Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Extension for .NET Framework 使用の手引


Log

〈このページの構成〉

Logの概要

名前空間

Hitachi.OpenTP1.Server

継承関係

System.Object
  +- Hitachi.OpenTP1.Server.Log

説明

Logクラスは,UAPからメッセージログを出力するメソッドを提供します。

メソッドの一覧

名称

説明

Print(System.String, System.String, System.String, System.Int32)

指定した文字列に,OpenTP1で行ヘッダ,OpenTP1識別子,日時,要求元ノード名,要求元プログラムID,およびメッセージIDを付けて,メッセージログファイルに出力します。

メソッドの詳細

Print

説明

指定した文字列に,OpenTP1で行ヘッダ,OpenTP1識別子,日時,要求元ノード名,要求元プログラムID,およびメッセージIDを付けて,メッセージログファイルに出力します。

OpenTP1では,Printメソッドで使うメッセージID用に,05000から06999までの範囲の番号を割り当てています。UAPから出力するメッセージIDの番号には,05000から06999までの範囲の値を付けてください。

障害が起こってUAPからメッセージログが出力できない場合でも,Printメソッドが正常終了することがあります。そのため,メッセージログが抜ける場合がありますが,メッセージログの抜けはメッセージログに付けるメッセージログ通番で確認できます。

ひとつのプロセスから複数回Printメソッドを呼び出した場合は,メッセージログファイルへの出力順序は保証されます。しかし,複数のプロセスから別々にPrintメソッドを呼び出した場合は,呼び出した順にメッセージログファイルに出力されない場合があります。

通信障害,およびログサービス未起動のエラーが起こった場合は,UAPから出力したメッセージを,そのUAPプロセス上で編集して,標準エラー出力に出力します。このとき,メッセージの終わりには,次に示すエラー要因を示すコードを付けます。

  • E1

    ログサービスが起動していないため,メッセージログに出力ができなかったメッセージを示します。

  • E2

    通信障害のため,メッセージログファイルに出力できなかったメッセージを示します。

E1,E2以外のエラーを検出した場合,OpenTP1はエラーの原因を示すメッセージログにPrintメソッドに指定したメッセージIDの番号を付けて,標準エラー出力に出力します。

宣言
【C#の場合】
public static void Print(
  string messageID,
  string programID,
  string outputMessage,
  int displayColor
);
【Visual Basicの場合】
Public Shared Sub Print( _
  ByVal messageID As String, _
  ByVal programID As String, _
  ByVal outputMessage As String, _
  ByVal displayColor As Integer _
)
【J#の場合】
public static void Print(
  System.String messageID,
  System.String programID,
  System.String outputMessage,
  int displayColor
);
パラメタ
messageID

メッセージログごとに付けられる識別子(メッセージID)を設定します。

「KFCAn1n2n3n4n5-x」の形式(11文字)で設定します。UAPから出力する通番(n1n2n3n4n5の部分)には,05000から06999までの数値を設定します。

programID

Printメソッドを呼び出したUAPを識別する値(要求元プログラムID)を,ユーザが任意で設定します。英数字2文字で設定します。

outputMessage

メッセージログファイルにメッセージログとして出力したい任意の文字列を設定します。最大222文字で設定します。

displayColor

Printメソッドで設定したメッセージログをNETMの操作支援端末に出力する場合の,表示色に対応した数値を設定します。次のどれかを設定します。

1:緑

2:赤

3:白

4:青

5:紫

6:水色

7:黄色

上記以外の数値を設定した場合は,緑が仮定されます。

戻り値

なし

例外
Hitachi.OpenTP1.Server.TP1ServerException

次の情報が出力されます。

  • メッセージ

    例外の内容が出力されます。

    OpenTP1提供関数内でエラーが発生した場合は,次のように出力されます。

    "OpenTP1提供関数実行時にエラーが発生しました。"

    それ以外の場合は,各エラーに対応したメッセージが出力されます。

  • クラス名

    例外が発生したクラス名が出力されます。

  • メソッド名

    例外が発生したメソッド名が出力されます。

  • 引数名(OpenTP1提供関数呼び出し前の引数チェックでエラーになった場合にだけ出力)

    例外が発生する原因となった引数名が出力されます。

  • エラーコード

    発生原因に応じ,次のエラーコード名称が出力されます。

    エラーコード

    説明

    DCLOGER_COMM

    プロセス間通信でエラーが発生しました。

    DCLOGER_DEFFILE

    システムの環境設定に誤りがあります。

    DCLOGER_HEADER

    ログサービスがメッセージログに付ける情報を取得したときに,障害が起こりました。

    DCLOGER_MEMORY

    メモリが不足しました。

    DCLOGER_NOT_UP

    ログサービスが起動していません。

    DCLOGER_PARAM_ARGS

    引数に設定した値が間違っています。

    DCLOGER_PROTO

    RpcクラスのOpenメソッドを呼び出していません。

注意事項

ログ出力量が多い場合は,Printメソッドのリターンが遅くなります。

例えば,障害発生時にメッセージ出力量が著しく多くなると,トランザクション処理時間が延びます。スローダウンの要因になりますので,注意してください。