7.1.4 キューファイルの入出力エラー
キューファイルに入出力エラーが発生した場合(入出力エラーのメッセージが出力された場合,またはMQPUT命令もしくはMQGET命令の理由コードがMQRC_OBJECT_DAMAGEDの場合),障害要因を調査してキューファイル格納媒体損傷による障害かそれ以外による障害か判断し,それぞれに応じて対処します。
(1) キューファイル格納媒体損傷による障害の場合
キューファイル格納媒体損傷による障害の場合の対処について説明します。
(a) キューファイルの入出力エラーの対処
キューファイルに入出力エラーが発生した場合の対処について,次の図に示します。
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(b) 二重化構成しているキューファイルの入出力エラーの対処
二重化構成しているキューファイルで片系のキューファイルに入出力エラーが発生した場合の対処について,次の図に示します。
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OpenTP1を正常開始する場合,前回のオンラインで二重化構成しているキューファイルの入出力エラーが発生したときは,該当するキューファイルの回復を必ず実行してください。キューファイルの回復を実行しないでOpenTP1を正常開始した場合,キューファイルの内容は保証されません。
(c) キューファイル内のキューおよびメッセージの扱い
障害が発生したキューファイルに,キューおよびメッセージが登録されている場合があります。ファイルグループの構成例とその場合の対処について,次の図に示します。
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(d) キューファイルの入出力エラーの対処(MQA FRC使用時)
MQA FRC使用時のキューファイルに入出力エラーが発生した場合の対処について,次の図に示します。キューファイルのバックアップ方法,リストア方法,およびmqafrcコマンドの実行方法については,「2.2.2(12) mqafrcコマンドの使用例(キューファイル格納媒体損傷の場合)」を参照してください。
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(2) キューファイル格納媒体損傷以外による障害の場合
キューファイル格納媒体損傷以外による障害の場合の対処について説明します。
(a) キューファイルの入出力エラーの対処
キューファイルに入出力エラーが発生した場合の対処について,次の図に示します。
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(b) 二重化構成しているキューファイルの入出力エラーの対処
二重化構成しているキューファイルの場合,両系が正常のときにファイル入出力エラーが発生すると,エラーが発生した系のキューファイルは障害閉塞になります。
また,片系障害の状態でもう一方の系のキューファイルにファイル入出力エラーが発生すると,その系のキューファイルは一時的障害閉塞になります。
二重化構成しているキューファイルの入出力エラーについて,次の表に示します。
障害内容 |
A系ファイルの状態 |
B系ファイルの状態 |
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A系ファイルで障害発生 |
障害閉塞 |
正常 |
B系ファイルで障害発生 |
正常 |
障害閉塞 |
A系ファイル障害状態でB系ファイルで障害発生 |
障害閉塞 |
一時的障害閉塞 |
B系ファイル障害状態でA系ファイルで障害発生 |
一時的障害閉塞 |
障害閉塞 |
二重化構成しているキューファイルでA系ファイルが障害閉塞状態になったあと,B系ファイルに入出力エラーが発生した場合の対処について,次の図に示します。
なお,二重化構成しているキューファイルでA系ファイルに入出力エラーが発生した場合の対処については,「(1)(b) 二重化構成しているキューファイルの入出力エラーの対処」を参照してください。
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(c) キューファイルの入出力エラーの対処(MQA FRC使用時)
KFCA31187-Eメッセージに"物理ファイル=cnt"が出力されたあと,mqarles -s tコマンドによって一時的障害閉塞状態を解除する前にオンラインが終了(計画停止,強制停止,または異常終了)した場合の対処について,次の図に示します。
mqafrcコマンドの実行方法については,「2.2.2(13) mqafrcコマンドの使用例(キューファイル格納媒体損傷以外の場合)」を参照してください。
なお,次に示す場合は,OpenTP1を再開始したあとで「(a) キューファイルの入出力エラーの対処」または「(b) 二重化構成しているキューファイルの入出力エラーの対処」の手順を実行してください。
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KFCA31193-IメッセージまたはKFCA31195-Iメッセージが出力された場合
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KFCA31187-Eメッセージに"物理ファイル=msg"が出力されたあと,mqarles -s tコマンドで一時的障害閉塞状態を解除する前にオンラインが終了した場合
図7‒8 キューファイルの入出力エラーの対処(MQA FRC使用時)