非同期モードの場合に回線を維持するためのEOT交換について説明します。
HSC2手順(非同期モード)では,回線維持モードになったときにEOT交換をして,相手システムとの回線接続状態を維持します。EOT交換は,相手システムとEOTの送受信をすることで,回線接続状態を確認することです。MCF通信構成定義(mcftalccn -f)のeotctrlオペランドでuseを指定するか,またはこのオペランドを省略するとEOT交換をします。EOT交換中に送受信メッセージが発生すると,EOT交換を中断し,送受信処理をします。また,EOT交換の結果で回線が切断されると,MCF通信構成定義(mcftalccn -v)のdiscinfオペランドをuseに指定することで,回線維持終了通知として障害通知イベント(CERREVT)を通知します。MCF通信構成定義については,6章の「TP1/NET/HSC固有のシステム定義の種類-HSC2手順(非同期モード)」を参照してください。
非同期モードの場合のEOT交換の処理の流れを,メッセージ送信後と受信後に分けて,図3-15および図3-16に示します。
図3-15 非同期モードのメッセージ送信後のEOT交換
図3-16 非同期モードのメッセージ受信後のEOT交換
HSC2手順(非同期モード)は,MCF通信構成定義(mcftalccn -f)のeotctrlオペランドでnouseを指定すると,EOT交換をしないで,時間監視をして回線を維持します。このとき,MCF通信構成定義(mcftalccn -f)のholdtimeオペランドで指定した時間だけ,相手システムとの回線接続状態を維持します。指定した時間にメッセージの送受信がない場合は,接続中の回線を切断します。このとき,MCF通信構成定義(mcftalccn -v)のdiscinfオペランドでuseを指定すると,回線維持終了通知として障害通知イベント(CERREVT)を通知します。また,メッセージ送受信があった場合は,時間監視を中止し,通常のメッセージの送受信をします。MCF通信構成定義については,6章の「TP1/NET/HSC固有のシステム定義の種類-HSC2手順(非同期モード)」を参照してください。