call_cmd_timeオペランドは有効になります。サービスを要求する運用コマンド実行サーバのユーザサービス定義のservice_expiration_timeオペランドで指定した値より小さい値を指定してください。
なお,call_cmd_timeオペランドが有効な場合で,0を指定したときは時間監視をしません。
●fil_filesystem_no=TP1EEファイルシステム総数 〜〈符号なし整数〉((1〜4096))《2》
TP1EEファイルシステムの総数を指定します。TP1/EEプロセスが動作するのに必要なTP1EEファイルが存在するTP1EEファイルシステムの合計数以上の値を指定してください。オンライン途中から使用する可能性のあるTP1EEファイルが存在するTP1EEファイルシステムも含まれます。
- 【Linux限定】
-
プロセス関連定義のdescriptors_expanse_useオペランドを省略,またはNを指定している場合,このオペランドの指定値は,1〜800となります。
●stay_watch_queue_rate=オンライン打ち切り監視範囲処理キュー滞留率 〜〈符号なし整数〉((1〜99))(単位:%)
オンライン打ち切り判定を開始するときの処理キュー滞留率のしきい値となるオンライン打ち切り監視範囲処理キュー滞留率を指定します。
次の場合,処理キューの滞留監視機能を使用しません。
-
stay_watch_queue_rateオペランドを省略した場合
-
stay_watch_queue_rateオペランドが指定されている場合でも,プロセス関連定義のstay_watch_down_rateオペランドまたはstay_watch_check_intervalオペランドのどちらかが省略されているとき
●stay_watch_down_rate=オンライン打ち切り係数 〜〈符号なし整数〉((1〜99))(単位:%)
オンライン打ち切り監視中,処理キュー処理率の低下を判定するためのオンライン打ち切り判定計算式で使用する,オンライン打ち切り係数を指定します。前回監視時の使用中処理キュー数に対する,今回の監視時間間隔中に処理されない処理キューの割合が,オンライン打ち切り係数に達した場合,処理キュー処理率の低下と判定します。
次の場合,処理キューの滞留監視機能を使用しません。
-
stay_watch_down_rateオペランドを省略した場合
-
stay_watch_down_rateオペランドが指定されている場合でも,プロセス関連定義のstay_watch_queue_rateオペランドまたはstay_watch_check_intervalオペランドのどちらかが省略されているとき
●stay_watch_check_interval=処理キュー滞留監視間隔時間 〜〈符号なし整数〉((10〜180))(単位:秒)
処理キューの滞留監視間隔時間を指定します。
次の場合,処理キューの滞留監視機能を使用しません。
-
stay_watch_check_intervalオペランドを省略した場合
-
stay_watch_check_intervalオペランドが指定されている場合でも,stay_watch_queue_rateオペランドまたはstay_watch_down_rateオペランドのどちらかが省略されているとき
●trb_uap_trace_file_out=Y|N 〜《N》
UAPトレース情報をUAPトレースファイルに出力するかどうかを指定します。
- Y
-
UAPトレース情報をUAPトレースファイルに出力します。
- N
-
UAPトレース情報をUAPトレースファイルに出力しません。
●initialize_sync=Y|N 〜《N》
起動順序のシリアル化機能を使用するかどうかを指定します。起動順序のシリアル化機能を使用すると,指定した順序どおりにTP1/EEを起動できます。
- Y
-
起動順序のシリアル化機能を使用します。
- N
-
起動順序のシリアル化機能を使用しません。
initialize_syncオペランドにYを指定した場合,eesvstartコマンドの処理に掛かる時間が,Nを指定した場合より長くなります。
●sys_dba_waittime=システム用トランザクションの処理監視時間に加算するDBアクセス時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《0》(単位:秒)
コマンドトランザクション,DBキューシステムトランザクション,DBキュータイマトランザクション,プロセス終了監視トランザクション,およびオンライン開始監視トランザクションでDBにアクセスするときに,1回のSQLの発行に対するトランザクションの処理監視時間を指定します。
このオペランドの指定値にTP1/EEプロセスで発行するSQLの回数が乗算された値※1が,トランザクションの処理監視時間に加算されます※2。
HiRDBと接続するときは,HiRDBのクライアント環境定義のPDCWAITTIMEオペランドより大きい値をこのオペランドに指定することをお勧めします。PDCWAITTIMEオペランドより小さい値を指定した場合,TP1/EEプロセスが異常終了するおそれがあります。
- 注※1
-
乗算の結果が65535以上になった場合,トランザクションの処理監視時間は65535となります。
- 注※2
-
このオペランドに0を指定した場合は,TP1/EEプロセスのトランザクションの処理監視時間に加算されません。
●thd_mutex_attr_adaptive=Y|N 〜《N》(Linux版限定)
製品内部の排他で使用するmutexの属性としてPTHREAD_MUTEX_ADAPTIVE_NPを設定するかどうかを指定します。
- Y
-
PTHREAD_MUTEX_ADAPTIVE_NPを設定します。
- N
-
PTHREAD_MUTEX_ADAPTIVE_NPを設定しません(デフォルトのmutex属性を使用します)。
PTHREAD_MUTEX_ADAPTIVE_NPは,スレッド間での排他競合時の性能に影響するmutex属性です。総スレッド数が多い場合,排他競合の多発によって性能が劣化するおそれがあります。PTHREAD_MUTEX_ADAPTIVE_NPを設定することで,排他競合による性能低下を軽減できる場合があります。
xtc_useオペランドにYを指定した場合,thd_mutex_attr_adaptiveオペランドにYを指定することをお勧めします。
なお,このオペランドは,OSがLinuxの場合に指定できます。
コマンド形式
なし。