mcftalccnコネクション定義の開始)-HSC2手順(非同期モード)

形式

mcftalccn  -c コネクションID
          -p hsc2
          -g "sndbuf=メッセージ送信用バッファグループ番号
              rcvbuf=メッセージ受信用バッファグループ番号"
        〔-e "〔msgbuf=メッセージ編集用バッファグループ番号〕
              〔count=メッセージ編集用バッファ数〕"〕
        〔-i auto|manual
          -k 回線リストファイル名称
        〔-y winner|loser〕
        〔-l auto|manual
        〔-u accept|ignore〕
        〔-n "tid=自システムのターミナルID"〕
        〔-w "〔calltone=呼び出しトーン時間〕
              〔anstone=アンサトーン時間〕"〕
        〔-f "〔eotctrl=use|nouse〕
              〔holdtime=回線接続維持時間〕
              〔eotexl=自システム発信時のEOT交換回数〕
              〔eotexr=相手システム発信時のEOT交換回数〕
              〔eottime=EOT交換間隔時間〕"〕
        〔-x auto|manual〕
        〔-d "〔retrycnt=発信再試行回数〕
              〔retryint=発信再試行間隔時間〕"〕
        〔-r "reverse=use|nouse"
        〔-j "idchange=use|nouse"
        〔-v "discinf=use|nouse"
        〔-z "linecont=winner|loser"
        〔-B "〔ttd=use|nouse〕
              〔wack=use|nouse〕"〕

機能

コネクションに関する環境を定義します。

オプション

●-c コネクションID  ~〈1~8文字の識別子〉

コネクションIDを指定します。

このコネクションIDは,ほかのmcftalccnコマンドの-cオプションで指定するコネクションIDと重複して指定できません。

●-p hsc2

プロトコルの種別を指定します。

hsc2
HSC2手順

●-g

(オペランド)

sndbuf=メッセージ送信用バッファグループ番号  ~〈符号なし整数〉((1~512))
メッセージ送信用バッファのグループ番号を指定します。
mcftbufコマンドの-gオプションのgroupnoオペランドに指定されているバッファグループ番号を指定してください。
rcvbuf=メッセージ受信用バッファグループ番号  ~〈符号なし整数〉((1~512))
メッセージ受信用バッファのグループ番号を指定します。
mcftbufコマンドの-gオプションのgroupnoオペランドに指定されているバッファグループ番号を指定してください。

●-e

(オペランド)

msgbuf=メッセージ編集用バッファグループ番号  ~〈符号なし整数〉((1~512))
入力および出力メッセージ編集UOCの場合,メッセージ編集用として使用するバッファグループ番号を指定します。
このオペランドを省略した場合は,メッセージ編集用バッファは確保されません。メッセージ編集用バッファグループ番号は,mcftbufコマンドの-gオプションのgroupnoオペランドで指定するバッファグループ番号を指定してください。
count=メッセージ編集用バッファ数  ~〈符号なし整数〉((1~131070))
入力および出力メッセージ編集UOCの場合,メッセージ編集用として使用するバッファの数を指定します。
msgbufオペランドで指定するメッセージ編集用バッファグループ番号に対応するmcftbufコマンドの-gオプションのcount,およびextendオペランドで指定するバッファ数の中から,メッセージ編集用に使用するバッファ数を指定してください。
また,このオペランドの指定はmcftbufコマンドの-gオプションのcount,およびextendオペランドで指定されたバッファ数の合計値を超える指定はできません。
-eオプションのmsgbufオペランドを省略した場合は,このオペランドの指定は無効です。

●-i auto|manual  ~《manual》

OpenTP1システム開始時および再開始時に,コネクションを自動的に確立するかどうかを指定します。

auto
OpenTP1システム開始時および再開始時に,コネクションを自動的に確立します。
manual
MCF起動後,運用コマンド(mcftactcn)を入力して,コネクションを確立します。

