mcftalccnコネクション定義の開始

形式

mcftalccn  -c コネクションID
          -p ua
          -n x'自システムのPSAPアドレス'
          -g "sndbuf=メッセージ送信用バッファグループ番号
              rcvbuf=メッセージ受信用バッファグループ番号"
        〔-e "〔msgbuf=メッセージ編集用バッファグループ番号〕
              〔count=メッセージ編集用バッファ数〕"〕
          -m "mode=xnfh|xnfas"
        〔-i auto|manual
          -o old|new
          -u ht|ws
        〔-w "〔nomltim=プロトコル監視時間〕
              〔usertim=問い合わせ監視時間〕"〕
        〔-b "〔bretry=yes|no〕
              〔bretrycnt=コネクション確立時再試行回数〕
              〔bretryint=コネクション確立時再試行間隔〕"〕
        〔-k together|each〕
        〔-d 端末識別子の文字数〕
          -y e'制御UAの端末識別子'|x'制御UAの端末識別子'
          -q x'通信相手システムのPSAPアドレス'
          -z "〔dtea=x'現用相手DTEアドレス'〕
                slot=現用スロット番号
              〔altn_dtea=x'交代用相手DTEアドレス'〕
              〔altn_slot=交代用スロット番号〕"
        〔-l 0|2
        〔-f "〔leopnevt=use|nouse
              〔negomsg=use|nouse〕"〕

機能

コネクションに関する環境を定義します。

オプション

●-c コネクションID  ~〈1~8文字の識別子〉

このコネクションIDは,ほかのmcftalccnコマンドの-cオプションで指定するコネクションIDと重複して指定できません。

●-p ua

プロトコルの種別を指定します。

ua
OSAS/UAプロトコル

●-n x'自システムのPSAPアドレス'  ~〈1~142けたの16進数字〉

自システムのPSAPアドレスを指定します。xは,16進数形式で指定することを意味します。

PSAPアドレスの形式を次に示します。なお,NSAP値の形式については,マニュアル「システムセットアップガイド NSAPアドレス概説編」,「通信管理 XNF/H 構成定義編」,「通信管理 XNF/AS NSAPアドレス概説編」,または「通信管理 XNF/AS 構成定義編」を参照してください。

自システムのPSAPアドレスは,他の通信構成定義ファイルで指定する値と重複しないよう指定してください。

[図データ]

注※
自システムの場合,NSAPアドレス(NSAP ID,NSAP長,NSAP値)は指定しません。

●-g

(オペランド)

sndbuf=メッセージ送信用バッファグループ番号  ~〈符号なし整数〉((1~512))
メッセージ送信用バッファのグループ番号を指定します。
mcftbufコマンドの-gオプションのgroupnoオペランドに指定されているバッファグループ番号を指定してください。
-nオプションで指定する自システムのPSAPアドレスの値が,ほかのmcftalccn定義コマンドの値と同じ場合,このオペランドもほかのmcftalccn定義コマンドと同じ値を指定してください。
rcvbuf=メッセージ受信用バッファグループ番号  ~〈符号なし整数〉((1~512))
メッセージ受信用バッファのグループ番号を指定します。
mcftbufコマンドの-gオプションのgroupnoオペランドに指定されているバッファグループ番号を指定してください。
-nオプションで指定する自システムのPSAPアドレスの値が,ほかのmcftalccn定義コマンドの値と同じ場合,このオペランドもほかのmcftalccn定義コマンドと同じ値を指定してください。

●-e

(オペランド)

msgbuf=メッセージ編集用バッファグループ番号  ~〈符号なし整数〉((1~512))
入力および出力メッセージ編集UOCの場合,メッセージ編集用として使用するバッファグループ番号を指定します。
このオペランドを省略した場合は,メッセージ編集用バッファは確保されません。メッセージ編集用バッファグループ番号は,mcftbufコマンドの-gオプションのgroupnoオペランドで指定するバッファグループ番号を指定してください。
count=メッセージ編集用バッファ数  ~〈符号なし整数〉((1~131070))
入力および出力編集メッセージUOCの場合,メッセージ編集用として使用するバッファの数を指定します。
msgbufオペランドで指定するメッセージ編集用バッファグループ番号に対応するmcftbufコマンドの-gオプションのcount,およびextendオペランドで指定するバッファ数の中から,メッセージ編集用に使用するバッファ数を指定してください。
また,このオペランドの指定はmcftbufコマンドの-gオプションのcount,およびextendオペランドで指定されたバッファ数の合計値を超える指定はできません。
-eオプションのmsgbufオペランドを省略した場合は,このオペランドの指定は無効です。

