TP1/NET/HDLCは,通信相手システムとの間で,論理的な通信路(コネクション)を確立してメッセージを送受信します。
TP1/NET/HDLCからコネクションを確立します。コネクションの確立方法には,発呼型と着呼型の二つがあります。
自システムからコネクションの確立を要求する方法です。
オンライン開始時に指定した定義オブジェクトファイルの内容,またはオンライン運用中の運用コマンド入力によって,TP1/NET/HDLCは相手システムにコネクションの確立を要求します。相手システムからのコネクション確立応答を受信すると,コネクションが確立し,メッセージの送受信ができる状態になります。TP1/NET/HDLCは,状態通知イベント(COPNEVT)によって,UAPにコネクションの確立を通知します。
発呼型のコネクションの確立方法を次の図に示します。
図2-1 コネクションの確立(発呼型)
相手システムからのコネクションの確立要求を受け付ける方法です。
オンライン開始時,定義オブジェクトファイルの内容,または運用コマンドによってTP1/NET/HDLCを起動し,相手システムからのコネクション確立要求を待ちます。確立要求を受けると,TP1/NET/HDLCは相手システムにコネクション確立応答を返します。応答を返した時点でコネクションが確立し,メッセージの送受信ができる状態になります。TP1/NET/HDLCは,状態通知イベント(COPNEVT)によって,UAPにコネクションの確立を通知します。
着呼型のコネクションの確立方法を次の図に示します。
図2-2 コネクションの確立(着呼型)
オンライン終了時または運用コマンドの入力によって,TP1/NET/HDLCはコネクションを解放します。解放時には,確立時の型が引き継がれます。発呼型で確立したときは自システムから解放要求をしてコネクションを解放します。着呼型で確立したときは相手システムの解放要求によってコネクションを解放します。TP1/NET/HDLCは,状態通知イベント(COLSEVT)によって,UAPにコネクションの解放を通知します。ただし,オンライン終了時はこのイベントは通知されません。
発呼型で確立したコネクションの解放を次の図に示します。
図2-3 コネクションの解放(発呼型)
コネクションに障害が発生すると,コネクションが切断され,メッセージが送受信できない状態になります。コネクションが切断された場合,TP1/NET/HDLCは障害通知イベント(CERREVT)によって,障害の発生とコネクションの切断をUAPに通知します。コネクション切断時の障害対策については,「8.2 コネクション障害」を参照してください。
コネクションの切断を次の図に示します。
図2-4 コネクションの切断