OpenTP1システムの変更に影響する定義

OpenTP1システムの変更に伴って見直しが必要となる定義およびOpenTP1ファイルについて説明します。

ホスト名またはIPアドレスの変更

ホスト名またはIPアドレスを変更する場合に,見直しが必要な定義および変更手順について説明します。

ホスト名またはIPアドレスを変更する場合に見直しが必要な定義

ホスト名またはIPアドレスを変更する場合,見直す必要のある定義の一覧と発生する条件を次の表に示します。

表6-14 ホスト名またはIPアドレスを変更する場合に見直しが必要な定義の一覧

定義ファイル名定義見直しが必要な条件
MCF通信構成定義mcftalccn -r ipaddr無条件に見直しが必要
mcftalccn -r hostname無条件に見直しが必要
mcftalccn -o oipaddr相手アドレスチェックの抑止を行っていない場合,見直しが必要
mcftalccn -o ohostname相手アドレスチェックの抑止を行っていない場合,見直しが必要

ホスト名またはIPアドレスの変更手順

ホスト名またはIPアドレスは,次の手順で変更してください。

  1. OpenTP1を正常停止します。
  2. MCF通信構成定義について,変更前のホスト名またはIPアドレスを検索します。
    OSがUNIXの場合はgrepコマンド,Windowsの場合はfindstrコマンドを使用して検索します。
  3. 検索の結果,変更前のホスト名またはIPアドレスが見つかった場合には,変更します。
  4. 変更した場合,MCF通信構成定義の定義オブジェクトファイルを再作成します。

コネクション(論理端末)の追加

コネクション(論理端末)を追加する場合に見直す必要のある定義の一覧,および再見積もりが発生する条件を次の表に示します。

表6-15 コネクション(論理端末)を追加する場合に見直しが必要な定義の一覧

定義ファイル名定義再見積もりが発生する条件
システム環境定義static_shmpool_size※1無条件に再見積もりが必要
dynamic_shmpool_size※1同時に送受信するメッセージ数が増加する場合
MCFマネジャ定義mcfmcomn -nメッセージ出力通番を使用する場合
mcfmcomn -p※2無条件に再見積もりが必要
mcfmexp -l※3拡張予約定義を定義している場合
MCF通信構成定義mcftbuf -g count※4無条件に再見積もりが必要
mcftsts -l状態を引き継ぐ論理端末が増える場合
システムサービス共通情報定義max_open_fds※5無条件に再見積もりが必要
注※1
詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」の「MCFサービス用の共用メモリの見積もり式」の説明を参照してください。
注※2
詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」の「mcfmcomn」と「MCFサービス用の共用メモリの見積もり式」の説明を参照してください。
注※3
詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」の「mcfmexp」の説明を参照してください。
注※4
詳細については,「6. システム定義」の「mcftalccn(コネクション定義の開始)」の注意事項とマニュアル「OpenTP1 システム定義」の「mcftbuf」の説明を参照してください。
注※5
詳細については,「6. システム定義」の「システムサービス共通情報定義」を参照してください。

見直す必要のあるOpenTP1ファイルの一覧,および再見積もりが発生する条件を次の表に示します。

表6-16 コネクション(論理端末)を追加する場合に見直しが必要なOpenTP1ファイルの一覧

OpenTP1ファイル再見積もりが発生する条件
ステータスファイル次に示すどれかの条件の場合,再見積もりが必要
  • メッセージ出力通番を使用する場合
  • 拡張予約定義を定義している場合
  • 状態を引き継ぐ論理端末が増える場合
メッセージキューファイル入力キューまたは出力キューにディスクキューを割り当てていて,同時に送受信するメッセージ数が増加する場合

また,TP1/NET/TCP/IPのリリースノートを参照し,MCF通信プロセスが使用するローカルメモリのメモリ所要量も見直してください。