dc_mcf_resendメッセージの再送(C言語)

形式

ANSI C,C++ の形式

#include<dcmcf.h>
int  dc_mcf_resend(DCLONG  action, DCLONG  commform,
                  char    *rtermnam, char  *resv01,
                  DCLONG  oseqid, DCLONG  orgseq,
                  char    *otermnam, char  *resv02,
                  char    *resv03, char  *resv04, DCLONG  opcd)

K&R版C の形式

#include<dcmcf.h>
int dc_mcf_resend(action, commform, rtermnam, resv01,
                 oseqid, orgseq, otermnam, resv02,
                 resv03, resv04, opcd)
DCLONG   action;
DCLONG   commform;
char     *rtermnam;
char     *resv01;
DCLONG   oseqid;
DCLONG   orgseq;
char     *otermnam;
char     *resv02;
char     *resv03;
char     *resv04;
DCLONG   opcd;

機能

以前に送信したメッセージを再び送信します。再送するメッセージは,以前に送信したメッセージとは別の,新しいメッセージとして扱います。どのメッセージを再送するかは,次に示す送信済みメッセージの情報を基に選択できます。

対象としたメッセージが以前に送信されていない場合は,dc_mcf_resend関数はリターン値DCMCFRTN_NOMSGを返します。また,メッセージキュー(ディスクキュー)内に対象のメッセージがない場合もリターン値DCMCFRTN_NOMSGを返します。このため,使用するメッセージキューの種別ではディスクキューを指定するとともに,メッセージキューの大きさの定義は余裕を持った値を指定してください。

UAPで値を設定する引数

●action

再送するメッセージに出力通番を付け直すかどうか,一般か優先か,および最終出力通番のメッセージを再送するかどうかを次の形式で設定します。

{DCMCFSEQ|DCMCFNSEQ}〔|{DCMCFNORM|DCMCFPRIO}〕〔|DCMCFLAST〕

DCMCFSEQ
再送するメッセージに出力通番を付け直す場合に設定します。
DCMCFNSEQ
再送するメッセージに出力通番を付け直さない場合に設定します。
DCMCFNORM
一般の一方送信メッセージとして再送する場合に設定します。
DCMCFPRIO
優先の一方送信メッセージとして再送する場合に設定します。
DCMCFLAST
最終出力通番を持つメッセージを再送する場合に設定します。この値を設定したときは,orgseqに設定した値は無効となります。

●commform

一方送信を示す,DCMCFOUTを設定します。

●rtermnam

出力先の論理端末名称を設定します。論理端末名称の長さは最大8バイトです。論理端末名称の後ろにはヌル文字を付けてください。

●resv01

ヌル文字を設定します。

●oseqid

再送するメッセージを検索するキーとして,以前に送信したメッセージの送信種別を設定します。

DCMCFRID_NORM
一般の一方送信メッセージを対象とする場合に設定します。
DCMCFRID_PRIO
優先の一方送信メッセージを対象とする場合に設定します。

省略した場合は,DCMCFRID_NORM(一般の一方送信メッセージを対象)が設定されます。DCMCFRID_PRIOを設定した場合は,otermnamに出力先の論理端末名称を設定できません。

●orgseq

再送するメッセージを検索するキーとして,以前に送信したメッセージの出力通番を設定します。actionでDCMCFLASTを設定した場合は,ここに設定した値は無効となります。

●otermnam

再送するメッセージを検索するキーとして,以前に送信したメッセージの出力先の論理端末名称を設定します。論理端末名称の長さは最大8バイトです。論理端末名称の後ろにはヌル文字を付けてください。

●resv02,resv03,resv04

ヌル文字を設定します。

●opcd

DCNOFLAGSを設定します。

リターン値

リターン値意味
DCMCFRTN_00000正常に終了しました。
DCMCFRTN_NOMSG該当するメッセージがありません。
DCMCFRTN_BUF_SHORT再送するメッセージのセグメントの長さが,UAP共通定義(mcfmuap -e)で指定した値を超えています。
DCMCFRTN_71002メッセージキューへの出力処理中に障害が発生しました。
メッセージキューが閉塞されています。
メッセージキューが割り当てられていません。
MCFが終了処理中のため,メッセージの再送を受け付けられません。
DCMCFRTN_71003メッセージキューが満杯です。
DCMCFRTN_71004メッセージキューから取り出したメッセージを格納するバッファ(作業領域)をメモリ上に確保できませんでした。
DCMCFRTN_71108メッセージを再送しようとしましたが,再送先の管理テーブルが確保できませんでした。
プロセスのローカルメモリが不足しています。
DCMCFRTN_72000<MHPの実行でリターンした場合>
  • 先頭セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出す前に,dc_mcf_resend関数を呼び出しています。
  • 非トランザクション属性のMHPから,dc_mcf_resend関数を呼び出しています。
<SPPの実行でリターンした場合>
トランザクションでないSPPの処理から,dc_mcf_resend関数を呼び出しています。
DCMCFRTN_72001rtermnamまたはotermnamに設定した論理端末名称が間違っています。
dc_mcf_resend関数を呼び出せない論理端末を設定しています。
DCMCFRTN_72016actionに設定したメッセージ種別(DCMCFNORMまたはDCMCFPRIO)の値が間違っています。
actionに設定した値が間違っています。
oseqidに設定した値が間違っています。
opcdに設定した値が間違っています。
resv01,resv02,resv03,またはresv04に設定した値が間違っています。
引数に設定した値に間違いがあります。
DCMCFRTN_72017actionに設定した出力通番の要否(DCMCFSEQまたはDCMCFNSEQ)の値が間違っています。
DCMCFRTN_72024commformに設定した値が間違っています。
上記以外プログラムの破壊などによる,予期しないエラーが発生しました。

注意事項

メッセージの再送時には,MCFマネジャ定義のUAP共通定義(mcfmuap)の-eオプションと-lオプションの指定値に注意してください。

-eオプション
-eオプションでは,dc_mcf_resend関数で使用する作業領域の大きさを指定します。再送するメッセージのセグメントがこの作業領域より大きい場合,dc_mcf_resend関数はメッセージを再送しないで,リターン値DCMCFRTN_BUF_SHORTを返します。このため,-eオプションでは,セグメントの最大長よりも大きな値を設定しておいてください。
-lオプション
-lオプションでは,通番に関して指定します。この内容によっては,メッセージキューファイル内に同じ通番を持つメッセージが同時に存在する場合があります。この場合は,どのメッセージを再送するか保証できません。