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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/OSAS-NIF編


8.2 MCFメイン関数の作成

TP1/NET/OSAS-NIFは,OpenTP1プロセスサービスによって起動されます。

TP1/NET/OSAS-NIFを起動するには,ユーザがMCFメイン関数をコーディングし,コンパイル,およびリンケージを行ってTP1/NET/OSAS-NIFの実行形式プログラムを作成する必要があります。リンケージには,mcfplosasnfコマンドを使用します。

MCFメイン関数では,スタート関数(dc_mcf_svstart)を呼び出します。UOCを使用する場合は,MCFメイン関数でUOC関数アドレスを指定してください。UOCは,MCFメイン関数と同じ言語(K&R版 C,ANSI CまたはC++)で作成してください。

MCFメイン関数のコーディング概要を図8-1および図8-2に示します。また,ディレクトリへの組み込み方法を図8-3に示します。

なお,これらのコーディング例を次のファイルで提供しています。

図8‒1 MCFメイン関数のコーディング概要(ANSI C,C++の場合)

[図データ]

図8‒2 MCFメイン関数のコーディング概要(K&R版 Cの場合)

[図データ]

注※

TP1/NET/OSAS-NIF提供の標準UOCを使用する場合は,「msgrcv01」の代わりに「dc_mcf_stduoc_msgin」をコーディングしてください。さらに,下記のようにextern宣言を行ってください。

ANSI Cの場合
extern DCLONG dc_mcf_stduoc_msgin(dcmcf_uoc_min_n *);
C++の場合
extern "C"{ extern DCLONG dc_mcf_stduoc_msgin(dcmcf_uoc_min_n *); }
K&R版Cの場合
extern DCLONG dc_mcf_stduoc_msgin();
  1. TP1/NET/OSAS-NIFで提供するヘッダファイルを取り込みます。

  2. 使用するUOC関数をextern宣言します。UOCのリターン値はDCLONG型にしてください。

    これらのUOCを使用する場合だけ,コーディングしてください。

  3. UOCテーブルをextern宣言します。UOC使用する場合,必ずこのとおりにコーディングしてください。

    2.のUOCを使用する場合だけ,コーディングしてください。

  4. 各UOC関数のアドレスを,次に示すシステム提供変数に設定します。

    dcmcf_uoctbl.msgrcv  /*入力メッセージ編集UOCアドレス */
    dcmcf_uoctbl.msgsend /*出力メッセージ編集UOCアドレス */

    これらのUOCを使用する場合だけ,コーディングしてください。

  5. スタート関数を呼び出します。

    MCFメイン関数には必ずコーディングしてください。

    スタート関数を呼び出したあとは,MCFメイン関数に制御が戻りません。そのため,スタート関数のあとにコーディングした処理は実行されませんので注意してください。

    図8‒3 MCFメイン関数のディレクトリへの組み込み方法

    [図データ]

注※1

UOCを使用しない場合は,必要ありません。

注※2

mcfplosasnfコマンドでリンケージします。

mcfplosasnfコマンドの詳細については,TP1/NET/OSAS-NIFの「リリースノート」を参照してください。

注※3

TP1/NET/OSAS-NIFの実行形式プログラム名は,先頭がmcfuで始まる8文字以内の名称にしてください。