Hitachi

OpenTP1 Version 7 OpenTP1 メッセージキューイング機能 TP1/Message Queue 使用の手引


mqttcpcs(クラスタセンダTCP構成定義)

〈このページの構成〉

形式

mqttcpcs  -p tcp
        〔-v "〔stim = チャネル要求監視間隔〕
              〔etim = 終了処理監視タイマ値〕"〕
        〔-t "〔disk = yes|no〕
              〔bufcnt = バッファ格納個数〕
              〔trccnt = トレースファイル個数〕
              〔bufsize = トレースバッファサイズ〕"〕

機能

クラスタセンダプロセスのTCP/IPプロトコルについての構成を定義します。

オプション

● -p tcp

プロトコル種別を指定します。

tcp:TCP/IPプロトコル

● -v

(オペランド)

stim=チャネル要求監視間隔

 〜<符号なし整数>((1〜65535))《5》(単位:秒)

チャネル要求監視間隔を指定します。チャネル要求監視の詳細については,「2.5.3 チャネル要求監視」を参照してください。

注意事項

stimオペランドは,次の動作に影響を与えます。このためstimオペランドの値を大きくした場合,クラスタセンダチャネルに対する処理が遅れることがあります。

  • 「チャネル停止」でメッセージを登録した場合,stimオペランドの指定値の間,チャネルが開始されないことがあります。

  • チャネル確立再試行間隔が,mqtalccha定義コマンドの-b bretryintおよびbretrylgintオペランドの指定値より大きくなることがあります。

  • メッセージの送信経路再設定処理が,stimオペランドの指定値の間,完了しないことがあります。

  • 次に示す場合,リポジトリ管理サーバが,stimオペランドの指定値の間,一時的に動作できないことがあります。

    ・リポジトリ管理サーバを再開始した場合

    ・リポジトリ情報を再作成した場合

etim=終了処理監視タイマ値

 〜<符号なし整数>((0,10〜65535))《360》(単位:秒)

終了処理監視タイマ値を指定します。0を指定した場合,終了処理は監視されません。

注意事項

etimオペランドを指定する場合は,次に示す条件を考慮してください。

  • すべてのMQTサーバのTCP定義(mqttcp定義コマンド,mqttcpcs定義コマンド,mqttcpcr定義コマンド)で指定するetimオペランドの指定値の合計が,OpenTP1のシステム環境定義のsystem_terminate_watch_timeオペランドの指定値よりも小さくなるように0以外の値を指定してください。この条件を満たさない場合,dcstopコマンドを入力したあとに,OpenTP1が強制停止することがあります。

  • 「チャネル動作中」でバッチ処理を行っている場合にdcstopコマンドを入力するときは,バッチ処理時間よりも大きい値をetimオペランドに指定してください。バッチ処理時間よりも小さい値をetimオペランドに指定した場合,送達未確認状態や転送メッセージの消滅(ファーストメッセージの場合)が発生することがあります。バッチサイズ,転送メッセージ長,およびバッチインターバルを考慮してください。

  • 「チャネル動作中」でバッチ処理を行っていない場合にdcstopコマンドを入力するときは,ハートビート間隔よりも大きい値をetimオペランドに指定してください。ハートビート間隔よりも小さい値をetimオペランドに指定した場合は,相手システムが異常(TCP/IPエラーやタイムアウト)を検出することがあります。

  • 「チャネル動作中」のチャネルが存在しない場合にdcstopコマンドを入力するときは,MQTサーバの終了を監視する時間をetimオペランドに指定してください。

● -t

(オペランド)

disk=yes|no

 〜《yes》

MQTトレースのディスク出力機能を使用するかどうかを指定します。

yes:ディスク出力機能を使用します(メモリおよびディスクに出力)。

no:ディスク出力機能を使用しません(メモリだけに出力)。

noを指定した場合,トレースファイルは作成されないでメモリ上の二つのバッファが交互に使用されます。また,このオプションのbufcntおよびtrccntオペランドの指定値は無効になります。

yesを指定,または省略した場合,MQTトレースは,MQTサーバが提供する次に示すファイルに格納されます。

  • MQTサービス定義のmqt_trace_file_pathオペランドを指定している場合

    ファイル名:mqt_trace_file_pathオペランドの指定値/mqttrcXXYY

  • MQTサービス定義のmqt_trace_file_pathオペランドを指定していない場合

    ファイル名:$DCDIR/spool/mqttrcXXYY

(凡例)

XX:MQT通信プロセス識別子

YY:トレーススワップファイル識別子

なお,MQTサーバで障害が発生し,保守員に調査を依頼する場合,このトレースが必要になります。そのため,常にトレースをディスクに出力して運用することをお勧めします。

bufcnt=バッファ格納個数

 〜<符号なし整数>((10〜2147483647))《2500》

MQTトレースファイルのサイズを指定します。バッファを何面分格納できる容量にするかを個数単位で指定します。トレースファイルのサイズの算出式を次に示します。

トレースファイルサイズ = バッファ格納個数×

          トレースバッファサイズ(-t bufsizeオペランド指定値)

trccnt=トレースファイル個数

 〜<符号なし整数>((3〜99))《3》

MQTトレースファイルの個数を指定します。トレースファイルは,必要に応じて作成されますが,この指定値を超えると,最も古いトレースファイルが上書きされます。

bufsize=トレースバッファサイズ

 〜<符号なし整数>((20480〜128000000))《20480》(単位:バイト)

MQTトレースを格納するバッファの大きさを指定します。4の倍数でない値を指定した場合は,4の倍数に切り上げられます。

注意事項

MQTトレースのディスク出力はトレースバッファサイズ単位に行われ,ディスク出力が完了するまではチャネルの動作が一時的に停止します。そのため,バッファサイズを設定するときは次に示す点を配慮してください。

  • 値が大きい場合:

    ディスク出力回数は少なくなりますが,ディスク出力時間(チャネルの停止時間)は長くなります。

  • 値が小さい場合:

    ディスク出力時間(チャネルの停止時間)は短くなりますが,ディスク出力回数は多くなります。