●-m

(オペランド)

mode=xnfh|xnfas
使用する通信管理を指定します。
xnfh
XNF/Hを使用します。
xnfas
XNF/ASを使用します。
このオペランドは必ず指定してください。

●-i auto|manual  ~《manual》

OpenTP1システム開始時および再開始時にコネクションを自動的に確立するかどうかを指定します。

auto
OpenTP1システム開始時および再開始時にコネクションを自動的に確立します。
manual
MCF起動後,運用コマンドmcftactcnコマンドを入力してコネクションを確立します。

●-o old|new

OSAS/UAプロトコルの種別を指定します。XDM/DCCM3のシステムと接続するときはnewを指定します。

old
旧OSAS/UAプロトコル
new
新OSAS/UAプロトコル

●-u ht|ws

初期設定メッセージ(UINT)を重畳するNIF/OSI層のMPDUを指定します。

ht
UINTをInvoke(問い合わせ)MPDUに重畳します。
ws
UINTをInvoke(初期設定要求)MPDUおよびACSE層の初期設定要求に重畳します。

●-w

(オペランド)

nomltim=プロトコル監視時間  ~〈符号なし整数〉((0,10~65535))《60》(単位:秒)
usertimオペランド以外のOSAS/UAプロトコルで規定する監視時間を指定します(初期設定監視時間(T12),個別開局監視時間(T11),後続送信指示監視時間(T7),後続送信直後の監視時間(T9),例外報告監視時間(T11))。
0を指定した場合は,時間監視をしません。
usertim=問い合わせ監視時間  ~〈符号なし整数〉((0,10~65535))《60》(単位:秒)
問い合わせメッセージ送信後,応答メッセージを受信するまでの監視時間を指定します。
0を指定した場合は,時間監視をしません。また,このオペランドは,mcfmuap定義コマンドの-tオプションのsndrcvtimオペランドで指定する同期送受信監視時間より少ない値を必ず指定してください。

●-b

(オペランド)

bretry=yes|no  ~《yes》
コネクション確立時に障害が発生した場合,コネクション確立再試行をするかどうかを指定します。
yes
コネクション確立再試行をします。
no
コネクション確立再試行をしません。
bretrycnt=コネクション確立時再試行回数  ~〈符号なし整数〉((0~65535))《0》(単位:回)
コネクション確立時に障害が発生した場合,MCFが行う確立再試行回数を指定します。
このオペランドを省略した場合,または0を指定した場合は,無限に確立再試行を繰り返します。
bretryオペランドでnoを指定した場合,bretrycntオペランドの指定は無効になります。
通信管理から再試行不可能な障害が通知された場合,または相手システムから確立要求に対する拒否応答を受けた場合は,再試行を中止します。
bretryint=コネクション確立時再試行間隔  ~〈符号なし整数〉((0~2550))《60》(単位:秒)
コネクション確立時に障害が発生した場合,MCFが行う確立再試行の間隔を指定します。0を指定した場合,障害が発生するたびにコネクションの確立再試行をします。
bretryオペランドでnoを指定した場合,bretryintオペランドの指定は無効になります。

-k together|each  ~《together》

コネクション確立時,このコネクションのすべてのUAの開局モードを指定します。

together
コネクション確立と同時にすべてのUAを開局します(一括開局)。
each
すべてのUAを閉局した状態でコネクションを確立します(個別開局)。

-d 端末識別子の文字数  ~〈符号なし整数〉((0,5~125))《5》

mcftalccnコマンドおよびmcftalcuaコマンドの-yオプションで指定する,端末識別子の文字数を指定します。XDM/DCCM3のシステムと接続する場合(mcftalccn -o new指定),0を指定してください。

-y e'制御UAの端末識別子'|x'制御UAの端末識別子'

該当する制御UAの端末識別子を指定します。制御UAとは,コネクションの確立と解放に使用するUAです。XDM/DCCM3のシステムと接続する場合,このオプションを省略します。

この-yオプションで指定する端末識別子の文字数は-dオプションで指定した文字数と一致しなければなりません。

なお,端末識別子は,ほかのmcftalccn定義コマンドで指定する端末識別子と重複して指定できません。

e  ~〈5~125文字の英数字記号〉
EBCDICコードに変換することを意味します。
x  ~〈10~250けた(偶数けた)の16進数字〉
16進数形式で指定することを意味します。

