2.1.4 論理端末の閉塞と閉塞解除

論理端末は,コネクションとUAPの間に位置し,メッセージの送受信をする論理的なインタフェース概念です。

論理端末の状態を次に示します。

<この項の構成>
(1) 論理端末の閉塞
(2) 論理端末の閉塞解除

(1) 論理端末の閉塞

論理端末の閉塞方法には,次に示す方法があります。

(a) 自動閉塞(暗黙閉塞)

AP間通信の終了,またはコネクション障害と同時に,自動的に論理端末を閉塞します。

(b) 手動閉塞(明示閉塞)

ユーザが,運用コマンド(mcftdctle)を入力して論理端末を明示的に閉塞します。

メッセージの送信中に手動閉塞した場合,送信メッセージは未送信の扱いになります。ただし,閉塞のタイミングによって相手システムへメッセージが正常に送信される場合もあるため,メッセージ通番でメッセージが二重に送信されていないかをチェックしてください。

(c) 障害閉塞(暗黙閉塞)

論理端末レベルの障害(障害通知イベントのCERREVT)が発生したとき,障害が発生した論理端末を暗黙的に閉塞します。

(2) 論理端末の閉塞解除

論理端末の閉塞解除方法には,次に示す方法があります。

(a) 自動解除

AP間通信の準備の完了と同時に,自動的に論理端末の閉塞解除をする方法です。

MCF通信構成定義(mcftalccn -l)でautoを指定しておくと,AP間通信の準備の完了と同時に論理端末を自動的に閉塞解除します。この時点から,相手システムへメッセージを送信できるようになります。ただし,運用コマンド(mcftdctle)で論理端末を閉塞している場合,自動的に閉塞解除はしません。

(b) 手動解除

運用コマンド(mcftactle)を入力して論理端末の閉塞解除をする方法です。

MCF通信構成定義(mcftalccn -l)でmanualを指定した場合,AP間通信の準備が完了しても論理端末の閉塞解除はされません。この時点では,UAPが送信要求したメッセージ(send)は出力キューに保留されます。その場合,運用コマンド(mcftactle)を入力して論理端末の閉塞解除をします。