4.1.5 送信メッセージの迂回判定

コネクション障害によって使用中のコネクションが使用できなくなった場合,送信メッセージの迂回判定UOCで,同じコネクショングループ内のほかのコネクションを使用(迂回)するかどうかを判断できます。メッセージを迂回することを決定すると,メッセージの再送を試みます。

送信メッセージの迂回判定UOCは,次に示す二つの条件を満たす場合に起動します。

送信メッセージの迂回判定UOCが起動されない場合は,該当する送信メッセージを送信処理以前の状態に戻します。このとき,論理端末が閉塞されていなければ,送信メッセージの送信を続行します。また,論理端末が閉塞されていれば,送信メッセージは出力キュー上に残されます。

ユーザは,MCFメイン関数でUOC関数のアドレスを設定します。

<この項の構成>
(1) 送信メッセージの迂回判定
(2) UOCエラーリターン処理
(3) UOCパラメタ不正の場合の処理
(4) OpenTP1への組み込み方法

(1) 送信メッセージの迂回判定

送信するメッセージが格納されている送信バッファが送信メッセージの迂回判定UOCに渡されます。UOCでは,送信バッファの情報,および通信管理から通知されるリターンコードを使用して,送信メッセージの迂回判定をします。

判定後のメッセージを迂回するかどうかは,リターン値で示します。

送信メッセージを迂回しない場合は,迂回不可メッセージ廃棄通知イベント(MDELEVT)を通知して,送信メッセージを廃棄します。

送信メッセージの迂回判定の処理を次の図に示します。

図4-3 送信メッセージの迂回判定の処理

[図データ]

(2) UOCエラーリターン処理

UOCからDCMCF_UOC_MSG_NGでリターンした場合,MCFはメッセージログを出力し,迂回不可メッセージ廃棄通知イベント(MDELEVT)を通知します。該当するメッセージは廃棄されます。

(3) UOCパラメタ不正の場合の処理

UOCで設定した値に不正があった場合,MCFはメッセージログを出力し,迂回不可メッセージ廃棄通知イベント(MDELEVT)を通知します。該当するメッセージは廃棄されます。

(4) OpenTP1への組み込み方法

入力メッセージ編集UOCの組み込み方法と同じです。「4.1.1(5) OpenTP1への組み込み方法」を参照してください。