mqted(MQTトレースファイルの編集出力)
形式
mqted -i MQTトレースファイル名 〔{-k 出力情報種別〔,出力情報種別〕…|-p}〕 〔-t 開始日時〔,終了日時〕〕 〔-n チャネル名〔,チャネル名〕…〕 〔-q 相手キューマネジャ名〔,相手キューマネジャ名〕…〕 〔-c クラスタ名〔,クラスタ名〕…〕
機能
MQTトレースファイルを入力にして,編集結果を標準出力に出力します。
オプション
● -i MQTトレースファイル名
〜<1〜64バイトのパス名>
MQTトレースファイルのパス名を指定します。ファイル名だけを指定した場合,カレントディレクトリのMQTトレースファイルが編集されます。絶対パス名で指定した場合,指定したディレクトリのMQTトレースファイルが編集されます。
● -k 出力情報種別
〜<文字列>
出力情報の種別を指定します。次に示す種別を一つ以上指定できます。
-
mgr:接続先のキューマネジャ名を出力します。
-
ip:接続先のIPアドレスを出力します。
-
port:接続先のポート番号を出力します。
-
clus:接続先のクラスタ名を出力します。
-
msg:転送メッセージ情報を出力します。転送メッセージが先頭セグメントまたは単一セグメントの場合に出力します。
複数指定する場合は,種別と種別との間をコンマ(,)で区切ります。複数を指定する場合の指定順序はありませんが,同一種別は重複して指定できません。
なお,mgr,ip,portおよびclusを同時に指定した場合は,キューマネジャ名,IPアドレス,ポート番号およびクラスタ名の順序で出力されます。
● -p
トレース取得日時情報の出力を指定します。
-kオプションと同時には指定できません。-t,-n,-qまたは-cオプションと同時に指定した場合,条件に一致するMQTトレース情報のトレース取得日時情報が出力されます。
条件に一致するMQTトレース情報がない場合は,****/**/** **:**:**(******)が出力されます。
● -t 開始日時〔,終了日時〕
〜<文字列>《00000001011970,23595912319999》
出力対象の日時を指定します。開始日時および終了日時は次に示す形式で指定します。
hhmmss〔MMDD〔YYYY〕〕
-
hh:時(00〜23)
-
mm:分(00〜59)
-
ss:秒(00〜59)
-
MM:月(01〜12)
-
DD:日(01〜31)
-
YYYY:年(西暦1970〜9999)
開始日時と終了日時を指定する場合は,開始日時≦終了日時である必要があります。このオプションを省略した場合,または終了日時を省略した場合は,次に示すとおりに設定されます。
-
開始日時の省略値:00000001011970(00時00分00秒01月01日1970年)
-
終了日時の省略値:23595912319999(23時59分59秒12月31日9999年)
● -n チャネル名
〜<1〜20文字のMQ文字列>《すべてのチャネル名》
出力対象となる,チャネルの名称を指定します。
チャネル名を指定しない場合は,すべてのチャネル名の情報を出力対象とします。
複数指定する場合は,チャネル名とチャネル名との間をコンマ(,)で区切ります。また,複数指定する場合の文字列は256文字以内(コンマを含む)で指定してください。
● -q 相手キューマネジャ名
〜<1〜48文字のMQ文字列>《すべての相手キューマネジャ名》
出力対象となる,チャネルの相手キューマネジャ名を指定します。
相手キューマネジャ名を指定しない場合は,すべての相手キューマネジャ名の情報を出力対象とします。
複数指定する場合は,相手キューマネジャ名と相手キューマネジャ名との間をコンマ(,)で区切ります。また,複数指定する場合の文字列は256文字以内(コンマを含む)で指定してください。
● -c クラスタ名
〜<1〜48文字のMQ文字列>《すべてのクラスタ名》
出力対象となる,チャネルのクラスタ名を指定します。
クラスタ名を指定しない場合は,すべてのクラスタ名の情報を出力対象とします。
複数指定する場合は,クラスタ名とクラスタ名との間をコンマ(,)で区切ります。また,複数指定する場合の文字列は256文字以内(コンマを含む)で指定してください。
クラスタプロセスではないMQTプロセスが出力したMQTトレースファイルにこのオプションを指定した場合は共通情報だけが出力されます。
出力形式
-
共通情報
-
個別情報(-kオプションを省略した場合)
-
個別情報(-kにmgrを指定した場合)
-
個別情報(-kにipを指定した場合)
-
個別情報(-kにportを指定した場合)
-
個別情報(-kにclusを指定した場合)
-
個別情報(-kにmgr,ipを指定した場合)
-
個別情報(-kにmsgを指定した場合)
-
個別情報(-pを指定した場合)
- YYYY/MM/DD HH:MM:SS
-
編集出力の実行時刻(年/月/日 時:分:秒)
- NNNNNN
-
トレース通番(6けたの10進数)
999999の次は000000に戻ります。
- yyyy/mm/dd
-
トレースを取得した日付(年月日)
- hh:mm:ss(mmmmmm)
-
トレースを取得した時刻(時:分:秒(マイクロ秒))
Windowsの場合はマイクロ秒ではなくミリ秒で出力されます。
- aa...aa:bbb
-
チャネル名(1〜20文字の文字列):チャネルタイプ
snd:センダ
rcv:レシーバ
srv:サーバ
req:リクエスタ
csn:クラスタセンダ
crc:クラスタレシーバ
- cc...cc
-
イベント情報(1〜17文字の文字列)
出力されるイベント情報と意味について,次の表に示します。
表6‒7 出力されるイベント情報と意味 イベント
意味
種類
情報
チャネルの確立・解放
Connect
チャネル確立
DisConnect
チャネル解放
バッチ処理
Commit
バッチ処理成功
Rollback
バッチ処理失敗
