付録A 用語解説
MQIに関する用語について説明します。
(英字)- CCSID(coded character set identifier)
- 文字セット識別子を参照してください。
- FIFO(first-in-first-out)
- キューイング手法の一つです。次に取り出す項目がキューの中で最も長く存在する項目になります。
- MCA(message channel agent)
- メッセージチャネルエージェントを参照してください。
- MQI(message queue interface)
- メッセージキューインタフェースを参照してください。
- PCF(programmable command format)
- プログラマブルコマンドフォーマットを参照してください。
- WebSphere MQ
- 米国IBM社がライセンスするプログラム製品の一つです。メッセージキューイングサービスを提供します。
(ア行)- アプリケーションキュー
- アプリケーションが使用するキューのことです。
- 一時的動的キュー
- クローズ時に削除される動的キューのことです。一時的動的キューはキューマネジャの失敗時に回復されません。そのため,非永続メッセージだけを保持します。永続的動的キューと比較してください。
- イニシエーションキュー
- キューマネジャがトリガメッセージを登録するローカルキューです。
- イベント
- チャネルイベント,パフォーマンスイベント,およびキューマネジャイベントを参照してください。
- イベントキュー
- キューマネジャがイベントを検出したあとでイベントメッセージを登録するキューのことです。イベントの種類(チャネルイベント,パフォーマンスイベント,およびキューマネジャイベント)ごとに独自のイベントキューがあります。
- イベントメッセージ
- イベントの種類,イベント発生元のアプリケーション名,キューマネジャ統計などの情報があるメッセージのことです。
- 永続的動的キュー
- 削除を明示的に指示したときだけ,クローズ時に削除される動的キューのことです。キューマネジャの失敗時に永続的動的キューは回復されます。そのため,永続メッセージを保持できます。一時的動的キューと比較してください。
- 永続メッセージ
- キューマネジャの再度の開始時に残るメッセージのことです。非永続メッセージと比較してください。
- 応答キュー
- MQPUT命令を発行したアプリケーションが応答メッセージまたは報告メッセージを受け取るために使用する,キューの名前のことです。
- 応答メッセージ
- 問い合わせメッセージに対する応答で使用するメッセージタイプのことです。問い合わせメッセージ,および報告メッセージを参照してください。
- オブジェクト
- TP1/Message Queueでは,キューマネジャ,キュー,プロセス定義,またはチャネルのことです。
- オブジェクト記述子
- オブジェクトを識別するデータ構造体のことです。オブジェクト記述子はオブジェクトとオブジェクトタイプの名前を持っています。
- オブジェクトハンドル
- アプリケーションで操作したいオブジェクトにアクセスするための,識別子のことです。
(カ行)- 解決されるキュー
- MQOPEN命令の入力として,アプリケーションが別名キューやリモートキューを指定するときにオープンされるキューのことです。
- 完了コード
- MQI命令の終了状態を表すリターンコードのことです。
- キュー
- オブジェクトの一つです。メッセージキューイングアプリケーションは,メッセージを登録したり,取り出したりできます。キューはキューマネジャによって保持されます。ローカルキューには,処理を待つメッセージが格納されます。他タイプのキューには,メッセージは格納されません。他キューを指し示したり,動的キューを作成するときのひな形として使用されます。
- キューイング
- メッセージキューイングを参照してください。
- キューマネジャ
- アプリケーションにキューイングサービスを提供するシステムプログラムのことです。キューマネジャが保持するキューにアプリケーションからアクセスするための,アプリケーションプログラミングインタフェースを提供します。ローカルキューマネジャ,およびリモートキューマネジャを参照してください。
- オブジェクトの一つです。特定のキューマネジャの属性を定義します。
- キューマネジャイベント
- 次に示す状況を表すイベントのことです。
- キューマネジャによって使用されるリソースに関連するエラー状態の発生(例:キューマネジャ使用不可)
- キューマネジャでの大きな変更の発生(例:キューマネジャの開始や停止)
- 組み込みフォーマット
- メッセージキューイングの場合,キューマネジャで定義された意味のある,メッセージ内のアプリケーションデータのことです。ユーザ定義フォーマットと比較してください。
- クラスタ
- 論理的に関連づけられたキューマネジャのネットワークのことです。
- 検索
- メッセージキューイングの場合,MQGET命令を使用してメッセージをキューから削除しないでコピーすることです。取り出しと比較してください。
- 検索カーソル
- メッセージキューイングの場合,キューを検索するときに使用する指示子であり,次メッセージを示します。
- コネクションハンドル
- 接続したキューマネジャにアプリケーションからアクセスするための識別子のことです。
- コミット
- トランザクションでのすべての操作を確定する操作のことです。操作が完了したあとで新規のトランザクションを開始できます。ロールバックと比較してください。
