分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/TCP/IP編
ここでは,トレース情報量の見積もり式,トレース情報が失われる経過時間の見積もり式,および具体的な見積もりの例について説明します。
1秒当たりに取得するMCFトレースファイルの,トレース情報量の見積もり式を次に示します。
1秒当たりのトレース情報量(単位:バイト) = (A×B) + ((C+D)×E) + ((F+D)×G) |
MCFトレースファイルから,トレース情報が失われる経過時間の算出式を次に示します。
なお,算出式中の,「1秒当たりのトレース情報量」とは,トレース情報量の見積もり式で算出した値です。
経過時間(秒) = G×H×I/1秒当たりのトレース情報量(単位:バイト) |
見積もり式の算出例
ここでは,トレース情報量の見積もり式,およびトレース情報が失われる経過時間の見積もり式の具体的な算出例を示します。
ここでは,次の場合を例に説明します。
例1 常時接続のサーバ型コネクションで,一方送信メッセージの受信と送信をする場合
この例では,次の値が想定されています。
| 項目 | 想定値 |
|---|---|
| コネクションの確立と解放時に取得するトレース情報量 | 6000バイト |
| 1分(60秒)当たりのメッセージの受信から送信までの回数 | 120回 |
| 送受信メッセージ長 | 1000バイト |
| メッセージ送信時に取得するトレース情報量 | 2400バイト |
| メッセージ受信時に取得するトレース情報量 | 2500バイト |
| トレース環境定義(mcfttrc -t)のオペランドの指定値 |
|
この例の場合の,計算例を次に示します。
(6000×0※) + ((2400+128)×(120/60)) + ((2500+128)×(120/60)) = 10312 |
204800×100×3/10312 = 5958.1 |
例2 クライアント型コネクションで,メッセージ送受信ごとにコネクションの確立と解放をする場合
この例では,次の値が想定されています。
| 項目 | 想定値 |
|---|---|
| コネクションの確立と解放時に取得するトレース情報量 | 8000バイト |
| 1分(60秒)当たりのメッセージの受信から送信までの回数 | 120回 |
| 送受信メッセージ長 | 1000バイト |
| メッセージ送信時に取得するトレース情報量 | 2000バイト |
| メッセージ受信時に取得するトレース情報量 | 3500バイト |
| トレース環境定義(mcfttrc -t)のオペランドの指定値 |
|
この例の場合の,計算例を次に示します。
(8000×(120/60)) + ((2000+128)×(120×2/60)) + ((3500+128)×(120×2/60)) = 39024 |
204800×100×3/39024 = 1574.4 |
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