●-k 回線リストファイル名称  ~〈1~8文字の識別子〉

HSC2手順(非同期モード)で使用する回線に対応する回線リストファイル名称を指定します。

通信管理の構成定義(basiclineのnameオペランド)で指定した回線名称と同じ回線名称を指定してください。

XNF/ASの構成定義については,マニュアル「通信管理 XNF/AS 構成定義編」を参照してください。

●-y winner|loser  ~《winner》

コンテンション発生時の優先,非優先を指定します。

winner
優先局
loser
非優先局

●-l auto|manual  ~《manual》

コネクションの確立と同時に,論理端末の閉塞解除をするかどうかを指定します。

auto
論理端末を自動的に閉塞解除します。
manual
運用コマンド(mcftactle)を入力して,論理端末を閉塞解除します。

●-u accept|ignore  ~《accept》

相手システムから逆中断(RVI)を受信した場合の対処方法を指定します。

accept
逆中断を受理してテキストの送信を中断します。
ignore
逆中断を無視してテキストの送信を継続します。

●-n

(オペランド)

tid=自システムのターミナルID  ~〈1~15文字の英数字〉
自システムのターミナルIDを指定します。このIDは,回線接続時に相手システムに通知されます。
このオプションは,mcftalccnコマンド-jオプションのidchangeオペランドでnouseを指定して,ID交換をしない場合には無効です。

●-w

(オペランド)

calltone=呼び出しトーン時間  ~〈符号なし整数〉((0~204))《0》(単位:秒)
電話網接続での発信時に送出する呼び出しトーン時間を指定します。
このオペランドを省略した場合,または0を指定した場合,呼び出しトーンは送出しません。
このオペランドは,回線交換網接続時および着信時は不要です。また,ハードウェアの仕様によって,指定した値が0.8の倍数に切り上げられる場合があります。
anstone=アンサトーン時間  ~〈符号なし整数〉((0~204))《0》(単位:秒)
電話網接続での着信時に送出するアンサトーン時間を指定します。
このオペランドを省略した場合,または0を指定した場合,アンサトーンは送出しません。
このオペランドは,回線交換網接続時および着信時は不要です。また,ハードウェアの仕様によって,指定した値が0.8の倍数に切り上げられる場合があります。

●-f

(オペランド)

eotctrl=use|nouse  ~《use》
EOT交換をするかどうかを指定します。
use
EOT交換をします。
nouse
EOT交換をしません。
holdtime=回線接続維持時間  ~〈符号なし整数〉((0~4096))《1》(単位:秒)
送受信のメッセージがなくなってから,回線を切断するまでの回線接続維持時間を秒単位で指定します。通信管理の構成定義で指定した時間より,小さい値を指定してください。0を指定した場合,時間監視はしません。eotctrlオペランドでnouseを指定したときだけ指定してください。
eotexl=自システム発信時のEOT交換回数  ~〈符号なし整数〉((1~255))《1》
自システムから発信し,回線を接続した場合のEOT交換をする回数を指定します。
このオペランドで255を指定した場合,無限回EOT交換をします。
eotctrlオペランドでnouseを指定した場合,このオペランドは無効です。
eotexr=相手システム発信時のEOT交換回数  ~〈符号なし整数〉((1~255))《255》
相手システムから発信し,回線を接続した場合のEOT交換をする回数を指定します。
このオペランドを省略した場合,または255を指定した場合,無限回EOT交換をします。
eotctrlオペランドでnouseを指定した場合,このオペランドは無効です。
eottime=EOT交換間隔時間  ~〈符号なし整数〉((0~10))《1》(単位:秒)
1回のEOT交換が終了してから,次のEOT交換が始まるまでの間の時間を指定します。
このオペランドで0を指定した場合,間隔時間を空けないで,即時にEOT交換をします。
eotctrlオペランドでnouseを指定した場合,このオペランドは無効です。