送信チャネル
Recv(ERR)
送達確認(失敗)受信
Recv(OK)
送達確認(成功)受信
Send(C)
送達確認要求送信
Send(F)
先頭セグメント送信
Send(F+L)
単一セグメント送信
Send(F+L+C)
単一セグメント+送達確認要求送信
Send(L)
最終セグメント送信
Send(L+C)
最終セグメント+送達確認要求送信
Send(M)
中間セグメント送信
受信チャネル
Recv(C)
送達確認要求受信
Recv(F)
先頭セグメント受信
Recv(F+L)
単一セグメント受信
Recv(F+L+C)
単一セグメント+送達確認要求受信
Recv(L)
最終セグメント受信
Recv(L+C)
最終セグメント+送達確認要求受信
Recv(M)
中間セグメント受信
Send(ERR)
送達確認(失敗)送信
Send(OK)
送達確認(成功)送信
- dd...dd
-
相手キューマネジャ名(1〜48文字のMQ文字列)
表示する情報がない場合はピリオド(.)が48文字出力されます。
- ee...ee
-
相手システムのIPアドレス(1〜15文字の文字列)
- ff...ff
-
相手システムのポート番号(1〜5けたの10進数)
- gg...gg
-
クラスタ名(1〜48文字のMQ文字列)
表示する情報がない場合はピリオド(.)が48文字出力されます。
- a1...a1
-
メッセージシーケンス番号(1〜9けたの16進数)
- b1...b1
-
メッセージ総サイズ(1〜8けたの10進数)
プロトコルヘッダ,および転送キューヘッダ(MQXQH構造体)の長さは含まれません。
- c1...c1
-
セグメント番号(1〜9けたの16進数)
- d1...d1
-
セグメントサイズ(1〜8けたの10進数)
プロトコルヘッダの長さは含まれません。転送キューヘッダ(MQXQH構造体)の長さは含まれます。
- e1...e1
-
リモートキュー名(1〜48文字の文字列)
配布リストメッセージを送受信する場合は,何も出力しません。
- f1...f1
-
リモートキューマネジャ名(1〜48文字の文字列)
配布リストメッセージを送受信する場合は,何も出力しません。
- g1...g1
-
構造体識別子(文字列)
- h1...h1
-
構造体バージョン番号(10進数)
- i1...i1
-
報告オプション(16進数)
- j1...j1
-
メッセージタイプ(16進数)
- k1...k1
-
メッセージ保持時間(10進数)
- l1...l1
-
報告メッセージ返答コード(16進数)
- m1...m1
-
マシンコード形式(16進数)
- n1...n1
-
文字セット識別子(16進数)
- o1...o1
-
フォーマット名(文字列)
- p1...p1
-
メッセージ優先度(10進数)
- q1...q1
-
メッセージ永続性
MQPER_PERSISTENT:永続メッセージ
MQPER_NOT_PERSISTENT:非永続メッセージ
- r1...r1
-
メッセージ識別子(文字列)
- s1...s1
-
メッセージ識別子(16進数)
- t1...t1
-
相関識別子(文字列)
- u1...u1
-
相関識別子(16進数)
- v1...v1
-
ロールバック回数(10進数)
- w1...w1
-
応答キュー名(文字列)
- x1...x1
-
応答キューマネジャ名(文字列)
- y1...y1
-
ユーザ識別子(文字列)
- z1...z1
-
ユーザ識別子(16進数)
- a2...a2
-
課金トークン(文字列)
- b2...b2
-
課金トークン(16進数)
- c2...c2
-
アプリケーション識別データ(文字列)
- d2...d2
-
アプリケーション識別データ(16進数)
- e2...e2
-
登録アプリケーションタイプ(16進数)
- f2...f2
-
登録アプリケーション名(文字列)
- g2...g2
-
登録日付(文字列)
- h2...h2
-
登録時刻(文字列)
- i2...i2
-
登録元データ(文字列)
- j2...j2
-
最初に取得したMQTトレースのトレース取得日時情報
yyyy/mm/dd hh:mm:ss(mmmmmm)の形式で出力されます。
- k2...k2
-
最後に取得したMQTトレースのトレース取得日時情報
yyyy/mm/dd hh:mm:ss(mmmmmm)の形式で出力されます。
-
出力例
センダチャネルの確立後に一つのメッセージが送信され,1分後にセンダチャネルを解放した場合の出力例(-k mgrを指定した場合)を次に示します。
これは製品が提供するサンプルコードにあるホスト1のCHA01チャネルの動作に相当します。サンプルコードのシステム構成については,4章の「システム構成例」を参照してください。
注意事項
バージョンおよびOSが異なるTP1/Message Queueによって出力されたMQTトレースファイルを指定した場合の動作は保証されません。
出力メッセージ
|
出力メッセージID |
内容 |
出力先 |
|---|---|---|
|
KFCA16363-W |
入力形式に誤りがあります。 |
標準エラー出力 |
|
KFCA16364-W |
引数の指定に誤りがあります。 |
標準エラー出力 |
|
KFCA16390-E |
ローカルメモリ不足が発生しました。 |
標準エラー出力 |
|
KFCA16392-E |
論理矛盾が発生しました。 |
標準エラー出力 |
|
KFCA16393-E |
障害が発生しました。 |
標準エラー出力 |
|
KFCA18383-E |
MQTトレース編集に必要なローカルメモリが確保できません。 |
標準エラー出力 |
|
KFCA18393-E |
MQTトレースファイルの入出力中に障害が発生しました。 |
標準エラー出力 |
|
KFCA31949-I |
mqtedコマンドの入力形式の表示 |
標準出力 |