ここでは共用メモリの見積もり式について説明します。
共用メモリを見積もる際のΣの計算例,および見積もる際の注意事項について次に示します。
- Σの計算例
- MQAサーバ用の静的共用メモリの見積もり式の一部を使用して,Σの計算例を次に示します。
- (Σbi=1 ci)+1
- システムに存在するMQTデーモン構成定義に指定したMCA数を計算することを示します。
- (Σbi=1 ji)×8
- システムに存在するMQTデーモン構成定義に設定した総バッチメッセージ数を計算することを示します。
- (凡例)
- b:mqamqtnam定義コマンドの定義数(MQTデーモン数)
- c:該当MQTプロセスのMQTデーモン構成定義(MQAサービス定義)に指定したMCA数
- j:mqamqtnam定義コマンドの-bオプション(総バッチメッセージ数)の指定値
- 共用メモリを見積もる際の注意事項
- 共用メモリを見積もる際は,次の点に注意してください。
- メモリ所要量とは仮想メモリの値を示します。
- MQAサービス専用共用メモリの固定領域で確保できる最大サイズは,2147483647バイトです。
- MQAサービス専用共用メモリ拡張領域で確保できる最大サイズは,2000000000バイトです。
- MQAサーバ用のOpenTP1共用メモリ(静的共用メモリおよび動的共用メモリ)とMQAサービス専用共用メモリの合計値は,OSの共用メモリセグメントサイズの上限を超えないようにしてください。
なお,SUPなどのアプリケーションで共用メモリセグメントを確保する場合も,この制限が適用されます。
OSの共用メモリセグメントサイズの上限については,OSのマニュアルを参照してください。
- 32ビット版のHP-UXを使用する場合は,次の点に注意してください。
- MQAサービス専用共用メモリについて
- MQAサービス専用共用メモリの固定領域:
最大サイズの2147483647バイトを1063256064バイトに読み替えてください。
- MQAサービス専用共用メモリの拡張領域:
最大サイズの2000000000バイトを1063256064バイトに読み替えてください。
- 32ビット版のHP-UXでは,共用メモリセグメントサイズの上限値は1ギガバイトです。
- OpenTP1は,指定したサイズに,内部的に必要とするサイズ(最大10メガバイト)を加算して共用メモリの確保要求を行います。このため,1063256064バイトを超えた値を指定した場合,確保要求を行うサイズが1ギガバイトを超えてしまい,OpenTP1システムの起動に失敗することがあります。
- システム全体で使用できる共用メモリについて
- システム全体で使用できる共用メモリのサイズは,次のとおりです。
- HP-UX(IPF)の場合:2ギガバイト
- マルチOpenTP1での運用や,共用メモリを確保する他のプログラムを同一マシン上で実行する場合は,共用メモリの合計サイズに注意してください。
- <この節の構成>
- 付録A.1 MQAサーバ用の共用メモリの見積もり式
- 付録A.2 リポジトリ管理機能の共用メモリの見積もり式
- 付録A.3 MQCサーバ機能の共用メモリの見積もり式
- 付録A.4 MQTマネジャサーバの共用メモリの見積もり式
- 付録A.5 MQ監視機能用の共用メモリの見積もり式