2.1.5 コネクションの解放
(1) 正常解放
TP1/NET/OSAS-NIFは,次に示す場合,コネクションを正常解放し,状態通知イベント(CCLSEVT)を通知します。
- 自システムから運用コマンド(mcftdctcn)を入力した場合
- 相手システムからの解放要求を受信した場合
- オンライン正常終了する場合※
- 注※
- この場合は状態通知イベントを通知しません。
運用コマンドによるコネクションの正常解放を図2-9に,相手システムからの解放要求によるコネクションの正常解放を図2-10に,オンライン正常終了によるコネクションの正常解放を図2-11に示します。
図2-9 運用コマンドによるコネクションの正常解放
![[図データ]](figure/zu020900.gif)
- mcftdctcnコマンド(-fオプションなし)を入力します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,仕掛り中の送受信メッセージを処理します。メッセージの処理については,「(3) コネクション解放時のメッセージの処理」を参照してください。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,NIFアソシエーション解放要求を送信します。
- 相手システムからNIFアソシエーション解放の回答を受信します。
- コネクションを解放します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,コネクションが解放されると状態通知イベント(CCLSEVT)を通知します。アプリケーション定義にCCLSEVTが定義されていない場合は,MHPは起動しません。
図2-10 相手システムからの解放要求によるコネクションの正常解放
![[図データ]](figure/zu021000.gif)
- 相手システムから,NIFアソシエーション解放要求を受信します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,仕掛り中の送受信メッセージを処理します。メッセージの処理については,「(3) コネクション解放時のメッセージの処理」を参照してください。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,NIFアソシエーション解放回答を相手システムへ送信します。
- コネクションを解放します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,コネクションが解放されると状態通知イベント(CCLSEVT)を通知します。アプリケーション定義にCCLSEVTが定義されていない場合は,MHPは起動しません。
図2-11 オンライン正常終了によるコネクションの正常解放
![[図データ]](figure/zu021100.gif)
- dcstopコマンドを入力します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,仕掛り中の送受信メッセージを処理します。メッセージの処理については,「(3) コネクション解放時のメッセージの処理」を参照してください。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,NIFアソシエーション解放要求を相手システムへ送信します。
- 相手システムから,NIFアソシエーション解放の回答を受信します。
- コネクションを解放します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,終了します。
(2) 強制解放
TP1/NET/OSAS-NIFは,次に示す場合,コネクションを強制的に解放し,障害通知イベント(CERREVT)を通知します。
- 運用コマンド(mcftdctcn -f)を入力した場合
- 送受信バッファおよび編集バッファの資源が不足した場合
- 通信管理から回線障害を報告された場合
- 相手システムからの強制解放を受信した場合
- MCF通信プロセスが終了した場合,または強制停止した場合※
- 注※
- この場合は状態通知イベントを通知しません。
運用コマンドによるコネクションの強制解放を図2-12に,相手システムからの強制解放によるコネクションの強制解放を図2-13に示します。
図2-12 運用コマンドによるコネクションの強制解放
![[図データ]](figure/zu021200.gif)
- mcftdctcn -fコマンドを入力します。
- 仕掛り中の受信メッセージを破棄し,送信処理を中断します。メッセージの処理については,「(3) コネクション解放時のメッセージの処理」を参照してください。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,NIFアソシエーション緊急解放要求を送信します。
- コネクションを解放します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,コネクションが解放されると状態通知イベント(CERREVT)を通知します。アプリケーション定義にCERREVTが定義されていない場合は,MHPは起動しません。
図2-13 相手システムからの強制解放によるコネクションの強制解放
![[図データ]](figure/zu021300.gif)
- 相手システムから,NIFアソシエーション緊急解放要求を受信します。
- 仕掛り中の受信メッセージを破棄し,送信処理を中断します。メッセージの処理については,「(3) コネクション解放時のメッセージの処理」を参照してください。
- コネクションを解放します。
- TP1/NET/OSAS-NIFは,コネクションが解放されると状態通知イベント(CERREVT)を通知します。アプリケーション定義にCERREVTが定義されていない場合は,MHPは起動しません。
(3) コネクション解放時のメッセージの処理
コネクションの正常解放時に送受信中のメッセージがある場合,TP1/NET/OSAS-NIFは,メッセージの送受信を完了してからコネクションを解放します。
コネクションの強制解放時に送受信中のメッセージがある場合,メッセージの扱いは,論理端末の端末タイプによって異なります。強制解放時の送受信中メッセージの扱いを次の表に示します。
表2-2 コネクションの強制解放時の送受信中メッセージの扱い
端末タイプ | 送信メッセージ | 受信メッセージ |
---|
送信中断 | メッセージの破棄 | 再確立時の再送※ | メッセージの破棄 | 再確立時の再受信 |
---|
request型 | ○ | × | ○ | ○ | △ |
request型 (同期型) | ○ | ○ | × | ○ | × |
reply型 | ○ | × | △ | ○ | △ |
send型 | ○ | × | ○ | - | - |
receive型 | - | - | - | ○ | △ |
- (凡例)
- ○:処理をします。
- ×:処理をしません。
- △:相手システムに依存します。
- -:該当しません。
- 注※
- 再送の詳細については,「2.5 再送機能」を参照してください。
(4) コネクションを解放するときの注意事項
コネクションの状態が解放処理中の場合は,オンラインを終了することができません。運用コマンド(mcftdctcn -f)を入力してコネクションを解放してから,オンラインを終了してください。コネクションの状態を確認するときは,運用コマンド(mcftlscn)を入力してください。