コーラ側MCAからレスポンダ側MCAにチャネル開始要求が送られたあと,両方のMCAの間でチャネルの構成がチェックされます。チェックの結果,矛盾がなければ,レスポンダ側MCAからコーラ側MCAにチャネル開始応答が返されチャネルが確立されます。
チャネル確立時に,相手システムとチャネルの構成をチェックして合わせることをネゴシエーションといいます。自システムのチャネルの構成は,TCP定義のmqtalccha定義コマンドで指定した属性です。ネゴシエーションの結果,定義で指定した値が変更されることがあります。ネゴシエーションを行うチャネル属性については,4章の「チャネルのネゴシエーション」を参照してください。
- コーラの場合
コーラは,コーラのチャネルの構成をレスポンダに提案して了解させます。提案したチャネルの構成が,レスポンダのMCAから受け入れを拒否された場合,コーラ側でレスポンダに合わせることができれば修正し,再度確立を要求します。変更できない属性について受け入れを拒否された場合,またはレスポンダ側で確立不可能と判断されてチャネル確立拒否応答が返された場合,KFCA16341-EまたはKFCA16342-Eが出力され,チャネルの確立を中止します。
- レスポンダの場合
レスポンダは,コーラからのチャネルの構成とレスポンダ側のチャネルの構成を比較します。比較の結果,矛盾がなければチャネルを確立します。矛盾がある場合,チャネルの確立要求を受け入れないで,受け入れられる値をコーラに連絡します。また,チャネル確立不可能と判断した場合,チャネル確立拒否応答を送信し,コーラにチャネルの確立を中止させます。
mqtpngchaコマンドを使用すると,チャネルの確立ができるかどうかを確認できます。送信するデータ(Pingデータ)の長さを指定して通信相手システムに送信すると,指定したPingデータの長さを1セグメントとして転送できるかどうかを確認できます。
チャネルのテスト接続は次に示す場合に使用できます。
- チャネルタイプがセンダ,サーバ,またはクラスタセンダ
- チャネル状態が「チャネル停止」,「チャネル使用不可」,または「チャネル確立リトライ中」