dc_mcf_receive一方送信メッセージの受信(C言語)

形式

ANSI C,C++の形式

#include <dcmcf.h>
int  dc_mcf_receive(DCLONG  action,DCLONG  commform,char  *termnam,
                   char  *resv01,char  *recvdata,DCLONG  *rdataleng,
                   DCLONG  inbufleng,DCLONG  *time)

K&R版 Cの形式

#include <dcmcf.h>
int dc_mcf_receive(action,commform,termnam,resv01,recvdata,
                  rdataleng,inbufleng,time)
DCLONG      action;
DCLONG      commform;
char        *termnam;
char        *resv01;
char        *recvdata;
DCLONG      *rdataleng;
DCLONG      inbufleng;
DCLONG      *time;

機能

論理端末に届いたメッセージのうち,一つのセグメントを受信します。セグメントの数だけdc_mcf_receive関数を呼び出すと,一つの論理メッセージを受信できます。

dc_mcf_receive関数で受信できるメッセージの種類を次に示します。

TP1/NET/X25を使用して通信する場合,相手システムから送信されるメッセージは,常に単一セグメントで構成されます。

セグメントを受信する領域の形式を次に示します。Lは,バッファ形式1の場合は8バイト,バッファ形式2の場合は4バイトです。

[図データ]

制御ヘッダは,MCF通信構成定義でmcftalccn -o ctlheader=useを指定したときだけ付けられます。制御ヘッダの内容を次に示します。

[図データ]

XX
【PVCの場合】
リセットパケットの原因コード。この値は相手システムに依存します。
【VCの場合】
予備(0)
YY
【PVCの場合】
リセットパケットの診断コード。この値は相手システムに依存します。
【VCの場合】
予備(0)
ZZ
【PVCの場合】
27ビット:相手システムから受信したデータパケットのQビット
26~25ビット:メッセージ種別
  • (10)2:リセットメッセージ(テキスト部は存在しません)
  • (00)2:通常メッセージ
24~20ビット:予備(0)
【VCの場合】
27ビット:相手システムから受信したデータパケットのQビット
26~25ビット:メッセージ種別
  • (11)2:割り込みメッセージ
  • (00)2:通常メッセージ
24~20ビット:予備(0)

制御ヘッダの構造体は,PVCの場合は<dcmx25c.h>に,VCの場合は<dcmx2m.h>に定義してあります。

各構造体の形式を次に示します。

【PVCの場合】dcmx25c.hに定義

typedef struct {
   unsigned char   id;                …制御ヘッダID (20)16
   unsigned char   cause;             …リセットパケットの原因コード
   unsigned char   diag;              …リセットパケットの診断コード
   unsigned char   dcmx25_ctlbit;
} dcmx25_ctl_type;

【VCの場合】dcmx2m.hに定義

typedef struct {
   unsigned char   id;                …制御ヘッダID (20)16
   unsigned char   rsv1;              …予備
   unsigned char   rsv2;              …予備
   unsigned char   dcmx2m_ctlbit;
} dcmx2m_ctl_type;

制御ヘッダに対してビット単位でアクセスできません。制御ヘッダ内への設定・参照は,ビット演算で実行するようにしてください。

設定例
データパケットのQビット設定時の例

dcmx25_ctlbit |= 0x80 ;

UAPで値を設定する引数

●action

メッセージの先頭セグメントを受信するかどうか,および使用するバッファ形式を,次の形式で設定します。

{DCMCFFRST|DCMCFSEG}〔|{DCMCFBUF1|DCMCFBUF2}〕

DCMCFFRST
先頭セグメントを受信する場合,およびメッセージが単一セグメントの場合に設定します。
DCMCFSEG
中間セグメントまたは最終セグメントを受信する場合に設定します。
DCMCFBUF1
バッファ形式1を使用する場合に設定します。
DCMCFBUF2
バッファ形式2を使用する場合に設定します。

●commform

DCNOFLAGSを設定します。

●termnam

中間セグメントまたは最終セグメントを受信する場合は,入力元の論理端末名称を設定します。論理端末名称には,先頭セグメントを受信したときに返された論理端末名称を設定します。

先頭セグメントの処理終了後,termnamにはOpenTP1から値が返ります。

●resv01

ヌル文字を設定します。

●recvdata

セグメントを受信する領域を設定します。

dc_mcf_receive関数が終了すると,メッセージのセグメントの一つが返されます。

処理終了後,recvdataにはOpenTP1から値が返ります。

●inbufleng

セグメントを受信する領域の長さを設定します。

OpenTP1から値が返される引数

●termnam

先頭セグメントを受信する場合だけ,入力元の論理端末名称が返されます。

中間セグメントまたは最終セグメントを受信する場合は,ここで返された論理端末名称をtermnamに設定してください。

●recvdata

受信したセグメントの内容が返されます。VCの場合,0バイトセグメントは受信しないで破棄します。

●rdataleng

受信したセグメントの長さが返されます。

●time

メッセージを受信した時刻が,1970年1月1日0時0分0秒からの通算の秒数で返されます。

リターン値

リターン値リターン値
(数値)
意味
DCMCFRTN_000000正常に終了しました。
DCMCFRTN_71000-12000先頭セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を2回以上呼び出しています。中間セグメントまたは最終セグメントを受信する場合は,actionにDCMCFSEGを設定してdc_mcf_receive関数を呼び出してください。
DCMCFRTN_71001-12001メッセージの最終セグメントを受信したあとで,次のセグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出しています。直前に呼び出したdc_mcf_receive関数でメッセージはすべて受信しました。
このリターン値が返されたあとに,再びdc_mcf_receive関数を呼び出した場合は,リターン値DCMCFRTN_72000が返されます。
DCMCFRTN_71002-12002メッセージキューからの入力処理中に障害が発生しました。
メッセージキューが閉塞されています。
DCMCFRTN_72000-13000<MHPの実行でリターンした場合>
  • 先頭セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出す前に,中間セグメントまたは最終セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出しています。先頭セグメントを受信する場合は,actionにDCMCFFRSTを設定してdc_mcf_receive関数を呼び出してください。
  • リターン値DCMCFRTN_71001が返されたあとに,再びdc_mcf_receive関数を呼び出しています。
<SPPの実行でリターンした場合>
SPPではdc_mcf_receive関数を呼び出せません。
DCMCFRTN_72001-13001termnamに設定した論理端末名称が間違っています。
DCMCFRTN_72013-13013inbuflengの指定値を超えるメッセージ(セグメント)を受信しました。inbuflengの指定値を超えた部分は切り捨てられました。
DCMCFRTN_72016-13016actionに設定した値が間違っています。
resv01に設定した値が間違っています。
引数に設定した値に間違いがあります。
DCMCFRTN_72024-13024commformに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_72025-13025actionに設定したセグメント種別(DCMCFFRSTまたはDCMCFSEG)の値が間違っています。
DCMCFRTN_72036-13036inbuflengの指定値が不足しています。バッファ形式1の場合は9バイト以上,バッファ形式2の場合は5バイト以上の領域を確保してください。
上記以外プログラムの破壊などによる,予期しないエラーが発生しました。
(凡例)
-:該当しません。