- コンテキスト
- メッセージ登録元についての情報のことです。
(サ行)- 出力用パラメタ
- 命令の完了または失敗時に,キューマネジャが情報を返すMQI命令のパラメタのことです。
- 接続
- キューマネジャのコネクションハンドルを取得することです。アプリケーションで以降のMQI命令を発行するときに使用します。MQCONN命令で作成したり,MQOPEN命令発行時に自動的に作成したりします。
- 属性
- オブジェクトの性質を定義するプロパティのことです。
(タ行)- 単相コミット
- キューへの変更を,他リソースマネジャによって制御されるリソースへの変更と連携することなく,アプリケーションでコミットする方法のことです。
- 二相コミットと比較してください。
- チャネル
- メッセージチャネルを参照してください。
- チャネルイベント
- チャネルのインスタンスが利用できるようになったかどうかを表すイベントのことです。チャネルイベントは,チャネルの両端にあるキューマネジャ上で発生します。
- デッドレターキュー
- あて先への転送に失敗したメッセージをキューマネジャやアプリケーションが登録するためのキューのことです。
- 転送キュー
- リモートキューマネジャあてのメッセージが一時的に格納されるローカルキューのことです。
- 問い合わせメッセージ
- 他アプリケーションからの応答を要求するメッセージで使用するメッセージタイプのことです。応答メッセージ,および報告メッセージを参照してください。
- 同期点
- 処理の中間や最後に位置し,保護リソースの一貫性が確定するポイントのことです。同期点では,リソースへの変更がそのままコミットされたり,ロールバックされて直前の同期点の状態に戻されたりします。
- 同期メッセージング
- アプリケーションがメッセージをキューに登録する,プログラム間通信の1形態です。
- 同期メッセージングでは,送信側アプリケーションは自メッセージに対する応答を待ってから処理を進めます。非同期メッセージングと比較してください。
- 動的キュー
- アプリケーションがモデルキューオブジェクトをオープンするときに作成されるローカルキューのことです。永続的動的キュー,および一時的動的キューを参照してください。
- トランザクション
- 同期点間の区間で,アプリケーションから実行する回復可能な操作のことです。
- TP1/Message Queueは,OpenTP1システムのトランザクション制御に従います。
- トリガイベント
- キューへのメッセージ到着など,イニシエーションキューのトリガメッセージをキューマネジャに生成させるイベントのことです。
- トリガ機能
- キューに設定した条件が満たされるときに,キューマネジャに自動的にアプリケーションを開始させる機能のことです。
- トリガメッセージ
- トリガモニタアプリケーションが開始するための,アプリケーション情報を含むメッセージのことです。
- トリガモニタアプリケーション
- 一つ以上のイニシエーションキューを処理する常時動作のアプリケーションのことです。トリガメッセージがイニシエーションキューに到着するとき,トリガモニタアプリケーションはメッセージを取り出します。トリガモニタアプリケーションはトリガメッセージ内の情報を使用して,トリガイベント発生元のキューを処理するアプリケーションを開始します。
- 取り出し
- メッセージキューイングの場合,MQGET命令を発行してメッセージをキューから削除することです。検索と比較してください。
(ナ行)- 二相コミット
- 一つのトランザクションで複数のリソースマネジャが使用されるときに,回復可能なリソースの変更を連携させる方法のことです。
- 単相コミットと比較してください。
- 入出力用パラメタ
- 命令発行時にユーザが情報を設定し,命令の完了または失敗時にキューマネジャが情報を変更するMQI命令のパラメタのことです。
- 入力用パラメタ
- 命令発行時にユーザが情報を設定するパラメタのことです。
- 認証確認
- ユーザがオブジェクトに対して命令を発行するときに実行されるセキュリティ確認のことです。例えば,キューをオープンするときやキューマネジャに接続するときに実行されます。
(ハ行)- 配布リスト
- 単一のMQPUT命令またはMQPUT1命令で,メッセージを登録したいキューの一覧のことです。
- パフォーマンスイベント
- 制限状態の発生を示すイベントのことです。
- ハンドル
- コネクションハンドルおよびオブジェクトハンドルを参照してください。
- 非永続メッセージ
- キューマネジャの再度の開始時には残らないメッセージのことです。永続メッセージと比較してください。
- 非問い合わせ
- TP1/Message Queueがサポートする最も単純なメッセージのことです。応答を要求しません。
- 非同期メッセージング
- アプリケーションがメッセージをキューに登録する,プログラム間通信の1形態です。
- 非同期メッセージングでは,送信側アプリケーションは自メッセージに対する応答を待たないで処理を進めます。同期メッセージングと比較してください。
- フォーマット
- メッセージキューイングの場合,メッセージ中のアプリケーションデータの性質を表す用語です。組み込みフォーマットおよびユーザ定義フォーマットを参照してください。
- プログラマブルコマンドフォーマット
- メッセージタイプの一つです。次に示すプログラムで使用します。
- 指定したキューマネジャのシステムコマンド入力キューにPCFコマンドを登録する,ユーザ管理アプリケーション