●-q x'通信相手システムのPSAPアドレス'  ~〈1~186けたの16進数字〉

通信相手システムのPSAPアドレスを指定します。xは,16進数形式で指定することを意味します。

-nオプションで指定する自システムのPSAPアドレスと,-qオプションで指定する通信相手システムのPSAPアドレスの組み合わせは,ほかのmcftalccn定義コマンドで指定する値と重複しないようにします。

PSAPアドレスの形式については,mcftalccnコマンドの-nオプションを参照してください。

●-z

(オペランド)

dtea=x'現用相手DTEアドレス'  ~〈1~32けたの16進数字〉
現用の相手DTEアドレスを指定します。xは,16進数形式で指定することを意味します。
slot=現用スロット番号  ~〈符号なし整数〉((0~65535))
現用のスロット番号を指定します。
通信管理の定義で指定したスロット番号を指定してください。
altn_dtea=x'交代用DTEアドレス'(n:1~7)  ~〈1~32けたの16進数字〉
経路交代用の通信相手システムのDTEアドレスを指定してください。xは,16進数字で指定することを意味します。
nは交代の順序であり,1から昇順に指定する必要があります。
altn_slot=交代用スロット番号(n:1~7)  ~〈符号なし整数〉((0~65535))
経路交代用のスロット番号を指定してください。

●-l 0|2  ~《2》

使用するTLクラスを指定します。

0
TLクラス0を使用します。
2
TLクラス2を使用します。

RFC 1006接続(XNF/AS/OSI ExtensionまたはXNF/H/OSI Extensionを使用)の場合はTLクラス0,WAN接続またはLAN接続の場合はTLクラス2を指定してください。

●-f

(オペランド)

leopnevt=use|nouse  ~《nouse》
論理端末が閉塞解除したときに,状態通知イベント(COPNEVT)を起動するかどうかを指定します。
このオプションの設定値にかかわらず,コネクション確立時の自動開局によって閉塞解除した場合は,COPNEVTは起動しません。
use
論理端末の閉塞解除時にCOPNEVTを起動します。
nouse
論理端末の閉塞解除時にCOPNEVTを起動しません。
negomsg=use|nouse  ~《nouse》
相手システムの構成と自システムの構成が不一致(相手システムのUA<自システムのUA)であった場合に,相手システムの構成に合わせて自システムの構成を縮退することを通知するメッセージ(KFCA13257-W)を出力するかどうかを指定します。
use
自システムの構成縮退を通知するメッセージを出力します。
nouse
自システムの構成縮退を通知するメッセージを出力しません。

注意事項

-gオプションおよび-eオプションで指定するバッファグループ番号に対応するバッファグループ定義のmcftbufコマンドでは,1コネクション単位に次の表に示す資源が必要です。バッファグループ定義については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。

バッファ種別lengthオペランドcountオペランド
sndbuf
  • 最大セグメント長
または
  • (端末識別子の文字数+14)×UA数の最大値 以上
(最大セグメント
分割数+1)
×UA数 以上
rcvbufsndbufと同じ同上
msgbuf最大セグメント長以上同上
注※
mcftalccnコマンドの-dオプションで指定します。

なお,mcftbufコマンドのlengthオペランドでは,ユーザレベルでの最大セグメント長を指定します。相手システムによって,相手システムのバッファ資源として,次に示す長さで定義する場合があるので注意してください。

(最大セグメント長)+(プロトコルヘッダ長)

-zオプションで経路交代の定義をする場合,次のように指定します。

    -z "dtea=x'3456001'
        slot=0
        alt1_dtea=x'3456001'
        alt1_slot=1"

[図データ]

    -z "dtea=x'3456001'
        slot=0
        alt1_dtea=x'3456002'
        alt1_slot=0
        alt2_dtea=x'3456001'
        alt2_slot=1
        alt3_dtea=x'3456002'
        alt3_slot=1"

[図データ]

複数の相手局DTEアドレスを使用する場合,MCF構成定義で指定する通信相手システムのPSAPアドレスで,DTEアドレスの部分にヌル文字を設定します。

[図データ]

ネットワーク層以下の層で障害が発生しても,経路交代機能を使用すると,1回のコネクション確立要求に対して,現用と交代用の合計経路数だけ再試行します。また,コネクション確立再試行回数を指定しておくと,(現用と交代用の合計経路数)×(コネクション確立再試行回数)だけ再試行します。