1.6.3 TSPの動作設定

<この項の構成>
(1) TSP実装クラスの利用方法
(2) TSP実装クラスのプロパティの詳細
(3) ASP.NET構成ファイルの詳細

(1) TSP実装クラスの利用方法

TSP実装クラスは,ASP.NET XML WebサービスおよびASP.NET Webアプリケーションを含む,任意のアプリケーションから利用できます。

TSPの動作は,次の表に示すTSP実装クラスのプロパティまたはASP.NET構成ファイルで変更します。自動生成されたTSP実装クラスのソースコードは変更しないでください。

表1-10 TSPの実行時に指定できる項目

指定個所指定できる項目
プロパティRPC要求先のサービスグループ名
Connector .NET構成定義のプロファイルID
RPC形態
RPC要求の最大応答監視時間
ASP.NET構成ファイルRPC要求先のサービスグループ名
Connector .NET構成定義のプロファイルID
RPC要求の最大応答監視時間(Webサービスメソッドごとに指定)

(2) TSP実装クラスのプロパティの詳細

TSP実装クラスのプロパティの詳細を,次の表に示します。

表1-11 TSP実装クラスのプロパティの詳細

名称説明データ型
ServiceGroupRPC要求先のサービスグループ名を設定,および取得します。System.String
ProfileIDConnector .NET構成定義のプロファイルIDを設定,および取得します。System.String
RpcFlagsRPC実行時のサービス呼び出し形態を設定,および取得します。RpcInfoクラスのDCNOFLAGSフィールド,またはDCRPC_NOREPLYフィールドを設定します。
それ以外の値が設定された場合は,次の例外が発生します。

Hitachi.OpenTP1.Connector.TP1ConnectorException

System.Int32
WatchTimeRPCの形態が同期応答型RPCの場合に,SPP.NETにサービス要求を送ってからサービスの応答が返るまでの最大応答待ち時間(単位:秒)を設定および取得します。
-1,および0~65535までの整数が設定できます。-1を指定した場合は,対応するClient .NET構成定義の設定に従います。
(凡例)
-:該当しません。
注※
プロパティの設定値が不正な場合,TSP実装クラスのサービスメソッドが呼び出された時点でTP1ConnectorExceptionが発生します。

(3) ASP.NET構成ファイルの詳細

(a) 構成定義名と設定値

ASP.NET構成ファイルを変更してTSPの動作プロパティを設定するときは,<appSettings>要素の子要素に設定します。構成定義名と設定値を次の表に示します。

表1-12 構成定義の設定(TSP)

構成定義名指定内容設定値※2
《デフォルト値》
〈TSP実装クラス名〉.ServiceGroup※1RPC要求先のサービスグループ名を指定します。31文字以内の識別子
《TSP生成コマンドで指定したサービスグループ名》
〈TSP実装クラス名〉.ProfileId※1Connector .NET構成定義のプロファイルIDを指定します。文字列
《空文字》
〈TSP実装クラス名〉.〈サービス名〉.WatchTime※1RPC要求時の最大応答監視時間を,秒単位で指定します。対応するサービスのRPC形態が同期応答型の場合にだけ有効です。
-1を指定した場合は,対応するClient .NET構成定義の設定に従います。
-1,0~65535の整数(単位:秒)
《-1》
注※1
〈TSP実装クラス名〉は,名前空間を含んだ完全限定名で指定します。
注※2
設定値が不正の場合は,デフォルト値が仮定されます。

(b) 構成定義の指定例

次の条件での構成定義の指定例を示します。

【指定例】

<configuration>

<appSettings>
  <add key="MyCompany.GYOUMU1WebService.ServiceGroup"
       value="SVGRP1" />
  <add key="MyCompany.GYOUMU1WebService.ProfileId"
       value="server1" />
  <add key="MyCompany.GYOUMU1WebService.PUTDATA.WatchTime"
       value="180" />
</appSettings>

</configuration>