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OpenTP1 Version 7 OpenTP1 メッセージキューイング機能 TP1/Message Queue 使用の手引


2.6 マルチキャスト機能

マルチキャスト機能とは,配布リストを使用することによって,アプリケーションからの1回のMQPUTまたはMQPUT1命令で複数のあて先にメッセージを送信する機能です。

マルチキャスト機能は,チャネル定義のバッファ方式にメッセージ方式を指定(TCP定義のmqtalccha定義コマンドの-g buftypeオペランドにmsgを指定)した場合だけ有効です。バッファ方式がセグメント方式になっているチャネルの転送キューに配布リスト付きのメッセージを登録した場合,TP1/Message Queueは,そのメッセージをデッドレターキューに登録します。

マルチキャスト機能の処理概要について,次の図に示します。

図2‒36 マルチキャスト機能の処理概要

[図データ]

マルチキャスト機能の処理の流れについて,次に示します。

  1. チャネル確立時のネゴシエーションで,相手先システムが配布リストに対応しているかどうかを確認します。

  2. 送信側のMCAは,配布リスト付きのメッセージを転送キューから取り出した場合,次に示すとおり処理します。

    • 相手先システムが配布リストに対応しているときは,受信側MCAに配布リスト付きのメッセージを送信します。

    • 相手先システムが配布リストに対応していないときは,配布リスト付きのメッセージをデッドレターキューに登録します。

  3. 受信側のMCAは,配布リスト付きのメッセージを受信すると,配布リストに従ってあて先キューにメッセージを登録し,すべてのメッセージが登録されたことを確認します。

    どこかのあて先で登録に失敗したメッセージがあった場合,受信側MCAはそのメッセージを配布リストなしでデッドレターキューに登録します。

    デッドレターキューにも登録できない場合は,チャネルを終了します。この場合,メッセージは転送キューに残ります。