●-x auto|manual  ~《auto》

発信による回線接続時,相手システムが使用中などの要因で接続できなかった場合,自動的に回線接続の再試行をするかどうかを指定します。

auto
自動的に回線を接続します。
manual
自動的に回線を接続しません。

●-d

(オペランド)

retrycnt=発信再試行回数  ~〈符号なし整数〉((1~255))《6》(単位:秒)
発信による回線接続を再試行する回数を指定します。
255を指定した場合,無限回再試行します。
-xオプションでmanualを指定した場合,このオペランドは無効です。
retryint=発信再試行間隔時間  ~〈符号なし整数〉((1~180))《60》(単位:秒)
回線接続の再試行間隔時間を指定します。
-xオプションでmanualを指定した場合,このオペランドは無効です。
発信再試行間隔時間が経過しても,回線に空きがない場合は,発信の再試行処理が遅れることがあります。

●-r

(オペランド)

reverse=use|nouse  ~《nouse》
送受信反転制御を使用するかどうかを指定します。
TP1/NET/HSCのHSC2手順(非同期モード)では,内部で送受信のコンテンションが発生した場合,受信が優先されます。受信完了後直ちに送受信処理をすることを送受信反転制御といいます。送受信反転制御を使用する場合には,useを指定してください。
use
送受信反転制御を使用します。
nouse
送受信反転制御を使用しません。

●-j

(オペランド)

idchange=use|nouse  ~《use》
回線接続時,ID交換をするかどうかを指定します。
use
ID交換をします。
nouse
ID交換をしません。

●-v

(オペランド)

discinf=use|nouse  ~《nouse》
回線接続終了時にCERREVTを通知するかどうかを指定します。
use
回線接続終了時にCERREVTを通知します。
nouse
回線接続終了時にCERREVTを通知しません。

●-z

(オペランド)

linecont=winner|loser  ~《winner》

複数の回線間で発信または着信のコンテンションが発生した場合の優先とする側を指定します。

このオペランドは,非同期モードで一つのコネクションに複数の回線を指定した場合に有効です。

winner
自システムからの発信を優先して回線を接続します。
loser
相手システムからの発信を優先して回線を接続します。

●-B

(オペランド)

ttd=use|nouse  ~《use》
メッセージ送信時,TP1/NET/HSCの内部処理で一時的に送信ができない場合,相手システムに対してTTD(一時送信延期)を送信するかどうかを指定します。
use
TTDを送信します。
nouse
TTDを送信しません。
wack=use|nouse  ~《use》
メッセージ受信時,TP1/NET/HSCの内部処理で一時的に受信ができない場合,相手システムに対してWACK(一時受信抑止)を送信するかどうかを指定します。
use
WACKを送信します。
nouse
WACKを送信しません。

注意事項

HSC2手順(非同期モード)を使用する場合,gオプションおよび-eオプションで指定するバッファグループ番号に対応するバッファグループ定義のmcftbufコマンドでは,1コネクション単位に次の表に示す資源が必要です。バッファグループ定義については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。

バッファ種別lengthオペランドcountオペランド
sndbuf送信最大セグメント長※1(回線数×最大セグメント分割数)以上
rcvbuf受信最大セグメント長※1(回線数×最大セグメント分割数+1)以上
msgbuf※2入力および出力メッセージ編集UOCで編集したあとの最大セグメント長(最大セグメント分割数×2)以上
注※1
送信最大セグメント長,および受信最大セグメント長は,8162バイトとします。ただし,透過モードの場合は,8160バイトにしてください。この場合のセグメント長は,テキスト形態の4バイトを含みます。
注※2
入力および出力メッセージ編集UOCを使用しない場合は不要です。

なお,この値より小さい値を指定した場合,オンライン実行中にバッファ不足が発生する可能性があるので,必ず上記の値またはそれ以上の値を指定してください。また,複数のコネクションでバッファグループを共有する場合,バッファ数はコネクションごとの和を,バッファ長はコネクション間で最大値を指定してください。