2.8.7 経路の選択
クラスタ内の複数のキューマネジャに同じ名前のクラスタキューがある場合に,メッセージを登録すると,ワークロード管理がチャネルの状態などを考慮して,最適な経路を選択します。
名称解決によって,キューマネジャにメッセージが転送されたあと,次に示す状態が発生した場合は,該当するチャネルに割り当てられたメッセージの送信経路が再設定され,最適なチャネルでメッセージが送信されます。ただし,送達未確認状態のメッセージは経路選択の対象外になります。
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クラスタセンダチャネルのチャネル状態が「チャネル確立リトライ中」または「チャネル使用不可」になった場合
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自動定義クラスタセンダチャネルがクラスタレシーバの削除などによって削除された場合
自動定義クラスタセンダチャネルが削除される条件を次に示します。
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対象のクラスタレシーバチャネルの情報の期限が切れた場合
対象のクラスタレシーバチャネルを持つキューマネジャが最後にフルリポジトリキューマネジャにチャネル情報を送信してから,チャネル情報が保管される期限を超えた場合です。
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対象のクラスタレシーバチャネルが削除された場合
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対象のチャネルを持つキューマネジャ名を指定したRESET CLUSTERコマンドが実行された場合
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mqrremove -sコマンド,mqrrefresh -fコマンドまたはmqrrefresh -mコマンドを実行した場合
コマンド実行時に自動定義クラスタセンダチャネルが削除され,再度作成されます。
これらの状態ではチャネルに対する一部のコマンドの入力が抑止されることがあります。各コマンドの注意事項については,「6. システムの運用」を参照してください。
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クラスタセンダデーモンが使用できるMCA数(チャネル数)を超えたチャネルを使用しようとした場合(クラスタセンダデーモンのMQTデーモン構成定義(mqamqtnam定義コマンド)で指定するMCA数が,同一クラスタ内にある自システム以外のクラスタレシーバチャネルの総数よりも少ない場合)
チャネル状態が「チャネル使用不可」になった場合,および自動定義クラスタセンダチャネルが削除された場合はKFCA16350-IおよびKFCA16351-Iを出力し,その開始および終了の契機をログメッセージに出力します。しかし,チャネル状態が「チャネル確立リトライ中」になった場合は,リトライ処理が複数回実行され再設定処理も複数回実行されることからログメッセージを圧迫する可能性があり,ログメッセージを出力しません。また,クラスタセンダデーモンが使用できるMCA数(チャネル数)を超えたチャネルを使用しようとした場合もログメッセージを出力しないので注意してください。