4.10.2 例外の捕捉エラーの判定

OpenTP1 for .NET FrameworkのUAPでは,Extension .NETが提供するクラスライブラリやスタブ,.NET Frameworkなどから例外が発生する場合があります。これらの例外は適切に捕捉してください。

Extension .NETからは,次に示す例外が発生する可能性があります。

表4-8 発生する可能性がある例外

名前空間例外名意味
Hitachi.OpenTP1TP1Exception共通の例外基底クラス
TP1RemoteExceptionサーバで発生した例外の受信
TP1UserExceptionユーザが任意に使用
Hitachi.OpenTP1.ServerTP1ServerExceptionクラスライブラリでのエラー検知
<この項の構成>
(1) TP1Exception
(2) TP1RemoteException
(3) TP1UserException
(4) TP1ServerException

(1) TP1Exception

OpenTP1のすべての例外の基底クラスです。個別の例外を捕捉しないで,まとめて捕捉したい場合などに,このTP1ExceptionクラスですべてのOpenTP1の例外を捕捉できます。

(2) TP1RemoteException

クライアントスタブを使用してサービス要求をした場合に,サーバ側で例外が発生したことを示す例外です。呼び出し元のクライアント側で発生した例外とサーバ側で発生した例外を区別できます。

.NETインタフェース定義を使用しないサービスメソッドでユーザ例外が発生した場合,クライアントにはDCRPCER_SYSERR_AT_SERVERが返されます。エラーの詳細は.NETエラーログファイルを参照してください。

(3) TP1UserException

クライアント,およびサーバを.NETインタフェース定義を使用したOpenTP1 for .NET FrameworkのUAPで作成した場合に,サービス要求されたサービスメソッドからクライアントにこの例外を返すことができます。

この例外はUAPで任意に使用できます。また,クライアント側でもTP1RemoteExceptionには変換されません。

なお,.NETインタフェース定義を使用しない場合は,この例外を使用しないでください。使用した場合は,クライアント側にサービス要求のエラーが通知されます。

(4) TP1ServerException

クラスライブラリの各メソッドでエラーを検知した場合に発生します。各メソッドでの発生条件や内容については「7. クラスリファレンス」を参照してください。

.NETインタフェース定義を使用しないSPP.NETでは,各サービスメソッドですべての例外を確実に捕捉してください。

サービスメソッドが例外をSPP.NET実行コンテナに返した場合,クライアント側にサービス要求のエラーが通知されます。