キューの属性
キューマネジャは次に示すキュータイプをサポートします。
キュー属性には,すべてのキューに適用できる属性と,特定のキュータイプに適用できる属性があります。各タイプに適用できる属性を次の表に示します。属性をアルファベット順に示します。
表3-1 キューの属性
属性 | 説明 | ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|---|---|
BaseQName | ベースキュー名 | × | × | ○ | × | × |
ClusterName | キューが属するクラスタの名称 | ○ | × | ○ | ○ | × |
CreationDate | 作成日付 | ○ | × | × | × | × |
CreationTime | 作成時刻 | ○ | × | × | × | × |
CurrentQDepth | メッセージ登録数 | ○ | × | × | × | × |
DefBind | デフォルトバインディング | ○ | × | ○ | ○ | ○ |
DefinitionType | 定義タイプ | ○ | ○ | × | × | × |
DefInputOpenOption | 省略時の取り出しオプション | ○ | ○ | × | × | × |
DefPersistence | 省略時のメッセージ永続性 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
DefPriority | 省略時のメッセージ優先度 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
DistLists | 配布リストのサポート | ○ | ○ | × | × | × |
HardenGetBackout | ロールバック回数記録方法 | ○ | ○ | × | × | × |
InhibitGet | 取り出し許可 | ○ | ○ | ○ | × | × |
InhibitPut | 登録許可 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
InitiationQName | イニシエーションキュー名 | ○ | ○ | × | × | × |
MaxMsgLength | 最大メッセージ長 | ○ | ○ | × | × | × |
MaxQDepth | 最大メッセージ登録数 | ○ | ○ | × | × | × |
MsgDeliverySequence | メッセージ配布順序 | ○ | ○ | × | × | × |
OpenInputCount | 入力オープン数 | ○ | × | × | × | × |
OpenOutputCount | 出力オープン数 | ○ | × | × | × | × |
ProcessName | プロセス名 | ○ | ○ | × | × | × |
QDesc | キュー記述子 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
QName | キュー名 | ○ | × | ○ | ○ | ○ |
QType | キュータイプ | ○ | × | ○ | ○ | ○ |
RemoteQMgrName | リモートキューマネジャ名 | × | × | × | ○ | × |
RemoteQName | リモートキュー名 | × | × | × | ○ | × |
RetentionInterval | キュー保持時間 | ○ | ○ | × | × | × |
Scope | キューの有効範囲 | ○ | × | ○ | ○ | × |
Shareability | 取り出し時の共用性 | ○ | ○ | × | × | × |
TriggerControl | トリガ制御 | ○ | ○ | × | × | × |
TriggerData | トリガデータ | ○ | ○ | × | × | × |
TriggerDepth | トリガのためのメッセージ登録数の下限値 | ○ | ○ | × | × | × |
TriggerMsgPriority | トリガのためのメッセージ優先度の下限 | ○ | ○ | × | × | × |
TriggerType | トリガタイプ | ○ | ○ | × | × | × |
Usage | 使用種別 | ○ | ○ | × | × | × |
XmitQName | 転送キュー名 | × | × | × | ○ | × |
属性
● BaseQName(MQCHAR48型)
ベースキュー名
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
× | × | ○ | × | × |
別名キューの実体を示します。ローカルキューマネジャに定義されたキューの名称です。キューを含むオブジェクトの命名規則については,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。このキューのキュータイプは,次のどれかです。
MQQT_LOCAL:ローカルキュー
MQQT_REMOTE:リモートキューのローカル定義
MQQT_CLUSTER:クラスタキュー
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_BASE_Q_NAMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_Q_NAME_LENGTHに定義されています。
● ClusterName(MQCHAR48型)
キューが属するクラスタの名称
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | ○ | ○ | × |
キューが所属しているクラスタの名称です。この属性はモデルキューには適用されません。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_CLUSTER_NAMEセレクタを使用してください。この属性の長さはMQ_CLUSTER_NAME_LENGTHに定義されています。
● CreationDate(MQCHAR12型)
作成日付
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | × | × | × |
キューを作成した日付です。形式は次のとおりです。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_CREATION_DATEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_CREATION_DATE_LENGTHに定義されています。
● CreationTime(MQCHAR8型)
作成時刻
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | × | × | × |
キューを作成した時刻です。形式は次のとおりです。
この属性は8文字列を使用します。また,現地時間を使用します。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_CREATION_TIMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_CREATION_TIME_LENGTHに定義されています。