- 指定したキューマネジャからPCFコマンドの結果を取得する,ユーザ管理アプリケーション
- イベントの発生を通知するキューマネジャ
- プロセス定義オブジェクト
- アプリケーションの定義を保持するオブジェクトのことです。例えば,キューマネジャがトリガメッセージを生成するときに使用します。
- 分散アプリケーション
- メッセージキューイングの場合,それぞれが異なるキューマネジャに接続されながら全体で一つのアプリケーションを構成する,アプリケーションの集合のことです。
- 別名キューオブジェクト
- このオブジェクトの名前は,ローカルキューマネジャで定義されるベースキューの別名です。アプリケーションまたはキューマネジャが別名キューを使用するときに別名は解決され,該当するベースキューに対して要求操作が実行されます。
- 報告メッセージ
- 他メッセージについての情報を持つメッセージタイプのことです。メッセージが転送されたこと,あて先に届いたこと,保持時間を超過したこと,または何かの理由で処理されなかったことを表します。応答メッセージ,および問い合わせメッセージと比較してください。
(マ行)- メッセージ
- メッセージキューイングアプリケーションの場合,アプリケーション間で送信する通信文のことです。永続メッセージ,および非永続メッセージを参照してください。
- メッセージ記述子
- メッセージの一部として転送される制御情報のことです。メッセージフォーマットと表現形式を記述します。メッセージ記述子の形式はMQMD構造体で定義されます。
- メッセージキュー
- キューを参照してください。
- メッセージキューイング
- プログラミング手法の一つです。各アプリケーションはメッセージをキューに登録することによって,相互に通信します。
- メッセージキューインタフェース
- キューマネジャが提供するプログラミングインタフェースのことです。これを使用してアプリケーションは,キューイングサービスにアクセスできます。
- メッセージグループ
- 論理メッセージのグループのことです。メッセージを論理的にグループ化すると,アプリケーションで類似するメッセージをまとめたり,メッセージの論理的順序を確保したりできます。
- メッセージセグメント
- アプリケーションまたはキューマネジャで処理するには長過ぎるメッセージを分割した,セグメントの一つのことです。
- メッセージチャネル
- 分散メッセージキューイングの場合,キューマネジャ間でメッセージを移動させる仕組みのことです。
- メッセージチャネルエージェント
- 用意されたメッセージを転送キューから通信リンクに,または通信リンクからあて先キューに送信するプログラムのことです。
- メッセージ優先度
- メッセージ属性の一つです。キューのメッセージが取り出される順序やトリガイベント生成の可否に影響します。
- メッセージング
- 同期メッセージング,および非同期メッセージングを参照してください。
- 文字セット識別子
- 文字コードの体系に割り当てられた名前のことです。
- モデルキューオブジェクト
- アプリケーションが動的キューを作成するときにひな形として使用する,キュー属性の組み合わせのことです。
(ヤ行)- ユーザ定義フォーマット
- メッセージキューイングの場合,ユーザアプリケーションで定義された意味のある,メッセージ内のアプリケーションデータのことです。組み込みフォーマットと比較してください。
(ラ行)- リソースマネジャ
- メモリバッファやデータセットなど共有リソースへのアクセスを管理および制御するための,アプリケーション,プログラム,または処理のことです。
- WebSphere MQやTP1/Message Queueはリソースマネジャです。
- リターンコード
- 完了コードと理由コードの総称のことです。
- リモートキュー
- リモートキューマネジャに属するキューのことです。アプリケーションはリモートキューにメッセージを登録できますが,リモートキューからメッセージを取り出すことはできません。ローカルキューと比較してください。
- リモートキューイング
- メッセージキューイングの場合,アプリケーションにサービスを提供して,他キューマネジャに属するキューにメッセージを登録させることです。
- リモートキューオブジェクト
- リモートキューのローカル定義を参照してください。
- リモートキューのローカル定義
- ローカルキューマネジャに属するオブジェクトの一つです。他キューマネジャによって保持されるキューの属性を定義します。また,キューマネジャの別名や応答キューの別名にも使用します。
- リモートキューマネジャ
- 自アプリケーションが接続しないキューマネジャのことです。
- 理由コード
- MQI命令の失敗や部分的完了の理由を表すリターンコードのことです。
- 類似性
- オブジェクト間の関連や依存のことです。
- ローカルキュー
- ローカルキューマネジャに属するキューのことです。処理を待つメッセージが格納されます。リモートキューと比較してください。
- ローカルキューマネジャ
- アプリケーションから接続してメッセージキューイングサービスを受けるためのキューマネジャのことです。自アプリケーションを接続しないキューマネジャは,同じシステムで動作していても,リモートキューマネジャといいます。
- ロールバック
- トランザクションでのすべての変更を元に戻す操作のことです。操作が完了したあとで新規のトランザクションを開始できます。コミットと比較してください。