1.1 TP1/Message Queueの特長

TP1/Message Queueは,OpenTP1システムに組み込まれて動作するプログラムです。TP1/Message Queueを使用すると,WebSphere MQに代表されるMQシステムのアプリケーションとメッセージの送受信ができます。MQシステムは,メッセージキューイング機能のキューマネジャがあるシステムのことです。

このマニュアルでは,TP1/Message Queueの概要,機能,および使用方法について説明します。メッセージキューイング機能の詳細およびアプリケーションの作成方法については,マニュアル「TP1/Message Queue プログラム作成の手引」を参照してください。

次にTP1/Message Queueの特長を説明します。

<この節の構成>
(1) メッセージキューイングによる非同期通信を実現
(2) 幅広いプラットフォーム間での通信を実現

(1) メッセージキューイングによる非同期通信を実現

メッセージの送受信は,メッセージキューイング機能によって実現されます。メッセージキューイング機能とは,メッセージキューと呼ばれるキューを使用してメッセージを送受信する機能です。

メッセージを一時的に蓄積するメッセージキューを介してメッセージの送受信を行うので,非同期で通信できます。すなわち,送信する側は,通信相手の状況を意識しないで,メッセージを送信できます。また,受信する側は,メッセージを受信したい時だけアプリケーションを起動すればよいので,コンピュータの資源を有効に利用できます。

(2) 幅広いプラットフォーム間での通信を実現

TP1/Message Queueを使うと,メインフレーム,サーバ,ワークステーション,およびパーソナルコンピュータとの間で通信できます。

TP1/Message Queueによって,メインフレームを中心とした基幹業務システムと,ワークステーション・パーソナルコンピュータを中心としたオープンシステムとがメッセージベースで連携できます。