● CurrentQDepth(MQLONG型)
メッセージ登録数
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | × | × | × |
現時点でキューに格納しているメッセージの個数です。MQPUT命令のときとMQGET命令のロールバックのときに,数が増加します。検索用ではないMQGET命令のときとMQPUT命令のロールバックのときに数が減少します。つまり,まだトランザクションがコミットしていないときでも,その中から登録したメッセージは,この数に算入されます。ただし,コミットしていないときのメッセージはMQGET命令で取り出せません。同様に,トランザクションはコミットしていなくてもMQGET命令で取り出された場合はこの数から除かれます。
保持時間を経過したが破棄されていないメッセージも,取り出しはできませんが数に含まれます。MQMD構造体のExpiryフィールドについては,「1. データタイプ」の「MQMD構造体 - メッセージ記述子」を参照してください。
この属性の値は,キューマネジャの操作で変動します。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_CURRENT_Q_DEPTHセレクタを使用してください。
● DefBind(MQLONG型)
デフォルトバインディング
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | ○ | ○ | ○ |
MQOPEN命令でMQOO_BIND_AS_Q_DEFが指定され,キューがクラスタキューである場合に使用されるデフォルトのバインディングです。次のどちらかの値を取ります。
MQBND_BIND_ON_OPEN:バインディングはMQOPEN命令で固定されます。
MQBND_BIND_NOT_FIXED:バインディングは固定されません。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_DEF_BINDセレクタを使用してください。
● DefinitionType(MQLONG型)
定義タイプ
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
キューを定義する種類を示します。次のどれかの値を取ります。
モデルキューは常に定義済みであるため,モデルキュー定義のこの属性はMQQDT_PREDEFINEDです。MQINQ命令でモデルキューの属性を照会した場合,このモデルキューを基にして生成された動的キューの属性が照会されます。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_DEFINITION_TYPEセレクタを使用してください。
● DefInputOpenOption(MQLONG型)
省略時の取り出しオプション
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
取り出し用にキューをオープンしたときの排他方法の省略時解釈値です。MQOPEN命令でMQOO_INPUT_AS_Q_DEFを指定したときに,この属性値が使用されます。次のどちらかの値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_DEF_INPUT_OPEN_OPTIONセレクタを使用してください。
● DefPersistence(MQLONG型)
省略時のメッセージ永続性
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
キュー内のメッセージに対する省略時の永続性です。登録時のメッセージ記述子でMQPER_PERSISTENCE_AS_Q_DEFを指定したときに,この属性値が使用されます。
キューの実名をたどるまでに複数の定義がある場合,最初に登録したキューの定義のこの属性が,MQPUTまたはMQPUT1命令の発行時に省略時のメッセージ永続性になります。これは,次に示すオブジェクトに登録する場合に発生します。
次のどちらかの値を取ります。
永続メッセージと非永続メッセージを,同じキューに格納できます。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_DEF_PERSISTENCEセレクタを使用してください。
● DefPriority(MQLONG型)
省略時のメッセージ優先度
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
キュー内のメッセージに対する省略時の優先度です。登録時のメッセージ記述子でMQPRI_PRIORITY_AS_Q_DEFを指定したときに,この属性値が使用されます。
キューの実名をたどるまでに複数の定義がある場合,最初に登録したキューの定義のこの属性が,省略時のメッセージ優先度になります。これは,次に示すキューに登録する場合に発生します。
MsgDeliverySequence属性がMQMDS_PRIORITYのキューでは,メッセージのキュー内の位置は,その優先度に依存します。MsgDeliverySequence属性がMQMDS_FIFOのキューでは,すべてのメッセージは,実体のキューのDefPriority属性の優先度で登録されます。このときは,メッセージ記述子に指定した優先度は関係ありません。詳細については,MsgDeliverySequence属性の説明を参照してください。
メッセージ優先度の範囲は,0からMaxPriority属性の値までです。詳細については,この章の「キューマネジャの属性」でMaxPriority属性の説明を参照してください。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_DEF_PRIORITYセレクタを使用してください。
● DistLists(MQLONG型)
配布リストのサポート
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
配布リストメッセージを,キューに登録できるかどうか示します。
属性は,チャネルのもう一方のキューマネジャが配布リストをサポートしているか,MCAによってローカルキューに通知するために設定されます。チャネルの向こう側のキューマネジャ(相手キューマネジャ)は,送信MCAによってローカル転送キューから取り出されたあと,メッセージを受け取ります。
DistLists属性は,送信MCAによって,相手キューマネジャ上の受信MCAと接続する時に,常に設定されます。送信MCAは,ローカルキューマネジャが相手キューマネジャが正しく処理できるメッセージだけを転送キューに登録するようにします。
この属性は主に転送キューに使用されますが,記述された処理は,キューに対して定義された使用方法(Usage属性)とは関係なく実行されます。
次の値を取ります。
DistLists属性の値を確定するためには,MQINQ命令で,MQIA_DIST_LISTSセレクタを使用してください。
この属性の値を変更するにはMQSET命令を使用します。
