2.3.2 セットアップ
バッチジョブ実行システムのインストールが完了後,バッチジョブ実行システムをセットアップする。
バッチジョブ実行システムの実行に必要なディレクトリを作成し,設定ファイルに指定する。設定ファイルに指定するディレクトリを次に示す。なお,バッチジョブ実行システムを実行するユーザは,これらのディレクトリに対して,書き込みおよび読み込み権限を付与すること。
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カタログドプロシジャ
定形のジョブ定義XMLファイルを登録するディレクトリを指定する。
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一時ファイル
ジョブ内だけで利用するファイルを一時的に作成するディレクトリを指定する。
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スプール
ジョブログやSYSOUTデータを格納するディレクトリを指定する。
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恒久ファイル
恒久ファイルとは,ジョブが終了後にジョブの結果として残すファイルのことである。恒久ファイルの指定で,相対パスを指定した場合に利用するカレントディレクトリを指定する。
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実行ログ
システム管理者がジョブの実行を監視するために,ジョブの履歴を実行ログとして保存するディレクトリを指定する。
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トレース
システム障害時に,トラブルシュートとして状況を保存するためのディレクトリを指定する。
なお,ここではバッチジョブ実行システムを動作させるための基本となるセットアップ方法を説明する。業務に合わせて設定を変更したい場合は,必要に応じて次に示す設定ファイルのパラメータを参照すること。
ディレクトリ |
設定ファイルのパラメータ名 |
デフォルト |
デフォルトのパーミッション(8進数) |
---|---|---|---|
カタログドプロシジャ用 |
/var/opt/bjex/proc |
AIX:1777 Linux:0777 |
|
一時ファイル用 |
/tmp |
なし※ |
|
スプール用 |
/var/opt/bjex/spool |
AIX:1777 Linux:0777 |
|
恒久ファイル用 |
/var/opt/bjex/perm |
AIX:1777 Linux:0777 |
|
実行ログ用 |
/opt/hitachi/bjex/log |
0777 |
|
トレース用 |
/opt/hitachi/bjex/trace |
AIX:1777 Linux:0777 |
注※ バッチジョブ実行システムのインストールでは設定しない。
バッチジョブを実行するOSユーザに対して,各ディレクトリには次に示すファイルパーミッションが必要である。
ディレクトリ |
読み込み許可(r) |
書き込み許可(w) |
実行許可(x) |
stickyビット(t) |
---|---|---|---|---|
カタログドプロシジャ用 |
○ |
△ |
○ |
△ |
一時ファイル用 |
○ |
○ |
○ |
△ |
スプール用 |
○ |
○ |
○ |
AIX:△ Linux:× |
恒久ファイル用 |
○ |
○ |
○ |
△ |
実行ログ用 |
○ |
○ |
○ |
× |
トレース用 |
○ |
○ |
○ |
AIX:△ Linux:× |
- (凡例)
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○:設定が必須である。
△:システムの運用方針に従い,設定する。
×:設定しないこと。
スプール,恒久ファイルなどは,業務によって大容量となる場合があるため,専用のファイルシステムを作成して使用するのが望ましい。