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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/User Agent編


SEND − メッセージの送信(データ操作言語)

〈このページの構成〉

形式1(セグメントの内容を設定して送信する場合)

DATA DIVISION(通信記述項)の指定

CD 通信記述名
   FOR {OUTPUT | I-O}
  〔STATUS KEY IS データ名1〕
  〔SYMBOLIC TERMINAL IS データ名2〕
  〔SYNCHRONOUS MODE IS {SYNC | ASYNC | データ名6}〕
  〔SWITCHING MODE IS {NORMAL | PRIOR | データ名7}〕
  〔DETAIL MODE IS データ名10〕
  〔WAITING TIME IS データ名11〕.

DATA DIVISION(データ記述項)の指定

01  一意名1.
    02  データ名A   PIC 9(4)  COMP.
    02  データ名B   PIC X(2).
    02  データ名C   PIC X(n).
01  一意名3.
    02  データ名D   PIC 9(4)  COMP.
    02  データ名E   PIC X(2).
    02  データ名F   PIC X(n).

PROCEDURE DIVISION(通信文)の指定

SEND 通信記述名 FROM 一意名1
   〔WITH {ESI | EMI | 一意名2}〕
   〔BEFORE RECEIVING MESSAGE INTO 一意名3〕.

形式2(セグメントの内容を設定しないで,メッセージの送信の終了だけ連絡する場合)

DATA DIVISION(通信記述項)の指定

CD 通信記述名
   FOR {OUTPUT | I-O}
  〔STATUS KEY IS データ名1〕
  〔SYMBOLIC TERMINAL IS データ名2〕
  〔SWITCHING MODE IS {NORMAL | PRIOR | データ名7}〕.

PROCEDURE DIVISION(通信文)の指定

SEND 通信記述名  WITH EMI.

機能

次に示すCALLインタフェースの機能を実現します。

同期型のメッセージの送受信では,単一セグメントの論理メッセージだけを扱えます。

セグメントを送信する領域(一意名1で示す領域)の形式を次に示します。

[図データ]

同期型メッセージの送受信の場合,セグメントを受信する領域(一意名3で示す領域)も設定します。

セグメントを受信する領域の形式を次に示します。

[図データ]

UAPで値を設定する項目

●FOR句

次のどちらかの値を設定します。

OUTPUT

一方送信メッセージの送信

I-O

応答メッセージの送信,または同期型のメッセージの送受信

●SYMBOLIC TERMINAL句

論理端末名称を設定したデータ項目を設定します。データ名2に出力先の論理端末名称を設定します。論理端末名称は最大8バイトの長さです。8バイトに満たない場合,論理端末名称の後ろを空白で埋めてください。

●SYNCHRONOUS MODE句

非同期型でメッセージを送信するか,同期型でメッセージを送信するかを設定します。

SYNC

同期型のメッセージの送受信

同期型のメッセージの送受信のとき設定します。

ASYNC

非同期型のメッセージの送信

一方送信メッセージの送信,または応答メッセージの送信のとき設定します。

データ名6

次の値を設定したデータ項目

'0'または'△':非同期型のメッセージの送信

'1':同期型のメッセージの送受信

省略した場合は,ASYNC(非同期型メッセージの送信)が設定されます。

●SWITCHING MODE句

一方送信メッセージの場合に,一般か優先かを設定します。

NORMAL

一般の一方送信メッセージ

PRIOR

優先の一方送信メッセージ

データ名7

次の値を設定したデータ項目

'0'または'△':一般の一方送信メッセージ

'1':優先の一方送信メッセージ

省略した場合および非応答型のアプリケーションから応答メッセージを送信した場合は,NORMAL(一般の一方送信メッセージ)が設定されます。

●DETAIL MODE句

非同期型のメッセージの送信の場合に,出力通番を付けるかどうかを設定します。データ名10に次のどちらかを設定します。

データ名10

次の値を設定したデータ項目

'0'または'△':出力通番を付けます。

'1':出力通番を付けません。

省略した場合および非応答型のアプリケーションから応答メッセージを送信した場合は,出力通番を付けません。

●WAITING TIME句

SEND文を実行してから終了するまでの,最大時間を設定したデータ項目を設定します。同期型のメッセージの送受信の場合に設定します。

データ名11

監視時間の値をHHMMSS00(HH:時 MM:分 SS:秒 00は固定)の形式で設定したデータ項目を設定します。

省略した場合,またはデータ名11に'00000000'を設定した場合,MCFマネジャ定義のUAP共通定義で指定した同期型送受信監視時間(mcfmuap -t sndrcvtim)が設定されます。

●データ名A

送信するセグメントの長さ+4を設定します。

●データ名B

MCFで使用する領域です。

●データ名C

送信するセグメントの内容を設定します。一つのセグメントで32000バイトまで送信できます。

●データ名E

MCFで使用する領域です。

●WITH句

送信するセグメントを設定します。非同期型のメッセージ送信の場合だけ設定します。

ESI

先頭セグメントまたは中間セグメントの送信

EMI

最終セグメントまたは単一セグメントの送信

一意名2

次の値を設定したデータ項目

'1':ESI(先頭セグメントまたは中間セグメントの送信)