● HardenGetBackout(MQLONG型)
ロールバック回数記録方法
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
メッセージ記述子(MQMD構造体)のBackoutCountフィールドのロールバック回数に関連する情報です。
TP1/Message Queueでは,この属性は常に次の値になります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_HARDEN_GET_BACKOUTセレクタを使用してください。
● InhibitGet(MQLONG型)
取り出し許可
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | × | × |
このキューからの取り出しを許可するかどうかを制御します。
この属性は,ローカルキュー,モデルキュー,または別名キューのときだけ有効です。
別名キューでMQGET命令が成功するためには,別名キューとそのベースキューの両方で取り出しが許可されている必要があります。
次のどちらかの値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_INHIBIT_GETセレクタを使用してください。この属性を変更するときは,MQSET命令を使用してください。
● InhibitPut(MQLONG型)
登録許可
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
このキューへの登録を許可するかどうかを制御します。
キューの実名をたどるまでに複数の定義がある場合,MQPUT命令およびMQPUT1が成功するためには,キューマネジャの別名の定義も含む,すべての定義で登録が許可されている必要があります。
次のどちらかの値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_INHIBIT_PUTセレクタを使用してください。この属性を変更するときは,MQSET命令を使用してください。
● InitiationQName(MQCHAR48型)
イニシエーションキュー名
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
ローカルキューマネジャに定義されたキューの名称です。つまり,キュータイプがMQQT_LOCALのキューです。イニシエーションキューは,キューマネジャがトリガメッセージを通知するあて先のキューです。トリガメッセージは,メッセージの到着を契機にアプリケーションを起動したいときに,それを要求すると通知されます。トリガメッセージの受信を契機として適切なアプリケーションを起動するために,トリガモニタアプリケーションでイニシエーションキューを監視する必要があります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_INITIATION_Q_NAMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_Q_NAME_LENGTHに定義されています。
● MaxMsgLength(MQLONG型)
最大メッセージ長
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
このキューに格納するメッセージの,アプリケーションデータの最大長です。
キューのMaxMsgLength属性は,キューマネジャのMaxMsgLength属性とは異なる値を設定できます。また,キューに登録できる最も長い物理メッセージは,ローカルキューおよびメッセージキューマネジャのMaxMsgLength属性の値より小さくなります。
MaxMsgLengthの長さを超えるメッセージを登録しようとした場合,命令は,次のどちらかで失敗します。
この属性値の範囲は,0からキューマネジャのMaxMsgLength属性の値までです。
詳細については,「2. メッセージキューイング機能の命令」の「MQPUT命令 - メッセージの登録」でBufferLength引数の説明を参照してください。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_MAX_MSG_LENGTHセレクタを使用してください。
● MaxQDepth(MQLONG型)
最大メッセージ登録数
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
キューに同時に格納できるメッセージの最大数です。MaxQDepthの個数を格納しているキューにさらに登録しようとした場合,理由コードMQRC_Q_FULLで命令は失敗します。
コミット単位の処理およびメッセージのフラグメンテーションによって,キューにある物理メッセージ数がMaxQDepthを超える数になります。ただし,これはメッセージの取り出しには影響しません。キューにあるすべてのメッセージは,MQGET命令で取り出し可能です。
この属性の値は,0以上です。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_MAX_Q_DEPTHセレクタを使用してください。
● MsgDeliverySequence(MQLONG型)
メッセージ配布順序
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
MQGET命令でアプリケーションに返されるメッセージの順序を示します。
キューにメッセージが格納されているときに関連する属性が変更されると,配布順序は次のようになります。
MQGET命令で返されるメッセージの順序は,メッセージを格納したときのMsgDeliverySequence属性とDefPriority属性の値で決まります。
キューにメッセージが格納されているときにMsgDeliverySequence属性が変更されても,キュー内のメッセージの順序は変更されません。
DefPriority属性が変更されると,MsgDeliverySequence属性がMQMDS_FIFOの場合でも,必ずしもメッセージがFIFO順序で配布されるとは限りません。優先度の高いメッセージが,先に配布されることがあります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_MSG_DELIVERY_SEQUENCEセレクタを使用してください。
● OpenInputCount(MQLONG型)
入力オープン数
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | × | × | × |
MQGET命令の取り出し用にそのキューを使用している,現時点のハンドルの個数です。このハンドルの総数は,ローカルキューマネジャがつかんでいます。
このキューの別名キューが取り出し用にオープンされた場合のハンドルも,この数に含まれます。検索など,取り出し以外の目的でオープンされた場合は,この数には含まれません。
この属性の値は,キューマネジャの操作で変動します。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_OPEN_INPUT_COUNTセレクタを使用してください。
