分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/XMAP3編

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2.4.11 キー入力サービス

TP1/NET/XMAP3では,XMAP3 Serverの機能によって論理端末画面からのキー入力サービスを提供しています。

<この項の構成>
(1) 送信要求発生時の処理
(2) 印刷キー処理
(3) キーボード状態の変更

(1) 送信要求発生時の処理

TP1/NET/XMAP3での送信要求発生(論理端末画面からの画面確定キー入力)時の処理を,次の表に示します。

表2-6 送信要求発生時の処理

項番 キー TP1/NET/XMAP3の処理 XP/Wのキーシンボル名称
(マクロ値)
オンライン用キー AX仕様キー
1 実行 Enter
(テンキー部)
アプリケーション決定後UAP起動 TX_MKLNFED
2 PA1 PageUp TX_MKPA1
3 PA2 PageDown TX_MKPA2
4 PA3 Ctrl+PageDown TX_MKPA3
5 スクリーン Ctrl+Delete TX_MKSCREN
6 中断 Ctrl+S TX_MKBREAK
7 割込 Break
Ctrl+Pause
TX_MKINTER
8 印刷 Ctrl+P 印刷キー処理(論理ハードコピーの出力) TX_MKPRINT
9 PF1 F1 アプリケーション決定後UAP起動 TX_MKF1
10 PF2 F2 TX_MKF2
11 PF3 F3 TX_MKF3
12 PF4 F4 TX_MKF4
13 PF5 F5 TX_MKF5
14 PF6 F6 TX_MKF6
15 PF7 F7 TX_MKF7
16 PF8 F8 TX_MKF8
17 PF9 F9 TX_MKF9
18 PF10 F10 TX_MKF10
19 PF11 F11 TX_MKF11
20 PF12 F12 TX_MKF12
21 コントロール+PF1 Shift+F1 TX_MKF13
22 コントロール+PF2 Shift+F2 TX_MKF14
23 コントロール+PF3 Shift+F3 TX_MKF15
24 コントロール+PF4 Shift+F4 TX_MKF16
25 コントロール+PF5 Shift+F5 TX_MKF17
26 コントロール+PF6 Shift+F6 TX_MKF18
27 コントロール+PF7 Shift+F7 TX_MKF19
28 コントロール+PF8 Shift+F8 TX_MKF20
29 コントロール+PF9 Shift+F9 TX_MKF21
30 コントロール+PF10 Shift+F10 TX_MKF22
31 コントロール+PF11 Shift+F11 TX_MKF23
32 コントロール+PF12 Shift+F12 TX_MKF24

その他の画面確定キーの入力については表示印刷サービスが処理しますが,入力エラーとなってブザーが鳴ります。

次メッセージ要求キーとして使用しているキーは,UAP起動や論理ハードコピーの出力をするキーとしては使用できません。

(2) 印刷キー処理

TP1/NET/XMAP3では,表示印刷サービスから印刷キーの入力を受け付けると,表示印刷サービスに対して論理ハードコピーの要求をします。

論理ハードコピーの出力先プリンタは,XMAP3 Server表示・印刷環境ファイルの表示サービス名(DCPSNM)の指定に従います。ここで指定する表示サービス名と,コネクション定義(mcftalccn -S)のsvnameオペランドで指定する接続対象の表示印刷サービス名とは,重ならないように注意してください。二重に指定した場合,論理ハードコピーが正しく行われないことがあります。

XMAP3 Server表示・印刷環境ファイルに表示サービス名の指定がない場合は,印刷キーを入力しても論理ハードコピーは取得できません。

また,エラーなどによって論理ハードコピーの取得ができない場合は,オペレータインジケータに表示します。

(3) キーボード状態の変更

論理端末からのメッセージをOpenTP1システムが受信すると,TP1/NET/XMAP3は論理端末定義(mcftalcle)とUAPの型に応じて,論理端末画面のキーボードロックを解除するかどうかを決定します。論理端末画面のキーボード状態を次の表に示します。

表2-7 論理端末画面のキーボード状態

論理端末定義(mcftalcle) アプリケーションの型1 メッセージ入力時のキーボード状態 キーボードロックを解除するタイミング
keyboard
オペランド
unlock
オペランド
aplock send cont ロック状態 応答メッセージ送信時234
ans ロック状態 応答メッセージ送信時234
noans(MHP) ロック状態 一方送信メッセージ送信時
noans(SPP) ロック解除状態
auto cont ロック状態 応答メッセージ送信時234
ans ロック状態 応答メッセージ送信時234
noans(MHP) ロック状態 MHP(正常,異常)終了時5
noans(SPP) ロック解除状態
aptype 定義不可 cont ロック状態 応答メッセージ送信時34
ans ロック状態 応答メッセージ送信時34
noans(MHP) ロック解除状態
noans(SPP) ロック解除状態
(凡例)
−:該当しません。
注※1
論理端末からのメッセージを処理するために起動されるアプリケーションの型です。
注※2
keyboardオペランドの指定は無効になります。この場合には,aptypeが指定されたものとして扱います。
注※3
アプリケーション起動によって応答権をほかのUAPに委譲した場合,キーボードロック解除のタイミングは,応答権を委譲されたアプリケーションが応答メッセージを送信したときになります。
注※4
起動されたアプリケーション(MHP)の障害などによってエラーイベントが起動された場合,このエラーイベントに応答権が委譲されます。キーボードロック解除のタイミングはエラーイベントが応答メッセージを送信したときになります。ただし,エラーイベント未定義時はアプリケーション(MHP)終了時にキーボードロックが解除されます。
注※5
起動されたアプリケーション(MHP)の障害などによってエラーイベントが起動された場合,キーボードロックはエラーイベントが終了するまで解除されません。

なお,キーボードロック解除のタイミングがメッセージ送信時の場合,ロックを解除するかどうかは,メッセージ送信時に指定したマップのマップ定義に従います。ロックを解除する場合のマップ定義には,PHSEG文のCNTRLオペランドにFRKBを指定してください。PHSEG文のCNTRLオペランドを省略した場合,またはPHSEG文のCNTRLオペランドにNOFRを指定した場合は,ロックが解除されません。

キーボードロックを[取消]キーなどで解除して,新たなメッセージを入力した場合には,入力された新たなメッセージは破棄されます。ただし,次の場合には入力された新たなメッセージは破棄されず,正常に受け付けられます。