'2':EMI(最終セグメントまたは単一セグメントの送信)

省略した場合は,EMI(最終セグメントまたは単一セグメントの送信)が設定されます。

なお,同期型のメッセージの送受信(SENDRECV)の場合は,EMIを指定するか,または指定を省略してください。

●BEFORE句

同期型のメッセージの送受信の場合に,セグメントを受信するデータ項目(一意名3)を設定します。一方送信メッセージの送信,または,応答メッセージの送信の場合,BEFORE句を省略します。

OpenTP1から値が返される項目

●STATUS KEY句

ステータスコードを受け取りたい場合に設定します。省略した場合は,ステータスコードを受け取れません。データ名1にステータスコードが返されます。

●データ名D

受信したセグメントの長さ+4が返されます。

●データ名F

受信したセグメントの内容が返されます。

ステータスコード

ステータスコード

意味

00000

正常に終了しました。

71002

メッセージキューへの出力処理中に障害が発生しました。

メッセージキューが閉塞されています。

メッセージキューが割り当てられていません。

データ名Aに32004バイトを超える値を設定しています。

MCFが終了処理中のため,メッセージの送信を受け付けられません。

71003

メッセージキューが満杯です。

71004

メッセージを格納するバッファをメモリ上に確保できませんでした。

71108

メッセージを送信しようとしましたが,送信先の管理テーブルが確保できませんでした。

プロセスのローカルメモリが不足しています。

72000

<MHPの実行でリターンした場合>

  • 先頭セグメントを受信するRECEIVE文を実行する前に,SEND文を実行しています。

  • 非応答型のアプリケーションからの問い合わせ応答をしない(UAP共通定義(mcfmuap -c)のnoansreplyオペランドにnoを指定)場合に,非応答型のアプリケーションから応答メッセージを送信しています。

<SPPの実行でリターンした場合>

  • トランザクションでないSPPの処理から,SEND文を実行しています。

  • SPPでは,応答メッセージを送信するSEND文を実行できません。

72001

SYMBOLIC TERMINAL句に設定した論理端末名称が間違っています。

SYMBOLIC TERMINAL句に設定した論理端末名称は,定義されていません。

SEND文を実行できない論理端末を設定しています。

<応答メッセージの送信を行う(FOR句にI-Oを設定し,かつ,SYNCHRONOUS MODE句を省略またはSYNCHRONOUS MODE句にASYNCを設定またはSYNCHRONOUS MODE句に0もしくは空白を設定したデータ名6を設定)場合>

入力元論理端末は,応答メッセージの送信をサポートしていません。

72005

<WITH句にESIを設定またはWITH句に1を設定した一意名2を設定した場合>

データ名Aに0から4バイト,またはマイナス値を設定しています。

72008

応答メッセージの最終セグメントを送信するSEND文を実行したあとに,再び応答メッセージを送信するSEND文を実行しています。

SEND文を実行して応答型のアプリケーションを起動させたあとで,再び応答メッセージを送信するSEND文を実行しています。

72013

データ名Fのサイズを超えるセグメントを受信しました。データ名Fのサイズを超えた部分は切り捨てられました。

72017

DETAIL MODE句に設定した値が間違っています。

72018

SWITCHING MODE句に設定した値が間違っています。

72020

SYNCHRONOUS MODE句に設定した値が間違っています。

72024

FOR句に設定した値が間違っています。

72026

WITH句に設定した値が間違っています。

72036

データ名Fのサイズが不足しています。5バイト以上の領域を確保してください。

72037

BEFORE句に設定した値が間違っています。

72041

<WITH句を省略またはWITH句にEMIを設定またはWITH句に2を設定した一意名2を設定した場合>

データ名Aに0から4バイト,またはマイナス値を設定しています。

<メッセージの送信の終了を連絡した場合>

WITH句にESIを設定またはWITH句に1を設定した一意名2を設定したSEND文を呼び出さないで,メッセージの送信の終了を連絡しています。

72045

継続問い合わせ応答型のアプリケーションはサポートしていません。

72047

継続問い合わせ応答型のアプリケーションはサポートしていません。

73001

データ名11に60秒を加算した時間が経過しましたが,相手システムまたはMCF通信プロセスからの応答がありません。

出力キューからのメッセージの読み込み時に障害が発生しました。

相手システムから受信打ち切りを受信しました。

同期型のメッセージを送信するSEND文を実行したあとで,UA障害またはコネクション障害が発生しました。

73002

メッセージを送信しようとしましたが,送信バッファまたは編集バッファを確保できませんでした。

出力先の論理端末でMCF通信プロセスの内部障害が発生しました。

73008

論理端末が閉塞中,またはMCFが終了処理中に,SEND文を呼び出しました。

73010

入力または出力メッセージ編集UOCで障害が発生しました。

メッセージの編集エラーが発生しました。

73015

出力先の論理端末は,ほかのUAPで仕掛り中です。

73018

WAITING TIME句に設定した値が間違っています。

上記以外

プログラムの破壊などによる,予期しないエラーが発生しました。