● OpenOutputCount(MQLONG型)
出力オープン数
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | × | × | × |
MQPUT命令の登録用にそのキューを使用している,現時点のハンドルの個数です。このハンドルの総数は,ローカルキューマネジャがつかんでいます。リモートキューマネジャのキューを登録用にオープンした場合は,この数に含まれません。
このキューの別名キューが登録用にオープンされた場合のハンドルも,この数に含まれます。照会など,登録以外の目的でオープンされた場合は,この数に含まれません。
この属性の値は,キューマネジャの操作で変動します。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_OPEN_OUTPUT_COUNTセレクタを使用してください。
● ProcessName(MQCHAR48型)
プロセス名
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
ローカルキューマネジャに定義されたプロセスオブジェクトの名称です。プロセスオブジェクトは,キューに対してサービスするプログラムを識別します。トリガについては,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_PROCESS_NAMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_PROCESS_NAME_LENGTHに定義されています。
● QDesc(MQCHAR64型)
キュー記述子
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
補足説明を記述するフィールドです。キューマネジャはこの内容を特に使用しません。このフィールドには,表示できる文字だけを使用してください。ヌル文字は使用できません。必要に応じて余りを空白で埋めてください。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_Q_DESCセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_Q_DESC_LENGTHに定義されています。
● QName(MQCHAR48型)
キュー名
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | ○ | ○ | ○ |
ローカルキューマネジャに定義されたキューの名称です。キューを含むオブジェクトの命名規則については,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。同じキューマネジャに定義されたキューの場合,キュー名の中に同じ文字列を含みます。このため,ローカルキューと別名キューが同じ名称になることはありません。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_Q_NAMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_Q_NAME_LENGTHに定義されています。
● QType(MQLONG型)
キュータイプ
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | ○ | ○ | ○ |
次のどれかの値を取ります。
MQQT_ALIAS:別名キュー定義
MQQT_CLUSTER:クラスタキュー
MQQT_LOCAL:ローカルキュー
MQQT_MODEL:モデルキュー定義
MQQT_REMOTE:リモートキューのローカル定義
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_Q_TYPEセレクタを使用してください。
● RemoteQMgrName(MQCHAR48型)
リモートキューマネジャ名
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
× | × | × | ○ | × |
RemoteQName属性に示すキューを定義しているリモートキューマネジャの名称です。
アプリケーションがリモートキューのローカル定義をオープンする場合,オープンした時点でRemoteQMgrName属性が空白ではない必要があります。また,ローカルキューマネジャ名でもいけません。オープンした時点でXmitQName属性が空白の場合は,RemoteQMgrName属性と同じ名称のローカルキューが必要です。このキューは,転送キューとして使用されます。
この定義をキューマネジャの別名として使用する場合,RemoteQMgrName属性は,別名を付けられるキューマネジャの名称です。ローカルキューマネジャの名称でもかまいません。オープンした時点でXmitQName属性が空白の場合は,RemoteQMgrName属性と同じ名称のローカルキューが必要です。このキューは,転送キューとして使用されます。
この定義を応答キューの別名として使用する場合は,このRemoteQMgrName属性のキューマネジャ名が,ReplyToQMgrフィールドに設定されます。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_REMOTE_Q_MGR_NAMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_Q_MGR_NAME_LENGTHに定義されています。
● RemoteQName(MQCHAR48型)
リモートキュー名
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
× | × | × | ○ | × |
RemoteQMgrName属性で示すリモートキューマネジャに定義されているキューの名称です。
アプリケーションがリモートキューのローカル定義をオープンする場合,オープンした時点でRemoteQName属性が空白ではない必要があります。
この定義をキューマネジャの別名として使用する場合,オープンした時点でRemoteQName属性が空白である必要があります。
この定義を応答キューの別名として使用する場合は,このRemoteQName属性のキュー名が,ReplyToQフィールドに設定されます。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_REMOTE_Q_NAMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_Q_NAME_LENGTHに定義されています。
● RetentionInterval(MQLONG型)
キュー保持時間
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
キューを保持する時間です。この時間が経過すると,キューは破棄できる状態になります。
これは,キューが作成された日付および時刻からの時間で,単位は時間です。キューが作成された日付と時刻は,CreationDate属性とCreationTime属性にそれぞれ記録されています。
アプリケーションまたはオペレータは,必要がなくなったキューをRetentionInterval属性の値で判断して削除できます。
キュー保持期間は,不要になった永続的動的キューの増加を避けるために使用してください。なお,定義済みキューの場合でも使用できます。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_RETENTION_INTERVALセレクタを使用してください。
● Scope(MQLONG型)
キューの有効範囲
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | × | ○ | ○ | × |
セルディレクトリの範囲でこのキューに登録するかどうかを制御します。
次の値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_SCOPEセレクタを使用してください。
● Shareability(MQLONG型)
取り出し時の共用性
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
このキューに対して,取り出しのために同時に複数のオープンができるかどうかを示します。次のどちらかの値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_SHAREABILITYセレクタを使用してください。
● TriggerControl(MQLONG型)
トリガ制御
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
トリガメッセージをイニシエーションキューに通知させるかどうかを示します。トリガメッセージは,キューに対応するサービスのアプリケーションを起動(開始)する契機となります。トリガによるアプリケーション開始については,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。
次のどちらかの値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_TRIGGER_CONTROLセレクタを使用してください。この属性を変更するときは,MQSET命令を使用してください。
● TriggerData(MQCHAR64型)
トリガデータ
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
任意の形式で設定できるトリガメッセージのデータです。キューマネジャはトリガメッセージを通知するときに,メッセージ内にこのデータを組み込みます。
キューマネジャはこの内容を特に使用しません。イニシエーションキューを監視するトリガモニタアプリケーション,またはトリガモニタアプリケーションによって起動(開始)されたアプリケーションで使用します。トリガによるアプリケーション開始については,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。
このデータ内では,ヌル文字を使用できません。必要なら,余りを空白で埋めてください。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_TRIGGER_DATAセレクタを使用してください。この属性を変更するときは,MQSET命令を使用してください。
この属性の長さは,MQ_TRIGGER_DATA_LENGTHに定義されています。
● TriggerDepth(MQLONG型)
トリガのためのメッセージ登録数の下限値
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
トリガメッセージが通知されるまでの,キューのメッセージ登録数です。TriggerType属性がMQTT_DEPTHのときに使用されます。TriggerDepth属性の値は,1以上です。TriggerType属性がMQTT_DEPTH以外のときは,この属性は使用されません。トリガについては,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_TRIGGER_DEPTHセレクタを使用してください。この属性を変更するときは,MQSET命令を使用してください。
● TriggerMsgPriority(MQLONG型)
トリガのためのメッセージ優先度の下限値
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
この属性値より低い優先度のメッセージでは,トリガメッセージは通知されません。つまり,キューマネジャがトリガメッセージを通知するかどうかを判断するとき,優先度の低いメッセージは無視されます。この属性値の範囲は,0からMaxPriority属性の値までです。この属性値が0の場合,すべてのメッセージについて,トリガメッセージを通知するかどうかが判断されます。トリガについては,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_TRIGGER_MSG_PRIORITYセレクタを使用してください。この属性を変更するときは,MQSET命令を使用してください。
● TriggerType(MQLONG型)
トリガタイプ
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
トリガメッセージを通知させる条件を示します。トリガについては,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。
次のどれかの値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_TRIGGER_TYPEセレクタを使用してください。この属性を変更するときは,MQSET命令を使用してください。
● Usage(MQLONG型)
使用種別
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | × | × | × |
キューの使用種別を示します。次のどちらかの値を取ります。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQIA_USAGEセレクタを使用してください。
● XmitQName(MQCHAR48型)
転送キュー名
ローカルキュー | モデルキュー | 別名キュー | リモートキューのローカル定義 | クラスタキュー |
---|---|---|---|---|
× | × | × | ○ | × |
この属性は,リモートキューのローカル定義またはキューマネジャの別名の場合に使用できます。オープンした時点でこの属性が空白ではない場合,メッセージを送信するための転送キューを示します。
XmitQName属性が空白の場合,RemoteQMgrName属性と同じ名称のキューが,代わりに転送キューとして使用されます。
キューマネジャの別名の場合で,RemoteQMgrName属性がローカルキューマネジャ名のとき,この属性は無視されます。
また,応答キューの別名の場合も,この属性は無視されます。
この属性の値を照会するときは,MQINQ命令でMQCA_XMIT_Q_NAMEセレクタを使用してください。
この属性の長さは,MQ_Q_NAME_LENGTHに定義されています。